人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ファビオ・ルイージ ✕ ルドルフ・ブフビンダー ✕ NHK交響楽団でブラームス「ピアノ協奏曲第1番」、ニルセン「交響曲第2番」を聴く~N響5月度Bプロ定期公演

2024年05月24日 00時01分03秒 | 日記

24日(金)。わが家に来てから今日で3419日目を迎え、米大統領選の共和党候補争いで敗れたヘイリー元国連大使が22日、指名候補を確実にしているトランプ前大統領に投票する意思を明らかにした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     消去法で 仕方なくトランプを選ぶのは 共和党員だからやむを得ないけど 残念だな

 

         

昨日、夕食に「豚肉の紫蘇巻き焼き鳥風」「生野菜とアボカドのサラダ」「野菜の味噌汁」を作りました 「豚肉~」は久しぶりに作りましたが美味しく出来ました   今回は十五穀米を炊きました

 

     

 

         

昨夜、サントリーホールでNHK交響楽団5月度Bプロ定期公演(2日目)を聴きました プログラムは①ブラームス「ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 作品15」、ニルセン「交響曲第2番 ロ短調 作品16 ”4つの気質”」です 演奏は①のピアノ独奏=ルドルフ・ブフビンダー、指揮=ファビオ・ルイージです

     

オケは16型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び コンマスは川崎洋介です

1曲目はブラームス「ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 作品15」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833-1897)が1854年から1858年にかけて作曲、1859年1月22日にハノーファーでブラームスのピアノ独奏、ヨアヒムの指揮により初演されました 第1楽章「マエストーソ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド:アレグロ・ノン・トロッポ」の3楽章から成ります この作品は、もともと「2台のピアノのためのソナタ」として作曲されましたが、ブラームスは満足できず、交響曲に改作しようとしましたが 行き詰まり、最終的にピアノ協奏曲として完成させたーという経緯があります

ピアノ独奏のルドルフ・ブフビンダーは1946年、チェコのボヘミア地方生まれ    特に古典派とドイツ・ロマン派の作品を得意としています ウィーンの音楽伝統を受け継ぐピアニストとして知られています

下の写真は、ブフビンダー(ピアノ&指揮) ✕ ウィーン交響楽団によるモーツアルト「ピアノ協奏曲全集」(1997~1998年  ウィーン・コンツェルトハウスにおけるライブ録音:9枚組)

     

ブフビンダーがルイージとともに登場し、ピアノに向かいます ルイージの指揮で第1楽章がゆったりしたペースで開始されます が、16型の大編成にしては音が飛んできません 協奏曲なのでソリストの演奏を生かすため、オケを控えめに鳴らすという理屈は分かりますが、それだったら12型ないしは14型に縮小して見通しを良くした方が有効なのではないかと思ってしまいます まさか、ピアノの蓋が邪魔をして音が後方の客席に届かないという”身も蓋もない”話はないでしょう 無伴奏のピアノ独奏によって第2主題が提示されますが、ブフビンダーは淡々と弾きます 第2楽章のアダージョにおいてブフビンダーの良さが発揮されました 彼のゆったりしたペースにより枯淡の境地とでも言えるような演奏が続きます オーボエの抒情的な演奏がソリストに華を添えます よほど気持ちが良かったのか、隣席の定期会員らしい女性が舟をこいでいます 何度か椅子の背もたれに頭をゴチンとぶつけては 我に返っていました お客さん、ここはベニスではありません アタッカ気味に入った第3楽章ではブフビンダーのピアノが力強く入ってきます 2度現れるカデンツァは鮮やかでした

満場の拍手とブラボーにカーテンコールが繰り返されましたが、アンコールはありませんでした 見識です

     

プログラム後半はニルセン「交響曲第2番 ロ短調 作品16 ”4つの気質”」です この曲はカール・オーギュスト・ニルセン(1865-1931)が1901年から翌02年にかけて作曲、1902年12月1日にコペンハーゲンで初演されました 第1楽章「アレグロ・コッレリーコ」、第2楽章「アレグロ・コモド・エ・フレマティコ」、第3楽章「アンダンテ・マリンコーリコ」、第4楽章「アレグロ・サングイネオ」の4楽章から成ります

作品タイトルの「4つの気質」とは、古代ギリシャの医師ヒポクラテスらによる四体液説に基づいて分類された人間の気質のことで、どう猛な黄胆汁質(第1楽章)、無気力な粘液質(第2楽章)、憂鬱な黒胆汁質(第3楽章)、陽気で楽観的な多血質(第4楽章)に分けられます これらの言葉は、ニルセンが各楽章で表現しようとした気分や感情であり、標題ではないとされています 小林ひかりさんの「プログラム・ノート」によると、ニルセンがインスピレーションを受けたのは、デンマークのシェラン島の村の旅館で妻や友人たちと飲みながら見た、4つの気質を描いた滑稽な絵画だったとのことです この解説を読んだ私は、「4つの気質を何も堅苦しく考える必要はない 滑稽な絵を見て感じた印象を曲にしたのだから、リラックスして聴いていいんだ」と思いました

ルイージの指揮で第1楽章(黄胆汁質)の演奏に入りますが、前半のブラームスの演奏が嘘のように、各楽器が雄弁で音がビンビン飛んできます 曲が違うとは言え、やはりそれだけではないように思います 川崎コンマスに至っては、弾きながら立ち上がるのではないかというほど、身体全体を使った渾身の演奏を繰り広げます 第3楽章(黒胆汁質)では池田昭子の抒情的なイングリッシュホルンが素晴らしかった 第4楽章(多血質)では まさに明るく楽観的な音楽が展開し、ユーモアさえ感じました

全体を聴き終わって、「プログラム・ノート」の役割は大きいな、とあらためて思いました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました

     

この日はルイージが振る今シーズン最後の定期公演だったので、楽員から花束が贈られました

     


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