明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1224)≪速報≫高浜原発4号機原子炉が緊急停止!このまま稼働をやめるべきだ!

2016年02月29日 15時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160229 15:30)

速報です。高浜原発4号機の原子炉が、本日(29日)午後2時1分に緊急停止しました。
発電機の故障を示す警報が出たためとされています。発電機が自動停止し、続いて原子炉も自動停止したようです。
関電は「このトラブルによる環境への影響はない」と報告していますが、詳細は不明です。

そもそも長きにわたって止まっていた原子炉の再起動はそれだけで危険性があります。
高浜4号機の場合、21日に起動試験を行い、26日に再稼働を行うスケジュールでしたが、20日午後3時42分ごろに設備の一部に水を通したところ、警報が鳴ったため、調べてみたら一次冷却水が約34リットル漏れていることが明らかになりました。
このため関電は21日の起動試験を延期し、原因調査を開始しましたが、21日には原因を特定できませんでした。

22日になって1次冷却水から「不純物」を取り除く設備に取りつけられた弁のボルトが緩んでいたことが原因と発表しました。
関電は問題のボルトの加締めを行い、3号機と4号機の同様のボルトについても点検を行ったむね発表しましたが、ここまでで行程が2日ほどずれていたにも関わらず、26日の再稼働強行を表明。
事実上、起動試験から再稼働までの期間を当の予定より早めて再稼働を強行してしまいました。

ボルトの緩みについても、加締めを忘れたのか、自然に緩んだのかなどが判明しておらず、まだまだ解明すべきことがある中での再稼働強行でしたが、今日になってさらに原子炉の緊急停止という重大事態が発生しました。
まだ事態の詳細が明らかになっていませんが、事前の冷却水漏れの発生をも鑑みて、ただちに4号機の稼働をやめるべきです。

そもそも昨年、日本中の多くの原発内の電気ケーブルにおいて、防火対策上、非常系とそうでないものを分けて配線すべきなのに適切な処置がなされていないことが発覚しました。
しかもこれは1975年に決められた基準への違反であり、新規制基準どころか、旧規制基準をも通らない不正でした。なんと40年間まかり通っていた不正でした。
このため原子力規制庁は、日本中の全原発の再点検を電力会社に要望しましたが、なんと新規制基準に合格した川内原発と高浜原発だけはこの点検から除外し、そのまま再稼働を強行させてしまったため、この点も重大な懸念事項となっています。

さらに24日には東京電力が、福島原発事故の3日後の14日には、メルトダウンを把握していながら、公表しなかったという大犯罪も明らかになりました。
これは社内マニュアルに書かれていた「5%損傷で燃料溶融(=メルトダウン)とみなす」という記述を、全社員がその後5年間にわたって忘れていた事態として東電は釈明会見を行いましたが、とんでもない大嘘です。
当時1号機の核燃料の55%が損傷し、2号機で30~35%が損傷していることを東電は把握していたのです。社内マニュアルに5%損傷でメルトダウンとみなすとなっていたものがな55%も損傷していて、燃料溶融が分からなかったはずがない。

いや仮に本当に分からなかったのだとしたら、抜本的に東電の運転資格が問われます。いや東電だけでなくいざという時にまともな判断を行えない東電に運転を任せてきた国の責任問題も重大であり、当然にも現在の再稼働の許認可資格も問われます。
再稼働に向けてトラブルが重なっている上に、この重大犯罪の発覚も合わせて考えるならば、4号機の運転はこのままやめるべきであり、さらに現在稼働中の川内原発1号機、2号機、高浜原発3号機も即時運転を停止すべきです。
危険な全原発の稼働即時停止を訴えていきましょう。

以下にニュースを貼り付けておきます。

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再稼働の高浜原発4号機 警報出て原子炉自動停止
NHKNWESweb 2月29日 14時29分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160229/k10010425761000.html

今月26日に再稼働した福井県の高浜原子力発電所4号機は、29日午後2時すぎ、発電機の故障を示す警報が出たためタービンが自動停止し、原子炉も自動停止したということです。
関西電力によりますと、このトラブルによる環境への影響はないということです。
原子力規制庁によりますと、29日に予定されていた発電と送電を開始する操作をしていたところ、トラブルが起きたということです。

高浜4号機、原子炉緊急停止=発電機トラブルで―関電
時事通信 2月29日(月)14時31分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160229-00000069-jij-soci

29日午後2時ごろ、関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町)で、発電と送電の作業中に発電機が止まるトラブルがあり、原子炉が緊急停止した。
関電によると、これまでのところ外部への影響はない。関電が原因を調べている。
4号機は26日に再稼働し、29日から発送電を開始する予定だった。
関電などによると、午後2時ごろに内部故障の警報が鳴り、発電機が自動停止。さらに、タービン、原子炉も自動停止したという。 

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明日に向けて(1223)高浜原発再稼働を見すえて原発からの命の守り方についてお話します!

2016年02月27日 10時30分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20160227 10:30)

川内原発と高浜原発再稼働を見すえて、いよいよ「原発からの命の守り方」をみんなで考え、討論し、深め、広げていく必要があります。
川内・高浜原発再稼働の何がとくに危険で許しがたいのか、また原発災害にいかに備えるべきかを各地でお話します。お近くの方、お越しください。

また3月11日には福島県郡山市のコミュニティラジオでお話させていただくことになりました。
午後8時からです。事前収録のため、その日に郡山にいるのではないのですが・・・。
この大切な日にお話させていただくことはとてもありがたいです。

出演するのは郡山コミュニティ放送ココラジです。
http://www.kocofm.jp/

電波は周辺市町村にまでしか届きませんが、ネットを介せば全国どこからでも聴けるそうです。
2時間枠のお話を2つ収録し、3月11日から毎週同じ時間にそれぞれ2回ずつ放送していただけるそうです。ぜひお聞きください。

以下、各地の講演情報を記しておきます。

*****

2月28日 滋賀県高島市

守田さんから習う「原発からの命の守りかた」

講師 守田敏也さん
元同志社大学社会的共通資本研究センター客員フェロー
兵庫県篠山市原子力災害対策検討委員会委員

福島の事故後、何度も被災地を訪問し、
放射線防護や市民生活について執筆、講演、出版をされています。
守田さんが委員を務める兵庫県篠山市は、原発から50㎞離れていますが
全市民にヨウ素剤配布を始めました。
その経緯等をお聴きし、命の守り方を伺います。

平成28年2月28日(日)

時間 14:00~16:00
会場 高島市観光物産プラザ 新旭公民館 視聴覚室
参加 無料 活動費に充てるため、カンパをお願いします。
お問い合わせ かざしもネット info.kazashimonet@gmail.com

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3月5日 京都府八幡市

3・8国際女性デー

原発からの命の守り方
―いまそこにある危険とどう向き合うか

フリーライター 守田敏也さん 講演会

八幡市は、高浜原発から80㎞圏内に位置しています。
万が一事故が起きた場合、放射能汚染や健康被害などの危険があるかもしれません。
「自分は大丈夫」と思っていませんか?
原発だけでなく、あらゆる災害に対しての備えや避難の方法を
兵庫県篠山市原子力災害対策検討委員会委員で
避難計画に取り組まれている
守田敏也さんのお話を聞いて一緒に考えませんか?

