守田です(20220227 10:30 0301 14:00改訂)
● 27日午後6時半から7時半、三条大橋に集まりました!
僕も参加するピースウォーク京都から、戦争をとめるためのキャンドルビジルを呼びかけました。
27日夜でした。180人が参加して下さいました。イベントページをお知らせします。
戦争やめて! キャンドルビジルのよびかけ
https://fb.me/e/14dbVn4go
幾つかの報道記事が出たので示しておきます。
■【速報】キャンドルの灯で平和訴え 京都、ロシア侵攻に反対 【共同通信】2022.2.27 21:04 共同通信 https://www.47news.jp/news/7465661.html
■キャンドルの灯で平和訴え、京都 ロシア侵攻に反対、反戦示す 【東京新聞】2022年2月27日 20時11分 (共同通信) https://www.tokyo-np.co.jp/article/162657
■「ウクライナに平和を」「NO WAR」 キャンドル灯し訴え 京都・三条大橋 【京都新聞】2022年2月27日 20:27 https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/739974
● 戦争をとめよう!戦争当事者のどちらの立場にも与せず平和を訴えよう!
今回の事態、僕はウクライナに軍事侵攻しているロシアがまったく間違っていると思います。いますぐ軍事侵攻を止めて欲しい。しかもプーチン大統領は、反対するものへの核攻撃すらちらつかせている。許しがたいです。
これに対して世界の多くの場で反対の声が高まっています。とくにロシアの人々が何十もの都市で何千人も逮捕されながら、戦争反対に立っていることに胸を揺さぶられます。私たちも「ロシアは戦争をやめて」の声を高めましょう。
2022年2月24日/ロシア、サンクトペテルブルクで開催された反戦抗議デモ(Anton-Vaganov/ロイター通信)
しかし僕は、悪いのはロシア軍だけれど、徹底抗戦を呼びかけているウクライナ政府も支持できません。国家総動員を国民に命じ、18歳から60歳までの男性の国外脱出を禁止して、火炎びんで闘えと言っているからです。
ウクライナ政府は、もう長い間、東部と戦闘を続け、2014年以降、ウクライナ軍2900人、分離を主張する東部の人々5500~8800人、ロシア連邦の人々1600人が死んでいます。(国連難民高等弁務官事務所の推計)
今回のロシア軍の軍事侵攻は、この事態の延長の中で起こっています。もちろん全面的な軍事侵攻を行ったロシア軍がもっとも悪い。でも内戦を続け、今回も戦争を避けることで国民を守らなかったウクライナ政府も、一方の戦争当事者です。
戦争を止める歩みはどちらか一方に肩入れしていては進まない。双方の主張を聴いて和解のための落としどころを探ることこそが大事です。
戦争は兵士の心も深く傷つける ウクライナ兵500人の自殺を報じるHUFFPOST 2017年6月28日
ウクライナ内戦、今どうなっている?「帰還兵500人が自殺」と当局が発表 | ハフポスト (huffingtonpost.jp)
● あるウクライナからのレポートから考える
そんな時に、「ロシアだけを一方的に悪いと言っていてよいのだろうか」と考えた友人が、「これはどう思うか?」とレポートを送ってくれました。
ウクライナ在住のジャーナリスト、アリーナ・リップさんという方のレポートです。今回はこれを観た上で、友人に書き送ったメッセージを転載させていただきます。お読み下さい。
https://www.facebook.com/100000543936946/posts/5579913575370052
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ロクちゃん。気がついた?この人、ドイツ語で話してるよね。ドイツの中にはロシアに好意的な人が結構いるのよ。
旧東ドイツのインテリはロシア語で博論を書いていた。旧西ドイツでは英語で博論を書いていた。どちらもドイツ語で書いてなかった。でもその両者が合流する中で、互いに東西両者の立場が見えてきたこともあるわけ。
この人はすごくロシアよりだね。そしてね、これは部分としては正しいの。ロシア政府は「ウクライナの反ナチス化」と言ってるよね。これも部分としては正しい。
でもね、おさえなきゃいけないのは、あそこはもともとポーランドだったことなの。ナチスドイツとスターリンのソ連が分割してしまったの。その分割されたとこはね、ヨーロッパで一番たくさんユダヤ人が住んでいたところで、そこにチェルノブイリ原発があったの。
ドイツは1941年にスターリンと結んだ独ソ不可侵条約を破り、ベラルーシ、ウクライナに攻め込んだ。またたくまにユダヤ人がたくさん捕まって殺され、抵抗した市民も次々殺された。
