守田です。(20110906 23:00)
これまでこの通信に多くの方がコメントを寄せて下さいました
が、その中でやりとりをし、お互いにブログをリンクさせるに
いたった方に「よもぎ」さんという方がおられます。「石の下
にも5年かも」というブログを開設されています。
ブログの説明として次のような一文が掲載されています。「慢
性疲労症候群と診断されてから、いろいろな方面に関心が広がり
ました。石の下に閉じ込められている方々が大勢いらっしゃる
のだと思います。病名にこだわらず、思うことを記していきた
いと思います。」
「慢性疲労症候群」という言葉を、僕は肥田舜太郎医師のイン
タビューの折に初めて知りました。ウキべディアでは「主訴は、
身体及び思考力両方が激しく疲労し、日常生活を著しく阻害す
る」と説明されており、日本で38万人の患者がいると推定され
ています。
しかし認知度が低く、「適切な診断を受けていないか、うつ病
・神経症・更年期障害・自律神経失調症等に誤診されている患
者が多いと思われる」のが実情のようです。アメリカでも数百
万人の患者さんがいるようですが、肥田さんがしのビデオをみた
ときに、原爆ぶらぶら病とそっくりだと感じたと言うのです。
そこから肥田さんは、この病もまた被曝の影響によって起こって
いるのではないかと考えたといいます。詳しくは、岩波書店
『世界』9月号に掲載された、肥田さんのインタビュー記事を
ご参照ください。
よもぎさんもまた「慢性疲労症候群」という診断を受ける中
で、さまざまなことを学び、情報発信をしてくださっているの
ですが、彼女が伝えたいことは、この病の恐ろしさというよりも、
その中にあって、前向きに、命ある事に感謝しつつ歩んでいる姿
です。その姿勢に心を打たれます。
さて、そのよもぎさんが、今回、「これまでずっと封印してきた」
ことを書いて下さいました。端的に言えば、311の前からたくさん
の原発に囲まれている日本では多くの地が被曝しているという
点です。また多くの人がガイガーカウンターを持った今、それが
明らかになりつつある。だから「原発マフィア」が、放射能を
日本中にばら撒いてしまおうとしているのではないかという推論も。
僕は全体としてよもぎさんの書いていることに強く共感しました。
避難や除染を考えるときにも、この日本全体の被曝の可能性を
考えることは非常に重要だと思います。この点、肥田さんも、
グールドというアメリカの研究者が行った研究を引いて、原発から
100マイル(160キロ)圏内ではガンの発症率がそれ以外の地域より
高いこと。被曝が疑われることを指摘していました。
それで肥田さんは日本でも原発からの100マイル地図を作ろうとした
ところ、ほとんど日本全土が入るのでやめたと我々ていたので
すが、今回、よもぎさんは、自らのブログにこの地図をアップされ
ています。ぜひこれもご覧ください。
http://baikautsugi132.blog24.fc2.com/blog-entry-73.html#comment
この地図を見ると、原発から160キロ圏内にあることを免れている
地域は、北海道の東半分と、紀伊半島の南側部分。徳島県などであ
ることが分かります。被曝から逃れるにいいところといえそうです
が、東北海道は西で事故が起こったらアウトです。紀伊半島はどう
か。放射能の被害ではないけれど、豪雨による大災害の最中で、
なんとも悲しく思います・・・。
こう考える時、思いだされるのは、肥田さんの次の言葉です。
「一番大事なのはみんなで元を断つことです。放射能から逃げる
努力などする必要のない世の中を作ることです」・・・。
まさに僕もその通りだと思います。
以下、よもぎさんのブログ内容をご紹介します。
*****************************
現実直視(1)2001年3月11日以前の日本1
このブログでは、ずっと封印していたことを書きます。
未来に生き残る人に伝えなくてはいけない時になってしまった
と判断しました。現在、生きている人が、この事実の連鎖を知
らなくては、生き残る人さえいなくなるかもしれないという懸
念が、日々強くなるばかりです。
まず、日本がこれまでの55年間に、多かれ少なかれ日常的に被
曝してきた範囲。原発が稼働するだけで、低線量フォールアウト
は半径160kmの圏内に及びますが、もう多くの人がご存じのよう
に、風向きによって範囲はきれいな円など描きません。
そして、どの原発も何度も高濃度の放射能漏れ事故を起こしてい
ます。その都度、よくても「事故はあったが周辺に影響はない」
の報道が為されました。まったく報道されない事故も多々あった
ことと想像します。
しかし、もちろん影響はあったのです。
子供や若者にがんや脳腫瘍が増え、大人がある日突然に白血病に
なる…。その多さを見ても(おそらく統計は公表されないで
しょうが)、従来の生物学や疫学では説明できない不思議な現象
のはずです。
私自身が「脳内物質が影響を受ける免疫障害の病」と知って、脳
と免疫に関するさまざまな文献を渉猟し、また、それ以前に生活
をともにしてきた動物たちの「免疫障害」の病気の数々と闘って
きた重い経験が結びついたとき、無数の病名の区別など吹っ飛ん
でしまいました。
生物の免疫システムが広範囲にわたって壊されている!