2016年3月5日(土)
13:30~16:00
会場 二区公民館
   (八幡市八幡三本橋1-1 コノミヤ八幡店前)

参加費 300円

主催 八幡母親大会実行委員会

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3月10日 兵庫県篠山市

日置地区人権・同和教育研究会

東日本大震災の教訓に学ぶ。今配布される安定ヨウ素剤と放射能災害を考えよう。

私たちの住む篠山から50キロしか離れていない福井県高浜原子力発電所が再稼働をはじめた。様々な安全性が確認されたとはいえ放射能に対する恐怖は残っている。
東日本大震災から5年。原発事故は今もなお避難した人々が故郷に帰る機会を奪ったままだ。
仮設での暮らしが復興住宅にと変化したものの、帰郷できない人たちは家族が離散し、夫婦の関係にすら亀裂を生じる事態となっている。
安全に暮らしたい。安心して暮らし続けたい。そんな当たり前の願いも失われてしまう。篠山に生きる私達は何をすればいいんだろう。

場 所 城東公民館 (大会議室)
日 時 3月10日(木) 午後7時 受付6時30 分
内 容 放射能災害と人権 安定ヨウ素剤の活用を学ぶ
講 師  篠山市原子力災害対策検討委員会委員
       守田 敏也 氏 (フリージャーナリスト)

原発事故により故郷に帰れなくなった人たちの思いと、壮絶な避難体験を教訓として、私たちが今しなければならないことは何かを共に考えたいと思います。
私たちの身にもおきるかも知れない放射能災害を、安定ヨウ素剤の配布に合わせ考えましょう。

問い合わせ先
日置校区まちづくり協議会 TEL:090-8210-3177(向井)

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3月11日 福島県郡山市

☆郡山コミュニティ放送ココラジに出演します(事前収録です)
http://www.kocofm.jp/

午後8時から2時間枠。翌週から3週間放送が続きます。
2時間枠2回の話を二度ずつ放送してくださるそうです。

*****

以下でも講演します。次回以降に詳報を流します。

3月12日 滋賀県大津市
午後1時半より 浜大津 まちなか交流館  2階コミュニティーホル
主催 まちなか交流館
https://www.facebook.com/events/1673012732971814/

3月13日 京都府京田辺市
午後1時半より 京田辺市中部住民センターせせらぎ
主催 オール京田辺・綴喜メモリアル行動実行委員会
http://blog.goo.ne.jp/311memorial

3月14日 大阪府堺市
午前10時より 生協堺東本部生協ホール
主催 大阪いずみ市民生活協同組合
http://www.izumi.coop/event/event2/_1684/777-160209.html

3月19日 京都府亀岡市
午後1時半より ガレリア亀岡
主催 酒井あきこ
https://www.facebook.com/events/552140808279440/permalink/552171038276417/

3月21日 京都市西京区
午後開催
主催 西京原発ゼロネット

3月26日 埼玉県三芳町
詳細未定

3月27日 埼玉県秩父郡皆野町
午後1時より 皆野町ムクゲ自然公園 森のホール
主催 守田敏也講演会実行委員会 
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=963517623730507&set=gm.1052557731454664&type=3&theater

 

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明日に向けて(1222)高浜原発3、4号機運転差し止め訴訟に参加しよう!(手続きの期限が迫っています)

2016年02月27日 08時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160227 08:00)

昨日26日に再稼働が強行された高浜原発4号機は、今朝午前6時に臨界に達しました。29日から発電と送電を始め、3月下旬に営業運転を開始するとされています。
暴挙です!あまりに危険です。今からでも何としても止めたいです。

できることは何でも行いたいと思うのですが、「福井から原発を止める裁判の会」が1月16日に、福井地裁に対して高浜3、4号機の差し止めを福井地裁に提訴しようとしていること、原告を求めていることをある方の紹介で知りました。
提訴日は東日本大震災と福島原発事故の起こった2011年3月11日から5年目の本年3月11日だそうです。僕もぜひ参加しようと思います。また多くのみなさんにご参加いただきたいと思います。

ただ大変申し訳ないのですが、情報をキャッチしたのが遅かったために、ギリギリの案内になってしまいました。
第一次提訴のためには29日までに手続きを終える必要があり、今日か明日には必要書類を同会まで送らなければなりません。速達などを活用する必要があると思います。
急がせてしまって申し訳ありませんが、可能な方は、すぐに同会のホームページから必要書類をダウンロードし、記入・送付などの手続きをされてください。なお提訴には5000円がかかります。

提訴にあたっての同会のアピールと、原告になるために必要なことを記した書面も貼り付けておきます。
原発の間近から、全ての命を守るために奮闘されている同会の呼びかけに応え、一人でも原告を増やして提訴に力を加えましょう!

福井から原発を止める裁判の会
http://adieunpp.com/takahama.html

原告求む!
http://adieunpp.com/download&link3/takahama_bosyuu.pdf

関西電力高浜3、4号機運転差し止め提訴
「3・11」から5年目の2016.311 福井地裁に提訴します!

福井地裁の林潤裁判長、山口敦士・中村修輔裁判官が昨年12月24日、「3・11」の福島原発事故がなかったかのような、とんでもない決定を下しました。
「新規制基準に合理性があり、専門性・独立性が確保された原子力規制委員会において審査され、福島原発事故の経験等も踏まえた現在の科学技術水準に照らし、原子炉施設の危険性が社会通念上無視し得る程度にまで管理されている」と判断したのです。
『司法はやっぱり生きていた!!』 ノボリを掲げた福井地裁前で希望をもたらした樋口前裁判長の決定、まさか同じ年に『司法の責任どこへ!』という怒りのノボリを掲げることになるなど思いもしないことでした。この仮処分を闘っている申立人は名古屋高裁金沢支部に抗告しています。
非公開の審理で市民の傍聴は許さず、裁判官の顔も見ることができなかった仮処分裁判と並行して、私たちは傍聴可能な市民監視の法廷で、「林決定NO!」の本裁判を来る3月11日に提訴したいと思います。
このたびの提訴は市民の脱原発の運動のひとつです。様々な脱原発運動をしている市民がつながり、まだ声をあげられない一人でも多くの周囲の皆さんに参加いただき、原発銀座・福井の地で小さな希望を見出したいと思います。
どうぞ、この裁判にご賛同ください!

2016年1月16日(総会議決の日)
福井から原発を止める裁判の会


一緒に原告になってくださる皆さんへ!
◆高浜3 . 4 号機提訴に関心を持っていただき感謝申し上げます。以下、原告になるための手続きについて簡単に説明します◆
1 . まず「訴訟委任状」を開いて印刷してください。住所、氏名を書いていただき、押印をお願いします。真ん中上部の「捨印」もお忘れなく。

2 . 次に「原告申込書」を開いて印刷してください。必要欄にご記入ください。(可能ならば同様の内容をメール送信していただくと有難いです:info@adieunpp.com

3 . 1.及び2.(又は1.のみ)を「福井から原発を止める裁判の会」の事務局まで送付ください(切手代はご負担をお願いいたします)。宛先は以下のとおりです。
〒910-3606 福井県福井市田尻栃谷町14-1 小野寺方 福井から原発を止める裁判の会

4 . 登録費として5000 円を下記口座のいずれかに振り込んでください。
①郵便局の払込取扱票による振込先:記号番号00760-6-108539
②ゆうちょ銀行からの振込先:ゆうちょ銀行 記号13340 番号6371031
③ゆうちょ銀行以外からの振込先:
ゆうちょ銀行店番338 サンサンハチ 普通 0637103
*いずれも口座名義は「福井から原発を止める裁判の会」です。
*裁判の会に入会済みまたは今回入会頂ける方は、年会費3,000 円もよろしくお願いいたします。裁判の会への入会は任意ですが,会員以外の方は無理がないならば、会員になって頂きますようにお願いいたします。

【重要】:一次提訴については、上記の手続きを2016 年2 月29 日(月)までに終了した方を原告とします。詳細については「申し込み要領」をご一読ください。

質問については、下記までお問い合わせください。
◆小野寺恭子:090-6275-4451
◆南康人:090-1632-8217
*入金についてのお問い合わせ先:◆奥出春行:090-8265-2691

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明日に向けて(1221)高浜原発再稼働弾劾!ただちにすべての原発を止めるべきだ!

2016年02月26日 22時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160226 22:30)

本日26日午後5時、関西電力は高浜原発4号機の再稼働を強行しました。危険性を顧みないあやまった再稼働の強行を弾劾します!