でもこの時、ウクライナ人の一部がナチスに加担もしたの。なぜ?それまでソ連がひどかったから。大飢餓、大粛清を続けてきたスターリンのソ連の支配を覆すためにナチスに与したんだよ。それでベラルーシもウクライナも数年、ナチスに占領されたの。
それに対してソ連赤軍が猛反撃していく。その時に先頭に立ったのがソ連赤軍クルド人部隊なの。クルド人、どこでも最先頭に送られるの。自ら立った側面もあるよ。武功をあげてクルドの立場を良くするためだよ。
それでナチスとソ連はドニエプル川を挟んですごい攻防戦をしたわけ。ちなみにこのドニエプル川の真ん中に作ったダム湖を利用してたのがチェルノブイリ原発だよ。
それやこれやの歴史があまりに紹介されてない。あの地域は何度も大国に挟まれて酷い目にあってきたとこなの。常にどちらかの味方をさせられてきて、すごい戦火にさらされてきたの。しかもチェルノブイリ原発事故で最も被災したの。なんかね、泣けちゃうよ。
だからね、戦争をやめて!と言わなくちゃなの。どっちの味方をしてもいけない。いや双方の味方にならなくちゃいけない。
各地で、いや各国で戦争反対の行動が起こっているけれど、だから僕は、ウクライナ国旗をもじったバナーを作ることは控えて欲しいとお願いしているの。ウクライナ政府もひどいんだよ。国民に死ねと言ってる。
もちろんロシアは軍事侵攻したからダメ。核兵器で威嚇してるからまったくダメ。ますぞれを大きな声で言わなくちゃいけない。でも双方の立場を理解しなくちゃ戦争は止まらないよ。そこを頑張ろうと思うよ。
● 正義は双方にある
みなさん。ぜひ押さえておきたいのは、「双方に正義がある」ことです。いやより正確に言えば、「正義だと思っている何かがある」のです。双方の多くの人々がその「正義」に説得されてしまっていて、だから命をかけた戦いが始まっているのです。
それを止めなくちゃいけない。そのためは、どちらが本当の正義なのかと裁くのを止めなくてはいけない。両者の落としどころを探らなくてはいけない。
その点で僕は、ロシアを一方的に悪者にする西側の情報のあり方に対し、警戒を強めなければならないと思います。もちろんその裏返しで、ロシアの正義だけを信じてももちろんダメです。
そもそもこの対立が強まることはものすごく恐ろしい。戦争をとめねば。だからどちらか一方に加担して「代理論争」をしてしまうのも止めましょう。シンプルに「戦争をやめて」と声を上げましょう。ロシア軍の戦争にも、ウクライナ軍の戦争にも反対しましょう。
いま西側各国が、ウクライナ政府に武器を送りだしています。「もっと戦争せよ」というのです。それこそ軍需産業が狙っていること。それではよりたくさんの人が死んでいくばかりです。
だから、「ウクライナ国旗をもじったバナーを控えて下さい」とも訴えたい。国旗を使うとウクライナ民衆と共にという思いからでも、戦争当事者のウクライナ政府の支持にもつながってしまうからです。国家間戦争をとめるのに、国旗使用はふさわしくない。
ポーランドでドイツIBBという組織が2014年秋に行った反核反戦国際会議 居並んでいるのはスタッフの方たち 中央で腕と組んでいる女性が僕のトルコと日本の民衆連帯についての講演の事務連絡を担当してくれたが、彼女はウクライナ人。マイクを握っているのはIBB代表。「ドイツが一番酷いことをしたこの地で平和会議が開けるのが嬉しい」と興奮気味。ちなみにこのグループはウクライナ、ベラルーシの若者をたくさん雇って活躍の場を与えていた 守田撮影
● いまこそ憲法の精神に立とう!
私たちの国の憲法は前文でこううたっています。
「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」
そう。諸国民の公正と信義に信頼することが憲法の精神なのです。他の国の人を信頼しよう。そのことで「安全と生存を保持しよう」ということなのです。
その点で私たちは、ロシア国民やウクライナ国民の公正と信義に信頼して歩むことが大事です。また世界の人々の中にこの視点が広がって欲しい。
話し合いによる解決をこそ求めたい。双方に「公正と信義」があれば一致点は見いだせるはず。だから大切のなのは愛とリスペクトです。どちらか一方に加担せず、当事者みんなの幸せの道を見つけたい。
そのための相互信頼の増進を、政府や国家官僚に任せず、民衆同士で進めることが大切です。
今日のビジルをはじめ、各地での「戦争をやめて」という行動に、知恵を絞ったプラカードやバナーなどをお持ちいただけると嬉しいです。
平和に向けてみんなで歩みましょう!
「あたらしい憲法のはなし」(文部省)「の中での国際平和主義の説明 「じぶんの國のことばかりを考え、じぶんの國のためばかりを考えて、ほかの國の立場を考えないでは、世界中の國が、なかよくしてゆくことはできません。世界中の國が、いくさをしないで、なかよくやってゆくことを、國際平和主義といいます」
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