明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1238)『原発からの命の守り方』を携えて旅をしています!(代々木公園から埼玉県へ)

2016年03月30日 19時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)
守田です。(20160330 19:30)
 
関東を回る旅をしています。
今、僕がいるのは群馬県の田村町。旅の5日目です。
 
初日の26日はまず東京に出て代々木公園で行われていた「原発のない未来へ3.26全国大集会」に参加しました。
京都で「ウチら困ってんねん@京都」(旧勝手連)という、京都市政を問い、未来を考える活動を一緒に担っている八尋きよこさんと、井坂洋子さんと一緒でした。
僕がこの集会に参加したのは、この日の講演が午後3時から埼玉県三芳町で行われる予定だったので代々木公園での集会参加の時間があったのでせっかくだから大きな脱原発集会に参加したかったことと、少し前から福島県いわき市などで行われていた原発輸出などを問う国際フォーラムのために、トルコからいつも一緒に行動しているプナール・デミルジャンさんや、シノップ在住でいつも僕を泊めてくれるメチン・グルブスさんが来日しており、この集会に参加されると聞いたのでぜひ会いたいと思ったからでした。

集会は三つの会場に分かれて行われていました。トルコの方たちは第三会場だったため、僕も主要にはここへの参加となりました。
海外からのゲストとしてインドとトルコの方達が発言されました。トルコはメチンさんとプナールさんの両方です。
印象的だったのは海外のゲストが私たち日本民衆が多くの原発を止め続けているのを高く評価してくれていること。
インドの方は「日本のみなさんは54基もあった原発のうち、52基も止めている。すごいことだ。こういう力をインドでも持ちたい」と語ってくださいました。
トルコの方も「高浜原発が止まって嬉しいです。トルコでもお祝いしました」と、日本で原発が止められた事をいち早くつかんだことを知らせてくれました。
とくにこの日、誕生日だったプナールさんは「今日、ここで話せる事は私にとって最高の誕生日プレゼントです」と語り「日本のみなさんはひとりではありません。私たちは日本のみなさんに心を寄せています。一緒に原発を無くしましょう」と熱く語ってくださいました。

僕はすぐに会場を出なければならなかったので他の会場にはいけなかったのですが、この日の参加者は35000人。高浜を止めた事で意気が高まっての数だったのではないでしょうか。その後のデモも華やかだったと聞いています。少しでも集会に参加できて良かったです。

さてその後、一路、三芳町に。原宿から池袋に出て東武東上線に乗り換え、鶴瀬駅でピックアップしてもらって会場につきました。
この日の主催は三芳九条の会。中心で活動している古くからの友人の本名洋日本共産党三芳町議が講演会を仕切ってくださいました。
講演会参加者は20人強だったでしょうか。どうも代々木公園の集会とデモを選択された方も多かったようで、主催されたみなさんは「もっと多ければ」と残念がっていましたが、参加されたみなさん、素晴しい集中度で聞いてくださって嬉しかったです。

講演タイトルは「原発、そして戦争法」。僕への講演依頼は原発についてのことが多いのですが、戦争法についてもいつも語りたいことが溜まっているので、原発と戦争の深いつながりを含めてお話しすることができて良かったです。

みなさん、たいへん熱心に聞いてくださいましたが、参加されていた立教大学名誉教授でフランス文学者の山本顕一さんが非常に感銘してくださり、嬉しい感想を語ってくださいました。一方でその山本さんが、もっと沢山の方に聞いて欲しいのにこれぐらいしか来ていない。しかも高齢者ばかりだとおっしゃるので、「その高齢者の全国にまたがる陸続たる立ち上がりこそが日本に大きな変動をもたらし、若者に希望を与えています。今日だってけっこう来られているではないですか。福島原発以後、各地でこういう集会がたくさん続けられてきいます。すごいことですよ」といつも語っている自論を展開。みなさんに納得いただけたと思います。

なおその後の交流会の場で、ある保険会社の仕事をしている方から、「最近、がんでの支払いが急速に増えている。若い人の突然死も多い。この仕事をしていると放射能の影響がこの埼玉県でも出ている事を実感する」という話が聞けました。貴重な情報でした。

翌日27日に鶴瀬から本川越駅経由で西武新宿線の特急レッドアロー号にのり秩父に向かいました。この日は「原発とめよう秩父人」などのみなさんのお招きで、皆野町ムクゲ公園の素敵な会場でお話しすることができました。30人ぐらいのご参加だったでしょうか。この日もみなさん、たいへん熱心に聞いてくださいました。

講演のあとも、マキストーブを囲んで交流。そのあと秩父での選挙に関する相談会にも参加させて頂いたのち、西武秩父駅そばの美味しい美味しい天然酵母パンのお店、「ラパンノワールくろうさぎ」に移って交流会を催して下さいました。

ここでも個性的で魅力的な方たちがギュッと集まってくださいました。まず僕に直接、講演を依頼してくださったラパンノワールくろうさぎの山田なおみさんは、この間、いろいろな活動を一緒にしてきた津軽三味線の師匠の蝦名宇摩さんのお母さん。かつて奄美大島に一家で移り住み、石油備蓄基地建設に反対された方です。ヒッピームーブメントや祭り系の人たちにもその名を知れた方。6人のお子さんをもたれていますが、そのうち5人を自然分娩で出産されました。

福島原発事故が起こったとき、山田さんや宇摩さんたちは、すぐ直後から僕の発信を北富士に住まわれているキコリさん経由でゲット。宇摩さんや妹の維摩さんらが小さい子たちを抱えてすぐに避難を結構、その後も僕の発信を読みながら行動してくれました。あのとき「逃げて欲しい」という僕の発信をリアルタイムで受け取って率先避難をされたり、支えたりしてくださった方たちです。

そんな山田さんが参加している秩父の集まりには他にも個性的な方がいっぱい。印象的だった方の1人がイスラエル人のダニー・ネフセタイさんです。なんと若い時に空軍でジェット戦闘機のパイロットを目指していたそうです。

パイロットはどこの軍隊でも超エリート。イスラエルの場合は、小さい時から国家が子どもたちの特性を判断し、高校を出る頃に600人を選抜。徴兵とともに訓練とテストを開始するのだそうです。すぐに300人が振り落とされ、さらに人数が絞られていき、最終的にパイロットになれるのはたったの15人。

この間、ダニーさんは時速600キロは出る訓練用のジェット機を操り、海抜30メートルの超低空飛行などを経験。操縦桿を上に引くと一気に3000メートルまで飛び上がり、また操縦桿をちょっと横に揺らすと機体がくるっとひっくり返って平常飛行に移行できるのだとか。

そんな訓練を繰り返していたダニーさんは優秀だったものの16か17番目かで選抜から外れてしまったのだそうです。そのため空軍のレーダ基地に配属されたそうですが「子どもだった自分は大変落ち込んだ」とダニーさん。でもそれが本当に良かったのだと言います。「あの時、選抜されていたら、私は今頃は指揮官になってガザの空爆を命令していたに違いない。自分の性格をよく知っているから分かる」というのです。

でもパイロットにならなかったからこそ、やがてイスラエルの過ちに気がつき、パレスチナへの攻撃に真っ向から反対できるようになったし、こうして原発にも反対して行動できるようになったというのです。

イスラエル軍の中枢を担わんとした若者がどんな心情を持っていたのかをリアルに聞けてとてもありがたく思いました。そこには「戦争の作られ方」「兵士の作られ方」の一つのひな形があります。反対に言えば、この「作られ方」を知る中でこそ、その反対の道、平和の作り方も見えてくるのです。またダニーさんとユダヤ人問題、パレスチナ問題、世界平和等々について語り明かしたいです。

もう1人、とても印象的だったのは薬害の被害を受けながら、様々な権利を勝ち取って生き抜いてこられた、まめ・江藤さん。今回のチラシのレイアウトをしてくださった方でもあります。
僕が関西は関東より障がい者に対して優しいという話をしたら、まめさんも大阪にしばらく住み、その時に障がい者が自分で何でもやる必要があること、声を上げることの重要性を知ることができたと言います。

まめさんもさまざまな差別や偏見の中を生きてこられて、心の中で萎縮している面もあった。その殻が、自分から手を上げることでうち破ることができたというのです。
さらにまめさん、さまざまな権利獲得の話もしてくださり、とてもひきこました。この問題ももっと深めていきたい。それこそ戦争とは真逆の平和の道を切り開くヒントがたくさんこもっていることを感じました。

と、一部の紹介しかできずにごめんなさいなのですが、秩父人は個性派満載。その方たちが2週間に一回、ラパンノワールくろうさぎに集ってワイワイとミーティングをしているのだそうです。しかも毎度、15人は集まるのだとか。関東一、美味しいパンを食べながらです。

さて、その翌日、秩父鉄道で熊谷に出て、新幹線に乗り換えて高崎へ。今回の群馬ツアーをプロモートしてくれている堀越啓仁さんにピックアップしていただき、玉村町へと向かいました。ここからは群馬県でのお話になりますが、報告がここまででも長くなってきたので一度ここで切りたいと思います。

次回は玉村町での講演のこと、また昨日29日に東京に戻ってのプナールさんと脱原発首長会議事務局長の上原公子さんとの懇談のアシストのお話をしたいと思います。

続く

コメント

明日に向けて(1237)「原発からの命の守り方」について関東各地でお話します!(関東講演スケジュールです)

2016年03月23日 23時30分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20160323 23:30)

この間、非常にたくさんの講演会に呼ばれています。それだけ人々の意識が活性化しているということ。原発ゼロに向けた人々の心意気が肌で直接感じられる毎日でとても嬉しいです。
今週末からは埼玉、群馬、東京を周ってこれることになりました。スケジュールをお知らせしておきます。

まず関東に旅立つ前に、25日から27日にかけて行われる写真展「金曜日の人びと」への22点の出展をお知らせしておきます。
これは毎週、金曜日に関西電力京都支店前で行われているキンカン行動参加者による写真展で、とうてらおさんが主催されています。
僕もとうさんから「金曜日の人びとの一員として海外訪問の写真を出してください」と言っていただいて、ドイツ・ベラルーシ・トルコ・ポーランド・台湾の訪問写真をセレクトさせていただきました。この他、キンカンを撮った写真2枚も出させていただきます。ぜひ写真展にお越しください。

続いて週末の土日で26日埼玉県三芳町と27日秩父郡皆野町で講演します。
埼玉県では初めての講演です!!

3月28日にから4月2日までは3回目の群馬ツアーです。昨年4月と8月の訪問に継ぐものです。
3月28日に玉村町のたまむらベースで。31日に伊勢崎市で最近起ちあがった「安保法制に反対するママの会@ぐんま」のみなさんと共に戦争法について学びます。
さらに4月1日に前橋市で2回、2日に桐生市で2回、都合6回、群馬でお話します。

4月3日には東京に出て、後藤政志さん主宰のAPASTのお招きを受けて入谷でお話します。

全部で連続9回の関東講演です!
関東のみなさん。ぜひお近くの会場にお越しください。また関東地方にご友人のおられる方、講演情報をお伝えください。

全国の至る所から、さらに原発ゼロの声を逞しくしていきましょう。微力ながらそのために粉骨砕身頑張ります!!
以下、スケジュールを貼り付けておきます。

*****

3月25日~27日 京都市

写真展「金曜日の人びと」
https://www.facebook.com/events/1649608698661978/

キンカン(京都関電支店前金曜行動)の人びとは「実にいい顔をしている」と言われることがあります。主催者もそう思っています。
この顔をぜひ多くの人に見てもらいたい。それが、このイベントの心です。

連日10時から21時(最終日のみ17時まで)
京都市ひとまち交流館にて

~守田もドイツ・ベラルーシ・トルコ・ポーランド・台湾訪問の写真20枚とキンカンの写真2枚を出展します~

*****

3月26日 埼玉県三芳町

~福島原発事故3・11から5年~
原発 そして戦争法

3・11から丸5年、福島原発の事故は収束したとはいえません。なのに、事故がなかったかのような再稼働。
そして、強行採決により「成立」した戦争法。私たちの生存権は今まさに危機に立たされています。
「いまそこにある危機とどう向き合うか」、環境問題や平和問題に長く関わり、震災後は被災現地を取材し、放射能問題について取り組まれてきたフリーライターの守田敏也さんにお話を伺います。

