人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

シャルル・デュトワ ✕ 阪田知樹 ✕ 新日本フィルでストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」、ラヴェル「ダフニスとクロエ」第2組曲、ハイドン「交響曲第104番」を聴く

2024年06月12日 00時45分13秒 | 日記

12日(水)。わが家に来てから今日で3438日目を迎え、11月の米大統領選で返り咲きを狙うトランプ前大統領は9日、激戦州の西部ネバダ州で演説し、敗北した前回2022年の大統領選の結果を覆そうとトランプ支持者が議会を襲撃した事件は警察に促されて起きたとする根拠のない陰謀論を展開し「仕組まれた」と訴え、訴追された支持者らを「闘士」と称賛した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     訴追されてる事件を持ち出して 場外乱闘に挑んでるトランプって マジ ノータリン

         

昨日、夕食に「豚の生姜焼き」「生野菜とアボカドのサラダ」「シメジの味噌汁」を作りました 豚肉はスタミナ作りに良いと言われていますね

     

         

昨日、サントリーホールで新日本フィル「第657回定期演奏会」を聴きました プログラムは①ハイドン「交響曲第104番ニ長調”ロンドン”」、②ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911年原典版)、③ラヴェル「ダフニスとクロエ」第2組曲です 演奏は②のピアノ独奏=阪田知樹、指揮=シャルル・デュトワです

     

チケットは完売です よく入りました

オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの新日本フィルの並び   コンマスは崔文洙、隣は西江王子というダブルトップ態勢を敷きます

1曲目はハイドン「交響曲第104番ニ長調”ロンドン”」です この曲はヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)が2度目のロンドン滞在中の1795年に作曲、同年ロンドンで初演されたハイドン最後の交響曲です 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「メヌエット:アレグロ ~ トリオ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・スピリトーソ」の4楽章から成ります

デュトワの指揮で第1楽章に入ります。重心の低い演奏でアダージョが奏でられ、軽快なアレグロに移ります 明晰で明朗な音楽を聴くとハイドンっていいな、とつくづく思います 第1ヴァイオリンを中心に弦楽セクションのアンサンブルがとても美しく響きました 第2楽章を経て、第3楽章はリズミカルな曲想がとても心地よい そして最後の第4楽章では、ティンパニの連打が演奏に推進力を与え、オケの総力を挙げての力強いフィナーレを迎えます それにしても、ハイドンは よくも100曲を超える交響曲を作ったものだと感心します

     

プログラム後半の1曲目はストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911年原典版)です この曲はイゴール・ストラヴィンスキー(1882-1971)がディアギレフが主宰するロシア・バレエ団からの委嘱により1910年から11年にかけて作曲、1911年にパリで初演されました 第1場「謝肉祭の市場」、第2場「ペトルーシュカの部屋」、第3場「ムーア人の部屋」、第4場「謝肉祭の市場(夕方)」の4場から成ります

ピアノ独奏の阪田知樹は2016年にフランツ・リスト国際ピアノコンクール第1位、6つの特別賞を受賞 2021年にエリザベート王妃国際音楽コンクール第4位入賞 東京藝大を経て、ハノーファー音楽演劇大学大学院ソリスト課程に在籍しています

オケは16型に拡大し、ステージ下手にはピアノ(阪田知樹)、ハープ2台、チェレスタがスタンバイし、管楽器の後方にはティンパニの山内創一朗、腰野真那はじめパーカッションのメンバー7人が控えます

デュトワの指揮で演奏に入ります 爽快なスピード感、豊かな色彩感が堪りません 切れ味鋭い弦楽器、よく歌う野津雄太のフルート、岡北斗のオーボエ、河村幹子のファゴット、日高剛のホルン、途中から加わった阪田知樹のピアノもファンタジックで冴えています 山川永太郎のトランペットが素晴らしい 太田友香の超高音のクラリネット、佐藤和彦の超低音のテューバも冴えています 一人一人挙げていったらキリがないほど個々人の演奏が素晴らしかった

演奏を聴きながら、「ああ この部分は6日の公開リハーサルで何度も繰り返し練習していたな」と思い出しました   デュトワは納得のいくまで繰り返し、次に移りませんでした また、この演奏を今から110年以上も前の初演時にディアギレフや聴衆が聴いたら、まさに当時の「前衛音楽」に度肝を抜かれたのではないかと思いました それほど濃厚なリハーサルの成果が出た、エポックメイキングな作品であることが伝わってくる演奏でした

デュトワの両手が下ろされると、満場の拍手とブラボーが飛び交いました

最後の曲はラヴェル「ダフニスとクロエ」第2組曲です この曲はモーリス・ラヴェル(1875-1937)が1912年に作曲した同名のバレエ音楽の第3部を、ほぼそのまま用いたものです 第1曲「夜明け」、第2曲「パントマイム」、第3曲「全員の踊り」から成ります

デュトワの指揮で演奏に入りますが、木管楽器、とくに野津雄太のフルートが終始 冴え渡りました 金管楽器も弦楽器も力づくでなく、どこまでもソフトに奏でられ、包容力のある雄大な演奏が展開しました

曲が閉じると、満場の拍手とブラボーの嵐が待っていました デュトワは管楽セクションのトップを立たせ賞賛します そして最後に、後半で大活躍したフルートの野津雄太を指揮台まで連れてきて台に上げました。以下、再現写真(脚本・構成=tora)です

     

 デュトワ「君が主役なんだから壇上に上がりなさい」 野津「そんな恐れ多いことできません」

     

 野津「指揮台がこんなに高いとは思いませんでした」 デュトワ「それは気のせいだ。低いよ」

     

デュトワ「皆さん、野津雄太君をよろしく」 野津「いや~恐縮しちゃうな~。気分は最高だけど」

忙しいデュトワさん、次は崔コンマスとハグです

     

デュトワ「よくまとめてくれたね。感謝だ」 崔「感激です。厳しいリハーサルもいい思い出です」

西江王子を交えて3巨頭会談。何の話だろう

     

崔「打ち上げは何がいいですか?」 西江「和食はどうですか?」 デュトワ「君たちに任せるよ」

     

     

デュトワ「今日はこれで終わりです。また新日本フィルのコンサートでお目にかかりましょう」

帰りがけに新日本フィルの受付に寄って、登原さんと少しだけ立ち話をしました 登原さんは開口一番「良かったですね。号泣です」と感激していました 私は「リハーサルを見学したけど、繰り返し繰り返しが厳しかった」と伝えると、「通常のリハーサルは3日間ですが、デュトワさんは5日間でした」とのことでした やっぱりね、です 次の新日本フィルのコンサートは来週金曜日の「クラシックへの扉」です


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