明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1181)政治を活性化するために!

2015年11月27日 23時00分00秒 | 明日に向けて(1101~1200)

守田です。(20151127 23:00)

みなさま。
台湾から帰国してから「明日に向けて」の更新を怠ってしまいました。
その間にも世界ではとめどなく暴力的な事態が広がり、ああ、分析を出さねば、平和の訴えを、同時に可能性を論じなければとやきもきしているのですが、身体がついてきませんでした。
台湾に行くから強まりだしていた腹痛のためです。(というかこの間、持病化していました)

それで連れ合いや知人の気功師さんの勧めもあり、病院で胃カメラ検査とピロリ菌検査を受けました。何度か繰り返しているそこそこの大きさの十二指腸潰瘍が一つ、小さめの胃潰瘍が二つできていることが分かりました。
ピロリ菌も発見されたのでこれが潰瘍の大きな要因だろうとのことです。潰瘍治療とピロリ菌除去を薬物で行うことにしました。

同時にこうした病はやはり私の身体への労わりを欠いた仕事のスタイルが招いているわけですから、その点を深く、真面目に、真摯に反省し、生活改善に取り組むことにしました。
一日に一度は散歩なども含めて身体を動かしに外に出ること。夜更かしをしないこと。仕事で根を詰めすぎないことなどが課題です。お酒も控えます。
これまでもたびたび起こる腹痛のため、一緒におられる方にしばしばご迷惑をおかけしてしまいました。せっかくの食事がぼそぼそとしか食べられず、同行者の楽しみを減らしてしまうこともありました。
本当に反省しかりです。お詫び申し上げます。

今一度、肥田舜太郎さんが訴えられた大事な点を思い起こしています。
「みなさんは『自分はちっぽけでとるに足りない人間だ。どうせ自分なんて・・・』などとは夢にも思ってはいけない。一人一人がかけがえのない命なのです。その命を大事にして、少しでも長らえるように努力することが大切なのです」。
その通り。原発から、放射線から、命を守ることを訴えている僕は健康でなくっちゃいけない。またいつまでも健康で、元気で、未来のために働きたいです。
だからしっかり養生します。まずは腹痛を根治し、少しずつ体力をアップさせていこうと思います。


さてそんな状態で執筆を控え、身体を休めて力が宿ってきたので、土日は少しく頑張って、幾つかの企画を駆け巡ります。

今日の記事のタイトルに「政治を活性化するために」と書きましたが、京都の市政をめぐる行動、企画が二つ。滋賀での「くらしとせいじカフェ」への参加が一つあるのでこう書きました。

時系列に沿ってお知らせすると、まずは明日28日のお昼過ぎ、12時半から「憲法いきる京都市政を 憲法市政みらいネット事務所開き」に参加して一言挨拶します。
場所は四条堀川です。以下のチラシをご覧下さい。
 https://www.facebook.com/2016honda.kumiko/photos/a.136781176672757.1073741828.135040210180187/168999370117604/?type=3&theater


その後、午後1時半からすでにお知らせしたようにカライモブックスで『原発からの命の守り方』についてお話します。
 第31回カライモ学校「守田敏也さん『原発からの命の守り方』出版記念講演会」
 http://karaimo.exblog.jp/24881671/

KARAIMO BOOKS カライモブックス
京都市上京区大宮通芦山寺上がる西入る社横町301
Tel/Fax 075-203-1845

夜は「京都の今を考える」という企画に参加します。
 ★京都の今を考える-来年2月は市長選挙!-
 https://www.facebook.com/events/1656381111307592/

これにも深い思いがあります。
というのは京都市政は現門川市長のもとで、ものすごく、むちゃくちゃに、ひどくなっているからです。
京都を愛し、京都の文化、歴史、宗教の研究を行ってきた一人としてもう本当に許せません。

例えば世界遺産に指定されている下鴨神社の一部が切り売りされてなんとマンションが建設されようとしています。そのため神社の霊気をまとった木々の伐採が狙われています。
同じように梨木神社の一部もすでに切り売りされ、木々が切られて、マンションが建ってしまいました。
門川市長はあまりにも不信心です。
人々が長い歴史の中でさまざまな思いで祈りを捧げてきた場、心のこもった場を、一時の金儲けのために切り刻むこのあり方はあまりにひどすぎます。

そればかりではありません。教育がどんどん劣化し、格差が拡大してしまっています。
小学校の統廃合が行われ、使用されなくなった学校敷地がなんとホテル経営をめざす外資に売り渡されたりしている。
そもそも京都の小学校は、番組小学校と言って、明治の初めに町衆が自らカンパを集めて作り出したものです。明治政府よりも早く、従って日本中で一番早くにです。
リードしたのは、同志社大学の創始者、山本覚馬でした。大河ドラマの主人公になった山本八重のお兄さんです。(もっとも大河ではこうした偉業の意義にあまりに浅くしか触れられていませんでしたが)

覚馬は「教育は政府の手でやらせてはならない。町衆たちこそが担い手になり、自主的に作り出さなければならない」と人々を説いて回り、お金を集め、みんなで学校を建てたのです。これは同志社創建に先立つことです。
ところが旧小泉政権の時に京都市の教育長になり、小泉改革に腰ぎんちゃくのように寄り添って教育の不平等化を進めた門川現市長の下で、この歴史遺産が次々と、見るも無残に食いつぶされてきています。
僕はなんとしてもこの流れを止めたい。