再稼働が許されない理由はたくさんありますが、一番重要な点をあげると新規制基準が重大事故の発生を前提としたものになっていることです。
重大事故とはもともと過酷事故(シビアアクシデント)と言われていたもので、設計段階で想定された安全対策をすべて突破されてしまった事態のことを指します。
旧規制基準はこうした重大事故を起こさないことを絶対条件にしていました。ところが福島原発事故でこの条件が破れてしまいました。だとすれば原発の運転はもうやめるべきなのです。
ところが新規制基準は「重大事故を起こしたから悪かった。だから運転を止める」とすべきところを「重大事故が起こらないと考えていたのがいけなかった。だからこれからは重大事故を前提に運転を続ける」と開き直って作られたのです。

あまりに酷い!そもそも重大事故=過酷事故は設計士お手上げの事態なのです。想定が突破されてしまっているのです。
それにどうやって備えると言うのでしょうか。何が起こるか分からない状態への備えをなそうとすることそのものにあまりの矛盾があります。いや矛盾どころか、滑稽極まりないことまでが「対策」とされています。
例えば重大事故に備えて「水鉄砲」を装備して放射能を打ち落とすというのです。しかし原子炉から噴き出してくる放射能が見えるのでしょうか。またそんな訓練、どうやってするのでしょうか。あるいはいかに効果を測ると言うのでしょうか。
どれもできるはずがないことなかり。いきあたりばったりの思い付きの産物です。(以下に関西電力による説明ページのアドレスを貼り付けておきます)
http://www.kepco.co.jp/energy_supply/energy/nuclear_power/anzenkakuho/takahama/defuse02.html

最も重要な点は、たかだか電気のために、しかも原発が1つも動いていなくても十分に足りている電気のために、重大事故=過酷事故の覚悟などする必要などあるのかという点です。当然にもまったくもってあるはずがありません。
しかしこの最重要のポイントがマスコミでもきちんと報道されていません。
しかし重大事故発生の可能性を前提に新規制基準を作った原子力規制庁は、繰り返し、「われわれは新規制基準に通るかどうかを審査しているのであって、審査を通ったから安全だとは言わない」と明言しています。
にもかかわらず、安倍政権はこの規制庁の重要発言を意図的に無視し、「規制庁が安全だと言った原発から動かす」とまたも大嘘をついています。極悪非道です。私たちはこのことを声を大にして告発し続ける必要があります。

さらに直近のことで言えば、東京電力が一昨日、メルトダウンを隠蔽していた事実を公表したことで、原発事業者と国民・住民の間の信頼関係が完全に崩壊したことも特筆する必要があります。
これはあまりに大きな背信行為です。あの時、つまり事故直後の3月14日にメルトダウンが明らかにされていたならば、当然にも政府はもっと広域の避難指示を出したことでしょう。
そうすれば多くの人々が無用な被曝を免れることができたのです。現在、福島県で多発している子どもの甲状腺がんの多くも防げた可能性が高い。だからこそこの背信行為は決定的なのです。
新規制基準は福島原発事故の教訓を踏まえるという建前になっています。だとするならば電力事業者が行ったこの重大犯罪が捜査され、責任者や動機が解明されて犯罪の再発防止措置が取られるまで、すべての原発の運転が認められないのは当然です。

そもそも核燃料の状態をどのように判断するのかについての決定的なマニュアル事項を、現場にいた全社員が忘れていたなどという、あまりにいい加減ないいわけが通されてよいはずがありません。
反対に万が一、実際にそんなことがあったのだとしたら、それだけでも東京電力には未来永劫にわたって原発を運転する資格などありません。
またこの犯罪には、政府機関の一部であった経産省の旧原子力保安院も関与していた可能性が大きくあります。旧保安院や経産省関係者にも徹底した捜査が行われるべきです。
原発の運転及び過酷事故対応における重大過失、重大犯罪の大きな可能性が浮かび上がっているのです。この事態の徹底捜査なしの原発の稼働など認められるわけがありません。全原発を即時停止すべきです。

重大事故を前提とした再稼働や、福島原発事故をめぐる重大犯罪の言い逃れをけして許さず、みんなの力で危険な原発を止めましょう!

なお「明日に向けて(1216)」で、高浜4号機再稼働反対緊急署名へのご協力をお願いしましたが、呼びかけ団体の「原子力規制を監視する市民の会」より、56時間で4,405筆の署名(45秒に1人)が集まり、政府に提出されたことが報告されました。
僕の記事もFasebookで423件シェアしていただけたので、署名の拡散につながったのではと思います。みなさん。ご協力ありがとうございました。
政府交渉の様子も記した同団体の阪上武さんからの丁寧な報告を末尾に貼り付けておきますのでご覧下さい。

また福井現地では、本日、市民団体3つの代表7名が美浜町の関西電力事業本部に対する抗議行動も行ってくださっています。
NHKの福井県のニュースで動画が流れましたのでそのアドレスもご紹介しておきます。

*****

高浜原発放射能漏れ~緊急政府交渉速報~
2016年2月25日 原子力規制を監視する市民の会
http://kiseikanshi.main.jp/2016/02/25/%e9%ab%98%e6%b5%9c%e5%8e%9f%e7%99%ba%e6%94%be%e5%b0%84%e8%83%bd%e6%bc%8f%e3%82%8c%ef%bd%9e%e7%b7%8a%e6%80%a5%e6%94%bf%e5%ba%9c%e4%ba%a4%e6%b8%89%e9%80%9f%e5%a0%b1%ef%bd%9e/

みなさまへ<拡散希望>

本日行われた高浜4号機の放射能漏れについて政府交渉の速報です。
市民側は、福島からの避難者を含めて関西からの6名、他30名ほど。規制庁側は、PWR担当の中桐氏、高須氏、検査関係の小澤氏他、合わせて4名が対応しました。

交渉に先立って、原子力規制委員長宛て緊急署名の提出を行いました。
開始から集約まで56時間しかありませんでしたが、4,405筆集まりました。45秒に一人の割合です。コメントもたくさんいただきました。ありがとうございました。同じものを明日、関西のみなさんで関電にも提出します。

交渉では、主に22日に関電が発表したボルト緩み説についてやり取りが行われました。
関電は、放射能を含む一次冷却水漏れの原因を、ボルトの緩みと圧力の急上昇にあるとしています。ボルトの緩みは、2008年の前回の分解点検時からあったという見解で、プレスリリースに「狭隘な場所に設置されていることから、ボルトの締め付け作業にあたり、一部のボルトに適正なトルクがかかっていなかったものと推定しました」あります。これに対応して、同種の弁について締め付けを確認した、作業場所に適した工具を選定するなどとあります。

これに対し、規制庁の見解は全く異なるものでした。規制庁は、2008年の点検時の検査資料から、適正なトルク値であることを確認した、その後、今回漏れるまでにボルトが徐々に緩んだ可能性があるというのです。
規制庁は、これは関電から受けた説明だと言っていましたが、関電のプレスリリースを見せると、2008年の時点で締め付けが不足していた可能性についても、関電から説明を受けたことをしぶしぶ認めました。
ただ、2008年の点検時の資料が誤りである可能性についてはどうしても認めないという態度でした。
2008年の点検時に締め付け不足があれば点検時の資料に虚偽記載があることになります。そうでなければ、関電のいまの説明は嘘になり、ボルトは自然に緩んだことになり、それはそれで問題です。ボルトを締めさえすればよいということにはなりません。

規制庁に対し、ボルトの緩みの原因についてはまだ未解明であることを確認したうえで、これの解 明が対策にも関係することから、早急に解明することと、解明されないうちの再稼働を認めないことを強く要求しました。
規制庁は、再稼働とは関係ない、今回の漏えいは法定報告事象の100分の1だなどとして、そんな小さなことにこだわるなという姿勢でした。
福島からの避難者から、そのような姿勢が福島の事故を生んだ。福島を二度とくりかえしてはならないとの発言がありました。

阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)

*****

市民グループ“中止申し入れ”
NHKNWESweb 福井県のニュース 2016年2月26日
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/3055947991.html?t=1456494388214

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明日に向けて(1220)東電メルトダウン隠しは冷却材喪失事故隠し!広域の避難指示を出さず人々を被曝させた!

2016年02月25日 11時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160225 11:00)

昨日24日に東京電力がとんでもない発表を行いました。社内マニュアルに従えば福島原発事故後3日目にはメルトダウンと判断できたのに、マニュアルの確認がなされずにメルトダウンの発表が5月12日まで遅れたということでした。
しかしこれは大嘘です。マニュアルには燃料の損傷が5%に至ったら炉心溶融=メルトダウンと判断すべきと記されていたのですが、3日目で明らかになったのは1号機で55%、2号機で30~35%の燃料が損傷していたことでした。
止まっていた計器が回復したことでこの時点で分かったわけですが、どう考えたって、「損傷5%でメルトダウンと判断」などというマニュアルがなかろうとも、55%も破損していて判断ができなかったはずはないのです。

この時、明らかに東電はメルトダウンの事実を隠蔽したのです。いや5月12日まで隠蔽し続けたのです。
これは二つの点で重大犯罪です。一つに事故対応の基礎中の基礎になる事実認識を捻じ曲げることで、事故対応に歪みを生じさせたこと。
二つにメルトダウンが3日目で明らかになっていればもっと広範囲の避難が必要だったこと。また事実そのようにして避難が拡大されれば、多くの避けられる被曝が避けられたことです。
にもかかわらず東電がメルトダウンを隠蔽したことで、たくさんの人々が被曝してしまい、さまざまな被害を受け、健康への絶大な不安を抱えざるをえなくなってしまいました。大変な罪作りです。