15時より(開場14:30)
三芳町立中央公民館 多目的ホール (三芳町北永井348‐2)
資料代 500円

主催 三芳九条の会
問合せ 090‐1702‐8944(白田)
https://www.facebook.com/events/1536375173332924/

*****

3月27日 埼玉県秩父郡皆野町

福島の原発事故から5年。汚染水はアンダーコントロールとは程遠く溢れ続け、環境中に放射能は漏れ続けています。
大きな余震が起これば再び多くの人々が危険にさらされるでしょう。
5年という年月、子どもたちの食べものに気を遣うことにも疲れた、という声も聞こえてきます。

東日本大震災以降、内部被曝の危険性、原子力災害への心のあり方から具体的な防災対策まで、わかりやすい言葉で伝え続けて来られた守田敏也さん。
被曝を避ける方法、よりよい選択、行動を示してくださっています。
原発のひしめく地震大国日本。震災以降その多くがストップしていますが、原子力規制委員会は「安全とはいえないが、基準を満たしている」として再稼働に向けた動きが加速しています。
日本のどこにいてもその危険性から無縁ではありません。
再びの安全神話に陥ることなく、私たち一人一人にできる防災、心の持ち方を学びたいと思います。
みなさんのご参加をお待ちしています。

守田敏也 講演会
「原発災害からの命の守り方」
~いまそこにある危険とどう向き合うか~

13時開場・13:30開演~15:30
ムクゲ自然公園 森のホール
参加費 500円
託児 要予約・有料[保険込み]〈幼児~就学前児童のみ〉
問合せ 電話 0494-25-7373 (ラパン ノワール くろうさぎ) 090-7849-0095(山田)

主催 守田敏也講演会実行委員会
協賛 生活クラブ生協秩父支部 原発とめよう秩父人
後援 花の森こども園
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=963517623730507&set=gm.1052557731454664&type=3&theater

*****

以下、群馬ツアーのお知らせです。

3月28日 群馬県玉村町

原発からの命の守り方 ~未来へつなぐ、いのちと知恵~
https://www.facebook.com/events/1674760169444364/

15:00開場 16:00開講
Tama村Base(玉村町つのぶち)

参加費 1000円
(ワンドリンク付き 他、無添加カレー、ドリンクオーダー可)
問合せ 堀越啓仁 horikoshikeening@gmail.com

*****

3月31日 伊勢崎市

 

元気に泣いちゃう赤ちゃんと一緒に入れる勉強会
だれの子どももころさせない
~そもそも安保ってなあに?~

 

2016年3月31日(木)
10:30~12:00
伊勢崎市北公民館
伊勢崎市平和町27‐32 0270‐25‐4547

 

講師:守田敏也(フリージャーナリスト)
参加費:500円 キッズスペース&授乳室あり
会場内でマクロビおやつの紹介があります。

 

戦争法ってなあに?
どうしたら子どもを守れるの?
初歩の初歩から学んで
一気に一番大事なことまで学ぶ学習会!!

 

お問い合わせ&お申込み:安保法制に反対するママの会@ぐんま
080-3557-6464 またはmamagunma@gmail.com
https://www.facebook.com/mamanokaigunma/

 

*****

4月1日 前橋市

原発からの命の守り方 ~守田敏也さんお話し会~
https://www.facebook.com/events/1588008608190721/

福島第一の原発事故から5年が経過しました。悲しくも私たちの身の回りに放射能は身近な物となってしまいました。私たちの生活の中で放射能をどう向き合っていけば良いのか考えて見ませんか?
放射能とは何なのか科学の視点だけでなく歴史を交えてとても分かりやすく解説して下さいます。放射能から私たちの命を私たち自身で守る力をより強くするためにみんなで学びましょう。

またお話し会の後に「赤城山の自然と環境を守る会」の方から赤城山南面の標高500m以上から放射能を撒き散らそうとする「前橋大規模木質バイオマス火力発電所計画」の現況をお話して下さいます。
是非お越しください。

1部 開場 14時
開講 15時

2部 開場 18時
開講 19時

参加費 500円 (1ドリンク)

会場 JAZZ RUG (ジャズ ラグ)
群馬県前橋市西片貝町1-295-12  [ 三俣せんべい様を東へ県道3号線 ダイソー様隣です。※グーグルマップの表示は誤りです。ご注意ください。]

問い合わせ 深沢 隆
mail achtungbaby.brownboots@i.softbank.jp
電話 090- 7415- 2825

*****

4月2日 群馬県桐生市

『原発からの命の守り方 』守田さんお話会 & GROW FREE MARKET
https://www.facebook.com/events/187247201653051/

豊かに安心して生活するために
子供たちの未来のために
これからの過ごし方を
みんなで
楽しくお勉強しましょう!


 『原発からの命の守り方』
著者の守田さんのお話会 &GROW FREE MARKET
桐生 浜松町れんが蔵にて開催致します!

守田さんのお話とともに
実際にこれからの暮らしに役立つ
放射能から身を守るための
自然療法の紹介、被ばく対策の食事、
生活と密着した政治のお話し、
また免疫力を高めるための
ヨーガのレッスンなども考えてます!

守田さんは京都にお住まいで
フリージャーナリストとして
日本や世界を飛び回っている方なので、
群馬にお越しくださっている
この機会に是非お話を聞かせてもらいましょう。

とっても優しく
わかりやすく、
今の日本の現状などお話をして下さいます。

お野菜の販売や
デトックス、免疫力を上げるセラピーなども
ありますので
マーケットをたのしみながら、
情報をシェアできたらとおもいます^ ^

タイムスケジュール
10時、マーケット開始
11時、守田敏也さん「原発からの命の守り方」

13時、ヨガレッスン
14時、久保田広樹「くらしと未来を護るため〜野党協力かたつむりの会〜」

15時、守田敏也さん「原発からの命の守り方」
17時、勉強会終了予定
18時、マーケット終了予定

守田さんお話会
参加費 500円(1ドリンク)

マーケットだけでも
お気軽にお越し下さい♫

レンタルホールげんが蔵(桐生市浜松町1-14-2)
主催 GROW FREE MARKET

*****

4月3日 東京都台東区

「原発からの命の守り方」を考える
福島原発事故から5年、あらためて被曝実態を捉えなおしつつ、原発事故対策を考える
http://www.apast.jp/events/

日 時 2016年4月3日(日) 13:30~17:00(開場は13:00頃)
場 所 入谷ホール場所:入谷ホール 東京都台東区入谷1-27-4 プラーズ入谷2階
     地図はこちらです→ https://goo.gl/maps/8N5rSU9jKus
参加費 一般:1,000円 学生・APAST会員:500円

【主催】NPO法人APAST

当日の登壇者の方々とスケジュールは以下です。

■13:30~13:40
はじめに「シンポジウムの目的」
・後藤政志(NPO法人APAST理事長)

■13:40~15:10
第一部【基調講演】
・守田敏也(フリージャーナリスト)

■15:30~17:00
第二部【パネルディスカッション】
・基調講演者
 守田敏也
・パネリスト
 筒井哲郎(APAST理事・原子力市民委員会規制部会長・元プラント技術者)
 小倉志郎(コスタリカに学ぶ会・元原発技術者)
 青木一政(ちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)理事)
 後藤康彦(菌類懇話会事務局)
・司 会
 後藤政志(APAST理事長、元原発設計技術者)

詳しくは以下のチラシをご覧ください。

事前人数把握の為に、事前お申し込みをお願いいたします。
お申し込みはこちらです。
https://docs.google.com/forms/d/1SKlfr-cRSjgRoYRm-AY0S3FUeLT0niCTNfQgpdTJK04/viewform

チラシはこちらから手に入ります。
http://www.apast.jp/wp-content/uploads/2016/03/apast_flyer160403_1.pdf
http://www.apast.jp/wp-content/uploads/2016/03/apast_flyer160403_2.pdf

当日は出演者の著書、関連図書、グッズ等の販売もございます。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

お問合せ apast.info@gmail.com

コメント

明日に向けて(1236)民衆の力こそが核産業を追い詰めている!(関電社長の恫喝発言の背景を分析する)

2016年03月20日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160320 23:30)

高浜原発運転停止仮処分決定が大津地裁からなされるという画期的な事態から10日余りが経ちました。

再稼動強行中だった3号機が翌日に停まりましたが、稼動中の原発では初めてのことです。しかも停めたのは直接的には原発から30キロから70キロ圏内に住んでいる滋賀県民29人。
2014年5月の福井地裁判決に続き、原発を停める権利を持っているのは、政府のいう立地自治体だけではないことが示されわけですが、より大きくは全国で再稼働を叫んでいる私たち民衆が高浜原発を止めたのです。

この決定からの10日余りの間に、3月11日をはさんで全国で実にさまざまな集会やデモ、企画が行われましたが、僕の知る限り、どこも大変、盛況でした。
民衆の力を集めることで原発を止めることができる、安倍政権の強硬姿勢も崩すことができるという自信が高まって、どこでも参加者の上乗せが起こったのだと思われます。この力をさらに拡大させましょう。

一方で関西電力の八木誠社長は18日、会長を務める電気事業連合会の定例記者会見で「極めて遺憾で到底承服できない」「現時点では何も決めていないが、一般的に逆転勝訴した場合、損害賠償請求は検討対象になる」と述べました。
原発再稼働断固推進派の産経ニュースが以下のようなタイトルをつけてこれを報じています。

 高浜原発仮処分に関電社長「到底承服できない」 逆転勝訴したら住民に損害賠償請求「検討対象に」
 産経ニュース 2016.3.18 18:39更新
 http://www.sankei.com/life/news/160318/lif1603180028-n1.html

八木社長の発言は明らかなる脅しです。民衆のさまざまな奮闘に事業などを食い止められた権力者や大会社が起こす報復的な損害請求裁判を「スラップ訴訟」と言いますが、これをちらつかせる許しがたいものです。
しかし同時に私たちは、この発言には、関西電力のみならず、電力会社や原子力村の焦りが大きくにじみ出ていることもしっかりと見抜いておきましょう。
実は産経の記事にも、後半で、八木社長が「関電社長と電事連会長を退任するとの観測が出ていることについては「人事はノーコメント」と述べるにとどめた」と書かれています。
電力自由化を前に、電気料金値下げの切り札としていた高浜原発が停まってしまったことで、実は八木社長は、進退をも問われてしまっているのです。

しかもこの高浜原発の運転停止で、再びこの国の中で動いている原発は、わずかに川内1号機、2号機のみになってしまいました。私たちは再び原発ゼロ状態へと原子力村を追いやりつつあります。
これに対して安倍政権は、高浜原発再稼働の失敗からも何も学ばずに、伊方原発3号機の今夏の再稼働を目指していますが、そのためのハードルも大きく引き揚げられたと言えます。

一番の問題は実は技術的な問題です。というのは伊方3号機は2011年4月29日に定期検査に入って以降、稼動していないので、現時点で4年11カ月近くも停まっています。
今夏、7月末に再稼働させようとするとなると、なんと5年3カ月も停まっていた原子炉を動かすことになります。何らかのトラブルなしに、スムーズに稼動できる可能性は極めて低い。

同時に4号機のトラブルは、重要部分のボルトの加締めの忘れや、電力関係の重大なデータの入力ミスによるものでした。
ここには電力自由化を前に、何がなんでも4号機を再稼働しようとした関電の利潤優先体質も表れていましたが、それだけではありません。機械の劣化だけでなく、保守点検能力の劣化も表れたのでした。
原発が長く停まっていたため定期点検作業が行えず、腕がなまって、技術力が低下していたのです。
機械も運転員も保守点検者も、長く稼働してないことで、さまざまに劣化してしまっていたと思われます。これが日本中の原発で起こっていることなのです。

1994年12月から稼働している伊方原発3号機も96年1月から4月の第1回目より、ほぼ1年間に1回、合計12回におよぶ定期点検を繰り返してきましたが、この作業もまた2011年4月からの定期点検後、行われていません。
高浜原発と同様に、機械も劣化し、運転員も保守点検者の側も技術力が低下しているのです。

今回、大津判決の社会的反響が大きかったのは、高浜原発4号機が連続でトラブルを起こした上に緊急停止してしまった直後に仮処分決定が出されたことでもありました。
安倍政権は、この状態の中で伊方原発再稼働に向かうことになります。しかもこれまで徹底して国政選挙での原発問題の焦点化を避けてきたのに、参院選と伊方原発の再稼働のスケジュールが重なってしまう可能性もある。
さまざまな意味でハードルが重なっていると言えます。