小動物の場合しか知らないといえば知らないのですが、最初に出
る症状は多様で、ほんとうに何年経っても、次から次へと新しい
病名に遭遇します。けれども、つきっきりの臨床看護をしていれ
ば、次第に症状の展開が読めてくるようになります。
なりたくないのですが、なってしまいます……
これと同じことが人間にも起きているとは、現実には、長い間、
私は気づいていませんでした。自分の状態も病気とは知らなかった
のです。
けれども「慢性疲労症候群」という病名からスタートしてみると、
WEB上で、さまざまな病気と苦闘しあるいは共生している方々の
たくさんのブログを知ることができる時代になっていました。
なかでも気になったのは、グリオーマという脳腫瘍(膠芽腫)の
多発でした。2001年前後に、20代後半という若さで罹患されてい
る方が多い……。数年の余命宣告を受けるような病の好発年齢が
20代後半?
ホームページやブログという表現手段を使えるという条件が、年
齢層をかなり狭く見せているのかもしれませんが、これほど苛酷
な病に罹る働き盛りの方が多いというのは、どう考えても異常です。
また、今ではごく当たり前の病のように口に上る「うつ病」の
多発も、やはり異常と考えるべきだと思いますし、免疫障害が
関わっていると思われます。「うつ病」は憂鬱が続くからなって
しまう、というような病ではありません。脳内物質の異常が
起こっています。ただし、セロトニン、ドーパミン由来説は、
現在も「仮説」です。仮説をもとにした投薬は、ターゲットを
確定できないロシアン・ルーレット。しかし、SSRIはもはや湯水の
ように処方され、ビジネス分野を確立してしまいました。
副作用には「うつ病」が必ず明記されています。
けれど、断薬も苦しい副作用を伴うため難しく、患者の発症時の
恐怖、断薬時の苦悩の記憶を糧に、個体差を精査することなく、
どんどんばら撒かれています。いったん「うつ病」と診断される
と薬の人質状態となってしまいます。
薬と武器は同じ人間が所有する会社が作っている。
同じ人間たち=シンジケートが、医療産業、石油産業、自動車
産業、金融産業も、その根幹を一手に握っている。
もちろん原子力産業も、です。
そして、医療、薬、武器、原子力が最も欲しがるものは何か?
出来るだけ多くの「人体実験」のデータとエビデンス(統計証拠)
です。
--------------------------------------------------------------
3月の事故をきっかけに、いち早くガイガーカウンターを入手され
た方々が大勢いました。この全国の状態を計測されたら、当時
「安全」と信じていた関東以西でも、異常な高い数値が続々と出る
ことに、誰もが不審を感じ始めるのは時間の問題です。
そこで「原子力シンジケート」が打った手が、「汚泥を腐葉土に
混ぜて、全国拡散」だと私は直観しました。
これで、速やかにすべてを福島のせいにできる。
でも、多くの人が「安全でクリーン」と考えていた日本は上図のもの
です。現在、多くの日本在住の人が「返して!」と叫んでいるのは、
人工放射性原子のヒット率が低く、たやすく隠蔽できるだけの島
なんです。
原発の配置を見て、私が想起したのは、解体するためにビルの各所
に配置された爆薬でした。
原典は6月14日の記事「未曾有な日常、生き方シフト」で、記事の
末尾にご紹介した下記の本とともに送付していただいた小冊子、
【アヒンサー 未来に続くいのちのために 原発はいらない】です。
2冊の本も、再度ご紹介しておきます。
アメリカに於けるデータが詳しく掲載されています。
アヒンサーシリーズ(アヒンサー=「生命あるものを傷つけない」)
『死にいたる虚構 国家による低線量放射線の隠蔽』 (1994年刊)
ジェイ M. グールド/ベンジャミン A. ゴルドマン著
(肥田舜太郎/斎藤紀 共訳)
“DEADLY DECEIT Low Level Radiation High Level Cover up”
Jay M. Gould/Benjamin A. Goldman
同じシリーズに
『放射線の衝撃 低線量放射線の人間への影響(被曝者医療の手引き)』
もあります。
ドネル W. ボードマン Donnell W. Boardman,M.D.著(肥田舜太郎 訳)
現在は[PKO法『雑則』を広める会]
(tel&fax 0422-51-7602 047-395-9727)で、500円以上のカンパで頒布。
本当にできるだけ多くの、日本にいる人に読んで欲しいのですけれど
……無理かなあ?(-_-;)
これまでこの通信に多くの方がコメントを寄せて下さいました
が、その中でやりとりをし、お互いにブログをリンクさせるに
いたった方に「よもぎ」さんという方がおられます。「石の下
にも5年かも」というブログを開設されています。
ブログの説明として次のような一文が掲載されています。「慢