さて昨日、東電の発表に対して緊急に書いた記事の中でここまでのことを明らかにしましたが、今回は、ではなぜ東電がメルトダウンを隠したと思われるか、またそのことが社会的に意味するものは何かということを明らかにしたいと思います。
その際、参照していただきたいのは、昨日の記事の末尾にも掲載した2011年5月14日づけで僕が発表した以下の記事です。

 明日に向けて(111) 「1号機メルトダウン」公表の意味するもの
 2011年5月14日
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/7afed55aadc2f43fabdbecf0cd6600eb

ちょうど初めての東北訪問の最中に、東電がメルトダウンの発表をしたことを受けて書いたものですが、その際、僕は元日立の圧力容器設計士・田中三彦さんが、3月26日に原子力資料情報室の場を借りて行った発表を紹介しました。
以下、当時書いた記事を抜粋します。

「1号機で起こったのは、おそらく冷却材喪失事故

まず1号機でメルトダウンが起きた問題で重要なのは、なぜ、どのようにして、それが起きたかでしたが、元日立の設計士・田中三彦さんは、3月下旬に重要な解析を行い、原子力資料情報室の会見で明らかにしていました。
田中さんが着目したのはこのころにやっと明らかになった各原子炉のパラメーターでした。それを解析して田中さんは、事故直後に1号機で、冷却材喪失事故が起こった可能性が高いことを示唆されました。

当時、東電と政府は、起こった事故は電源の喪失であると語っていました。冷却ポンプが動かなくなり、緊急冷却装置も作動しなくて、水を送れなくなった。そのために冷却ができなくなったと言っていた。
しかし実際に起こったと思われるのは、炉内にたまっていて、燃料棒を包んでいた水も、一気に抜けてしまったことでした。原因として考えられるのは、配管系統の深刻な破断などでした。
このため、燃料棒は一気にむき出しになり、高温化していった。このため被覆管のジルコニウムが水素を出しながら溶けていき、中にある燃料ペレットがバラバラ下に落ちた。しかもペレットも高温化し、溶け出した。

これは水が送れなくなったことよりも、はるかに重大な事態でした。水を溜める機能に何らかの損傷が起こったからです。それの持つ意味を田中さんは社会的なものと、技術的なものに分けて説明された。
何と言っても重要なのは、このとき、1号機はメルトダウンが原子炉格納容器の破断を引き起こし、破局的な事故に発展する可能性があったことでした。にもかかわらず、東電と政府はそれを住民に伝えるべき義務を怠った。
同時に技術的には、この事態は1号機が何らかの深刻な損傷を抱えており、冷却のための水の保持が困難になっていることを浮上させていました。修復の困難さが、この解析の中で浮かび上がってきたのです。

これについて、僕は「明日に向けて(5)」3月28日で特集しました。詳しくは下記をご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/c587a4b12542da359d0ea03a16079ab4

(引用は以上)

ここで田中三彦さんが福島原発の各炉のパレメータ―の解析から導き出されたのは、1号機で冷却材喪失事故が起こっていたという重大な事実でした。原発の事故の中で最も「あってはならない」とされてきた最悪の事故です。
田中さんは「私の知る限り、これまで世界で起こったことのない事故だ」とも指摘されています。メルトダウンはその結果、生じたのです。

これに対して東電は、今日まで津波によって電源が喪失し、冷却機能が働かなくなったからだと言い続けています。
しかし田中さんが指摘したのは、津波に先立つ地震によって重大な配管破断がおき、冷却材=水が一気に抜け落ちてしまったということです。
しかもこうした最悪の事故が生じたときでも、「緊急炉心冷却装置(ECCS)が作動するから大丈夫だ」と原子力推進派が語ってきたにも関わらず、電源喪失のために「最後の砦」すら作動しなかった。

この点についてこの時、田中さんは以下のように述べています。

「こうしたデータから言えることは1号機では、ほとんど間違いなく世界で最初の冷却材喪失事故が起こっていた、非常に深刻な事故が始まっていたことを意味する。
社会的な問題というのは、こういう事態がおきて、ECCS系が作動しないのは緊急事態の中の緊急事態だったということ。
ECCSが作動しなくて、止めようがないのだから、どうなるかわかない状態で住民をできるだけ早く、遠くに避難させる判断が行われなければならなかった。」

そうです。事態は緊急事態の中の緊急事態だったのです。
同じメルトダウンでも、配管が破断して水が一気に抜けてしまって起こったのと、電源が喪失して冷却機能がダウンしてしまって起こったのとではわけが違う。
なぜかと言えば、前者では電源が回復しようが、抜本的に冷却系統が壊れてしまっているわけですから、機能回復の可能性などないに等しく、安全性の担保がまったく覚束ないからです。

まさにもはや事態の進行が止めようのない状態になっていたのです。その後に何が起きるかも分からない状態だったのです。だからこそ住民をできるだけ早く、遠くに避難させなければならなかったのでした。
いや実際にこの14日の後に2号機格納容器の深刻な破損をもたらした爆発が起こって大量の放射能が飛散したし、さらに15日以降に、それまで漏えいしていた放射能量を3倍も上回る膨大な放射能漏れが断続的に起き続けたのです。
だからあのとき、14日の時点で事態が明らかにされたら、たくさんの人々が避難することで被曝を避けられたのです。一時的な避難でも大変大きな防護効果があったはずです。

実は多くの証言によって明らかになっていることは、このとき東電が社員の家族を逃がしていたという事実です。東電の社員の家族に友人がいて「本社が逃げろと言っているからあなたも逃げて」と言われた方もいます。
東電が社員の家族を逃がしたことが間違っていたのではありません。東電はそれを大々的に公表すべきだったのです。それをしなかったことこそが重大過失であり犯罪です。
「メルトダウンが発生しました。もはや何が起きるか分からない状態です。わが社はすでに社員の家族に避難を命じました。みなさんもお逃げ下さい!」・・・東電は家族に対してだけでなく、多くの人々にそう語るべき絶対的な義務がありました。

この時、広域の避難指示を誠実に実行したならば、多くの人々が被曝を避けれたでしょうが、同時に日本の原発政策は完全にとどめをさされていたでしょう。
にもかかわらず東電は、原発を守るために、社員の家族をのぞいて人々を被曝から守らなかったのです。本当にあまりにもひどい企業です。

第二に、津波に先んじた地震によって配管破断した事実から明らかなのは、日本中の原発の耐震設計が見直されなければならないことです。
津波への対応ならば、非常用電源を津波の届かないところに配置するなどの対応が考えられますが、耐震設計が間違っていたことが明らかになると、全ての原発が運転できなくなります。
いや実際にもしてはならないのです。福島第一原発が地震で壊れたのだからです。東電はこの事実の露見を恐れ、冷却材喪失事故によるメルトダウンの発生という事実を全面的に隠蔽したのでしょう。

これほどひどい犯罪が行われたのですから、電力会社の信用は100%失墜したと考えるべきです。
また現在の新規制基準は、この重大な事実、電力会社による事故時の犯罪的な隠蔽の事実を教訓として取り入れてないのですから、まったく不十分なものであり、再度、考察されなおすべきであって、そこからも再稼働は絶対に認められません。
にも関わらず多くのマスコミがまたしても東電によってやすやすと違う方向に誘導されてしまっています。マニュアルの発見が5年も遅れたことが悪い・・・という方向にです。問題はそんなところにはありません。

私たちは今回の事態がメルトダウンの隠蔽=冷却材喪失事故の隠蔽であったことをはっきりつかみとり、多くの人々をあたら被曝させた東電の責任をこそ追及し続けましょう。
さらにウォッチを続けます!

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明日に向けて(1219)東電のメルトダウン隠しは犯罪だ!動機は事故原因隠しか?