私たちが確認しておくべきことは、この核産業の苦境が、私たち、民衆の力によって作りだされてきていることです。
私たちは今なお、日本の原発のほとんどを止めています。動いているのはたったの二基のみです。しかも自公与党が圧倒的な議席を持っているにも関わらずにです。それが福島原発事故から5年経ったこの国の現状です。
ぜひともみなさんと確認したいのは私たちの持っているパワーの凄さです。国会が原発推進派で埋められていようとも、首相官邸の周りや、全国の電力会社や主要ターミナルの前が脱原発デモで埋められているから原発は動かせてこなかったのです。
動かせないから劣化が激しくなり、技術力も落ちて、トラブルを起こし、ますます動かせない状態に陥っている。今回の運転停止命令はその上に重なったのです。

さらに福島原発も含めて50基もの原発が停まってしまい、運転再開の目途がほとんど立たないこの状況は、国際的な核産業全体にも大きな影響を及ぼしています。
まずは核燃料が売れないことで、世界の4大ウラン燃料会社の一つ、アメリカのユーゼックが倒産してしまいました。2014年のことです。
日本の中で言えば、大苦境に陥っているのが原発メーカーの東芝です。これももともとは原発問題が発端。2006年に市場価格3000億円と言われていた原子炉メーカーの米ウエスチングハウス社を倍の価格で買収してしまったことに依っています。

東芝は原子力産業の世界的リーディングカンパニーになることを目指して強気の買収を行ったのですが、2008年のリーマンショックで早くも破産。実にその時から不正会計に手を染め始めたのでした。
東芝はアメリカへの原発輸出で苦境を乗り越えようとしましたが、他ならぬ福島原発事故によって完全にとん挫。そもそも福島原発の建設に東芝が大きく関わっていたために、一気に信頼を失って契約を破棄されてしまったのでした。
東芝はその後、転げるようにして現在に至っています。この春は新卒者採用を見合わせ、他方で膨大なリストラを行うことでで生き延びようとしていますが、展望は極めて暗い。
一方で川内、高浜原発のメーカーである三菱重工は、アメリカのサンオノフレ原発に輸出した蒸気発生器が深刻な事故を起こし、修理ができずに原発廃炉が決定したため、9300億円の損害賠償裁判を起こされています。

こうした原子炉メーカーの瓦解も、私たちが日本の原発のほとんどを止めてくる中で強まっていること。
崩壊する核産業の延命の道に、私たち日本の民衆が立ちふさがっているがゆえに、展望がどんどん狭まっているのです。
スラップ訴訟をちらつかせる関電八木社長の発言もその中での悲鳴でもあることが分かります。それでも理不尽な発言を許してはなりませんが、私たち民衆と原子力産業の間のこの力関係をしっかりと見据えておきましょう!

一方で見ておかなくてはならないのは、このように核産業が死滅に向かっているからこそ、なりふりかまわない延命策がとられていることです。
その際たる例が、川内原発や高浜原発を、危険性を承知でむりやり動かしたことです。しかも川内原発は今なお動いたまま。
私たちはここに明らかなる危険性があることをしっかりと見すえ、一方では原発再稼働反対の声をさらに強めつつ、他方で、原発事故への民衆の側からの備えを逞しくしていきましょう。

民衆にさらなる力を!
Power to the people!

さらに前に進みましょう!
 

コメント

明日に向けて(1235)原発ゼロへの歩みを強めよう!(講演スケジュールをお知らせします)

2016年03月14日 23時00分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20160314 23:00)

福島原発事故から5年が経った3月11日を前後して、全国津々浦々でたくさんの脱原発企画やデモが行われましたが、9日に高浜原発の運転が差し止められたこともあってか、僕の知る限りどこでも大変盛況でした。
僕自身は10日篠山、12日浜大津、13日京田辺、14日堺東と4か所で講演させていただきましたが、各会場ともたくさんの方がかけつけてくださり、熱心に話を聞いてくださいました。
さらにこの熱を強くしていきたいですね。そんな思いを込めつつ、3月後半から4月にかけてさらに精力的に各地でお話させていただきます。

以下、講演スケジュールをご紹介しておきます。
今週末に19日亀岡市、21日京都市西京区、22日舞鶴市でお話しますが、さらに来週末は26日埼玉県三芳町、27日埼玉県秩父町と埼玉にお邪魔し、よく28日から4月2日まで再度群馬県各地を訪ねます。
さらに4月3日東京都台東区でもお話します。

それぞれの案内を貼り付けます。ぜひお近くの会場にお越しください!

*****

3月19日 京都府亀岡市

原発からの命の守り方〜そのとき、自分を家族を、どう守る?〜

亀岡市は高浜原発から50km~80kmの距離です。
亀岡市民も風向きによっては避難が必要です。

原発事故が起きた場合・・・
亀岡市では綾部市から6,400人の被災者を受入れることを想定しています。
しかし、亀岡市民が避難する計画はありません。
もしも、事故が起きたとき、どうすればいい?
今こそ知っておきたい実践的な知恵が詰まった守田敏也さんのお話を聞いて、家庭での備えを考えましょう。

13:30~15:30
ガレリア亀岡にて(京都府亀岡市余部町宝久保1-1)
主催 酒井あきこ
https://www.facebook.com/events/552140808279440/permalink/552171038276417/

*****

3月21日 京都市西京区

西京原発ゼロネット第7回つどいお話

原発からの命の守り方
~あらゆる災害に共通する「命を守るためのポイント」~

東北大震災・原発事故から5年・・・
福島原発は収束どころか、事故の全貌もつかめず、廃炉の見通しは全く立っていません。
今も10万人以上が避難生活を続けている中、国の原発推進政策のもとで、川内原発に続き、京都から間近の高浜原発が再稼働されました。
高濃度放射性物質である「使用済み核燃料」は処理方法も置き場も決まらないままに増え続けています。
巨大災害の多発が心配される中、再び原発事故が起こったらどうなってしまうのか?私たちにできることは?
教えて!守田さん!!あなたも一緒に学びませんか?

13:30~15:45
西京区役所2階

主催 原発ゼロをめざす西京ネットワーク
連絡先:西京セロネット事務局 TEL/FAX394‐5996(ママふれんど方)
https://www.facebook.com/events/578707765610954/

*****

3月22日舞鶴市

みんなで考えよう、自治防災と避難計画
もう五年月日が経つのですね。
3.11から、心に刻まれるような出来事がたくさんあった様に思います。
あの日、傷つき失われたすべての命に、ご冥福を祈りたいと思います。

そして、今一度、命を守る原発防災について皆さまと共に学び直したいと、学習会&意見交流会を企画いたしました。
専門家をお招きして、避難計画と地域や個人でできる防災の備え、ヨウ素剤についてなどのお話しを伺います。

13:30~15:30頃まで
舞鶴市中総合会館 4階 会議室

講師 ジャーナリスト・篠山市原子力災害対策検討委員
守田敏也さん

カンパ制

会場内にキッズスペースを設けます。大きなお子さんが過ごせるよう、別室も用意しております。

先ごろ再稼働された高浜原発が、9日に大津地方裁判所の運転停止を命ずる仮処分決定により、いったん原発を停止させることになりましたね。
小規模とはいえ、若狭地域で地震が起きており、多くの方が安堵されたのではないでしょうか。
しかし、廃炉までは原発による放射能漏れ事故は起こり得ます。舞鶴市議会からも提議されている「舞鶴市全域のヨウ素剤全戸配布」については、市民の願いとして是非取り組んでいただきたいですね。
大切なご家族を守るために。ぜひご参加ください。

守田敏也さん プロフィール
京都市内在住のフリーライター。3.11以降、被災地にも通い、被ばくの問題と対処法を研究、「明日に向けて」と題したブログや全国各地での講演、共著「内部被曝」の出版などで、放射能から命を守るための情報を発信し続けている。

 新著「原発からの命の守り方」(海象社、1490円)を出版。
副題は「いまそこにある危険とどう向き合うか」。「私たち自身で守る力をより強くする」「(もともと)無理な避難計画作りを求められてきた自治体の方たちにも読んでいただきたい」本著は各方面で高い評価を受けている。

夜の7時頃から、西方寺ふれあい会館にて、守田敏也さんを囲んでの懇親会も開催いたします。
一品持ち寄り歓迎。膝を突き合わせ、原発防災のこと、世界の動き、日本の情勢についてなど、気になるあれこれを語り合いましょう。お気軽にご参加ください。
https://www.facebook.com/events/1685607925054297/

*****

3月26日 埼玉県三芳町

~福島原発事故3・11から5年~
原発 そして戦争法

3・11から丸5年、福島原発の事故は収束したとはいえません。なのに、事故がなかったかのような再稼働。
そして、強行採決により「成立」した戦争法。私たちの生存権は今まさに危機に立たされています。
「いまそこにある危機とどう向き合うか」、環境問題や平和問題に長く関わり、震災後は被災現地を取材し、放射能問題について取り組まれてきたフリーライターの守田敏也さんにお話を伺います。

15時より(開場14:30)
三芳町立中央公民館 多目的ホール (三芳町北永井348‐2)
資料代 500円

主催 三芳九条の会
問合せ 090‐1702‐8944(白田)
https://twitter.com/nonukeskawagoe/status/709176166075146240

*****

3月27日 埼玉県秩父郡皆野町

福島の原発事故から5年。汚染水はアンダーコントロールとは程遠く溢れ続け、環境中に放射能は漏れ続けています。
大きな余震が起これば再び多くの人々が危険にさらされるでしょう。
5年という年月、子どもたちの食べものに気を遣うことにも疲れた、という声も聞こえてきます。

東日本大震災以降、内部被曝の危険性、原子力災害への心のあり方から具体的な防災対策まで、わかりやすい言葉で伝え続けて来られた守田敏也さん。
被曝を避ける方法、よりよい選択、行動を示してくださっています。
原発のひしめく地震大国日本。震災以降その多くがストップしていますが、原子力規制委員会は「安全とはいえないが、基準を満たしている」として再稼働に向けた動きが加速しています。
日本のどこにいてもその危険性から無縁ではありません。
再びの安全神話に陥ることなく、私たち一人一人にできる防災、心の持ち方を学びたいと思います。
みなさんのご参加をお待ちしています。

守田敏也 講演会
「原発災害からの命の守り方」
~いまそこにある危険とどう向き合うか~

13時開場・13:30開演~15:30
ムクゲ自然公園 森のホール
参加費 500円
託児 要予約・有料[保険込み]〈幼児~就学前児童のみ〉
問合せ 電話 0494-25-7373 (ラパン ノワール くろうさぎ) 090-7849-0095(山田)

主催 守田敏也講演会実行委員会
協賛 生活クラブ生協秩父支部 原発とめよう秩父人
後援 花の森こども園
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=963517623730507&set=gm.1052557731454664&type=3&theater

*****

以下でもお話します。(詳細は次回以降に)

3月28日 群馬県玉村町

原発からの命の守り方 ~未来へつなぐ、いのちと知恵~
15:00開場 16:00開講
Tama村Base(玉村町つのぶち)
参加費 1000円
(ワンドリンク付き 他、無添加カレー、ドリンクオーダー可)
問合せ 堀越啓仁 horikoshikeening@gmail.com
https://www.facebook.com/events/1674760169444364/

*****

4月2日 群馬県桐生市

『原発からの命の守り方 』守田さんお話会 & GROW FREE MARKET
10:30~18:00
レンタルホールげんが蔵(桐生市浜松町1-14-2)
主催 GROW FREE MARKET
https://www.facebook.com/events/187247201653051/

~群馬では3月31日ママの会、1日前橋での講演も確定しています!

*****

4月3日 東京都台東区

「原発からの命の守り方」を考える
福島原発事故から5年、あらためて被曝実態を捉えなおしつつ、原発事故対策を考える
13:30~17:00(開場は13:00頃)
入谷ホール(東京都台東区入谷1-27-4 プラーズ入谷2階)
参加費 一般:1,000円 学生・APAST会員:500円
【主催】NPO法人APAST
http://www.apast.jp/events/

コメント

明日に向けて(1234)あの3月11日からの5年の今日、トルコからビデオメッセージが届きました!