性疲労症候群と診断されてから、いろいろな方面に関心が広がり
ました。石の下に閉じ込められている方々が大勢いらっしゃる
のだと思います。病名にこだわらず、思うことを記していきた
いと思います。」
「慢性疲労症候群」という言葉を、僕は肥田舜太郎医師のイン
タビューの折に初めて知りました。ウキべディアでは「主訴は、
身体及び思考力両方が激しく疲労し、日常生活を著しく阻害す
る」と説明されており、日本で38万人の患者がいると推定され
ています。
しかし認知度が低く、「適切な診断を受けていないか、うつ病
・神経症・更年期障害・自律神経失調症等に誤診されている患
者が多いと思われる」のが実情のようです。アメリカでも数百
万人の患者さんがいるようですが、肥田さんがしのビデオをみた
ときに、原爆ぶらぶら病とそっくりだと感じたと言うのです。
そこから肥田さんは、この病もまた被曝の影響によって起こって
いるのではないかと考えたといいます。詳しくは、岩波書店
『世界』9月号に掲載された、肥田さんのインタビュー記事を
ご参照ください。
よもぎさんもまた「慢性疲労症候群」という診断を受ける中
で、さまざまなことを学び、情報発信をしてくださっているの
ですが、彼女が伝えたいことは、この病の恐ろしさというよりも、
その中にあって、前向きに、命ある事に感謝しつつ歩んでいる姿
です。その姿勢に心を打たれます。
さて、そのよもぎさんが、今回、「これまでずっと封印してきた」
ことを書いて下さいました。端的に言えば、311の前からたくさん
の原発に囲まれている日本では多くの地が被曝しているという
点です。また多くの人がガイガーカウンターを持った今、それが
明らかになりつつある。だから「原発マフィア」が、放射能を
日本中にばら撒いてしまおうとしているのではないかという推論も。
僕は全体としてよもぎさんの書いていることに強く共感しました。
避難や除染を考えるときにも、この日本全体の被曝の可能性を
考えることは非常に重要だと思います。この点、肥田さんも、
グールドというアメリカの研究者が行った研究を引いて、原発から
100マイル(160キロ)圏内ではガンの発症率がそれ以外の地域より
高いこと。被曝が疑われることを指摘していました。
それで肥田さんは日本でも原発からの100マイル地図を作ろうとした
ところ、ほとんど日本全土が入るのでやめたと我々ていたので
すが、今回、よもぎさんは、自らのブログにこの地図をアップされ
ています。ぜひこれもご覧ください。
http://baikautsugi132.blog24.fc2.com/blog-entry-73.html#comment
この地図を見ると、原発から160キロ圏内にあることを免れている
地域は、北海道の東半分と、紀伊半島の南側部分。徳島県などであ
ることが分かります。被曝から逃れるにいいところといえそうです
が、東北海道は西で事故が起こったらアウトです。紀伊半島はどう
か。放射能の被害ではないけれど、豪雨による大災害の最中で、
なんとも悲しく思います・・・。
こう考える時、思いだされるのは、肥田さんの次の言葉です。
「一番大事なのはみんなで元を断つことです。放射能から逃げる
努力などする必要のない世の中を作ることです」・・・。
まさに僕もその通りだと思います。
以下、よもぎさんのブログ内容をご紹介します。
*****************************
現実直視(1)2001年3月11日以前の日本1
このブログでは、ずっと封印していたことを書きます。
未来に生き残る人に伝えなくてはいけない時になってしまった
と判断しました。現在、生きている人が、この事実の連鎖を知
らなくては、生き残る人さえいなくなるかもしれないという懸
念が、日々強くなるばかりです。
まず、日本がこれまでの55年間に、多かれ少なかれ日常的に被
曝してきた範囲。原発が稼働するだけで、低線量フォールアウト
は半径160kmの圏内に及びますが、もう多くの人がご存じのよう
に、風向きによって範囲はきれいな円など描きません。
そして、どの原発も何度も高濃度の放射能漏れ事故を起こしてい
ます。その都度、よくても「事故はあったが周辺に影響はない」
の報道が為されました。まったく報道されない事故も多々あった
ことと想像します。
しかし、もちろん影響はあったのです。
子供や若者にがんや脳腫瘍が増え、大人がある日突然に白血病に
なる…。その多さを見ても(おそらく統計は公表されないで
しょうが)、従来の生物学や疫学では説明できない不思議な現象
のはずです。
私自身が「脳内物質が影響を受ける免疫障害の病」と知って、脳
と免疫に関するさまざまな文献を渉猟し、また、それ以前に生活
をともにしてきた動物たちの「免疫障害」の病気の数々と闘って
きた重い経験が結びついたとき、無数の病名の区別など吹っ飛ん
でしまいました。
生物の免疫システムが広範囲にわたって壊されている!