2016年02月24日 23時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160224 23:00)

またしても東京電力をめぐる飛んでもない事実が明らかになりました。
福島第一原発は、事故発生直後に次々と炉心が溶けて圧力容器下部に落ちていく炉心溶融=メルトダウンを引き起こしましたが、東電がこの事実を正式に認めたのは事故後2カ月も経った5月12日のことでした。
ところが今日になって、当時の社内マニュアルに従えば、事故発生から3日後にはメルトダウンと判断できたことが判明したというのです。

しかしこれは何とも意味の分かりにくい発表です。NHKwebに掲載されたニュースによるとより東電は詳しくは次のように発表したとされています。なお元記事のアドレスも示しておきます。
1、東京電力はこれまで「メルトダウンを判断する根拠がなかった」ことを、事実の公表が遅れた根拠としてた。
2、しかし新潟県の技術委員会の申し入れに基づいて調査したところ、当時の社内マニュアルに炉心損傷割合が5%を超えていれば炉心溶融と判定すると明記されていた。
3、事故3日後の14日にはセンサーが回復したため、1号機で燃料損傷の割合が55%、3号機では30%になっていて、この時点でメルトダウンが起きたと判断できたはずだった。

 「メルトダウンの判定」東電のマニュアルに明記
 NHKNEWSweb 2月24日 15時17分
  http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160224/k10010420291000.html

なお、同様のことを東電は以下のようにリリースもしています。(ただしここには最も重要な14日に把握された燃料損傷割合が記載されていません)

 福島第一原子力発電所事故当時における通報・報告状況について
 2016年2月24日 東京電力株式会社 
 http://www.tepco.co.jp/cc/press/2016/1267653_7738.html

この1~3に僕がまとめた内容を読むと、この発表そのものがかなりの大嘘でしかないことが誰にも分かると思います。
東電は「炉心損傷割合が5%を超えていれば炉心溶融と判断すべきだったのに、当時、そのマニュアルに気が付かなかったため、判断できなかった」と言っているわけです。
しかし1号機は55%、3号機は30%も損傷していたことが14日にはつかめていたのです。5%なんて生易しものではない。三分の1から半分以上の燃料損傷です。

もともと技術的に5%の損傷でメルトダウンと考えておかしくないものが、半分以上も損傷していて破局的な事態の進行を判断できなかったことがおかしい。そんなことすら分からなかったというのなら未来永劫、運転者として失格です。
事実はそうではなくてメルトダウンを14日に把握しながら事実を認めずに隠蔽したのです。分からなかったはずなどない!55%の損傷など、燃料が溶けてしまう事態の中でしか起こり得るはずがなかったのですから。

この隠蔽は東電による重大な犯罪です!メルトダウンしていることが分からなかったことと、事実を知りながら隠蔽していたことには決定的な差があります。
そもそも当時の事故対策は、メルトダウンをしていないことを前提に行われていたのです。事実よりも事態を軽く見積もってしまっていたのです。そのことが事故対応にさまざまな間違いや失敗を引き起こしたはずです。
同時にあの時に、つまり14日にメルトダウン発生の事実が明らかになれば、もっとたくさんの人が直ちに福島原発のそばから離れることができたでしょう。
それがなされたらどれだけの被曝を防ぐことができたでしょうか。東電はメルトダウンの事実を隠蔽することで、多くの人々が被曝を避けるチャンスを逸する結果をも作りだしたのです。

なされことは故意による重大な過失です。責任者が厳重に処罰される必要があります。
同時にこのような隠蔽が他にもなされていないか、全面的な点検を行う必要があります。
そしてこのことがきちんとなされるまで、すべての原発の再稼働を中止すべきです。なぜか。新規制基準では「福島原発事故の教訓を生かした」とされているからです。
実際にはそもそもまだ教訓がまとめられる段階などではないのですが、これまで明らかになってきている事実とて、東電による故意の情報隠しが明らかになった今、覆る可能性がふんだんにあると判断せざるを得ないからです。、

実はすでに東電がメルトダウンの事実を発表のはるか前から知りながら隠蔽していた可能性を示唆した書物があります。
事故後の3月25日に内閣府の近藤原子力委員会委員長によって提出された「近藤シナリオ」のもとで、政府に呼び戻され、首相補佐官となって最悪の事態の封じ込めの陣頭指揮を任された馬淵澄夫民主党議員の著書、『原発と政治のリアリズム』です。
この書の中で馬淵議員は、5月12日に東電がメルトダウンを認めたときのことを次のように述べています。

「少なくとも、私が参加した3月末の時点では、「燃料は損傷しているだけで炉心溶融は起こっていない。圧力容器は健全な状態を保っている」というのが、統合本部の統一見解であり、対策を決める上での大前提だった。」
「この前提を元に、原発事故処理の対策が進められ、注水、汚染水処理、放射性物質拡散防止などの具体案が練られている。私自身も、統合本部の一員として、ここに疑念を挟んでいてはチームとして対策を進められないと、どこかで割り切っていた。」
「ところが保安院の人間を呼び出すと「これまでも可能性としてはゼロではなく、十分想定していた」と言い出した。さらに彼が取り出した図面には、燃料がどのように破損し、溶け出し、容器のどこに落下しているという、メルトダウンの詳細な図解が描かれていた。」
「これを見て、強い怒りがこみ上げた。メルトダウンはついさっき発表されたばかりなのに、こんな想定図がすでに用意されている。すぐ作れる代物じゃない。ある程度前からメルトダウンは想定され、こういう資料が用意されたいたということだ」
(以上、111、112頁より 引用はここまで)

非常に重要なポイントなので、僕の書著『原発からの命の守り方』でもこの前半部分を引用しておきましたが、馬淵議員のこの記述から、東電だけでなく経産省・保安院もまたこの事実を事前に知っていたことが分かります。
一方で政府の現場責任者であった馬淵議員にはこの事実は伝わっておらず、この日まで虚偽の報告に基づいた事故対応を強いられていたのでした。この点、馬淵議員はもっと強く告発すべきです。

さらにではなぜこのような隠蔽がなされたのか、同じく馬淵議員の著作の中に、当時、東電や保安院が何を考えていたのかをうかがわせる、重要な指摘があります。
当時、菅首相は「原子力災害対策特別措置法」に基く「原子力災害対策本部」を据えて事故対応を指揮するという原則的な対応をせず、法的権限のあいまいな「統合本部」を設置したといいいます。
このために東電と政府の対応がバラバラになったいたことを馬淵議員は嘆いているのですが、では東電や保安院がどのような方向性で動いていたのかというと以下のようであったというのです。

「彼らのテーマは「原発の復活」にあった。もちろん私が入った時点で廃炉は免れない状況だったが、東電はまだそれをきちんと明言していなかった。根底に「原子炉を潰したくない」という思いがあったからだろう。だから、彼らにとっての事故対処とは、「原発や原子炉を正常な状態に戻す」ことを意味していた。意識の中心は原子炉にあり、発電所外部は二の次だったように見えた。
 そのため、事故直後から約二週間というもの、原子炉の状態把握とその冷却にばかり注意が向けられていた。保安院は三月十八日以降の全体会議の内容を簡単なメモにして公表しているが、話し合われているのは原子炉の状態と冷却計画ばかりで、放射性物質の拡散や封じ込めについてはあまり触れられていない」(以上p47より 引用はここまで)

重要な指摘です。要するに東電も保安院も、放射能を封じ込めることで人々を守るよりも、原子炉を守ることを優先していたのです。
ではそうした心証を持っていた東電と保安院はなぜメルトダウンの事実を隠したのでしょうか?この点でも原子炉を、いやもっと大きく原発を守ろうとしたのだと思われます。
何から守るのか。冷却ができなくなった要因からです。端的にこの時、少なくとも1号機では津波の前の地震によって大規模な配管破断が起きて、冷却材喪失事故が起こっていた可能性が高かったのです。

そうなると事故は福島第一原発のみならず、すべての原発にとって致命的なものになります。地震対策が間違っていたことになり、全原発の運転が認められなくなるからです。
このため東電と保安院はこの時期、冷却ができなくなったのは、冷却水が抜けたからではなくて、津波で送電線が倒れ、非常用ディーゼン発電機も動かなかったことにしたかった。津波対策の誤りにしたかったのです。
そのために東電はメルトダウンを隠し、事故原因を自分たちにとって都合よく解釈して提出するための時間を稼いだのではないか。いやその可能性大です。

この点を検証するために、次回に僕自身が、東電による5月12日のメルトダウンの発表を受けて、14日に発した以下の記事を読み返していきたいと思います。

 明日に向けて(111) 「1号機メルトダウン」公表の意味するもの
 2011年5月14日
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/7afed55aadc2f43fabdbecf0cd6600eb

続く

 

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明日に向けて(1218)血の通った言葉を―「テロ」についての考察に加えて

2016年02月24日 11時00分00秒 | 詩作

守田です。(20160224 11:00)