2016年03月11日 12時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160311 12:00)

みなさま。あれから5年後の3月11日を迎えました。
この日はたくさんの方にとって、お亡くなりになったご家族、ご友人、知人の命日にあたります。
慎んで哀悼の意を表させていただきます。

同時に福島原発事故から5年も過ぎた、今日この日に、これからも放射線被曝から人々の命を守り抜くために奮闘を続けることをあらためて決意したいと思います。
いやそれだけではないですね。私たちは真の平和の実現も目指していかなくてはなりません。
世界から戦争がなくなることを目指して、その戦争の中でこそ生まれた核エネルギーが無くなることを目指して、みんなで奮闘を続けましょう!


さて、トルコのアクティビストであり一緒にトルコへの日本からの原発輸出に反対して行動しているプナール・デミルジャンさんより、この3月11日向けてトルコからのビデオメッセージが発せられたことを紹介していただきました。
このビデオメッセージを作ったのはニュークリア・アラトゥルカという原子力発電所や原子力エネルギーについてドキュメンタリー映画を造っているプロジェクトの方々だそうです。
プナールさんもボランティアで日本語コンサルタントとしてそのプロジェクトに参加しておられます。僕がトルコにいったときに現地で合流してくれて、その後に情報なども流してくれている日本人の森山拓也さんも参加されています。

プナールさんが送ってくれた説明文をそのままに貼りつけます。


「日本人アートディレクターの丹下さんが、福島原発事故を基にし、原子力エネルギーの危険性について、我々トルコ人にトルコ語でビデオメッセージを送って、原子力発電所について忠告してくれました。
我々は丹下さんのメッセージに感謝しています。
今、ご覧になるこのビデオは福島原発事故から5年目の今日、原子力発電所を造るために日本の政府と契約を結んだトルコのアートディレクターのジャン・ジャンダンから丹下さんのメッセージへ心よりの返事です。」

 丹下さんへのビデオメッセージへの返信
 2016年3月11日
 https://www.youtube.com/watch?v=FdjXJqecIrA

2年前の丹下さんのビデオメッセージはこちらからです。

 あなたを心配する手紙
 2014年
 https://www.youtube.com/watch?v=iKbl0p-7bkw

引用は以上

感動しました。素晴らしいです。トルコと日本の間にかけられた核のない平和な世の中をめざす架け橋です。
ぜひ双方ともにご覧下さい。

僕はプナールさんに「ぜひ丹下さんに会ってください。トルコの私たちに素晴らしいメッセージをくれた人だから」と言われて、東京でお仲間たちと展覧会をしている丹下さんにはじめて会いに行きました。
その後にも原発のない世の中を目指す友として交流を続けさせていただいています。

あの3月11日はとても悲しい日でした。
あんな災害は絶対になかった方が良かった。

しかしもはや起こってしまった取り返しのつかない事態を前に私たちは本当にたくさんの輪を広げてきました。
僕自身、あの頃は自分がトルコを訪ねることになることなど考えつきもしませんでした。もちろん丹下さんと親しくさせていただくことも。

この新たに広がり、成長を続けている輪にこそ未来の展望がある。
僕はそう確信しています。
だからこそこの輪をもっと広げ、育て、発展させていきたい。そんな思いでこのビデオを見ました。

最後にメッセージを発して下さったジャン・ジャンダンさんを始め、トルコのみなさんへの感謝を記して、トルコからのメッセージの紹介を終えます。
みなさん。さらに新たな出会いを作りだし、民衆の力を強めて、核と戦争のない世の中を作りましょう!

Power to the people!

なおビデオメッセージのテキストもいただきましたので貼り付けておきます。

******

丹下さんのビデオメッセージへ返事
2016年3月11日

こんにちは、私はトルコの大学教師であり、ドキュメンタリー監督です。日本の皆様に日本語でメッセージを伝えるために、日本語を練習しました。
2014年に日本人アートディレクターの丹下さんが、我々トルコ人にトルコ語でビデオメッセージを送ってくれました。
丹下さんはそのビデオメッセージで、我々トルコ人に原子力エネルギーについて忠告しました。
我々は丹下さんのメッセージに感謝しています。

トルコは原子力エネルギー生産国になるかどうかの分かれ道に立っています。
トルコ政府は第一原子力発電所をトルコ南部メルスィン市のアックユ村に建設するためにロシア政府と契約をしました。
また、第二の原子力発電所をトルコ北部のシノップ市に造るために日本政府と契約をしました。

そのような契約について我々は心配しています。
なぜならばチェルノブイリ原発事故の影響を受けているトルコの人々は、原子力事故の危険性を良く知っています。
我々もトルコに原子力発電所を作ってはいけないと思います。
しかし政治家たちは原子力発電所のプロパガンダを発信し、私たちに圧力をかけています。
そのプロパガンダと戦うのは大変ですが、丹下さんのメッセージは原子力発電所に対する私たちの闘いへの応援となりました。
私たちはそして、福島原発事故後の日本の方々の苦しみや悩みを肌で感じました。

私たちはトルコで福島原発事故について考えるためのイベントを企画し、現在でもそれを続けています。
福島原発事故後に日本で行われた脱原発のための闘いは、トルコでも高い評価を受けています。
私たちは、福島原発事故が今も続いていることを知っています。
そして福島原発事故から5年目の今日、私たちから日本の皆さんに伝えたいことがあります。

あなたたちは、決して一人ではありません。
私たちは、あなたたちと共にあります。

トルコから、敬意と愛を込めて。

手紙の作者
ジャン・ジャンダン と フィリズ・ヤブズ

コメント

明日に向けて(1233)「福島原発事故の原因究明は今なお道半ば」!高浜原発運転停止大津地裁決定の画期性1

2016年03月10日 10時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160310 10:30)

昨日3月9日、大津地方裁判所(山本善彦裁判長)によって、高浜原発3、4号機の運転を認めない仮処分決定を下しました。
決定内容はただちに以下のサイトに掲載されました。僕もただちにプリントアウトして読みました。画期的だと思いました!

 福井原発訴訟(滋賀)支援サイト
 http://www.nonukesshiga.jp/

 仮処分命令申立事件(高浜3,4号機)について、再稼働差し止めの仮処分決定
 http://www.nonukesshiga.jp/wp-content/uploads/e9782c2ea5fefaea7c02afd880dd3bfc.pdf
 http://www.nonukesshiga.jp/wp-content/uploads/b6c5742c4f89061d95ceb8a0675877e2.pdf

その上で、昨夜流されたNHKニュースをみたところ、重要なポイントが端的に解説されていました。
要約としてすぐれているのでまずはこれをご紹介します。1分27秒です。

 稼働中の原発の運転停止命じる初の仮処分決定 その理由は
 NHKNWESweb 3月9日 19時36分
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160309/k10010437041000.html

これらを踏まえて、今回、下された決定の画期性を解説したいと思います。(引用箇所にはPDFのページ数を記します)

決定分はまず裁判所による原発の構造、設備などに対する基本的認識を述べた上で、今回の訴訟の争点が7つあったことを明らかにしています。
1、主張立証責任の所在 2、過酷事故対策 3、耐震性能 4、津波に対する安全性能 5、テロ対策 6、避難計画 7、保全の必要性
その後、運転停止を求めた市民の側(訴訟上では債権者)と求められた関西電力(訴訟上では債務者)の双方の主張が列挙され、最後に裁判所の判断が記されています。

今回、解説したいのはこのうちの1と2の内容です。
ここで大津地裁が出した内容は川内原発1、2号機を含む、すべての原発に適用できることだからです。とくに過酷事故対策についての新規制基準の抜本的矛盾をついたものとなっています。

1の主張立証責任の所在とは、訴えた市民と関電のどちらが原発が安全か危険かを立証しなければならないかを検討したもので、大津地裁は関電の側に安全性の立証責任があることを指摘しています。

「原子力発電所の付近住民がその人格権に基づいて電力会社に対し原子力発電所の運転差止を求める仮処分においても、その危険性すなわち人格権が侵害されるおそれが高いことについては、最終的な主張立証責任は債権者らが負うと考えられるが、原子炉施設の安全性に関する資料の多くを電力会社側が保持していることや、電力会社が、一般に、関連法規に従って行政機関の規制に基づき原子力発電を運転していることに照らせば、上記の理解はおおむね当てはまる。そこで、本件においても、債務者において、依拠した根拠、資料等を明らかにすべきであり、その主張及び疎明が尽くされない場合には、電力会社の判断に不合理な点があることが事実上推認されるものというべきである」(42ページ)

ここでは誰が立証責任を負うのかの確認がなされているわけですが、大津地裁は、結論的には関西電力がこの使命を果たしたとは言えず「電力会社の判断に不合理な点があることが事実上推認される」と判断して、運転停止命令を出しています。

続いて2の過酷事故対策で、極めて画期的な点が打ち出されています。
端的に言えば、今回の記事のタイトルにもあげたように「福島原発事故の原因究明は今なお道半ば」だという点です。
新規制基準は福島原発事故の教訓を踏まえたものとされているのですが、しかし原因究明が半ばでどうして教訓を踏まえられるのか。今、分かっているものを踏まえているだけで他にもまだまだ踏まえるべき教訓がある可能性があるのです。

にもかかわらず「教訓を踏まえた」とされる新規制基準が作られてしまった。
この点は新規制基準の抜本的矛盾、限界、あやまりと言うべきもので、元東芝の格納容器設計者の後藤政志さんなどが声を枯らして批判されてきたことです。
僕も繰り返しこの点を述べてきたので、大津地裁決定のこの部分を読んだときには思わず「わあ、画期的だ!」と声をあげてしまいました。以下、当該部分を引用します。

「福島第一原子力発電所事故の原因究明は、建屋内での調査が進んでおらず、今なお道半ばの状況であり、本件の主張及び疎明の状況に照らせば、津波を主たる原因として特定し得たとしてよいのかも不明である。その災禍の甚大さに真摯に向い合い、二度と同様の事故発生を防ぐとの見地から安全確保対策を講ずるには、原因究明を徹底的に行うことが不可欠である。この点についての債務者の主張及び疎明は未だ不十分な状態にあるにもかかわらず、この点に意を払わないのであれば、そしてこのような姿勢が、債務者ひいては原子力規制委員会の姿勢であるとするならば、そもそも新規制基準策定に向かう姿勢に非常に不安を覚えるものといわざるを得ない。」(44ページ)

大津地裁はこのように、福島原発事故の原因究明が未だ十分になされているとは言えないことを端的に指摘しているのですが、さらに素晴らしいのは、福島原発事故の主要な要因を津波に限定しようとする東京電力の見解やその上にのっかった原子力規制委員会による新規制基準の前提的認識を慎重に退けていることです。

というのは事故当初より、後藤さんのお仲間の田中三彦さんなどが、パラメーターの分析から、少なくとも1号機では津波の到来以前に大規模な配管破断などにより冷却材喪失事故が起こっていた可能性が高いことを主張し続けています。
これに対して東電は、津波によってすべてが起こったと説明しているわけですが、なぜここが重要なのかと言うと、津波以前に大規模配管破断が起こっていたとしたら、耐震設定が完全に間違っていたことになるからです。
そうなると日本中の原発がもう動かしてはならないことになるのです。いや実際にそうなのですが、このために東電は、事故要因は津波だと言い張り、原子力規制委員会も、東電の主張をかばう形で津波対策を求めているのです。

大津地裁は訴訟の争点の4の津波に対する安全性能のところでも、万全な安全性が確保されているとは言えないことも指摘しているのですが、しかしかりに津波に対して万全な対策ができたとしてもその前に地震で大規模配管破断が起こったのなら話は別です。
この点、必ずしも原因が津波とは決まっていないことを大津地裁はしっかりと指摘している。
さらにそもそもこの間、地球規模で気候変動が起こり、これまで経験したことのない事態が多発していること、その中で「想定を超える」災害であった言説が繰り返されてきたことを、大津地裁は「過ち」と指摘し、その事実に真摯に向い合うべきだとも指摘しています。
この点もとても感動しました。このくだりは名文だと思います。少々長いですが多くの方に知っていただきたいので、この部分も引用しておきます。

「現時点において、対策を講じる必要性を認識できないという上記同様の事態が、上記の津波対策に限られており、他の要素の対策は全て検討し尽くされたのかは不明であり、それら検討すべき要素についてはいずれも審理基準に反映されており、かつ基準内容についても不明確な点がないことについて債務者において主張及び疎明がなされるべきである。そして、地球温暖化に伴い、地球全体の気象に経験したことのない変動が多発するようになってきた現状を踏まえ、また、有史以来の人類の記憶や記録にあたる事項は、人類が生存しえる温暖で平穏なわずかな時間の限られた経験にすぎないことを考えるとき、災害が起こる度に「想定を超える」災害であったと繰り返されてきた過ちに真摯に向き合うならば、十二分の余裕をもった基準とすることを念頭に置き、常に、他に考慮しなければならない要素ないし危険性を見落としている可能性があるとの立場に立ち、対策の見落としにより過酷事故が生じたとしても、致命的な状態に陥らないようにすることができるとの思想に立って、新規制基準を策定すべきものと考える。債務者の保全段階における主張及び疎明の程度では、新規制基準及び本件各原発に係る設置変更許可が、直ちに公共の安寧の基礎となると考えることをためらわざるを得ない。」(45ページ)

この1、2の内容の続きでは、とくに3の耐震性能に対する判断が大きなポイントとなりますが、高浜原発の個別性に踏み込んだものになります。
この点も重要ですが、今回、指摘した内容は川内原発にも直ちに適用できる新規制基準の抜本的なあやまりの大津地裁による指摘です。ぜひこの点をつかみとり、多くの方に伝えて下さい!