その点では僕は京都においては純正保守であると言いたいです。門川市長、自民党、公明党などに、この町の伝統を愛し、守り、育む心持はまったくありません。京都を壊すばかりです。お金儲けのためにです。
先人から受け継がれてきたよきもののすべてを切り売りし、教育の不平等を拡大するこの市政のあり方と対決していきたいです。それでこの夜の企画に参加します。
僕の発話はここでも原発です。福井原発群が事故を起こしたら1200年続いてきたこの都を私たちは放棄しなくてはならなくなる。どこの土地だって被曝されていいわけはないのはもちろんですが、しかし僕は京都の歴史遺産を何としても未来に手渡したいです。
そんな思いのもとに心を込めて発言します。なお、朝の「憲法市政みらいネット事務所開き」とこの夜の企画で京都市政の改革にチャレンジする本田久美子さんとご一緒します。

*****

明後日29日には午前中に滋賀県近江八幡市を訪れて「くらしとせいじカフェ」に参加します。
 くらしとせいじカフェ〜福島みずほさんを迎えて
 https://www.facebook.com/events/1686531971583271/

これは市民の側に政治を取り戻すというか、くらしの場からせいじへの通り道を作り出していくと言うか、そんな感じで、しがの方たち、とくにしがのかあちゃんたちによって続けられてきた企画です。
この間は彦根・長浜・米原などで行われていて、民主党国会議員の田島一成さんも参加され、2カ月に一度、みんなでわいわいと論議してきました。
僕にとっても民主党の国会議員の方を交えながら、定期的にみなさんと会って政治を語り合う場は初めての体験で、今まで知らなかったものをずいぶんと教わることができました。
なんというかそんなことのつながりが色々な形でこの国の政治のあり方を変えていっているように感じています。

今回の近江八幡での会合は、田島さんではなく、社民党元党首の福島みずほさん、民主党の徳永ひさしさん、共産党の宮本たけしさんを呼んでの企画だそうで、僕もこの間の参加の延長で加わらせてもらうことにしました。
その際、明確な目的が一つあります。僕がインターネットで購入して保有している安定ヨウ素剤をお分けすることです。
各政党の議員さんに、もはや安定ヨウ素剤は常時持つべきものなのだと言う感覚を持っていただきたいからです。同時にそれを周りの議員の方にも見せていただきたいからです。
そのことも含めて、3人のお話に期待して近江八幡までいきます。


さてこれが終わってから、時間的には微妙なのですが、可能なら京都に戻って、以下の企画に参加したいと思っています。
 まろんが分析!<<仮面を脱いだロクローとココペリの関係>>
 https://www.facebook.com/events/608957492575265/

これは今年の京都市会議員選挙への挑戦のあとに、うつ状態になってしまった広海ロクローさんをケアしたホメオパスの栗乃まろんさんによる公開講座です。
彼女はクラシックホメオパシーを学ばれ、実践されています。
ホメオパシーについてはまた機会を改めてご紹介したいと思いますが、僕も何冊か書物を読んでその可能性に注目しています。
放射能被曝によって、今後、確実に被害がもっと深刻に表面化してくる。その際、人々をケアする対抗手段の一つになるのではと思いつつ、今はその体系に学んでいるところです。
参加無料だそうです。興味のある方、ご参加下さい。

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明日に向けて(1180)原発災害対策について、新著について、戦争法について、お話します!

2015年11月21日 23時30分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20151121 23:30)

みなさま。11月13日から19日まで台湾を訪問してきました。
旧日本軍性奴隷問題被害者のおばあさん2人を訪問するのがメインの目的でしたが、今回は金門島も訪れて調査や見学をしてこれました。
また18日には台湾島の北岸にある台湾第一原発と第二原発を訪問。地域で反対運動を担っている方たちとお会いできました。
夜には台北で反原発企画に参加し、パネラーの一人として発言してきました。
大変、盛りだくさんな旅でした。おいおいご報告をしていきたいと思います。

一方で世界では僕が台湾に訪れている間に、大変なことが連続して起こりました。
もっともインパクトが強かったのがパリにおける130名近くが殺害された襲撃事件でした。
ISが担ったとされていますが、重軽傷者がたくさんおり、まだ亡くなられる方がおられるかもしれません。

その直後にアフリカのマリでもホテル襲撃があり、27名が殺害されたと言われています。
被害者の多くが宿泊客だと思われるとのこと。アルカイダ系の組織が担ったとされています。

さらにロシアが少し前に起こった旅客機の墜落をISによる爆破と断定し、再びカスピ海より巡行ミサイル18発をシリアのIS支配地域の町に撃ちこみました。
ベルギーでは首都で有力な攻撃情報が入ったとされて、すべての地下鉄が止められ、厳戒態勢が敷かれています。

世界がとどまることを知らぬかのように暴力化をさらにさらに深めています。
なんとしてもこの流れを食い止めたい!
台湾で得てきたすべての肯定的なもの、温かいもの、柔らかいものを力に代えて、このために尽力したいと思います。

さて今宵は目前に迫った23日の企画をはじめ、当面の講演スケジュールをお伝えしておきます。

『原発からの命の守り方』上梓に続いて、原子力災害対策についてお話しする機会が多いです。
これらの講演の場では新著を特価販売します!

