人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

チョン・ミョンフン ✕ 務川慧悟 ✕ 原田節 ✕ 東京フィルでメシアン「トゥランガリーラ交響曲」を聴く ~ 終始弛緩することのない集中力に満ちた演奏に拍手鳴り止まず

2024年06月25日 00時03分22秒 | 日記

25日(火)。わが家に来てから今日で3451日目を迎え、北朝鮮は、ロシアが侵攻を続けるウクライナに対してアメリカが軍事支援を継続していることについて、「ロシアとの全面的な軍事衝突、新たな世界大戦につながる」とし、アメリカの支援継続を牽制した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     新たに世界大戦につながるのは 核・ミサイル開発を止めない北朝鮮の悪い根性だよ

         

昨日夕食に「豚バラ甘酢ネギ胡麻だれ」「生野菜サラダ」「エノキダケの味噌汁」を作りました 「豚バラ~」にはカイワレ大根がよく合います

     

         

昨夜サントリーホールで東京フィル「第1001回サントリー定期シリーズ」公演を聴きました プログラムはメシアン「トゥランガリーラ交響曲」です 演奏はピアノ独奏=務川慧悟、オンド・マルトノ=原田節、指揮=東京フィル名誉音楽監督チョン・ミョンフンです

務川慧悟(むかわ けいご)は東京藝術大学、パリ国立高等音楽院で学ぶ 2019年ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール第2位、2021年エリザベート王妃国際音楽コンクール第3位入賞

原田節(はらだ たかし)は慶應義塾大学経済学部卒業後、パリ国立高等音楽院オンド・マルトノ科を首席で卒業 「トゥランガリーラ交響曲」では世界20か国330回以上にわたりオーケストラと共演

     

「トゥランガリーラ交響曲」はオリヴィエ・メシアン(1908-1992)がセルゲイ・クーセヴィツキー財団の依頼により、ボストン交響楽団のために1946年から48年にかけて作曲、1949年12月2日ボストンでレナード・バーンスタイン指揮ボストン交響楽団により初演されました メシアンは、「サンスクリット語で『トゥランガ』は経過する時間、『リーラ』は神々による創造と破壊であり、『トゥランガリーラ』は愛の歌、喜び、時間、動き、リズムなどを意味する」と語っています

チョン・ミョンフンは1990年にパリ・オペラ座バスティーユ管弦楽団とこの曲をドイツグラモフォンに録音していますが、その際メシアン自身が立ち合って大絶賛し、「今後の基準となる」と語ったと言われています 東京フィルとは2007年以来となる本作の共演とのことで、期待が高まります

この曲は第1楽章「序奏」、第2楽章「愛の歌1」、第3楽章「トゥランガリーラ1」、第4楽章「愛の歌2」、第5楽章「星々の血の喜び」、第6楽章「愛の眠りの庭」、第7楽章「トゥランガリーラ2」、第8楽章「愛の展開」、第9楽章「トゥランガリーラ3」、第10楽章「終曲」の全10楽章から成ります

     

オケは16型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの東京フィルの並び。コンマスは依田真宣です 指揮台の手前にグランド・ピアノが置かれ、下手にチェレスタ、グロッケンシュピールが、上手にオンド・マルトノが配置されます オケ後方にスタンバイする打楽器奏者を含め総勢100人を超えるフルオーケストラ態勢は壮観です

この曲はLPもCDも持っていないので予習が出来ませんでした 私の乏しい記憶では これまで2度ほどライブで聴いたことがありますが、指揮者もオケも思い出せません   しかし、オンド・マルトノだけは原田節さんでした。この人を置いて誰もいませんから   ちなみに「オンド・マルトノ」とは、フランス人電気技師モーリス・マルトノによって1928年に発明された電子楽器の一種です    鍵盤とその下に付けられたリボンを用いて音高を指定し、強弱を表現する特殊なスイッチを押し込むことによって音を発する楽器です    下の写真のようなユニットから構成されています この日の演奏では、スピーカーに当たる機器が1つ多かったです

     

チョン・ミョンフンが指揮台に上がり第1楽章「序奏」が開始されます 最初の楽章から務川慧悟のピアノが素晴らしい やがてオンド・マルトノが加わりますが、ヒューという音を聴いて、この楽器の音と音色を思い出しました 電子楽器なのでかなり音が大きく、他の楽器を圧倒します 第2楽章「愛の歌1」ではオンド・マルトノの音色の美しさが際立ちました 全曲の前半の終わりに当たる第5楽章「星々の血の喜び」では高速テンポで演奏が展開しますが、コーダでクレッシェンドしフォルテッシモに達する音楽が印象的でした そして、次の第6楽章「愛の眠りの庭」では務川のピアノがナイチンゲールなどの”鳥の歌”をポエティックに奏で、オンド・マルトノとオケが穏やかなテンポにより「愛の主題」を奏でますが、このアンサンブルがとても美しく響きました そして、印象的だったのは最後の第10楽章「終曲」です ファンファーレのような輝かしい音楽が繰り広げられ、オンド・マルトノとオケが「愛の主題」を歌い上げます そして、第5楽章のコーダと同じように、オケの総力によりクレッシェンドしフォルテッシモに達する輝かしいフィナーレを飾りました

満場の拍手とブラボーが飛び交い、カーテンコールが繰り返されました 演奏時間にして約80分。東京フィル ✕ 務川慧悟  ✕  原田節は、チョン・ミョンフンの卓越した統率力のもと、終始弛緩することなく集中力に満ちた演奏を繰り広げました

この曲でチョン・ミョンフンを超えることが出来るのは、チョン・ミョンフンしかいないように思います

     


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