なおこれから僕は京都市の自宅を出て篠山市に向かい、ヨウ素剤配布の現場に再度立ち会おうとともに、夜7時から講演を行います。
篠山市日置地区の城東公民館にてです。「放射能災害と人権 安定ヨウ素剤の活用を学ぶ」というタイトルです。もちろん昨日の決定のこともお話します!
お近くの方、ぜひお越しください!

続く
 

コメント (1)

明日に向けて(1232)≪速報≫高浜原発の運転停止を命じる仮処分決定が下されました。3号機も止まります!

2016年03月09日 16時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160309 16:00)

朗報です!さきほど大津地方裁判所(山本善彦裁判長)が、高浜原発3、4号機の運転を認めない仮処分決定を下しました!!

稼動中の原発に対する初めての決定です。仮処分は直ちに効力が生じるため、関電は3号機の原子炉をただちに止めなければならなくなりました。
関電は「保全異議申し立て」と「仮処分の執行停止の申し立て」を同地裁にする方針とのことですが、判断には一定の期間がかかるため、ともあれいったん3号機も停めなくてはならなくなりました。
これで日本の稼働中の原発は4基の状態から川内原発1、2号機の2基のみへと押し戻されました。素晴らしい!

この決定を引き出したのはこの間、原発再稼働に反対して積極的な行動を起こしてきた全国の人々の力です。
その先頭に立って提訴をしてくださった29人の方々に心から感謝したいです。
早く裁判所の決定の詳細を読みたいですが、何はともあれまずは全国で「運転停止決定」のニュースをシェアしましょう。

原発問題をめぐっては、原発に反対し命を守ろうとしている私たち民衆の側にイニシアチブがあります。
さらに「原発再稼働反対」の声を高め、川内原発の停止も実現しましょう!

マスコミ各社の速報を貼り付けておきます!

*****

高浜原発3・4号機 運転停止命じる仮処分決定
NHK NWESweb 3月9日 15時41分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160309/k10010436991000.html

福井県にある高浜原子力発電所3号機と4号機について、大津地方裁判所は運転の停止を命じる仮処分の決定を出しました。
稼働中の原発の運転の停止を命じる仮処分の決定は初めてで、関西電力は、速やかに原子炉を止めなければならなくなりました。

福井県にある関西電力・高浜原発3号機と4号機について、滋賀県内の住民29人は「安全性が確保されておらず、重大な事故が起きる危険がある」として、再稼働前の去年1月、運転の停止を求める仮処分を申し立てていました。
これについて大津地方裁判所は、3号機と4号機の運転の停止を命じる決定を出しました。
高浜原発は、ことし1月に3号機が、先月に4号機が、新しい規制基準のもとで再稼働しましたが、4号機では、再稼働の3日後の先月29日に原子炉が自動停止するトラブルが起き、関西電力は、早期の運転の再開を目指しています。
関西電力は9日の決定の取り消しを求めて異議を申し立てる方針ですが、仮処分は直ちに効力が生じるため、稼働中の3号機の原子炉を速やかに止めなければならなくなりました。
稼働中の原発の運転の停止を命じる仮処分の決定は初めてです。

***

関電高浜原発3・4号機の運転差し止め 大津地裁仮処分決定 
日経新聞 2016/3/9 15:42
http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC07H78_Z00C16A3000000/

関西電力高浜原子力発電所3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを滋賀県の住民が求めた仮処分申請で、大津地裁(山本善彦裁判長)は9日、運転を認めない決定をした。
東京電力福島第1原発事故後に再稼働した原発の運転を禁止する司法判断は初めて。仮処分決定は、訴訟の判決と異なり直ちに効力が生じるため、2基はいずれも運転停止の状態に追い込まれる。
今後の司法手続きで判断が覆らない限り運転は再開できず、関電の経営にとって大きな打撃となりそうだ。

2基は2015年2月に国の安全審査に合格。3号機は今年1月に再稼働し、現在も運転を続けているが、4号機は翌2月に再稼働しながら、直後にトラブルが発生したため停止している。
争点は、耐震設計で想定する最大の揺れの強さである基準地震動を700ガル(ガルは加速度の単位)とした関電の想定や、原子力規制委員会が定めた原発の新規制基準の妥当性。
住民側は関電の想定が「安全を担保するには不十分」とした上で、事故が起きれば、滋賀県の住民も被曝(ひばく)、琵琶湖が汚染され近畿地方の飲み水に影響が出ると主張。
新規制基準も安全レベルは低く、実効性のある避難計画も策定されていないと訴えている。
関電側は「安全性は確保されている」などと反論していた。

住民らは仮処分申請とともに運転停止を求める訴訟を起こしており、大津地裁で係争中。
山本裁判長は高浜原発3、4号機について、再稼働前の14年11月の仮処分決定でも裁判長を務めており、この際は「再稼働が差し迫っていない」との理由から申し立てを却下していた。
2基を巡っては福井地裁でも争われ、昨年4月に再稼働を認めない仮処分決定を出したが、同12月に別の裁判長が取り消し、住民側が名古屋高裁金沢支部に抗告している。

***

高浜原発3、4号機 大津地裁 運転差し止めの仮処分決定
毎日新聞2016年3月9日 15時49分(最終更新 3月9日 15時50分)
http://mainichi.jp/articles/20160309/k00/00e/040/284000c

関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)を巡り、滋賀県内の住民29人が運転の差し止めを求めた仮処分申請で、大津地裁(山本善彦裁判長)は9日、住民側の申し立てを認める決定を出した。
3号機は原子力規制委員会の新規制基準に適合したと認定されて1月末に再稼働したばかりだが、仮処分は即座に効力が発生するため、関電は9日中にも停止作業に着手する。稼働中の原発の運転を停止させる仮処分決定は初めて。
決定に対し、関電は保全異議申し立てと仮処分の執行停止の申し立てを同地裁にする方針。しかし、判断には一定の期間がかかるため、いったん原発を停止させることにした。

同地裁で非公開で開かれてきた審尋では、耐震設計の目安となる地震の揺れ「基準地震動」の算定方法など新規制基準の妥当性や、避難計画の実効性などが争点だった。
住民側は「基準地震動は想定される最大の揺れとはいえず、避難計画が適正かどうかの審査もされていない」などと主張。過酷事故が発生した場合には住民が被ばくし「人格権が侵害される」と訴えた。
関電側は「最新の知見を踏まえて安全対策を講じており、放射性物質を異常に放出するような事態の発生は確実に防止できる」などと反論していた。

高浜3、4号機を巡っては、福井地裁が昨年4月に再稼働差し止めを命じる仮処分決定を出したが、同12月の異議審で同地裁の別の裁判長が仮処分を取り消した。
地元同意の手続きが完了していたため、関電は3号機を今年1月29日、4号機を2月26日に再稼働させた。ただ4号機は直後にトラブルが発生し、原子炉が緊急停止したままになっている。【田中将隆】

***

高浜原発3、4号機、運転差し止め仮処分決定 大津地裁
朝日新聞 島崎周 2016年3月9日15時52分
http://www.asahi.com/articles/ASJ37454PJ37PTJB00C.html

1~2月に再稼働した関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町、4号機は機器トラブルで緊急停止中)をめぐり、大津地裁の山本善彦裁判長は9日、福井に隣接する滋賀県の住民29人の訴えを認め、2基の運転を差し止める仮処分決定を出した。
稼働中の原発を直ちに停止させる司法判断は初めて。福島原発事故後、新規制基準のもとで再稼働を進めてきた政府に見直しを迫る事態となった。

関電は運転停止の作業に入る一方、決定の取り消しを求める保全異議や仮処分の効力を一時的に止める執行停止を地裁に申し立てる方針。それらが認められなければ差し止めの法的効力は続き、関電は2基を動かせない。
4月の電力自由化を控え、関電は原発再稼働を急いできたが、計画変更を迫られるのは必至だ。
住民は高浜原発から約30~70キロ圏内に居住。地震災害に伴う重大事故が原発で起きた場合、放射性物質で琵琶湖が汚染されて水が飲めなくなり、生命や健康を脅かされると訴えていた。

地裁の審理では、東京電力福島第一原発事故の反省を踏まえて安全対策を強化した国の新規制基準(2013年施行)や、電力会社が耐震設計の基本とする揺れの大きさ(基準地震動)の妥当性が争点となった。
住民側は、外部電源や使用済み核燃料プールなどの耐震強度は新規制基準でも低いレベルに留め置かれたままで、汚染水への対策も定められていない▽
関電が策定した基準地震動は過去の地震の平均像に過ぎず、少なくとも過去の最大地震を基礎とすべきなのに著しく小さな想定にとどまっている――などと主張した。

関電側は、新規制基準は専門性と独立性を持つ国の原子力規制委員会が策定しており、非常用電源には最高レベルの耐震強度を求めるなど合理的な内容で問題ないと反論。
基準地震動についても、詳細な地質調査や最新の知識を踏まえ、連続していないとされる原発付近の活断層が連動した場合も考慮して厳しく策定したと主張。十分な余裕をもたせてあるとしていた。

事故時の対応を定めた自治体の避難計画をめぐっても、住民側は「土砂崩れや渋滞で避難道路が使えなくなるなどの事態を想定しておらず不十分」、関電側は「段階的な避難や一時的な移転などを想定しており合理的」と対立していた。

住民らは11年8月にも高浜原発などの再稼働禁止を求める仮処分を申し立てたが、大津地裁が14年11月、避難計画が未整備な点などを挙げて「原子力規制委が早急に再稼働を容認するとは考えがたい」と却下。
その後、規制委で再稼働に向けた審査が進み、昨年1月に再び仮処分を申し立てた。
高浜原発の2基をめぐっては福井地裁が再稼働前の昨年4月、運転を禁じる仮処分を決定。同12月、別の裁判長がこれを取り消し、住民側が抗告している。(島崎周)

コメント (1)

明日に向けて(1231)篠山市でのヨウ素剤配布のリアリティにご注目ください!