ファシズムにいかに抗するのか、そのために「テロ」という言葉をいかに捉えるのかの考察に加えて、昨年の今ごろ、後藤健二さんが殺害された後で紹介した僕の詩をご紹介します。
もともとイラク戦争開戦後の2004年、3人の戦争反対を唱える日本人がイラクの武装勢力に人質として拘束され、無傷で解放された後に書いたものです。

あのとき武装勢力が人質釈放の条件として掲げたのが自衛隊の撤退でした。このとき政府は官邸から積極的に「人質となった人々が捕まったのは自分で勝手にいったせいだ。自己責任だ」という論をまくしたて、広範な社会的バッシングを引き出しました。
しかしそもそもイラク戦争そのものが大変なあやまりであり、それへの日本の加担=自衛隊派遣は全くの失政だったわけですから、その中でイラクの人々のためにと渡航した3人の行為こそが最も正しいことであったことはいまや明らかです。

なおかつ、あのときイラクの武装勢力の人々は、私たち日本民衆を信じて3人を無傷のままに解放してくれました。しかし私たちは自衛隊を撤退させられず、イラクを占領したアメリカの理不尽な行為をも正してこれませんでした。
僕はあらためてイラクの人々に大きな負債を残したままであることを痛感せざるを得ません。

だからこそ、この詩も12年前のものなのに、いまでもまるまるそのままに通用してしまいます。なんとも歯がゆいです。
しかし僕は、ささやかでしかないけれども、あの時、イラクの人々とつながるために努力を惜しまなかったし、それから12年間、同じ思いでアメリカの戦争と日本の加担に反対して行動してきたことに胸を張ることができます。

いままたさらに「まやかしの言葉」を打ち破るべく、「血の通った言葉」を発し続けていく決意を込めてご披露します。


*****

血の通った言葉を


言葉のまやかしが横行している
誰がくらしを壊したのかを問わない
「復興支援」
誰が一番人を殺したのかを問わない
「テロ対策」
戦争に加担している責任も
それをみすごしている責任も問わない
「自己責任」

思えばついこの間もそうだったのだ
「先制攻撃」の名の下に
侵略戦争が堂々と行われ
「大量破壊兵器摘発」の名の下に
大量の破壊が公然と行なわれた
「通常兵器」と銘打って
劣化ウラン=放射能さえ
大量にばら撒かれた

卑怯・卑劣というイメージを持った
「テロ」という言葉は
絶対にアメリカには使われず
イスラエルが行うテロだけは
「暗殺」に変えられてしまう
それでいて
アラブの人々の悲しく絶望的な抗いが
「自爆テロ」と騒ぎ立てられるのだ

これまでイラクの人々のことなど
真剣に考えてこなかった人たちが
「イラクのために汗を流す」と語り出し
本当にイラクの人々のために
勇気を示した人たちに対しては
悪罵が投げつけられる

そうしていわく
「テロに屈するな」
「今、引けばイラクは混乱する」
「国民に迷惑をかけるな」
 
全てがさかさまではないか!
国家的規模で
テロを行っているのはアメリカだ
イラクの占領が混乱をもたらし
だから人々が抗っているのだ
そして日本が米英に加担することが
わたしたちを傷つけているのだ
イラクのために献身的に働く人々に
多大な迷惑をかけているのだ

―――真実は
一時的に虚偽の言葉で覆い隠せても
けして書き換えることは出来ない
だからいつわりの言葉は
血の通った言葉の前には無力だ
そのことに確信を持ち
ひとりひとりが
本当のことを語り続けよう

誇りと尊厳をかけて
新たな歩みをはじめている
アラブの人々とともに

2004年4月18日
守田敏也 


 

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明日に向けて(1217)ファシズムに負けないために―「テロ」という言葉の使用にもっと慎重であるべきだ!

2016年02月23日 22時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160223 22:00)

ファシズムを打ち破るための考察の3回目です。今回も「テロ」という言葉についての考察を続けます。
まず紹介したいのは、昨年初頭、後藤健二さんと湯川遥菜さんがIS(イスラム国)に拘束されていた時に、宮田律さん(現代イスラム研究センター理事長)が発した提言です。
「テロ」という言葉の意味するところを非常に端的に指摘されています。

 イスラム国をめぐって 「テロ」という言葉の使用にもっと慎重であるべきだ
 宮田律 現代イスラム研究センター理事長 
 The Huffington Post 投稿日: 2015年01月21日 14時52分 JST   更新: 2015年03月22日 18時12分 JST
 http://www.huffingtonpost.jp/osamu-miyata/islamic-state_b_6513010.html?utm_hp_ref=japan

 イスラム世界では、日本が米国との戦争に敗れても戦後目覚ましい発展を遂げたこと、日本の自動車、家電、カメラなどの精密機械など日本のテクノロジーへの篤い信頼がある。「日本人は頭のよい国民だ」という発言にはイスラム世界で数多く接する。
 そのイスラム世界の日本への感情が曇り、今回のように日本人が拘束され、身代金を要求されるようになった背景には、日本の「対テロ戦争」への協力がある。
 「対テロ戦争」の一貫として行われたイラク戦争はイラクが大量破壊兵器を保有しているということが開戦の口実であったが、その後大量破壊兵器は見つからず、イラクは政治的安定を一挙に失い、「イスラム国」の台頭など深い混迷の中にある。
 日本の政府関係者は「テロ」という言葉の使用についてもっと慎重であるべきだ。
 「テロに屈しない」「米国のテロとの戦いを支持する」などの発言は欧米諸国にとっては心地よく響くかもしれないが、「テロ」が「暴力」とするならば、イラク戦争やアフガニスタン戦争で「イスラム国」以上に市民の犠牲者をもたらしている。
 イスラエルと戦闘をするレバノンのヒズボラ、パレスチナのハマスやレバノンのヒズボラを、イスラエルのように「テロ集団」と考えるイスラム世界の人々はごくまれだろう。

 引用は以上

ここでは大変重要な二つのことが指摘されています。一つにイスラム世界はこれまで日本への信頼が極めて高かったことです。
二つにその信頼が「対テロ戦争」への協力で崩れつつあることです。なぜか。前回にも見てきたように「テロ」を政治目的をもった「暴力」の行使とするならば、イラク戦争やアフガニスタン戦争で、アメリカこそが最もひどい暴力を振るったからです。
いやその暴力は今も継続されています。アフガニスタンには今も米兵が派遣されたまま。またイラクやシリアに対しても米軍が連日無差別爆撃を繰り返しています。

そもそもアフガニスタン侵攻の理由は何だったのでしょうか。ニューヨークの911事件後にアメリカはオサマ・ビン・ラディンを首謀者と断定。アフガニスタンのタリバン政権に引き渡しを要求しました。
これに対してタリバンは「彼が犯人だと言うのなら証拠を示して欲しい。証拠がないのに引き渡しはできない」と真っ当な回答をしただけなのに、わずか一月後にアメリカ軍がアフガニスタンに殺到。瞬く間にタリバン政権を瓦解させてしまいました。
このときアフガニスタンは干ばつによって絶望的な食糧難にあえいでおり、それこそ「国際社会」からの援助を待っている段階でした。その最貧国のアフガニスタンに世界でもっとも富める国の軍隊が無慈悲に攻め込んだのでした。

しかもアメリカはまるで兵器の見本市とでも呼べるような攻撃を敢行しました。タリバン政権がもっている軍事力などほんの小さなものでしかないのに、アメリカは核兵器以外の最新兵器のすべてを投入しました。
この一方的な攻撃でタリバンの兵士たちが殺され、さらに多数の民間人が犠牲になりました。干ばつに襲われたアフガンの大地に、雨あられと弾丸が注がれました。「鉄の暴風雨」と呼ばれた沖縄戦をはるかに凌ぐ猛攻撃でした。
これ以降、アメリカは自らの意に沿うカイライ政権を作りましたが、アフガンの人々の支持を得られず、内戦状態が続き、アメリカ軍も駐留したままです。アメリカの理不尽な軍事介入がかの地の平和を壊したままなのです。

アフガニスタンにこのような軍事侵攻を行ったアメリカは、さらに「対テロ戦争」の拡張として2003年にイラクに攻め込みました。
この時は国連内で中国、ロシア、フランス、ドイツなどの反対しましたが、それすらおしきり、米英軍の独自行動として侵攻を行いました。理由はイラクが「大量破壊兵器」を隠し持っているということでした。
アメリカはそれまでさんざん核査察を行い、イラク国内を調べ尽くしていたのに、全面侵攻を行いました。この戦闘でもアメリカは無差別殺りくを繰り返し、結局、イラク社会の安定の基礎を粉々にしてしまいました。

