稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

コリントス運河を越えてペロポネソス半島へ

2015年06月20日 | 
  ミケーネにて
 3日目の朝、バスでコリントス運河へ。
 この運河は西のイオニア海と東のエーゲ海を結ぶ。

        

 運河を超えてミケーネへ。

        

 このアガメムノン王の墓はシュリーマンが発掘したものだという。
 「古代への情熱」の人 シュリーマンの興奮が伝わってくるようだ。

 そうして丘の上の遺跡群へ。

        

 この日の空は真っ青だった。

 が、ここを訪れる道すがら、ぼくが驚いたのはギリシャの山野の姿だ。

 バスでここに来る道の風景。

 乾燥に強いオリーブ畑が延々と続く。

 道端には松の木が多く自生。
 そして赤や白の花を咲かせた夾竹桃がたくさん。

        

 夾竹桃はインド原産で、乾燥と大気汚染に強いそうだ。
 おそらく乾燥したこの地で積極的に植えられたのだろう。

 山々はまばらな樹木、それにむき出しの岩肌。

        

 なんという光景。
 思わずのどの渇きを覚えてしまう。
 
 ギリシャは雨が少なく、乾燥した土地が多いと聞いたが、こういうことかと納得。


 ギリシャの駐車事情
 午後はナフプリオンの街へ。

 ところが市街地で急にバスが止まって動かなくなった。

        

 両面の路上駐車で、大型観光バスは通れない。

 運転手はクラクションを鳴らし続ける。
 が、誰も出てこない。

 バスの運転手は警察に電話。
 すぐに警察官二人がバイクで駆けつけ(このあたりは素早い)。

 そんなこんなで、とにかく通れるようにはなった。

 けれどもギリシャの道路、駐車車両はどこでもいっぱい。

        
        ( アテネ市内の一例 )

 ツアー同行者の話では、ヨーロッパはみんなこうだという。
 つまり終日路上を駐車場にしているというわけだ。


 円形劇場の不思議
 続いてエピダウロスへ。

 ここにも多くの遺跡がある。
 なかでもエピダウロスの円形劇場はすばらしい。

        

 この劇場は、55段の観客席で14000人を収容できるとか。
 今でも使われているというのがすごい。

        

 観客席もきれいに残っている。

 古代では音響設備なしでどうやって演劇などをしたのかと、ぼくには不思議だった。

 ためしに中央の舞台から最も遠く離れた最上段に登ってみた。
 舞台で話すガイドの声がよく聞こえる。
 
 どうなっているのだろうと思いつつ感心。

 こうしてぼくらはペロポネソス半島を引き上げた。

 ぼくとしてはスパルタの地や、古戦場テルモピレーなども見てみたかったが残念。
 
 チップ社会
 さて、初めての海外旅行にあたってよくわからないのがチップ。

 ツアーの添乗員が言うところでは
 「皆さんの食事は団体ですから、チップはまとめて払っていますのでチップはいりません。
 でもホテルでは枕チップ、おひとり1ユーロ程度を用意してください」

 「枕チップ?そら何ですねん?」
 「チェック・アウトのとき、各部屋を掃除に来る人にあげるチップです。
  枕元など目につくところに置いといてください」と言う。
 
 さて、この日は昨夜と同じホテルに宿泊。

 朝、ホテルを出るとき、ぼくはテーブルの上に2ユーロを置いて出た。
 メモ帳には「Thank you for cleaning」と記しておいた。

 部屋に戻ると、浴室もベッドもきれいに整っていた。
 テーブルのメモ帳には「SENKS」の文字。

        

 つづりは変だが、ぼくは思わずニッコリ。
 その人の笑顔が伝わってくるようで、うれしくなってしまった。

 でもチップ社会、ぼくにはよくわからんよ。
 欧米ではごく当たり前で、サービスのやりとりの潤滑剤のようなものなのだろうが・・・。
 
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