2016年03月07日 13時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160307 13:00)

高浜原発4号機原子炉の緊急停止から一週間経ちました。関電は週明けに規制委員会への報告を出すとみられていますが、現時点ではまだニュースが出ていません。

しかしこれまでも以下のことが明らかになっています。
1、20日に重要箇所のボルトの加締めという基本中の基本を怠って、一次冷却水漏れを引き起こした。
2、このため起動試験から再稼働までの行程に遅れが生じたはずなのに予定通りのスケジュールであった26日に稼働を強行した。
3、29日に発電機と送電線をつないだ瞬間に送電線側から過電流が流れ込んだと思われる事態で原子炉の緊急停止に至った。
4、関連の機器に故障が見られないことから過電流の感知の値に関する入力ミスがあったと思われる。

二つのトラブルは一次冷却水と、原子炉の緊急停止にまつわるものであり、重大事故に直結する可能性のある箇所で発生したものです。
しかも加締めの怠りと、おそらくは入力ミスが原因であり、どちらも重大なケアレスミスです。
これほど社会の注目を集めている再稼働におけるケアレスミスの連発には、ここまで再稼働ありきで強引にことを推し進めてきた関西電力の安全軽視の体質がよく表れています。
関電と同様に無責任な発言を繰り返している原子力規制委員会がどのように言おうと、高浜4号機はこのまま止めておくべきであり、川内1、2号機、高浜3号機も止めるべきです。

以下、すでにご紹介した署名ですが、8日24時まで一次受付をしていますので再度、お知らせしておきます。二次集約もあるそうですので、どんどん拡散してください。

■高浜原発4号機緊急停止事故・抗議署名のお願い
http://kiseikanshi.main.jp/2016/03/01/kinkyuteishi/

署名フォームは以下です!
https://fs224.formasp.jp/f389/form1/
締切は 3月8日(火)24時 です。


さらにすでに原発が動いていること、また核燃料がプールにある限り、重大事故=過酷事故の可能性は続くことを踏まえて、繰り返し述べてきたことですが、原子力災害対策を推し進めていきましょう。
その一つとしてヨウ素剤の事前配布を行い、この配布を通じて、事故が起こった時は「とっとと逃げる」ことが肝心であること、ヨウ素剤はその時に飲むべきものであることを広げていくことが重要です。

この間、こうしたことを知っていただくために、毎日放送「石田ジャーナル」の篠山市ヨウ素剤配布に関する特別番組をご紹介しました。
これを北米在住で、「明日に向けて」をフォローしてくださっている「まうみ」さんが全文、文字起こしをしてくださいました。感謝感激です!本当にありがとうございます。
みなさんにご紹介しますので、ぜひこのテキストデータをご覧下さい。

あらかじめ僕が毎日放送はよくこのシーンを撮って下さったなあと特に感心したところを述べておきます。
一つにはヨウ素剤をお子さんと一緒に受け取りにきてくさったお母さんの発言です。

母親:
万一のこと(原発事故)があることもあるんだなと、すごく切実に感じました。
このヨウ素剤を配ってもらうことはどういうことかっていうことを、(我が子に)少し説明したんですけど、「私は病気になったり死んだりするんかな」と言って泣いてたんです。
それがすごい、子どもをこんなに不安にさせることなんやなって思いました。」(引用はここまで)

僕は初めてこの番組を見たときに、「大事なのはここだ!よくこのインタビューをしてくださった」と思いました。
「子どもが泣いた」・・・胸が詰まる発言です。しかしこれが真実なのです。子どもが泣き出すようなものが私たちの目の前に厳然としてあるのです。
しかしまだまだ多くの人がこのリアリティの前に立っていない。その中で再稼働が強行されているのですから、この認識、健全な危機感をこそ広げなくてはいけない。

だからこそヨウ素剤の事前配布をする必要があるのでもあります。危機意識をきちんと持ってもらうためです。そしていざというときに身構えていただく。
当然、これが続ければ、原発は危険であり止めた方が圧倒的に安全であることの認識も広まります。
また原発賛成の方たちの中からも、運転の安全性に敏感になり、今回のような関電による相次ぐトラブル発生に大変厳しい目を向ける意識が育ちます。

だからこそ、政府も電力会社も福島原発事故までヨウ素剤の事前配布をしてこなかったし、今でも原発から5キロ圏内でしかやろうとしていないのです。
だからヨウ素剤配布は、人々の意識変革につながることで、事故の可能性を少しでも減らすことにつながります。さらに原発を全廃し、核燃料を安全な状態に移行させ、私たちが核の脅威から解放されていく日も近づけることになるのです。

同番組はまた一番大事なのは避難することであり、ヨウ素剤はその時のために配っていることもきちんととりあげてくださっています。
とくにこの点を非常に明解に述べて下さっている酒井隆明市長のインタビューは必見です。市長は次のように発言をまとめておられます。

「酒井隆明篠山市長:
他(の自治体)に先駆けての取り組みとなりますけれども、こういったことが良い例として広がればと思っておりますけども、篠山市は篠山市として、できるだけのことをやる、そういうことです。(引用はここまで)

以上、ぜひ同番組の文字起こしをお読み下さい!!
まうみさんにもう一度、心からの感謝を捧げます。

*******

篠山市に続こう!ヨウ素剤の事前配布を町や市に要求しよう!そして原発の危険性を周知していこう!
まうみ 2016年03月05日
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/d7a6537316310d867b0a017db9182de7


原発事故から子どもたちをどう守る?
~兵庫県篠山市がヨウ素剤を事前配布~
http://www.dailymotion.com/video/x3smqqd

安倍政権になって、原発事故の話、あまりテーマとして上がってこない。原発そのものも…。
まあ再稼働はね、ニュースで時々出てきますが、内閣としてはもう、それは電力会社と裁判の問題やからという感じですか。

むしろ安倍さんの目立つのは、原発輸出の方にすごく力を入れてるっていうのが見えますね。

今日は、その原発事故から子どもを守るために、兵庫県篠山市が、ヨウ素剤を家に配った、という話なんです。
福井県の高浜(原発)3号機が再稼働しました。4号機も、今現在、核燃料の搬入作業が完了しまして、これはまあ、再稼働してもゆっくり出力を上げていって、いわゆる営業運転になるのには少し時間がかかります。
今月下旬にも、営業運転になる見通しなんですが、そんな中、

山広さんもよくおっしゃいます、この原発の30kmの壁ですよ。
ここの若狭湾の所というのは、日本の43ある原発のうち、15基が集中していますから、原発銀座と呼ばれてるんですが、さあこの、原発から30kmのところに線を引いて、この中の自治体は、万一の時は事故対応のために、避難計画とかを作ってくださいとなってますね。
ところが、30kmからちょっと出たとこは、まあ言うたら、(そういうことを)しろとは言われてないわけですよ。
国としての財政的な後ろ盾も、だから無いわけですよね。そのへんで、30kmからちょっと外の自治体は、不安がってるわけですよねこれ。

そうですね。でも、その30km圏内も、避難計画作ったわけですけど、どれぐらい、じゃあ本当に、実効性があるのかということも含めて…。

一番困るのは、向こうから、放射能を浴びて汚染された人が来た時に、ちょっと待ってと。
どうスクリーニングするのもこれ、難しいことですもんね。
まあこの30kmラインというのもまだまだ問題があるんですが、若い世代の被ばくによる、甲状腺がんの発症を減らすために、30km圏内の自治体は、常に安定ヨウ素剤を役所内に持っといてくださいねとなってるわけです。

ちょっと今から医学の話をします。

甲状腺というのは、ちょうど喉仏のところ辺りにある、ホルモンを作るとこやと思ってください。
甲状腺ホルモンというのは、人間の成長に非常に必要なものなんです。特にだから、子どもにとっては大事。

で、甲状腺は、ホルモンを作る時に、ヨウ素を原料にします。
ヨウ素というのは、昆布わかめとかによう(たくさん)入ってますね。
だから、昆布やわかめを食べて、そこに入っているヨウ素で、甲状腺は甲状腺ホルモンを作るんですが、原発事故なんかで漏れてくる、放射性ヨウ素が入ってきた時に、甲状腺は、あ、オレの好きなヨウ素が入ってきたっていうて取り入れていくわけです。
そうすると、がんを発症する恐れがあるので、原発事故が起こったと思ったら、放射性ヨウ素が入る前にヨウ素を飲んで、ここ(甲状腺)をいっぱいにしちゃうんです。そうしたら、放射性ヨウ素が来ても、もう満員やから入りません、となるわけです。
普通のヨウ素で満たしちゃうわけですよ。極端な話、パクパクパクパクッて昆布を食えばいいんですけど、そんな大量をいっときに昆布食べられないから、こういうヨウ素剤ってのがあるわけですね。
これ、後でお見せしますけど、ちょうど仁丹ぐらいの大きさ。で、効果が24時間。ですから、24時間のうちに、放射性ヨウ素の無いところへ逃げてください、ということなんです。

救急用のということですね。

そうなんです。
で、福島の原発事故の時、実は原発近くの自治体は(ヨウ素剤を)持ってたんですが、わーってなった時に、はい、並んでよ、配りますってことにならんかった。
わーっとなって終わってしまった。で、ごく少数しか配布できなかった。

そして政府は、事故との因果関係を否定していますが、この福島の原発周辺で、100人を超える甲状腺がんが確認されています。疑いも含めて。
めちゃくちゃ多い数ですこれ。普通はね、これぐらいの人口やったら4,5人のところなんです。

現在、5km圏内では、だからもういざとなったらできないのだから、もう配っときましょうよとなってるんですけどね。

チェルノブイリでは、被ばくした子どもたちに、甲状腺がんが発症しました。
なので、ひとつ、50ミリシーベルトという基準を作って、それを超えそうな場合は飲ませてください。

で、そんな中、けっこうショッキングなデータが出てきた。
これは、兵庫県が作成した、大飯原発とか高浜原発が、もし万が一事故を起こした時に、放射性物質がどれぐらい飛散して、1歳の子が7日間でどれぐらい被ばくするかというシミュレーションなんです。

実はこれは、いろんなパターンで作ってます。
これは、篠山市が、この辺りが、最悪のパターンになるケースとして作ったものです。
となると、なんと、ここ(大飯原発)で事故が起こってるのに、もう下は姫路までが、ヨウ素を飲まなくてはいけない基準の3倍以上の放射性ヨウ素(が来ている)。
これ最悪のパターンですよ。これ北風やから冬場ですわ、1月ぐらいです。
丸の、正円の30km圏内っていうこの目安自体がなんか、あんまり意味が無い。

で、篠山市がね、おいおいと。
これ、30kmどころやない、うちが入っとるで、しかも一番濃いぞとなって、でも、ここ(正円30㎞圏内)以外のとこは勝手にせいの話になってますから、わかったと。
ということで、こういうのを配ることになった。

これ、ヨウ素が入ってるんです。
ちっこいもんです、ヨウ素自体は。
二粒入ってます。仁丹ぐらいの大きさです。
中学生が二つ、小学生やったら一つです。

一回分ですか。

一回分です。
で、これ飲んで、24時間以内に避難してくれ、ということなんですわ。
これを日本で初めて、30km圏外でのヨウ素剤の事前配布をした篠山市を、取材しました。

ナレーション:
兵庫県篠山市、人口およそ4万3000人。城下町情緒あふれる、観光と農業の町です。
再稼働した高浜原発からは、50km近く離れています。

先月篠山市は、3歳以上の市民に向け、安定ヨウ素剤の事前配布を始めました。
原発から30km圏外では、初めてです。

篠山市民:
いいことやと思うんですけど、できたらお薬使わんと済んだらうれしいと思うんですけどね。(原発から)離れてても、風向きによって放射性物質が飛んでくるっていうふうに聞いたんで、不安がね…。

篠山市民:
再稼働したことに対する不安な気持ちがあります。やっぱりこういうの(ヨウ素剤)が必要なときがきたら怖いなーとか。

ナレーション:
少子化が進んでいますが、会場に入りきれないほどの親子連れが集まりました。
最初に、アレルギー反応の有無など、健康状態の確認などが行われました。
篠山市長が取材に応じました。

酒井隆明篠山市長:
服用すればね、すべてが安全だということではありません。
まあしかし、自治体にとりましては、できることということになりましたら、こういうことしかありませんし。

ナレーション:
医師による説明会も、何度も行われています。

兵庫医科大学の医師:
甲状腺ホルモンは、体の発育を促進し、新陳代謝を盛んにする働きがあります。
甲状腺に放射性ヨウ素を取り込むと、将来、甲状腺がんなどを発症する恐れがあります。
特に、成長期にある子どもなど、若年層に影響があります。

ナレーション:
事故から24時間以内に服用すると、甲状腺がんの発症を減らすことができます。
吐き気などの副作用や、服用の仕方についての説明も、繰り返し行われました。

兵庫医科大学の医師:
妊娠されてる方が、この安定ヨウ素剤を飲んだときに、胎児、お腹の中の子どもに影響を及ぼす可能性がある、といわれています。

ナレーション:
大半の市民は、事前配布を評価していましたが、事故を身近に感じると、不安を口にする母親も少なくありません。

母親:
万一のこと(原発事故)があることもあるんだなと、すごく切実に感じました。
このヨウ素剤を配ってもらうことはどういうことかっていうことを、(我が子に)少し説明したんですけど、「私は病気になったり死んだりするんかな」と言って泣いてたんです。
それがすごい、子どもをこんなに不安にさせることなんやなって思いました。

ナレーション:
事前配布ですが、政府は5km圏内、避難計画作成も30km圏内以外は必要ない、としています。

酒井隆明篠山市長:
(原発から)30kmを超えるとじゃあ絶対安心かというようなことは、実際50kmでもそういうもの(放射性物質)は飛散しますから、
やはり50kmの自治体にとりましても、できることはきちんとやるべき責任があるんじゃないかと。