何度も言いますが、そんなアメリカが繰り返す「テロに屈しない」という言葉をおうむ返しすることは、この理不尽な暴力と殺人を全面肯定することにしかなりません。一方的なアメリカの暴力のみへの加担であり、あまりに偏向しているのです。
宮田さんはこのことを深く憂い「日本の政府関係者は「テロ」という言葉の使用についてもっと慎重であるべきだ」と語られているわけですが、私たちはこの言葉を、もっと広い立場の人が受け止めるべきものとして捉える必要があります。
とくに私たちにとって大事なのは、あのまったく理不尽なイラク戦争、現在のシリア・イラク問題につらなる人殺しの連鎖を作りだしたイラク戦争を全世界でもっと早く支持したのが日本の小泉首相であったことです。

私たちが深く反省しなければならないのは、この時、イラク戦争とそれへの日本政府の加担を止められなかったことです。
この点で私たち自身が、シリアやイラクの今の混乱に責任の一端を負っているのです。あのときこの国の大多数の人々が「対テロ戦争」の呼号に負け、日本の加担を許してしまい、イラクの人々があたら殺されていくことを見過ごしてしまったのです。
その延長に現在のシリアやイラクの混乱はあります。けして私たちと無関係なところで起こったことではないのです。

にもかかわらず小泉元首相はその後、一度もこのことを反省していません。またこの国でこのことを問う大きな運動も残念ながら起こせていません。私たちはここに立ち戻って考え直す必要があります。
安倍首相もまたこのとき、自民党幹事長として小泉政権の戦争支持政策を担いました。完全に間違った政策、戦争支持政策を行った責任者の一人です。そんな人物に「安全保障」などを口にする資格は当然にもありません。
私たちはなんとしてもこの非道を正さなくてはなりませんが、その際にもっとも大事なとっかりとなるものが「テロ」という言葉の使い方だと僕は思います。

この言葉を使う時、私たちは私たちがあのイラク戦争のときに何ができたのか、どのように行動したのか。「テロ」という言葉といかに向かい合ったのかを己に問うことが大切です。
そして私たちが止められなかった戦争で亡くなった人々、傷ついた人々に思いを馳せましょう。その上で、パリの襲撃事件のようなさまざまな否定的で悲惨な事件が起こっていることも捉え返し、その解決の道を探ることを志しましょう。
そうすれば自ずと「テロ」という言葉の使用へのそれぞれの慎重さが生まれてくるだろうし、何よりもそのことがこの国をファシズムへとけして向かわせないしなやかな抵抗力に連なっていくと僕は思うのです。

連載終わり

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明日に向けて(1216)高浜4号機漏水をボルトの緩みのためと判断しつつ再稼働強行へ!反対署名にご協力を!

2016年02月22日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160222 23:30)

20日に判明した高浜4号機での漏水について起動試験開始予定の21日には原因が判明できなかったものの、本日22日になって、1次冷却水から「不純物」を取り除く設備に取りつけられた弁のボルトが緩んでいたことが原因と発表しました。
テレビニュースの映像などを見ると、弁と配管の間にシール材が挟み込まれており、ボルトを加締めることで密閉性を確保するようになっていたものの、加締めが不十分だったために水漏れが起こったようです。
NHKのニュースではこのシートも取り換えた上で、他の弁についてもボルトの状態の確認を終えたとされていますが、他方で日本テレビの報道では同様の弁が3号機と4号機にあわせて160か所あり、「締め付け具合を調べる方針」となっています。
ただいずれにせよ、再稼働は予定通り26日に行うとされています。なおそれに先立つ起動試験は本日午後7時より開始されたとのことです。

当初の予定では21日に起動試験を行って26日に再稼働を行う予定でした。5日間はみていた余裕が1日半も削られたまま強行されることになります。
しかも予想外の不具合が起動試験直前に見つかったのですから、この点でだけでもより慎重に対処すべきなのに、社会的耳目が集まっていることを鑑みて、強引に予定通り再稼働しようとしているのでしょう。より危険です!
そもそも昨年より明らかになったほとんどの原発でのケーブル不正敷設問題でも、高浜原発では、事態の発覚を受けたきちんとした点検を行っていません。
僕は新規制基準のもとでの再稼働は、もともと重大事故が起こりうることを前提としているのでそれだけでも反対ですが、今回はそれに加えてさまざまなトラブルの可能性がより強く予想されるので、一層、強く反対します。

以下、4号機再稼働反対の緊急署名がまわってきたのでご紹介します。どうかご協力下さい。ニュース記事も貼り付けておきます。

(【訂正】なお昨日書いた記事の中で、漏れた放射能汚染された水について「高濃度」と書いてしまいましたが、34リットル6万ベクレルですから1リットルですと約1765ベクレルですので「高濃度」という表現はふさわしくありませんでした。
お詫びして訂正いたします。今回もこの点を京都精華大学の細川弘明さんにご指摘いただきました。)

*****

みなさまへ<拡散希望>

高浜原発4号機で放射能を含む一次冷却水漏れ
高浜原発の再稼働を止めよう!緊急署名

高浜原発4号機で放射性物質を含む一次冷却水が漏えいしました。検査で見つけることはできませんでした。ケーブル不正敷設の件では、規制庁が現場を確認したのは1箇所だけでした。
手抜き検査のもとで運転すれば、配管破断による大事故のおそれもあります。高浜原発再稼働の中止を求める緊急署名にご協力ください。

★緊急署名にご協力ください!
 以下のフォームから直ぐにできます。拡散してください!
 締切は24日(水)24時です!
https://fs224.formasp.jp/f389/form1/

★政府交渉にご参加ください!
この件で、上記の緊急署名提出と政府交渉を行います。是非ご参加ください。

■高浜発電所4号機の管理区域内における放射性物質を含む一次冷却水漏れについて署名提出と政府交渉

○日時:2月25日(木)
 11:00~11:30 事前集会
 11:30~12:30 署名提出と規制庁交渉(調整中)
○場所:衆議院第一第6会議室(10:30より通行証配布)
○主催:グリーン・アクション/原発なしで暮らしたい丹波の会/おおい原発止めよう裁判の会/美浜の会/グリーンピース・ジャパン/FoE Japan/原子力規制を監視する市民の会
○問合せ:090-8116-7155阪上

※規制庁交渉は調整中です
※定員を超えた場合に通行証をお配りできないこともありますのでご承知おきください

*****

高浜原発4号機 水漏れ原因判明 26日にも再稼働へ
NHK NEWSWEB 2月22日 20時34分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160222/k10010418311000.html
 
再稼働に向けて準備が進められている福井県の高浜原子力発電所4号機の内部で放射性物質を含む水が漏れたトラブルについて、関西電力は、水から不純物を取り除く設備に取り付けられた弁のボルトの緩みが原因だったと発表しました。
再発防止の対策を取ったうえで準備作業を再開し、早ければ今月26日にも再稼働させる方針だとしています。

高浜原発4号機では、20日、原子炉建屋の隣にある建物で、原子炉から循環している放射性物質を含む冷却水、およそ34リットルが床などに漏れるトラブルがありました。
関西電力が調べたところ、冷却水から不純物を取り除く浄化設備の入り口部分の配管に弁を固定するためのボルトの一部が緩んでいて、弁と配管の間に隙間が出来ていたことが水漏れの原因と分かったということです。
関西電力は、弁と配管の隙間を埋めるシートを取り替え、ほかの弁についてもボルトの状態を確認するなどの対策を終えたということです。
そのうえで、早ければ今月26日にも原子炉を起動して再稼働する計画を原子力規制委員会に提出し、午後7時すぎには、当初、21日から始める予定だった原子炉の温度や圧力を上昇させる試験など、中断していた準備作業を再開したということです。

高浜原発、予定通り26日にも原子炉起動へ
日本テレビ系(NNN) 2月22日(月)20時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20160222-00000081-nnn-soci

再稼働の準備が進む福井県の高浜原発4号機で放射性物質を含む1次冷却水が漏れたトラブルは、弁を固定するボルトの緩みが原因だったことがわかった。
このトラブルは今月20日、再稼働に向けた作業が進む高浜原発4号機の原子炉補助建屋で放射性物質を含む1次冷却水約34リットルが漏れたもの。これまでの調べで、原因は配管の水の流れを止める弁のボルトの締め付けが緩かったためとわかった。
関西電力では3号機と4号機にあわせて160か所ある同じような弁の締め付け具合を調べる方針。22日の午後7時すぎから原子炉本体を使った最終検査に取り掛かっていて、予定通り26日にも原子炉を起動する方針。