まず23日に大津市でお話します。
「滋賀の原子力災害対策について知ろう」というタイトルの企画で、滋賀県と大津市の原子力災害対策の担当者の方も見えられます。
滋賀県と大津市の原子力災害対策のポイントを述べていただいた上で、僕がお話させていただきます。

28日に京都市上京区大宮のカライモブックスさんのカライモ学校でお話します!
『原発からの命の守り方』の出版記念講演です。ここでも同書の特価販売を行います。

さらに12月12日日曜日の午後に、『原発からの命の守り方』の出版記念会が行われます。京都市中京区の新島会館での開催です。
友人たちが「守田敏也さんの出版を祝う仲間たち」という素敵な会を立ち上げてくれました!僕だけでなくたくさんの方に発言していただきます。

この他の企画についてもお伝えします。

カライモ学校でのお話と同じく28日夕刻に「京都の今を考える」という企画でお話します。
来年2月の市長選を見据えた企画で、「京都の今」と題してたくさんの方がリレートークします。僕も「原発と災害から身を守る」というタイトルで発言します。

12月5日には大阪市西成区の西成民主診療所でお話します。「戦争法」についてですが、ここではシリアやパリの事態についての分析もお話します。
毎年この時期に僕を呼んでくださっている「たちばな9条の会」のお招きです。

12月13日に午後には兵庫県三木市でお話します。
「私たちの子どもの健康と安全対策、安心な食べ物の選び方、放射能からの身の守り方」というタイトルです。

以下、詳細をお知らせします。
ぜひお越しください!

***

11月23日滋賀県大津市

滋賀の原子力災害対策について知ろう

先ごろ大津市でも原発事故を想定した避難計画案が発表されました。国の原子力災害対策指針で定める30キロ圏を越え、福島県飯館村の例を元に大飯原発から47キロ圏を想定した独自のものです。
これを機に原発立地隣接県の住民として原子力災害についてきちんと学び、地域防災の視点から、また個人でできる備えについて考えたいと思います。
とかく専門的で難しいと思われがちな分野ですが、初歩的な基礎知識からわかりやすく解説していただきます。どうぞこの機会にともに学びましょう。

滋賀県と大津市の原子力災害避難計画について、ジャーナリストの守田敏也氏に解説をしていただきます。
氏は矢ヶ克馬氏とともに岩波ブックレットから『内部被曝』を上梓され、現在フリーライターとして取材活動を続けながら、社会的共通資本に関する研究を進めておられます。
311以降は特に原発事故問題について積極的に関わっておられます。

日時:2015年11月23日(月・祝)13:30~16:30
場所:明日都浜大津5F・ふれあいプラザ大会議室
参加費:800円(資料代含む)<高校生以下無料>

お申込み:当イベントページにて参加ボタンをクリックいただくか、下記メールアドレスへお名前、連絡先、参加人数をお知らせください。
※お子様連れでの参加をご検討の方は、当イベントページまたは下記メールアドレスへお知らせください。

「11.23滋賀の原子力災害対策について知る会」
https://www.facebook.com/1123taisaku
連絡先:1123shigahinan@gmail.com

*****

11月28日京都市

カライモ学校「守田敏也さん『原発からの命の守り方』出版記念講演会」のお誘い

2011年、2012年と放射能汚染や震災がれきについてカライモ学校で話していただだいた守田敏也さんが、『内部被曝』(矢ヶ崎克馬氏との共著、岩波ブックレット)に続いて新著『原発からの命の守り方』を上梓されました。
今回はその出版を記念し、カライモ学校でお話しいただきます。
3.11から4年半経ちましたがいまだ事故は収束しません。福島第一原発の現状、原発再稼働問題、毎日の食の問題など、疑問に思うこと知りたいことへのご質問にも答えていただきます。
当日は『原発からの命の守り方』を特別価格(格安です!)で販売いたします。また『内部被曝』も販売いたします。

第31回カライモ学校「守田敏也さん『原発からの命の守り方』出版記念講演会」
11月28日(土)13時~15時
参加費1000円
講師 守田敏也さん

人数把握のため、できるだけご予約をお願いいたします。
075-203-1845/karaimobooks@gmail.com(カライモブックス)

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11月28日京都市

★京都の今を考える-来年2月は市長選挙!-

日々暮らしている京都で、今困っていること、心配なこと。
じっと黙ってあきらめるのは、もうやめたい。
暮らしと地方政治、そして国の政治はまっすぐつながっています。
私たち、そのことに気がつきました。もう参院選まで待てません!
選挙の話って、未来につながる暮らしの話。
ここでがんばらないと戦争だって始まってしまうかも!!
まずは知りあうことから、そして問題を共有することから始めませんか?
身近な現場で動いている人たちの話を聞き、明日の京都と自分の暮らしを考えましょう。

★リレートーク・・それぞれの現場から発言者多数
★わかちあい、意見交換

日時:11月28日(土)午後6時半~
場所:同志社大学 志高館 SK110
参加費:無料(会場カンパをお願いします)
主催:「京都の今を考える」実行委員会 
連絡先:090-5241-5540(中津)

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12月5日大阪市西成区

戦争法について
講師 守田敏也

12月5日午後6時から8時

場所 西成民主診療所
〒557-0034 大阪府大阪市西成区松2丁目1−7

主催 たちばな9条の会

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12月12日京都市

守田敏也さん「原発からの命の守り方」(海象社)出版を祝う会https://www.facebook.com/events/178060139201488/

守田敏也さんは、2011年の東日本大震災と福島原発事故の直後から、ブログ「明日に向けて」(http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011)にて、原発事故や放射能の情報を発信し続けてきました。
被災地や日本各地に避難した方々を訪ね、励まし、人と人の関係をつなげながら、その活動はトルコ、台湾、ドイツにもおよび、放射能による被曝からの身の守り方、各地の実践に根ざした原子力災害対策のパイオニアとして奔走されています。 

10月末に出版された『原発からの命の守り方』(海象社)には4年半の活動の成果と、「原発」からだけでなくさまざまな災害から命を守るための具体的な知恵がどっさり盛り込まれています。
守田さんがつないできた多くの人たちが集い、この大切な一冊の出版を祝う場を持ちたいと思います。守田さんには、台湾訪問などの最新情報を加え、渾身の記念講演をお願いしています。
明日に向けて、師走の午後にみんなで出会い楽しみましょう。お誘いあわせのうえ、ぜひお越しください。