ナレーション:
篠山市に衝撃を与えたのは、兵庫県による(原発)事故時の放射性物質の拡散予測でした。
一歳児の被ばく線量が、ヨウ素剤服用基準を、大幅に超えていたのです。

酒井隆明篠山市長:
篠山にも、安定ヨウ素剤服用の基準の3倍を超えるような、放射性物質が飛散してくる可能性がある。

ナレーション:
服用基準は、チェルノブイリ原発事故(1986年ウクライナ)による、甲状腺がん調査から作られました。
篠山市の大半の地域が、基準の2倍以上で、危機感を募らせたのです。

酒井隆明篠山市長:
市民とか専門家を入れて、検討会を設けて検討しましたけれども、やはりこの避難とともに、安定ヨウ素剤の事前配布、服用が必要だというような結論になりました。

ナレーション:
篠山市は、事前配布を実現するため、3年あまり、市民を交えた議論を重ねてきました。
薬物配布に際し、医師の説明を必要とする法律との兼ね合いなど、課題は山積みでした。予算の確保も問題でした。

 酒井隆明篠山市長:
(安定ヨウ素剤)一丸が6円という、非常に安価なものですから、そのもののお金はそれほどかからないんですけれども、やはり安全に配布する、安全に管理をしてもらわなければいけませんので、こういった説明会、お医者さんや薬剤師さんの協力も必要ですし、 多くの職員も、こういった配布の手続きに加わる必要がありますので、それの負担がやはり大きいと思います。

ナレーション:
ヨウ素剤は2万個用意しました。
費用は12万円と、大きな額ではありませんが、説明会開催費や医師への支払いなどで、合計592万円かかりました。
篠山市は、政府に支援を要請しましたが、受けられず、独自負担しました。

 市民:
(原発事故が)起こってからもらいに行くような感じだと、落ち着いて話聞けないと思うんですけど、こうやって前もってもらっといたら、冷静に話を聞けた。

ナレーション:
福島の原発事故では、ヨウ素剤の配布は徹底されず、不必要な被ばくに至りました。

事故後の検査でも、100人を超える甲状腺がんが確認されています。政府の事故への備えは、十分と言えるのでしょうか?


酒井隆明篠山市長:
他(の自治体)に先駆けての取り組みとなりますけれども、こういったことが良い例として広がればと思っておりますけども、篠山市は篠山市として、できるだけのことをやる、そういうことです。

スタジオ:
さっきの地図をもう一度出してください。
これは、こっちから強い風が(東北から西南に)吹いていると想定してますね。
そうすると、篠山どころか姫路ですら、飲まなあかん量の倍はいくんですわ、被ばく量が。 兵庫県が作ったからこうですけど、風向きがこうなったら(南下する)、大阪だってそら、可能性無きにしもあらずですわな。
で、篠山市はおっしゃってます。何よりも大事なのは避難です。
国は、事故対策を30km圏内にしていますが、圏外でも危険は否定できません。ヨウ素剤は万能ではありませんが、できる限りの備えをする責任があります。

これ、劇薬なんですよね。
だから、お医者さんがちゃんと説明してくださいとなってるんです。
で、そんないちいちね、そんなうわーっとなってる時にね、皆さん説明しますねーって…無理やと思うから、事前に説明会を開きましたと。
で、説明会、ぎょうさん来てはりましたよね。関心高いですね、やっぱり。もうぎっしりだったんですって。
篠山市では、2月は毎週末に、事前配布と説明会を実施していますが、他の自治体からも見学に来てるそうです。
どんなふうにやってんのかな、ということですね。

で、篠山の場合は、人口が4万3000人なのでなんとかなるんですが、大都市になった場合、それだけの人間に説明会を開けるのか、という問題もある。
例えばね、大阪都構想の時、できるだけ説明会開きましたやん。やれんことはないと思いますけど、じゃあお金はどうするの、とかね、問題が出てきます。

あと、副作用がございます。
だからお医者さんがちゃんと説明せなあかん、ということなんですね。
あと、妊婦さんは飲んじゃだめ。
一歳未満の子も飲ましちゃだめ。
一歳未満の子はね、それやったら昆布飴擦りつぶして飲ませる、でいいんですって。

 *まうみ注:
この副作用のところで、守田さんからの大切な訂正があります。
ここには少々誤りがあります。
最後の方で、「妊婦と1歳未満の子は飲んではいけない」と語っているところです。
この点は、篠山市の側の説明も不明確な点があったので、毎日放送の責任とは言えないのですが。 飲んではいけないということではありません。
確かに、胎児に対する非常に小さなリスクはありますが、それよりも、母体と胎児を守るメリットの方が断然高いので飲むべきだ、というのが私たち検討委員会の結論です。
---------------------------------------------------------------------------------

↓文字おこし続き

自治体としてやれることを精一杯おやりになっているんだと思いますけど、国策で高浜を再稼働するって言ってんだから、国が面倒見るべきなんですよ、こういったこともね。

まあ、予算がけっこう大変だとおっしゃってました。
やっぱりお医者さんに必ず来てもらわなければいけませんし、こういう入れ物だってこれぐらいにしておかないと、これだけ渡したら絶対に間違って飲んじゃう。どこか行っちゃうとかね。

実際、こういう時のメディアだから、こういうのをやってもらったらありがたいし、ちょいちょいやってもらいたいですね、忘れんうちにね。

ヨウ素自体は1個6円と安いので、別にそんな、べらぼうにお金がかかる事業でも無いと思うんでね。
事前配布というのは、篠山のケースから学ぶべきかなと思うんです。

今日は、ヨウ素剤を事前配布しました、兵庫県の篠山市のケースについてお伝えいたしました。

↑以上、文字起こしおわり

コメント

明日に向けて(1230)東日本大震災と福島原発事故から5年、さらに脱原発を推し進めよう!!

2016年03月05日 12時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160305 12:00)

もうすぐあの東日本大震災と福島原発事故から5年の日を迎えます。
この時期に、この5年間のさまざまな努力・思い・活動を引き継いで、さらに脱原発に向けてともに歩むことをみなさんに訴えます!

安倍政権はあの事故の反省などまったくせずに、この国を悪い方、悪い方へ向けようとしています。
原発は再稼働へ。オリンピックは騙しとる。憲法違反の集団的自衛権を押し通し、しかも言うに事欠いて「このままでは違憲だから憲法を変える」とまで言い出しています。
この面だけみると、この国に起こっていることは悪いことだらけに見えます。

しかし僕は一貫してまったく違う風を感じてきました。
この国の民衆の、草の根からの覚醒です!ものすごい規模です。ものすごい力です。そしてとても感動的です。
僕がこう思えるのは各地から講演に呼んでいただけるからです。そのどこでも必ずおられるのは「311で目覚めた」という方!必ず「自分の無関心がいけなかった」とおっしゃられます。

実は今朝もある山村でぜひ僕の講演会をやりたいと企画して下さっている方からメールをいただいたのですが、こんな風に書いてありました。
「私は原発事故までは何も考えず政治は頭の良い人達が正しい事をしてくれていると思って自分には関係ない世界だったのですが、事故後、子どもを守る為に知ろうとすればする程信じられない事実にぶち当り、居ても立っても居られず震災の年初めてデモに参

加しました。木枯らし吹く金曜の夜でも官邸前にはご年配の方がいて、こういう方のお陰で自分は幸せに暮らしてこれたのだと思いました。」

こういうメールをいただくと胸が震えるのですが、実に本当にこのようなコメントをいただくことが多いのです。
とくに小さい子どもを持つ世代の女性たちが多い。「政治は自分には関係ない世界だった」「そう思っていたのがいけなかった」とまさに覚醒している。
もちろん男性でもこう語られる方がたくさんいます。こうしたことが日本中で起きているのだと思います。

ではどうして政治は変わらないのかと思われる方も多いでしょう。
いやそんなことはありません。何よりも日本中の原発を私たちは停めてきました。野蛮極まる安倍政権とて、なかなか原発再稼働に手を付けられなかったのです。その証拠に選挙では一切再稼働を口にしません。
もちろん川内1、2号機、高浜3号機は動いており、その危険性はまったく無視できません。でもそれでも圧倒的な数の原発を私たちは止め続けています。

このことでアメリカのウラン会社、ユーリックが倒産しています。もっともウランを買っている日本の原発が動いてないからです。ちなみにユーリックは世界の4大ウラン燃料会社の一つでした。
川内・高浜原発の再稼働もけして攻勢的なものではありません。ここらで稼働しないと、停止期間が長すぎてもう動かせなくなってしまうこと、運転員も育たず、保守点検料も入らず、電力会社が大変なピンチだから焦って稼働しようとしているのです。
だからこそなおさら危険極まりないことを見すえておかなくてはなりませんが、しかし今なお、原発を止めようとする私たちのイニシアチブの方が上回っているのです。

ではそれはなぜ議席に反映しないのか。一つには小選挙区制など、選挙制度があまりにひどくで民意がちっとも反映しないからです。
同時に、野党があまりに脆弱で、はっきりいって日本全国津々浦々で起こっている覚醒に追いついて来れてなかったからです!
いやいまだに、あの原発事故の時に、率先避難者となって福島から、東北・関東から全国に飛び散って行った避難者たちの思いをくみとる政党は存在していません。なぜってどこの政党も避難の促進を掲げてないからです。

しかし今年になって政党の側からこうした民衆の覚醒に呼応しようという力強い動きも出てきました。この動きをリードしているのは共産党です。
安倍政権の暴走を止めるため、安保法を廃棄するため、野党協力を呼びかけてくれたからです。同時に全国で市民の中からも「野党は共闘」という声が高まり、ようやく参院選を前にした共闘体制ができあがりつつあります。
僕はぜひこの野党共闘が脱原発共闘へと成長して欲しいと思うし、そのために僕も尽力したいと思っています。

みなさん。こうした流れを見ていくならば、けしてこの5年間、悪い流ればかりではないことが見えてくるはずです。
いや僕は17歳の時に社会運動に飛び込んで以降、これほどの規模での民衆的覚醒に立ち会った経験はないです。すごい時代だと思っています。
その流れを加速させたい。いや実際に加速しつつあるので、可能な限りそれに掉さし、微力を振り絞って、流れの強化に貢献したいです。

そんな思いも胸に、3月11日にを挟んで連続して講演を行います。
3月11日は光栄なことに福島県郡山市のラジオに出演させていただけることになりました。郡山コミュニティ放送局ココラジで午後8時からですが、インターネットを介せば全国で聴けるそうです。
ぜひお近くの講演会場やココラジなどを通じてお話を聞いていただけたらと思います。一緒に脱原発の向けてともに歩みを強めましょう!

同時にこうした活動の継続のために、カンパを訴えさせてください!
みなさんのお力を借りて、さらに質の高い情報の発信を続けたいと思います。
ぜひ以下にお送りください。

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615

以下、講演スケジュールを貼り付けます!
私たち一人一人の力で、さらに「覚醒」を推し進めましょう!