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明日に向けて(1215)《速報》高浜原発4号機で放射能を含む水漏れ発生!原因は調査中

2016年02月21日 08時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160221 08:00) (20160222 23:30訂正)

26日の再稼働を目指していた高浜原発4号機で、放射能を含んだ水漏れが見つかりました。すでに再稼働された3号機ではなく準備中の4号機ですので間違えないようにご注意ください!
場所は一次冷却水の浄化装置付近だそうです。関西電力の発表では8リットルが水たまりを形成し、漏れた水を回収する容器に26リットル、合計で34リットルが確認されているとのこと。放射能の総量は6万ベクレルだそうです。
また関西電力によると、この付近に昨日、初めて水を通した配管があったそうです。
高浜4号機は21日にも起動試験を始め、26日の再稼働につなげる予定でしたが、未だ今回の水漏れの原因が分かっておらず、予定通りに進まない可能性が出てきています。

今はまだこれぐらいのことしか判明していません。ともあれ高浜3号機、4号機再稼働反対を再度表明しつつ、ウオッチを続けたいと思います。
なお重要性にかんがみ、朝日新聞、毎日新聞、NHKの報道内容を貼り付けておきます。

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高浜原発4号機、放射性物質含む水漏れ 再稼働に影響も
朝日新聞デジタル 2月20日(土)23時3分配信
http://www.asahi.com/articles/ASJ2N7J46J2NPLFA004.html

関西電力は20日、今月中の再稼働をめざす高浜原発4号機(福井県高浜町、出力87万キロワット)の原子炉補助建屋で、放射性物質を含む水たまりが見つかったと発表した。
計約34リットルの水が漏れたが、外部への放射能の影響はないという。順調に作業が進めば26日にも再稼働するとみられていたが、遅れる可能性もある。

関電広報部は「原因を調査中で、再稼働への影響は現時点で何とも申し上げられない」と説明している。
水漏れが見つかったのは、原発の運転中に必ず使う1次冷却水の浄化設備。20日午後3時42分ごろ、設備の一部に水を通したところ警報が鳴り、発覚した。
午後4時55分に原子力規制委員会と県へ連絡した。漏れた放射能は推定で約6万ベクレルで、国への報告基準値を下回っていたという。
関電は再稼働作業中のトラブルについて「工程に影響を与えるものはその都度知らせる」としていたが、公表は約6時間後だった。

水漏れを受け、関電は4号機の再稼働作業の一部を中断した。21日からは、原子炉を稼働時と同様な状態にして性能を確かめる「起動試験」を始めるはずだった。計画通り始められるかは未定という。
関電は、プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を使った「プルサーマル発電」で高浜原発の再稼働を進めている。4号機は運転開始から30年で、1月末に再稼働した3号機は今月26日にも営業運転に入る見通し。

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放射性物質含む水漏れ…4号機、補助建屋内
毎日新聞2016年2月20日 23時48分(最終更新 2月21日 01時30分)
http://mainichi.jp/articles/20160221/k00/00m/040/070000c

関西電力は20日、再稼働を目指す高浜原発4号機(福井県高浜町)の原子炉補助建屋で、微量の放射性物質を含む1次系冷却水が漏れたと発表した。
水は全て拭き取るなどして回収し、外部への影響はないとしているが、再稼働の日程に影響が出る可能性がある。

関電によると20日午後3時40分ごろ、原子炉を収めた建屋の隣にある原子炉補助建屋で、出力調整をするホウ素の濃度を調節する水を1次系冷却水内に入れていたところ、水が床に漏れたことを示す警報が中央制御室で表示された。

確認したところ、1次系冷却水から不純物を取り除く設備の前で、放射性物質1万4000ベクレルを含む約8リットル分の水たまり(縦2メートル、横4メートル)があった。
床に漏れた水を回収する容器などにも約26リットルがたまっており、水漏れは計約34リットル、放射性物質の総量は6万ベクレルとみられるという。

高浜4号機は21日から起動試験を始め、26日にも再稼働する見通しだったが、工程について関電は「原因を調査中で何も申し上げられない」としている。【村山豪】

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高浜原発4号機 放射性物質含む水漏れ
NHK NEWSWEB 2月21日 5時18分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160221/k10010416591000.html

今月下旬の再稼働を目指して準備が進められている、福井県の高浜原子力発電所4号機で20日午後、原子炉建屋の隣の建屋で放射性物質を含む水が漏れ、関西電力は21日に原子力規制庁の検査官の立ち会いのもと、準備作業の一部を止めて、詳しい状況を調べることにしています。周辺の環境への影響はないとしています。

20日午後3時40分ごろ、福井県高浜町にある高浜原発4号機の原子炉建屋の隣にある原子炉補助建屋と呼ばれる建物で、水漏れを知らせる警報が鳴りました。運転員が現場を確認したところ、原子炉を冷やすための放射性物質を含む1次冷却水が漏れて、床におよそ8リットルたまっているのが見つかったほか、周辺に設置された漏れた水などを回収する設備にも流れ込んでいて、合わせておよそ34リットルが漏れたことが分かりました。
関西電力によりますと、床にたまっていた水に含まれる放射性物質の量は1万4000ベクレルと、国に報告する基準の200分の1以下で、拭き取るなどして回収され、作業員への被ばくなどはないとしています。
また、敷地の境界に設置した放射線量を計測するモニタリングポストの値に異常はなく、周辺の環境への影響はないとしています。

高浜原発4号機では、今月下旬の再稼働に向けて準備が進められていて、関西電力によりますと、20日に警報が鳴る直前に初めて水を流した配管があったほか、水漏れが見つかった現場には、冷却水から不純物を取り除くろ過設備がありますが、水漏れの具体的な場所や原因は特定できていないということです。
このため関西電力は21日、配管に水を流す準備作業の一部を止めて、原子力規制庁の検査官の立ち会いのもと、詳しい状況を調べることにしています。
このほか、22日午後からは、再稼働に向けた準備として原子炉の温度や圧力を上げる検査が予定されているということですが、原子力規制庁は「詳しい報告を受けて状況を把握する必要があり、検査や再稼働の日程に影響が出る可能性がある」としています。

周辺の自治体は

福井県原子力安全対策課は「大きなトラブルではないが、予期せぬ水漏れなので現場で関西電力から詳しく話を聞いている。再稼働に向けた工程への影響は現時点ではわからない」と話しています。
高浜原発の30キロ圏には、福井県以外にも京都府と滋賀県の合わせて8つの市と町が含まれています。このうち京都府によりますと、20日の午後4時台に関西電力から「放射性物質を含む水が漏れた。周辺への影響はない」という内容の連絡があったということです。京都府では今後、原因調査の結果について報告を求めていきたいと話しています。
また滋賀県では、「関西電力からはきのう午後6時ごろに最初の連絡があり、合わせて5回の連絡があった。原子力規制委員会にも直接連絡をとり、安全性に問題はないと確認した。今後も情報収集を続け、推移を見守りたい」としています。

放射性物質含む水漏れ 過去にも

今回高浜原発4号機で漏れたのは、原子炉から流れる水で、PWR=加圧水型と呼ばれるタイプの原発では一次冷却水と呼ばれ、福島第一原発の事故のあとにも漏れるトラブルが起きています。
平成23年12月には、運転中の福井県の美浜原発2号機で、原子炉から流れる一次冷却水の圧力を保つ設備の弁から放射性物質を含む水が漏れ、関西電力は原子炉を手動で止めました。弁の内部の施工不良で、部品が壊れたことが原因でした。
高浜原発とは異なるBWR=沸騰水型と呼ばれるタイプでも、茨城県の東海第二原発で平成23年10月、定期検査中に22トン余りの放射性物質を含む原子炉を冷やす水が格納容器内に漏れ、その際、4人の作業員が水をかぶりました。
日本原子力発電によりますと、4人の健康状態に影響はなかったということです。
また原子炉の冷却水ではありませんが、おととし11月には、停止中の愛媛県の伊方原発2号機で原子炉建屋に隣接する建物内の配管から放射性物質を含む水が漏れるトラブルが起き、四国電力は配管が腐食し、穴が開いたことが原因とみています。
この配管は、運転開始から32年間一度も交換されていなかったということです。
いずれのケースも、周辺の環境への影響はありませんでした。

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