日時:12月12日(土)午後2時~4時頃
場所:新島会館 別館 京都市上京区寺町丸太町上がる
http://www.doshisha-alumni.gr.jp/access/access.html
会費:1000円(おやつ付)

主催:守田敏也さんの出版を祝う仲間たち
連絡先:090-3704-3640(蒔田)

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12月13日兵庫県三木市

すべての子どもが大切にされる社会の実現のために私たちに出来ること
私たちの子どもの健康と安全対策、安心な食べ物の選び方、放射能からの身の守り方

守田 敏也  講演会
日時12月13日(日)13:30~15:30(受付開始 13:15)
場所 三木市立教育センター4F大研修室

主 催 三木市人権教育団体ELLみき
後 援 三木市


 

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明日に向けて(1179)映画『小さき声のカノン』を観よう!観た人はもう一度!

2015年11月11日 14時00分00秒 | 明日に向けて(1101~1200)

守田です。(20151111 14:00)

福島原発事故で放出された放射能から身を守るための人々の懸命な取り組みを追いかけたドキュメンタリー映画、『小さき声のカノン』が全国の劇場をほぼ一巡し、各地で自主上映会が始まっています。
注目されながらお見逃しの方、ぜひこの機会をご利用ください。一度は観られた方も、ぜひもう一度、じっくりご覧になって欲しいと思います。
公式サイトをお知らせしておきます。

 『小さき声のカノン』公式サイト
 http://kamanaka.com/canon/

昨年11月24日に、「アースデーしが」に招いていただいたときに、鎌仲ひとみさんと対談させていただき、公開目前だった映画の内容についてお話しました。
いまから読み返してみると、公開前よりも映画に込められたものがより深く伝わってくるように思えました。映画を観られたかたは特にそうではないでしょうか。
ぜひこれから観られる方も、すでに観られた方も、以下の対談をお読み下さい。読んだ上で、今度は自主上映会の場に足を運ばれてください。

 明日に向けて(986)映画『小さき声のカノン』に込められた思い(鎌仲ひとみさんとの対談から)-1
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/f41e9bfbde577d0adb442e2d26389a59

 明日に向けて(987)映画『小さき声のカノン』に込められた思い(鎌仲ひとみさんとの対談から)-2
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/01d1195e60eb02ebfcaede8f01c0e536

この映画は先々、この国の歴史の中に必ず残っていく映画です。
原発事故に対して人々が、とくに「普通の」人々が、どのように立ち向かっていったかの記録だからです。
最初は何も分からなかった。その後に放射能の危険性が見えだしておろおろした。しかしうろたえる中から次第に目覚め、立ち上り、行動が始まった・・・。その貴重な記録です。
同時にこれは全国で放射能被曝と格闘しているすべての方へのエールです。励まし合いの映画でもあります。だからこそ、何度も観る価値があります。

なお僕が住まう京都では11月15日に京田辺市で上映会と監督の鎌仲さんのトークがありますので、スケジュールを貼り付けておきます。
詳しくはFacebookのイベントページをご覧下さい。

 『小さき声のカノン』上映会&鎌仲監督トークライブin京田辺
 タイム テーブル (上映時入替え制)
 ①10:00~12:00 映画上映 (開場9:30)  12:30~13:30 監督トーク (飲食/お子様連れOK)
 ②14:00~16:00 映画上映        16:15~17:15 監督トーク
 ③18:00~20:00 映画上映
 https://www.facebook.com/events/569184423235717/

僕自身はこの時期、台湾を訪問中でこの上映会には参加できませんが、鎌仲さんからお預かりしたこの映画と『ヒバクシャ』『六ケ所ラプソディー』『ミツバチの羽音と地球の回転』の英語版を携えて行き、台湾の反原発団体に紹介してきます!
ぜひ原発のあるすべての国、いや原発を建てられてしまう恐れのあるすべての国、地域で見て欲しいからです。

なお我をと思う方はぜひ自主上映を担われてください。
 自主上映についてのご案内
 http://kamanaka.com/selfscreening/

全国でこれから行われる自主上映会のスケジュールの一覧も掲載しておきます。
今度の土日からほぼ毎週、どこかで上映されています。上映場所などの詳細情報はHPをご覧下さい。
僕はこの映画を広げる中でこそ、避難の権利の獲得・拡大の可能性が強まると思っています。それは私たち全体の人権のレベルアップに確実につながります。
ぜひともご観覧を!!何度でも!!

 『小さき声のカノン』
 自主上映スケジュール
 http://kamanaka.com/theater/

11月14日
東京都国立市 千葉県成田市

11月15日
京都府京田辺市 山梨県都留市 長野県信濃町 北海道札幌

11月20日
愛知県岡崎市 愛知県名古屋市

11月21日
岩手県盛岡市 岩手県柴波町

11月22日
山梨県北杜市 長野県諏訪市

11月23日
山梨県甲府市 東京都日野市

11月27日
東京都練馬区

11月29日
神奈川県横須賀市 東京都三鷹市 東京都江戸川区 香川県高松市

12月4日
大阪府和泉市

12月5日
兵庫県加古川市

12月6日
新潟県村上市 広島県東広島市

12月7日
広島県東広島市

12月8日
神奈川県海老名市

12月14日
宮城県仙台市

12月20日
東京都新宿区 神奈川県厚木市

2016年
1月23日
埼玉県所沢市

1月30日・31日
熊本県熊本市

2月7日
鳥取県鳥取市

 