*****

3月10日 兵庫県篠山市

日置地区人権・同和教育研究会
東日本大震災の教訓に学ぶ。今配布される安定ヨウ素剤と放射能災害を考えよう。

私たちの住む篠山から50キロしか離れていない福井県高浜原子力発電所が再稼働をはじめた。様々な安全性が確認されたとはいえ放射能に対する恐怖は残っている。
東日本大震災から5年。原発事故は今もなお避難した人々が故郷に帰る機会を奪ったままだ。
仮設での暮らしが復興住宅にと変化したものの、帰郷できない人たちは家族が離散し、夫婦の関係にすら亀裂を生じる事態となっている。
安全に暮らしたい。安心して暮らし続けたい。そんな当たり前の願いも失われてしまう。篠山に生きる私達は何をすればいいんだろう。

場 所 城東公民館 (大会議室)
日 時 3月10日(木) 午後7時 受付6時30 分
内 容 放射能災害と人権 安定ヨウ素剤の活用を学ぶ
講 師  篠山市原子力災害対策検討委員会委員
       守田 敏也 氏 (フリージャーナリスト)

原発事故により故郷に帰れなくなった人たちの思いと、壮絶な避難体験を教訓として、私たちが今しなければならないことは何かを共に考えたいと思います。
私たちの身にもおきるかも知れない放射能災害を、安定ヨウ素剤の配布に合わせ考えましょう。

問い合わせ先
日置校区まちづくり協議会 TEL:090-8210-3177(向井)

*****

3月11日 福島県郡山市

☆郡山コミュニティ放送ココラジに出演します(事前収録です)
http://www.kocofm.jp/

午後8時から2時間枠。翌週から3週間放送が続きます。
2時間枠2回の話を二度ずつ放送してくださるそうです。

*****

3月12日 滋賀県大津市

まもなくあの日から5回目の3月11日を迎えます。
安倍政権の動向を見ると、何も反省することなくむしろ悪い方へ悪い方へと舵を切っていることが分かります。
とくに2020年の東京オリンピックを大嘘でもぎ取って以降、被曝隠しが強烈に進めら、被災者の被曝地戻しが進行しています。あまりにひどいです。


日々マスメディアから流される情報では耳目に入りにくい、福島のこと。5年を迎える今だからこそ、改めて耳を傾けたいと思います。
高浜原発が再稼働した今、私たちが住んでいる場所から出来ることは何か、ご一緒に考えてみませんか。

 ***///***///***///***///***///***///***

『福島の今―東日本大震災・福島原発事故から5年―』
◆日時: 2016年3月12日(土)13:30~16:00
◆会場: まちなか交流館ゆうゆうかん 2階コミュニティーホール(大津市長等2-9-1)     
https://www.facebook.com/events/1673012732971814/

◆ゲストスピーカー:
・東日本大震災 滋賀県避難者の会 佐藤勝十志さん
 『重い選択・帰還と移住~あのとき何が起きていたのか』
・フリージャーナリスト 守田敏也さん
 『原発事故後を生きる』
◆定員:50名 (先着順・要申込み)
◆参加費:500円 
◆お申込み・お問合せ先: まちなか交流館(077-525-6674)へお電話ください。《10:00~19:00 水曜定休》

※16:00~17:00、同会場にて懇親会を予定しています。(別途300円申し受けます)
※お子様連れ歓迎…託児はございませんが、お子様用フリースペースをご用意しております。
※アクセス情報…JR大津駅より徒歩15分。京阪浜大津駅より徒歩10分。
  菱屋町商店街内、おもちゃのからくり時計が目印です。 
  専用の駐車場はございません。近隣の民営・公営駐車場をご利用ください。

 ***///***///***///***///***///***///***

 《佐藤勝十志さんプロフィール》
 福島県相馬市では会社を経営 2011年3月15日に栗東市に避難。現在両親・妻・長女の5人で市営住宅に居住。
 東日本大震災滋賀県内避難者の会 世話人代表

 《守田敏也さんプロフィール》
・・・「明日に向けて」では省略します・・・

 ***///***///***///***///***///***///***

 主催:まちなか交流館 077-525-6674
( 大津市長等2丁目9-1)※水曜定休

*****

3月13日 京都府京田辺市

3・11あの日を忘れない
美しい自然のために。子どもたちの未来のために。

オール京田辺・綴喜メモリアル行動2016

3月13日(日)
午後1時30分開会
京田辺市中部住民センターせせらぎ

お話 福島原発の今―放射能から命を守る―
   守田敏也さん

参加協力費 200円

主催 オール京田辺・綴喜メモリアル行動実行委員会
後援 京田辺市

連絡先 電話0776‐62‐7474 大植
メール ohue.noboru@gmail.com
ブログ http://blog.goo.ne.jp/311memorial

*****

3月14日 大阪府堺市

防災学習講演会
福島原発事故から学ぶ緊急災害時の備え

東日本大震災の被災地支援を引き続きすすめ、福島の教訓からわたしたち
地元の防災・減災にどのように生かすのかを考えます。

一緒に考えてみませんか

・原発事ゆえによる福島県のきびしい状況
・原発事故の過酷さ、命を守ることの困難さ
・緊急災害時の備え
・地元自治体と一緒にとりくむべき課題

講師 守田敏也さん

午前10時より 生協堺東本部生協ホール(南海高野線 堺東駅そば)
参加 無料
子どものお世話あり(無料)

主催 大阪いずみ市民生活協同組合
http://www.izumi.coop/event/event2/_1684/777-160209.html

*****

以下でも講演します。次回以降に詳報を流します!

3月19日 京都府亀岡市
午後1時半より ガレリア亀岡
主催 酒井あきこ
https://www.facebook.com/events/552140808279440/permalink/552171038276417/

3月21日 京都市西京区
午後1時半より 西京区役所2階
主催 原発ゼロをめざす西京ネットワーク

3月26日 埼玉県三芳町
午後2時より4時まで 三芳町立中央公民館 ホール
主催 三芳九条の会

3月27日 埼玉県秩父郡皆野町
午後1時より 皆野町ムクゲ自然公園 森のホール
主催 守田敏也講演会実行委員会 
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=963517623730507&set=gm.1052557731454664&type=3&theater

コメント (2)

明日に向けて(1229)『原発からの命の守り方』・・・ぜひ広めて下さい!

2016年03月04日 23時30分00秒 | 「原発からの命の守り方」発売中です!

守田です。(20160304 23:30)

高浜原発4号機緊急停止問題について、関西電力は調査を繰り返していてあまり主だった原因の発表に至っていません。
その後、電気関係の関連機器には異常がなかったと発表されており、過電流を感知するして原子炉を自動停止させた機器の設定にミスがあった可能性がほのめかされています。
そうであった場合、原子炉の緊急停止につながら安全対策上の核心部分に設定ミスがあったことになります。ともあれ暫くは関電による究明を待つばかりです。
今回の事態は原子力規制員会の新規制基準のもとでの審査のいい加減さも突き出しています。その点から現に動いているすべての原発の危険性が容易に推察されます。ただちに稼働をやめるべきです。

同時に原発再稼働を見すえて、民衆の側から原子力災害対策を強めるべきことを前回述べました。
その際、ぜひ参考にしていただきたいのが昨年秋に緊急出版した『原発からの命の守り方』です。
原発の問題を説いた書物の中で、災害対策に大きなウエイトを割いた書は本書が初めてだと自負しています。それだけに川内・高浜原発をめぐる緊張関係の中で、ぜひ多くの方に本書を手にとっていただきたいと思います。

そのために今回は、本書に対する書評を二つとりあげさせていただくことにしました。
一つは大阪府高槻市などを中心に形成されている「星の対話プロジェクト(災害避難者の人権ネットワーク)」のブログに掲載された寺本和泉さんの書評です。
もうひとつは、帽子作家ぜんばやしさんの書評です。
双方とも大変的確に本書の内容を表してくださっています。大変ありがたいです。ぜひお読み下さい。心からの感謝を込めてみなさんにお勧めします。

またみなさんにお願があります。
1つに本書を手に取って読んでください。
2つに本書をご友人や周りのみなさまに広めてください。
3つに本書の感想をお寄せください。適宜、「明日に向けて」でご紹介します。
4つに本書を図書館でリクエストしてください。
5つに本書の書評をお寄せ下さい。
6つに本書の書評をアマゾンブックレビューなどに投稿してください。(今回の二つの書評もすでに投稿していただいています)

ぜひともよろしくお願いします!
以下、書評を掲載します。

*****

新著 『原発からの命の守り方』(感想)
星の対話プロジェクト(災害避難者の人権ネットワーク)寺本和泉
http://starsdialog.blog.jp/archives/45831461.html

この本は原発反対または推進のいずれの立場の人であっても目を通すべき本ではないだろうか? なぜなら、著者も書いているように、日本には現実に多数の原発があり、使用済み核燃料だけでも約1 万7000トンもあるという(p.36)。
なんの防護もない冷却プールが大地震などで破損すれば、これまで以上の核被害が起きるおそれがある。それだけではない。世界には老朽化した原発が多数あり、旅行や出張や留学で事故に遭遇する危険性も否定できない。
本書は市民だけでなく、事故発生時に出動することになる消防,警察,自衛隊員などの放射能防護対策にも言及し、社会全体で防災、減災にとりくむべきことをていねいに説得している。
本書の目次を見ただけで読むことを敬遠する人は、すでに「正常性バイアス」のワナにおちている可能性がある。正常性バイアスとは、危機に直面したときに危機そのものを認めず、事態は正常だととらえてしまう心理のことである。
災害心理学において重要なポイントだそうだ。そのほかに「集団同調性バイアス」、「パニック過大評価バイアス」がある。
本書では、韓国テグの地下鉄火災事件がわかりやすい例にあげられているが、いずれも東電原発事故でもみられたし、自分でもおもいあたるところがある。

また、本書では、いわゆる「自主避難者」の行動が、社会にとっていかに重要な役割を果たしているかを客観的に説明しており、この認識は市民も共有しなければならない。
第 6 章 行政はいかに備えたらよいのかでは、兵庫県篠山市 (ささやまし) の原子力災害対策検討委員会のメンバーとしての経験から、行政の原子力防災・減災の具体的な実践例や提言が書かれている。
原発推進または反対のいずれの立場の人であっても、この課題は避けられないはずである。
本書のように、柔軟に、あるがままの現実を見て課題を発見する立場は大切であり、市民の自発的判断力と行動力がそれを実現していく道であろうとおもわれる。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
目次
まえがき
第 1 章 原発事故とはどのようなものか
第 2 章 あらゆる災害に共通する「命を守るためのポイント」がある。
第 3 章 原発災害への対処法
第 4 章 放射能とは何か,放射線とは何か,被曝とはなにか
第 5 章 放射線被曝防護の心得
第 6 章 行政はいかに備えたらよいのか(兵庫県篠山市の例から)
あとがき
(A5 版,271 p.)
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
『原発からの命の守り方
――いまそこにある危険とどう向き合うか』
2015 年 10 月 17 日 初版発行
著者 守田敏也
発行所 株式会社海象社
http://www.kaizosha.co.jp
ISBN978-4-907717-43-8
定価 1,380 円(税別)

*****

必読。「原発からの命の守り方」(守田敏也著)
帽子作家ぜんばやしの贅沢な自給自足的生活
http://zisoku.com/kyoto/2015/12/23/book/

少し前に入手していたが、中々読みきれていなかった守田敏也さんの新刊。やっと読了。昨日夜、何とか一気に後半読みきった。
その名もズバリ、
原発からの命の守り方: いまそこにある危険とどう向き合うか
という、まさに「原発について今知っておきたいこと」をテーマにした本である。

守田敏也さんは京都に非難移住した人ならほぼ知っているであろうと思われる、フリージャーナリストの方。
2011年の震災後からずっと継続して原発の問題について追いかけて、どんなに小さい会であろうとも講師になり具体的な提言をされてきた人である。

私が守田さんに初めて会ったのはたしか、「カライモブックス」での震災瓦礫処理問題の勉強会であったと思う。
震災瓦礫処理問題では感情的とも思われる論争が多い中、先ずその徹底的にデータを集めて「問題の本質」を突き止めようとするそのありかたに独特のものを感じたのをよく覚えている。
岩波ブックスからすでに出ている、矢ヶ崎先生との共著・内部被曝もよくここまで簡潔にまとめたなとしか言い様の無い凄い本であるが、次の本はどのような提言をされるのであろうか・・と心待ちにしていた。

本中では「正常性バイヤス」と呼ばれる、大きな災害が目の前に起こっていてもそれを認めず、結果的に大惨事に巻き込まれてしまう人間の心理の働きとは?について念密な考察と、そこから逃れるにはどのような処方が有効であるか?が具体的に語られる。
匂いも色も何も無い放射能からの被曝への具体的処方に関しては、私も自分自身と娘の命を守る為に必死に学んできたが、この本中にも記述があるヨウ素剤についての話は初めて知った。具体的で、非常に参考になる。
本後半では兵庫県篠山市での取り組みが紹介されているが、京都市も同じようにヨウ素剤配布を早急に検討して欲しいものだ・・ちなみに篠山市では、来年一月から配布が開始されるそうです。

本中の他の話は私自身としては大体の大枠は知っている内容であったが、一般にはあまり認知されていない事実であろうと思う。
原発の問題とは実際のところ何なのか、十分これからも起こりうる問題としての原発からの「放射能被曝」に対して今認識しておきたい前提を伝えるのに最良の本であると思う。
これからの世の中を生きていくのに、まずここで語られる事は知っておきたい。作者に惜しみない拍手を送りたいと思う。

コメント