結論:ブリムのラインごとの隙間が乱れるときは、印刷開始時の「初期レイヤーのビルドプレート温度」を70度にしてみて
ブリム印刷が綺麗に改善されるなら定着性が高く、剥がれ事故は起きにくくなる。
ヘッドで造形物が弾かれる場合は、Zアラインの再調整もしましょう。
但し、PLA印刷の場合で、ベッドとの接着面積が狭くヘッドの圧力で造形物が飛ばされる場合
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先日の印刷失敗原因をあれこれ考えてみた。
・Z軸の傾き?左奥の水準が高いので引っかかるのか?
・PETG定着が悪いのは初期層の吐出温度が低いせいなのか?
・積層厚みとかを変えると改善するのか? 積層厚を薄くすると更に衝突しやすくなるはず。
・最後は定着の良いPETGでやってみるか
・このモデルは難しいのか?(まさか)
考えてみると、コーンの接地は幅が1.5mmの円周線だけであって、ブリムとはわずかに接しているだけ、なのだ。
■そもそもブリムの定着が弱く更に乱れている
昨晩は、ちょっと擦っただけでコーン部分が倒れている。
せっかく作っている「ブリム」からコーンが剥がれてしまうのでは意味がない。
よく見れば、ブリムが均一に吐出されず、かすれたようになっている。
現在の設定は、
・AnyCubic純正PLAで湿度25%程度で保管していた物
・ピット糊を使用
・庫内温度35度で安定中の印刷
・初期ヘッド温度は210度、初期レイヤー印刷温度200度、以降の印刷温度も200度、
・ビルドプレート温度60度(初期レイヤービルドプレート温度も同じ)
・ブリム条件は、部リム幅8mmでライン数が20(ライン幅は0.4mmなので計算上も一致する)
が、昨晩は何故かその半分程度の幅だった。
対策:1 ブリムの印刷温度を上げて定着実験をやってみる。
2 定着シートを使ってみる。(PETG買ったら付いてきた奴)
実験1 「初期レイヤーのビルドプレート温度」を60->70度にしてみた
Zアラインを再調整しておいた。
ネット記事を見ると「予熱状態」で調整を行うと実際の印刷時の熱膨張が加わった状態で調整ができるから良い。
とあった。結構熱いっす。
床に沈めて問題が生じる辺りからの印刷としてみた。
ピットも思い切り厚く塗り重ねた。
今度はブリム同士の隙間もないし一時期は先っぽに何か乗っていたようにも見えたが、それによって倒れることもなかった。
ベッドから剥がれないので剥がす際にブリムがキレたり歪んでしまうほど。(まだ暖かかったけども)
設定を変えたつもりはないけど、ブリムの幅が昨晩の倍にはなっている。なんでだろうぅ~♪
いざ、本番印刷
ドキドキしながら崩壊ポイントを見守る・・・
やたっ 通過したぁっ!!!
しみじみ・・・よくやった!感動したっ!!
手で無理に剥がすと脚が折れそうなので、久しぶりにスクレイパーを使いました。
実験ごとに明らかにブリムの品質が向上している。(左上がNo1、その右がNo2、下左から実験を始めた。No.3、No.4、右端が最終)
No.3は初期温度はまだ60度のまま。(剥がす際に変形していない)
No.4は初期温度70度の物(剥がす際に変形。明らかに接着性が上がっている)
コイツはNo.4で、ブリム層の温度を70度にした物
剥がす際に粘着が強く、ベッドも温かかったのでブリムが変形しているのが分かる。