 

 

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明日に向けて(1178)トルコとロシアが対IS戦争に参加し混乱が拡大! 今こそ平和の声を!-3

2015年11月10日 17時00分00秒 | 明日に向けて(1101~1200)

守田です。(20151110 17:00)

明日に向けて(1173)(1174)で、シリア難民問題を扱いました。それに続いてシリアの内戦、IS(イスラム国、以下はISのみの表記とします)との各国の戦争について論じようと思っていましたが、この間にも新たな事態が発生しました。
10月31日未明にエジプト東部シナイ半島最南端のシャルムエルシェイクを離陸し、ロシア西部サンクトペテルブルクへ向かっていたロシアの旅客機が、離陸から22分後に高度約9450メートルで交信が途絶え、同半島北部の山岳地帯に墜落しました。

乗客乗員は全員死亡。ほとんどがロシア人でした。すぐにISが「我々が墜落させた」と声明を出しましたが、当初、エジプトとロシア当局がこれを否定しました。

ところがその後の分析の中で、旅客機は内部からの爆発によって墜落したこと、しかも4回もの爆破があったことが判明し、何者かが持ち込んだ爆弾によって爆破され墜落した可能性が濃厚となりました。
こうなると当初から「われわれが墜落させた」と語っているISの攻撃である可能性が高いと言え、そうなると10月にロシアが開始したISへの攻撃、とくにカスピ海からの巡行ミサイルの撃ちこみなどの攻撃への報復であったと考えられます。
世界はますます暴力化している。多くの人々がどんどん戦火に巻き込まれ、命を落としているのです。これは本当に重大で深刻な事態です。

この間、起きていることを時系列に沿ってみて行きましょう。
シリアの内戦が激化し始めたのは2011年のこと。アサド政権は反体制派の展開地域に無差別爆撃を加えました。現在のシリア難民問題のもっとも大きな引き金は、自国民を無差別に殺害しているアサド政権に大きな責任があります。
一方でこうした事態の中で、イラクとシリアをまたがる地帯に新たな武装集団としてISが台頭。一気に展開力をアップしてきました。ISはネットなどを通じ、世界中の若者をリクルート、どんどん勢いを増してきました。
ISを登場させた責任はもっぱらアメリカ・イギリスによる何らの正義性のないイラク侵略戦争の遂行にあります。このことでイラク社会は根底から崩れてしまい戦乱の泥沼に落ち込んでしまいました。その中で登場したのがISでした。

そのISは、シリアではアサド政権と敵対関係にあるものの、主要目的をアサド政権打倒においているわけではなく、同政権とはそれほど交戦せずにイラク・シリアにまたがって支配地域を広めてきました。
ISの伸長に対してアメリカが2014年8月に全面介入を始め、ISを対象とした激しい空爆を開始しました。空爆はイラク、シリア両国にまたがって行われましたが、ISは拠点を変えながら展開を続け、空爆は住民の被害の方を拡大するばかりでした。
アメリカによる攻撃の全面化はISの暴力性を際立たせただけで何らの実効的な効力を持たないばかりでなく、ますます混乱が拡大されていきました。

これに対してアメリカは、シリアにおける反アサド勢力や、シリアからトルコ、イラク、イランにまたがって居住しているクルド人の武装勢力と軍事的連携を強めました。
アメリカはシリアにおいてアサド政権打倒の武装闘争を行っている人々は「イスラム過激派」ではなく「反体制派」と呼称して支援し、他方でISとぶつかっているクルド人の武装勢力も「過激派」とは呼ばずに支援を強めました。
アメリカによる空爆だけでなく、シリアの反アサド派、クルド人勢力へのテコ入れが周辺国を大きく刺激し、事態はさらに混乱の中への進みだしました。

今年の夏になって大きく態度を変えたのがシリアの隣国のトルコでした。トルコはそれまでシリアやイラクの事態への積極的な介入をためらってきました。トルコはもともとアサド政権に批判的でしたがISに対する軍事衝突は避けようとしてきました。
むしろISに参加しようと世界中から集まってきた人々は、トルコを通過してシリアからISの支配地域へ向かったとも言われ、「トルコ政府はISに甘い」などという批判も受けていました。
トルコ政府としてはよりアサド政権への批判的観点の方が強かったこと、またISと正面衝突した場合、シリアとの国境線が900キロもあり、ISメンバーの同国への越境を防ぎきれないために、爆弾攻撃を避けたい思惑もあったのでしょう。

ところが事態を大きく変えたのが、長年、トルコ政府と軍事衝突を繰り返してきたクルド人武装勢力にアメリカが大きく加担し、ISと戦うクルド人に脚光を浴びせ始めたことでした。
トルコ政府とクルド人武装勢力との関係は、長年の激しい戦闘を経ながらも、近年になって和平プロセスが強まっていました。トルコ国内ではクルド人よりの政党がようやく合法化され、積年の対立の平和的解消の展望も見えつつありました。
しかしこのバランスが大きく崩れてしまい、トルコ軍とクルド人武装勢力との衝突が再び始まってしまいました。こうした事態の中でトルコが対ISの参戦に踏み切りました。

こうしてトルコ空軍が、アメリカを中心とする「有志連合」に加わり、8月29日に初めて大規模な対IS空爆を行いました。
その後もトルコ軍は攻撃を繰り返してきましたが、実はこの作戦は対ISと対クルド人武装勢力の「二正面作戦」とうたわれつつ、よりクルド人勢力への攻撃性の強いものでした。
こうしたトルコの軍事介入を前にやはり大きく態度を変えたのがロシアでした。

