24日(金)。わが家に来てから今日で2721日目を迎え、国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」は22日、ロシアの侵攻を受けるウクライナの首都キーウ近郊で3月、同国の男性記者ら2人がロシア軍兵士によって処刑されたとの調査報告書を発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ロシア軍は 兵士も民間人もジャーナリストも 分け隔てなく殺す 野蛮な人種らしい
ピアノサロンコンサートを3週間後(7月14日)に控えた Kirioka さんが、当日演奏する曲を事前に お客さんが聴いている状態で一通り弾いておきたいということで、「ミスティヒルズ」を訪問しました 「ミスティヒルズ」というのは彼女のステージネーム「霧丘」をそのまま英訳したもので、彼女の住居裏のスペースに建てられた一戸建ての完全防音ピアノルームです
待ち合わせ時間に霧丘さんが最寄りの駅まで車で迎えに来てくれて、和風レストランSで寿司ランチをご馳走になりました お寿司も蟹汁も茶わん蒸しも、とても美味しくいただきました 霧丘さんの選んだ運転中のBGMはプーランク「2台のピアノのための協奏曲」でした 話をしているうちに、ン十年前に東京女子大学人見記念講堂でラベック姉妹がこの曲を演奏するのを2人とも聴いていたことが判明しました その時は見ず知らずの他人同士でした こういう偶然もあるものですね
その後、車で「ミスティヒルズ」に向かい、コーヒーを飲みながら音楽談義に花を咲かせ、霧丘さんが当日取り上げる曲を一通り演奏しました 演奏曲目は霧丘さんが得意とするショパンが中心で「別れのエチュード」「雨だれ前奏曲」「舟唄」などが、ほかにメンデルスゾーン「歌の翼に」、シューマン「トロイメライ」、リスト「愛の夢 第3番」、マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲、サン=サーンス「白鳥」といった馴染み易い曲が選ばれていました 一人だけで聴かせてもらい贅沢な時間を過ごしました
一通り演奏が終わってから、私にとっては今年”初スイカ”をいただきながら、霧丘さんが大好きなシューラ・チェルカスキーのCDを聴いたり、音楽談義をして楽しく過ごしました
本番まであと3週間。霧丘さんにはピアノ教室の生徒さんを教える傍ら、ブレずにマイペースで練習に励んでほしいと思います
当日のコンサートの概要は下のチラシの通りです お近くにお住まいの方でお時間がありましたら、気軽にお出かけになってはいかがでしょうか
昨日、夕食に「牛もも肉焼肉&牛タン塩焼き」「卵スープ」「生野菜サラダ」を作りました 生ビールCLASSICが合いました
稲田豊史著「映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレーコンテンツ消費の現在形」(光文社新書)を読み終わりました 稲田豊史氏は1974年愛知県生まれ。ライター、コラムニスト、編集者。横浜国立大学経済学部卒業後、映画配信会社のギャガ・コミュニケーションズに入社。その後、キネマ旬報社でDVD業界誌の編集長、書籍編集者を経て2013年に独立
本書は次の各章から成ります
序 章「大いなる違和感」
第1章「早送りする人たち ~ 鑑賞から消費へ」
第2章「セリフで全部説明してほしい人たち ~ みんなに優しいオープンワールド」
第3章「失敗したくない人たち ~ 個性の呪縛と『タイパ』至上主義」
第4章「好きなものを貶されたくない人たち ~ 『快適主義』という怪物」
第5章「無関心なお客様たち ~ 技術進化の行き着いた先」
著者は「序章」の中で、若い世代を中心に映画やドラマの「倍速視聴」「10秒飛ばし」といったタイムパフォーマンス(タイパ=時間効率)を重視した視聴スタイルが広がりつつあると指摘しています YouTube や Netflix など動画を視聴できるサービスの多くには倍速視聴やスキップの機能が付いています マーケティング・リサーチ社のクロス・マーケティングが昨年3月に実施した調査によると、倍速視聴の経験がある人は20~69歳で34.4%、20代では49.1%に上るといいます なぜ若者は映像作品を倍速視聴をするのか、著者は各章で明らかにしていきます
第1章では、特に若者たちの間に「鑑賞から消費へ」という流れがあると指摘しています 興味深いのは「芸術作品」と「娯楽作品」に対する視聴の違いです 芸術作品については「鑑賞物」と捉え「鑑賞モード」になり、娯楽作品については「消費物」と捉え「情報収集モード」になるという指摘です 娯楽作品については、彼らは作品を「観たい」のではなく「知りたい」のだといいます SNSを駆使し”グループの友人たち”と繋がりを持つ若者は、「ねえ、あの映画見た?お薦めだよ!」という話題についていくために、「観たい」わけではないけれど、どんな内容か「知りたい」ので情報収集のために視聴してみる。しかし、それほど時間をかけられないので倍速視聴で全体の流れを短時間で把握する、というわけです
著者は、それが可能となる背景には、Netflixなどのサブスクリプション(定額料金で観放題)があると指摘しています 倍速モードで情報を収集して、本当に観たければもう一度通常モードで観ればよい、というわけです また、Netflixなど供給側の「供給過多」という現状があることも指摘しています
第3章「失敗したくない人たち ~ 個性の呪縛と『タイパ』至上主義」では、若者たちは観ることが時間の無駄だと思わないよう、あらすじを知った上で作品を選ぶ傾向があると指摘しています。昔と違い、ストレスの多い彼らは、内容が難解な作品や、感情を乱される作品は観たくない 自分にとって価値のある作品かどうかを短時間で知りたい、そのために倍速モードは必須というわけです
私も時々 Netflix で映画を観ますが、「倍速視聴」や「10秒飛ばし」は一切やりません ウクライナのゼレンスキー大統領が俳優時代に主演したコメディードラマ「国民の僕(しもべ)」(1話:約25分 ✕ 全51話)も通常モードで観ました 唯一実行したのは各回冒頭のタイトルロールのスキップだけです。毎回同じですから
稲田氏は「倍速視聴」や「10秒飛ばし」について「同意はできないかもしれないが、納得はしたい。理解はしたい」と書いていますが、「映画を早送りで観るなんて、一体どういうことなのだろう?」と最後に告白しています 私もまったく同感です。早送り視聴は情報収集は出来ても作品を味わうことはできないと思うからです
現代若者気質を知る上でも参考になる著書です 幅広くお薦めします