野兎図鐔
野兎図鐔 平安城象嵌
以前紹介したことのある鐔だが、平安城象嵌鐔の歴史を眺める上で大きなかなり重要な位置付けにあると推測される鐔の一つである。装飾性が高まり、手法は古趣を充分に残してはいるものの、総体的な文様の組み合わせに新味が窺い取れるのである。様々な金属を用いている点も新しい。象嵌の表面に加えた点刻や毛彫なども変化に富んでいる。図柄が、野の様子を再現しようとしている点。それまでの単なる文様の配置を超えて絵画的である。文様の各要素に鎌倉鐔と呼ばれる鋤彫鐔の意匠に似たものがある。鉄地の表面は鍛え強く健全で色合い黒く光沢がある。88.2ミリ。
野兎図鐔 平安城象嵌
以前紹介したことのある鐔だが、平安城象嵌鐔の歴史を眺める上で大きなかなり重要な位置付けにあると推測される鐔の一つである。装飾性が高まり、手法は古趣を充分に残してはいるものの、総体的な文様の組み合わせに新味が窺い取れるのである。様々な金属を用いている点も新しい。象嵌の表面に加えた点刻や毛彫なども変化に富んでいる。図柄が、野の様子を再現しようとしている点。それまでの単なる文様の配置を超えて絵画的である。文様の各要素に鎌倉鐔と呼ばれる鋤彫鐔の意匠に似たものがある。鉄地の表面は鍛え強く健全で色合い黒く光沢がある。88.2ミリ。