なぜロシアが動き出したのか。トルコはもともとアサド政権に批判的です。またアメリカは反アサド政権派のシリアの武装闘争派への援助を強めてきました。
これに対してロシアは長年シリアと軍事協力関係を保ってきました。シリアにとっては中東最大の武装国家、イスラエルに対する防波堤としてロシアの軍事力を利用するためでした。
ロシアにとってはこの緊張関係の中でシリアの地中海側沿岸に海軍基地を保持してきたことに大きな位置がありました。ロシアにとっては唯一の南方の自由に大洋に出ていける海軍の軍事拠点だからです。アサド政権が倒れたらこれを失ってしまう。

ロシア軍は9月末からISに対する空爆を開始しましたが、その実、アメリカが支援する反アサド派に対する攻撃をより強め、アメリカなどの反発を呼び起こしました。
これに対して10月7日に、カスピ海に展開している4隻の最新鋭艦から巡航ミサイル26発を発射しました。それぞれ8発ずつの巡航ミサイルを搭載した艦船からの全面攻撃でしたが、同時にロシア海軍による巡航ミサイルの初の実戦使用でした。
ロシアはこのことで、アフガン戦争からの撤退以来、自国や旧ソ連圏内では相変わらず暴力を振るってきたものの、なんとかその内側にとどまっていた軍事力行使の殻を破り、再び世界に狂暴な勢力として踊り出してしまいました。

このようにIS攻撃はトルコやロシアの軍事介入の「大義名分」に使われた感がありますが、それでもISの側からすれば、アメリカ軍に加えて、トルコ軍機やロシア軍機、さらには巡航ミサイルの攻撃まで受けるにいたったことになります。
ISは世界の支持組織に「十字軍」や「無神論者」への反撃を呼びかけるようになりました。
その影響は東南アジアにも拡大し、10月3日にバングラディッシュで邦人がIS関連を名乗る組織によって殺害されてしまいました。

さらに10月10日にトルコでより深刻な事件が起こりました。トルコ軍とクルド人武装勢力の衝突の激化に対し、トルコ政府による攻撃を批判し両者の和解の促進を求めた首都アンカラでの平和集会が爆弾で襲われ、100名を越す死者が出たのでした。
不可解なことはこの事件に対してはどこからも声明が出ていないことです。誰があれだけの殺人をやってのけたのか判明していないのですが、事件直後からトルコ政府は「ISの犯行」と断定し、クルド人勢力の関与もにおわせました。
しかしISは多くの場合、攻撃を行なった直後に「戦果を誇る」ための声明を出しています。また集会には前回の選挙で大きく躍進したクルド人支持政党も参加しており、クルド人勢力がここを襲うことはまったく考えられません。

このためクルド人支持政党だけでなく、トルコの軍事行動を批判し、憂いている多くのトルコの人々が、この爆弾事件はトルコ政府が行ったのではないかと言う懸念の声、批判の声を上げています。
これを裏付ける証拠は・・・警備があまりに薄かったということ以外は・・・出ていませんが、反対に政府が一方的に発表しているIS説も明確な根拠があるとは言えません。
ただ誰が行ったにせよ言えることは、このトルコの歴史の中でも最悪の爆弾攻撃となった事態によってトルコ社会の中に疑心暗鬼がはびこり、社会の流動化が急速に進みだしていることです。

一方で冒頭にも述べたように10月31日にはロシアの旅客機が爆発によって墜落しました。先にも見たようにISがすぐに声明を出しています。
当初は爆弾事件であることを否定していたエジプト、ロシア当局も、だんだんに爆破によって墜落させられたことを認めざるを得なくなってきています。
ロシア政府は事件のあった空域のロシア旅客機の飛行禁止を声明。各国の航空会社もこの空域を避けることを表明しています。観光立国であるエジプトにとっても大打撃でしょう。

世界がますます暴力化している。しかもさらに深いドロ沼の中に入りつつある。
こんな状況になってくると、当事者間では誰が誰と闘い、誰がどの攻撃を仕掛けてきているのかが分からなくなってくる。そうなると兵士はすぐに銃の引き金を弾きます。誰もが敵に見えるからです。
どの国も事態を打開する決定打を持っていない。むしろ自国の権益を守るために首を突っ込み、かえって抜き差しならない事態に入りつつある。戦争という化け物が各国を飲み込みつつあるように見えます。

平和の声を高めなくてはいけない!もはや戦闘でこの事態を解決するのは無理です。
とくに空爆は、戦闘員と民間人を分けずに攻撃するものであり、明確な戦争犯罪です。1000キロ以上も離れたところから撃ちこまれる巡行ミサイルの使用など最も非人道的な攻撃です。
戦争犯罪を止めさせなくてはならない。戦乱に巻き込まれて毎日にように死んでいる人々をこそ救わなくてはいけない。

誰の子どもも殺させない!今こそ世界に向けてこの声を発していきましょう!

連載終わり

 


 

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明日に向けて(1177)原発災害対策について台北、京都市、大津市などで講演します!

2015年11月09日 23時30分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20151109 23:30)

『原発からの命の守り方』上梓に続いて、各地で原子力災害対策についてお話します。
なおこれらの講演の場では新著を特価販売します!

