人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

METライブビューイングでプッチーニ「トゥーランドット」を観る ~ ウクライナのソプラノ歌手リュドミラ・モナスティルスカがアンナ・ネトレプコの代役で歌う

2022年06月15日 07時10分56秒 | 日記

15日(水)。わが家に来てから今日で2712日目を迎え、昨年1月の米議会襲撃を調査する下院特別委員会が13日に開いた公聴会で、バー前司法長官は2020年大統領選は不正だったと譲らないトランプ前大統領に対し、そうした主張は「大うそだ」と選挙後に再三忠告したと明らかにしたが、トランプ氏は聞く耳を持たず、「現実から乖離していた」と振り返った  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     本当にこんな出鱈目なトランプが アメリカの大統領を4年間も務めたんだろうか?

 

         

 

昨日、夕食に「野菜とひき肉のドライカレー」を作りました 久しぶりに作りましたが、美味しく出来ました

 

     

 

         

 

昨日10時半から新宿ピカデリーでMETライブビューイング、プッチーニ「トゥーランドット」を観ました これは今年5月7日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です 出演はトゥーランドット=リュドミラ・モナスティルスカ(アンナ・ネトレプコの代役)、カラフ=ヨンフン・リー、リュー=エルモネラ・ヤホ、ティムール=フェルッチオ・フルラネット。管弦楽=メトロポリタン歌劇場管弦楽団、合唱=メトロポリタン歌劇場合唱団、指揮=マルコ・アルミリアート、演出=フランコ・ゼフィレッリです

 

     

     

「トゥーランドット」はジャコモ・プッチーニ(1858ー1924)が1921年から24年にかけて作曲、1926年にミラノ・スカラ座で初演された3幕5場から成る未完のオペラです

物語の舞台は伝説の古代中国の北京。皇女トゥーランドット姫は絶世の美貌で世に聞こえているが、求婚者に3つの謎をかけ、解けないと殺してしまう「氷の姫君」として恐れられていた 国破れて放浪していたダッタン国の王子カラフは、流れ着いた北京でトゥーランドット姫に一目ぼれし、再会した父王ティムールや、彼を密かに愛する女奴隷リューらの反対を押し切って謎かけに挑む カラフはトゥーランドットの出した3つの謎を鮮やかに解く 動揺するトゥーランドットに、カラフは「夜明けまでに私の名がわかったら潔く死ぬ」と謎をかける カラフの名を知るリューは拷問にかけられるが最後まで口を割らず、短剣で自害する カラフは動揺するトゥーランドットにキスをして名を明かす。姫は「異国人の名前がわかった」と勝利を宣言するが、叫んだ言葉は「彼の名は愛」だった

 

     

 

METライブでゼフィレッリの演出で「トゥーランドット」を観るのはこれで何度目だろうか? 特にマリア・グレギーナがヒロインを歌ったライブビューイングはアンコール上映で5回以上観たのではないかと思います 何と言ってもプッチーニの音楽が素晴らしい そしてゼフィレッリの演出がそれに輪をかけて素晴らしい 指揮者のアルミリアートが幕間のインタビューで、「ゼフィレッリの演出はプッチーニの音楽をそのまま舞台に再現した理想的なもので、世界一の演出だ」と語っていましたが、絢爛豪華かつ細部にこだわった舞台づくりは理想のトゥーランドットです

本公演は当初、METのディーヴァ、アンナ・ネトレプコがヒロインを歌う予定でしたが、ロシアのウクライナ侵略絡みの思惑で降板を余儀なくされ、代わりにウクライナ生まれのソプラノ、リュドミラ・モナスティルスカが歌うことになりました 恰幅のよい身体から、最低音から最高音までをドラマティックに歌い上げます 幕間のインタビューで「家族がウクライナに残っているのでとても心配です」と語っていましたが、本公演が上演された5月7日という時期を考えると、ウクライナ国民のある者は海外へ逃れ、ある者は国内に残りと、それぞれが不本意な生き方を強いられた頃なので、心労が絶えないだろうなと思いました 残念ながら、それから1か月以上が経過した現在も状況は好転していません

カラフを歌ったヨンフン・リーは1973年ソウル生まれのテノールです 「誰も寝てはならぬ」をはじめ、情熱的な歌唱でドラマティックに歌い上げました 私は2011年のMET来日公演で彼が歌った「ドン・カルロ」のタイトルロールを聴いています

リューを歌ったエルモネラ・ヤホは1974年アルバニア生まれのソプラノです 役に成り切った歌唱力・演技力で聴衆の涙を誘いました

カラフの父・ティムールを歌ったフェルッチオ・フルラネットは1949年イタリア・サチーレ生まれのバスです 陰影に満ちた深みのあるバスで、かつて威厳のある王だった老人を見事に歌い演じました

そのほか、ピン・パン・ポンを歌った3人の歌手も申し分ありませんでした。そして、特筆すべきはメトロポリタン歌劇場合唱団のコーラスです。指揮者アルミリアートが幕間のインタビューで「舞台から(指揮者に向かって)押し寄せてくる声の圧力を感じる 世界一の合唱団だ」と語っていましたが、その迫力は半端ありません

カーテンコールでは、リュドミラ・モナスティルスカがウクライナ国旗を身にまとって登場、スタンディングオベーションを浴びていました また、会場の壁の数か所にはウクライナ国旗が貼り出されており、観客の何人かはウクライナ国旗の小旗を振って声援していました まさにウクライナ一色という感じですが、さすがはアメリカ、さすがはメトロポリタン歌劇場だな、と思いました

METライブ「トゥーランドット」は2回の休憩(各10分)、歌手へのインタビュー等を含め上映時間=約3時間20分です ゼフィレッリ演出のトゥーランドットは歌手が変わっても、何度観ても飽きないし、また観たいと思います

 

     

 

終演後、映画館の近くのイタリアン・レストランで、ご一緒したKiriokaさんと遅めのランチを取りました Kiriokaさんの感想は「歌手も演出も素晴らしかったです それでも、やっぱりトゥーランドットはアンナ・ネトレプコで聴きたかった」でした。気持ちはよく分かります 私も同じですから

 

     

     

Kiriokaさんがサロンコンサートを開くことになりました 7月14日(木)午後2時から「すずかけ会館2階ホール」(東急田園都市線「すずかけ台」駅前)です Kiriokaさんがピアノ独奏で8曲演奏し、コーラスを指揮します ピアノ独奏はポピュラーなクラシック音楽を選んだそうです。またコーラスも馴染みの曲が中心とのことです 会費は300円です。お近くでお時間がある方は気軽にお出かけになってはいかがでしょうか

 

     

コメント
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