小動物の場合しか知らないといえば知らないのですが、最初に出
る症状は多様で、ほんとうに何年経っても、次から次へと新しい
病名に遭遇します。けれども、つきっきりの臨床看護をしていれ
ば、次第に症状の展開が読めてくるようになります。
なりたくないのですが、なってしまいます……
これと同じことが人間にも起きているとは、現実には、長い間、
私は気づいていませんでした。自分の状態も病気とは知らなかった
のです。
けれども「慢性疲労症候群」という病名からスタートしてみると、
WEB上で、さまざまな病気と苦闘しあるいは共生している方々の
たくさんのブログを知ることができる時代になっていました。
なかでも気になったのは、グリオーマという脳腫瘍(膠芽腫)の
多発でした。2001年前後に、20代後半という若さで罹患されてい
る方が多い……。数年の余命宣告を受けるような病の好発年齢が
20代後半?
ホームページやブログという表現手段を使えるという条件が、年
齢層をかなり狭く見せているのかもしれませんが、これほど苛酷
な病に罹る働き盛りの方が多いというのは、どう考えても異常です。
また、今ではごく当たり前の病のように口に上る「うつ病」の
多発も、やはり異常と考えるべきだと思いますし、免疫障害が
関わっていると思われます。「うつ病」は憂鬱が続くからなって
しまう、というような病ではありません。脳内物質の異常が
起こっています。ただし、セロトニン、ドーパミン由来説は、
現在も「仮説」です。仮説をもとにした投薬は、ターゲットを
確定できないロシアン・ルーレット。しかし、SSRIはもはや湯水の
ように処方され、ビジネス分野を確立してしまいました。
副作用には「うつ病」が必ず明記されています。
けれど、断薬も苦しい副作用を伴うため難しく、患者の発症時の
恐怖、断薬時の苦悩の記憶を糧に、個体差を精査することなく、
どんどんばら撒かれています。いったん「うつ病」と診断される
と薬の人質状態となってしまいます。
薬と武器は同じ人間が所有する会社が作っている。
同じ人間たち=シンジケートが、医療産業、石油産業、自動車
産業、金融産業も、その根幹を一手に握っている。
もちろん原子力産業も、です。
そして、医療、薬、武器、原子力が最も欲しがるものは何か?
出来るだけ多くの「人体実験」のデータとエビデンス(統計証拠)
です。
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3月の事故をきっかけに、いち早くガイガーカウンターを入手され
た方々が大勢いました。この全国の状態を計測されたら、当時
「安全」と信じていた関東以西でも、異常な高い数値が続々と出る
ことに、誰もが不審を感じ始めるのは時間の問題です。
そこで「原子力シンジケート」が打った手が、「汚泥を腐葉土に
混ぜて、全国拡散」だと私は直観しました。
これで、速やかにすべてを福島のせいにできる。
でも、多くの人が「安全でクリーン」と考えていた日本は上図のもの
です。現在、多くの日本在住の人が「返して!」と叫んでいるのは、
人工放射性原子のヒット率が低く、たやすく隠蔽できるだけの島
なんです。
原発の配置を見て、私が想起したのは、解体するためにビルの各所
に配置された爆薬でした。
原典は6月14日の記事「未曾有な日常、生き方シフト」で、記事の
末尾にご紹介した下記の本とともに送付していただいた小冊子、
【アヒンサー 未来に続くいのちのために 原発はいらない】です。
2冊の本も、再度ご紹介しておきます。
アメリカに於けるデータが詳しく掲載されています。
アヒンサーシリーズ(アヒンサー=「生命あるものを傷つけない」)
『死にいたる虚構 国家による低線量放射線の隠蔽』 (1994年刊)
ジェイ M. グールド/ベンジャミン A. ゴルドマン著
(肥田舜太郎/斎藤紀 共訳)
“DEADLY DECEIT Low Level Radiation High Level Cover up”
Jay M. Gould/Benjamin A. Goldman
同じシリーズに
『放射線の衝撃 低線量放射線の人間への影響(被曝者医療の手引き)』
もあります。
ドネル W. ボードマン Donnell W. Boardman,M.D.著(肥田舜太郎 訳)
現在は[PKO法『雑則』を広める会]
(tel&fax 0422-51-7602 047-395-9727)で、500円以上のカンパで頒布。
本当にできるだけ多くの、日本にいる人に読んで欲しいのですけれど
……無理かなあ?(-_-;)