まずは台湾の台北で11月18日にお話します。
企画のアドレスを貼り付けておきます。ぜひ台湾のご友人にお知らせください!

https://gcaa.neticrm.tw/civicrm/event/info?reset=1&id=64
https://www.facebook.com/%E6%BC%94%E7%BF%92-461412837327417/?fref=ts

帰国後の23日に大津市でお話します。
「滋賀の原子力災害対策について知ろう」というタイトルの企画で、滋賀県と大津市の原子力災害対策の担当者の方も見えられます。
滋賀県と大津市の原子力災害対策のポイントを述べていただいた上で、僕がお話させていただきます。
貴重な場になると思うのでぜひお越し下さい。

28日に京都市上京区大宮のカライモブックスさんのカライモ学校でお話します!
『原発からの命の守り方』の出版記念講演です。
同書の特価販売もします。

なお12月5日土曜日に大阪市西成区の参学寺さんでもお話します。夕方からです。
さらに12月12日日曜日の午後に、『原発からの命の守り方』の出版記念会が行われます。京都市中京区の新島会館での開催です。
これらについては詳細が決まり次第、お知らせします。

以下、それぞれの企画の詳細をお知らせします。

***

11.23 滋賀県大津市

滋賀の原子力災害対策について知ろう

先ごろ大津市でも原発事故を想定した避難計画案が発表されました。国の原子力災害対策指針で定める30キロ圏を越え、福島県飯館村の例を元に大飯原発から47キロ圏を想定した独自のものです。
これを機に原発立地隣接県の住民として原子力災害についてきちんと学び、地域防災の視点から、また個人でできる備えについて考えたいと思います。
とかく専門的で難しいと思われがちな分野ですが、初歩的な基礎知識からわかりやすく解説していただきます。どうぞこの機会にともに学びましょう。

滋賀県と大津市の原子力災害避難計画について、ジャーナリストの守田敏也氏に解説をしていただきます。
氏は矢ヶ克馬氏とともに岩波ブックレットから『内部被曝』を上梓され、現在フリーライターとして取材活動を続けながら、社会的共通資本に関する研究を進めておられます。
311以降は特に原発事故問題について積極的に関わっておられます。

日時:2015年11月23日(月・祝)13:30~16:30
場所:明日都浜大津5F・ふれあいプラザ大会議室
参加費:800円(資料代含む)<高校生以下無料>

お申込み:当イベントページにて参加ボタンをクリックいただくか、下記メールアドレスへお名前、連絡先、参加人数をお知らせください。
※お子様連れでの参加をご検討の方は、当イベントページまたは下記メールアドレスへお知らせください。

「11.23滋賀の原子力災害対策について知る会」
https://www.facebook.com/1123taisaku
連絡先:1123shigahinan@gmail.com

*****

11月28日京都市

カライモ学校「守田敏也さん『原発からの命の守り方』出版記念講演会」のお誘い

2011年、2012年と放射能汚染や震災がれきについてカライモ学校で話していただだいた守田敏也さんが、『内部被曝』(矢ヶ崎克馬氏との共著、岩波ブックレット)に続いて新著『原発からの命の守り方』を上梓されました。
今回はその出版を記念し、カライモ学校でお話しいただきます。
3.11から4年半経ちましたがいまだ事故は収束しません。福島第一原発の現状、原発再稼働問題、毎日の食の問題など、疑問に思うこと知りたいことへのご質問にも答えていただきます。
当日は『原発からの命の守り方』を特別価格(格安です!)で販売いたします。また『内部被曝』も販売いたします。

以下、『原発からの命の守り方』のご案内です。
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/1a5a10e6a5b66b039fc6bdd2ba7d4a7b
 
「『原発からの命の守り方』と題した本書は、原発事故の際の身の守り方と、福島原発事故(以下、福島第一原発事故と同義)で、すでに放出されてしまった放射能からの身の守り方について考察した本です。
 福島原発事故から2015年9月11日で4年半が経ちましたが、事故はいまだに収束していません。原子炉格納容器が壊れていて高濃度の汚染水が漏れ出していますが、内部は放射線値が高すぎて詳細が分からず、修復ができない状態です。
もちろん、事故の詳しい進展状況も分かっていません。にもかかわらず、政府は川内原発の再稼働を強行し、さらに停止中の原発の再稼働を進めようとしています。恐ろしい軽挙です。

この動きに対して、2014年5月に福井地方裁判所が、大飯原発3号機と4号機の運転を禁ずる判決を下しました。この判決においては「人格権」という言葉が使われました。
人格権は「生命や身体、自由や名誉など個人が生活を営むなかで、他者から保護されなければならない権利」と規定されるもので、憲法13条と25条に根拠を持つものです。
福井裁判所は、原発事故が起きたときの被害が、原発から半径250キロメートルに及ぶと断定し、その中に住まう原告166人の人格権の保護のために、原発の運転差し止めを命じる判決を下したのです。
 
本書もまた、福井地方裁判所が示した人格権を、いかに守るのかという観点に立ちつつ、「原発事故が起こったときにどうするのか」「福島原発から飛び出した放射能に、いかに対応するのか」を検討しました。
この先、万が一、原発事故に遭遇したときを考えて、あらかじめ知っておくべきことを網羅しておくとともに、すでに福島原発から飛び出してしまった放射能による被曝からの身の守り方について述べました。」(本書p12より)

第31回カライモ学校「守田敏也さん『原発からの命の守り方』出版記念講演会」
11月28日(土)13時~15時
参加費1000円
講師 守田敏也さん

同志社大学社会的共通資本研究センター客員フェローなどを経て、現在フリーライターとして取材活動を続けながら、社会的共通資本に関する研究を進めている。
ブログ「明日に向けて」(http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011)にて、原発事故や放射能汚染に関する情報発信を続けている。著書に『内部被曝』(矢ヶ崎克馬氏との共著、岩波ブックレット)、最新刊に『原発からの命の守り方』(海象社)。

人数把握のため、できるだけご予約をお願いいたします。
075-203-1845/karaimobooks@gmail.com(カライモブックス)

KARAIMO BOOKS カライモブックス
〒602-0094 京都市上京区大宮通芦山寺上がる西入る社横町301
Tel/Fax 075-203-1845
http://www.karaimobooks.com/(ホームページ)
http://karaimo.exblog.jp/(ブログ)
http://karaimobooks.shop-pro.jp/(オンラインショップ)

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明日に向けて(1176)台北は原発事故からの避難は可能か?(台湾で反原発集会に参加します)

2015年11月06日 23時30分00秒 | 「原発からの命の守り方」発売中です!

