人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

METライブビューイングでワーグナー「トリスタンとイゾルデ」を観る~サイモン・ラトルの指揮/N響から会員特典CDと2017年カレンダー届く

2016年11月16日 07時59分17秒 | 日記

16日(水).わが家に来てから今日で778日目を迎え,安倍内閣が南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣する陸上自衛隊の部隊に,安全保障関連法に基づく新任務(「駆けつけ警護」)を付与することなどを盛り込んだ実施計画を閣議決定したというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

          

            駆けつけ三杯と違うんだから 行く人は大変だと思うな

 

  閑話休題  

 

昨日,夕食に「鶏のしぐれ煮」と「生野菜とサーモンのサラダ」を作りました 「鶏の~」は大根を約10センチ擦り下ろしました

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

NHK交響楽団から年間会員に対する特典CDとカレンダーが届きました CDはパーヴォ・ヤルヴィ指揮によるマーラー「交響曲第1番ニ長調”巨人”」(2015年2月7日.NHKホールでのライブ録音)です

 

          

          

 

カレンダーは1月のヤルヴィ+N響の写真から 12月のティンパ二奏者の写真まで月別にN響の”顔”が紹介されています

 

          

 

  最後の,閑話休題  

 

昨日,新宿ピカデリーでMETライブビューイング,ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」を観ました 地下鉄新宿三丁目駅から歩く途中,伊勢丹のディスプレイにモコタロがモデルのアルバイトで出ていました

 

          

 

さて,この公演は今年10月8日に米メトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です 今回の公演はMETライブの100回目のライブ配信ということで,新演出による上演です

キャストは,イゾルデ=ニーナ・ステンメ(ソプラノ),トリスタン=スチュアート・スケルトン(テノール),マルケ王=ルネ・パーペ(バス),ブランゲーネ=エカテリーナ・グバノヴァ(メゾソプラノ),クルヴェナール=エフゲニー・二キティン(バス),演出=マリウシュ・トレリンスキ,指揮=ベルリン・フィル音楽監督のサイモン・ラトルです

「アイルランドの王女イゾルデは戦勝国コーンウォールの王マルケの元に和議の印として嫁ぐべく船で渡ることになる この政略結婚をマルケに提案したのは王の甥で家臣でもあるトリスタンだった.ところが戦いの際に傷を負ったトリスタンをイゾルデが手当てをしたことから,二人は密かに魅かれ合っていた 二人の苦しみに決着を付けるべく,イゾルデは侍女ブランゲーネに毒薬を所望する 二人はその薬を飲み干すが,それはブランゲーネが毒薬とすり替えた媚薬だった.二人の愛はたちまち燃え上がる.ここから二人の苦悩が始まる.二人はトリスタンの友人メロートの陰謀により逢瀬の現場をマルケ王に見られてしまう トリスタンはメロートの刃に自ら身を投じる.瀕死のトリスタンのところにイゾルデがやってきて『愛の死』を歌いながら息途絶える

映像だけかもしれませんが,指揮者のラトルがオーケストラ・ピットに入るシーンは映し出されません そのシーンはカットしたか,ラトルは最初から指揮台にスタンバイしていたか,どちらかでしょう 舞台の背景には羅針盤らしき大きな円が映し出されています.その中に船が荒波を乗り越えて進んでいく様子が映し出されます 映像を駆使したトレリンスキの演出が際立ちます

METライブの「トリスタンとイゾルデ」は第1幕=約80分,第2幕=約70分,第3幕=約80分から成る超大作で,休憩時間や幕間のインタビュー映像を含めると5時間7分かかります 歌手陣をはじめ指揮者,オーケストラはもちろん大変ですが,観て聴いている当方も相当辛いものがあります 次第に背中やお尻が痛くなってくるし,第一 集中力を維持するのが容易ではありません

 

          

 

第1幕はイゾルデが歌うシーンが多いのですが,スウェーデン生まれのニーナ・ステンメのスタミナと歌唱力には驚くばかりです 凄いとしか言いようのない劇的な表現力を持っています 第2幕はトリスタンの歌うシーンが多いのですが,シドニー生まれのスチュアート・スケルトンはドラマティックな歌唱が説得力を持ちます この人は2012年新国立劇場で「ピーターグライムズ」のタイトルロールを歌って喝さいを浴びました

第2幕から登場するマルケ王を歌うルネ・パーペはMETを代表するバスですが,深みのある声とともにその存在感が抜群です ブランゲーネを歌ったエカテリーナ・グバノヴァはモスクワ生まれですが,演技力も素晴らしいメゾソプラノです

 

          

 

幕間のインタビューで歌手のデボラ・ボイトに

「このオペラはMETでマーラーが振った時に書き込みをしたスコアが残っていて,ラトルさんもご覧になったそうですが,指揮に当たって参考にする点はありますか?」

と訊かれ,ラトルは

「バランス,強弱などです

と答えていました マーラーは1907年 メトロポリタン歌劇場に招かれ 同歌劇場の指揮者となり,1908年1月1日に「トリスタンとイゾルデ」を指揮して大成功を収めたと言われています

          

          

 

今回の公演は メトロポリタン歌劇場がリンカーンセンターへ移設されて50周年を迎える記念すべき公演でした 今シーズンのトップバッターを担ったサイモン・ラトル指揮による「トリスタンとイゾルデ」は,満場のスタンディング・オベーションでカーテンコールに迎えられ,大成功裡のうちに幕を閉じました

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