守田です。(20151106 23:30)

11月中旬に台湾を訪問することになりました。

メインの目的は、日本軍性奴隷問題(いわゆる軍隊「慰安婦」問題)の被害女性のおばあさんたちを訪問することです。
もう何回目かの訪問になりますが、とても悲しく淋しいことに、その度にお祖母さんが少なくなっていってしまいました。亡くなってしまわれたのです。
今回、会えそうなおばあさんは二人。うち一人は病院への訪問ですが、僕らがいくととても喜んで下さいます。
今回もおばあさんたちの勇気に満ちた証言、そしてあれほどの苦難を経てなお、あふれるような人間的愛情と尊厳を示し続けてくれたことに対してのお礼の旅です。おばあさんたちと良い時間を過ごしてきます。

同時に今回は台北で行われる反原発イベントにも参加することになりました。
反原発の中でもとくに原発が災害を起こした時の避難の問題を扱ったイベントです。

北京語になりますが、まずはイベントページをご覧下さい。
https://gcaa.neticrm.tw/civicrm/event/info?reset=1&id=64
https://www.facebook.com/%E6%BC%94%E7%BF%92-461412837327417/?fref=ts

イベントではまず映画『演習』が上映されます。英語ではdrill、日本語では「避難訓練」と訳した方が良いでしょう。
この映画は台湾で原発事故が起こった時に、避難が可能かどうかを問うたものです。
監督は現在の台湾の避難計画にはあまりに矛盾が大きいことを指摘しつつ、あるべき避難の方法を模索している方で、僕の考えとかなり近いところがあります。

実は昨年の夏に監督と映画スタッフが日本まで来て僕にインタビューをしていってくれたのです。
同時に僕が篠山市消防団に講演することを知り、そのシーンも撮っていきました。その後、僕が手配してちょうど翌日に行われた高浜原発の避難訓練も映像に収めて帰りました。
その映画がようやく完成してテレビなどでも公開され、今回、イベントが行われることになって、僕にも登壇の機会が与えられたのです。光栄です!

台湾は今、3つの原発サイトが稼働中です。そのうち第一原発と第二原発は台湾島の北部にあり、台北市の直近なのです。なんと二つとも30キロのラインを描くと台北市がスッポリ入ってしまいます。
非常に危ない。事故が過酷化した場合、人口密集地が放射能に襲われる可能性があります。ものすごく危険です。
もう一つ、第三原発は台湾島の南の端にあります。さらに北部に第四原発が作られようとしていました。日本製の原発のため「日の丸原発」と呼ばれていましたが民衆運動によって建設が止まりました。この意義は計り知れなく大きいです。

では台北は原発事故からの避難は可能でしょうか?
正しい答えは「事故の規模と起こり方による」ということです!これが最も正しい答えです。逃げ出せる可能性もあるかもしれないけれど、あっという間に放射能に襲われて絶望的な数の急性死が訪れる可能性もあります。
ではどうしたら良いのか。一つは原発を止めるための努力を重ねることです。災害対策のリアリティから言ってこれがとても重要です。

しかし他方で、今すぐ止められないことも考えて、リアリティのある避難計画を作っていく必要性があります。
これは原発が停まっても必要なことです。燃料プールがあるからです。ここで水抜け事故が起こったり、地震などで核燃料がゆすぶられた結果、臨界が起こってしまうかもしれない。
これまでも繰り返してきたように、原発は停まってもなお、過酷事故を起こしうるので、備えが必要なのです。

その際、全員が完全に逃げ出せる完璧な避難計画は立てようがないことをしっかりと認識したうえで、事故の際に少しでも災害を減らす、被曝を減らす減災の観点にたった防備を重ねておくことが大切です。
そのために最も重要かつ有効なのは、事前の意識啓発です。原発事故の特性、放射能被曝の特性を知り、とっとと逃げること、積極的に被曝を避けることを、あらかじめ多くの人々ともに学習しておくのです。
そのことで人々の原発からの命を守る力を可能なかぎりアップしておくこと、これに勝る対策はありません。

映画について、視聴版を見せていただきましたが、その中で政府関係者がこう語っています。
「台湾と言う国の規模が分かりますか?それでどれだけ災害対策にお金を避けると思いますか?予算は凄く少ないのです。それでできることをするしかないのです・・・」
原発を稼働している側の言い方としては無責任ですが、災害担当者の苦しい胸の内としては良く分かります。だからこそ、あらかじめ人々の意識を啓発しておくことが大事なのです。

一般に事故対策においてはさまざまな機器の調達など、ハードウェアの事前準備には多額の予算がかかります。
しかもこれらはある想定のもとで行われるので、想定が破られればまったく役に立たなくなってしまう可能性もあります。
これに対してソフトを強化しておくこと、人々の意識をレベルアップし、災害対応の能動性を高めておくと、事態の変化にもかなりの程度まで対応できます。しかも予算がそれほどかからないことが大きな利点です。

この点で僕は台北の企画でみなさんに安定ヨウ素剤をお見せし、ぜひ台北在住者は手元に持ってほしい、政府をして買わせて事前配布させて欲しいと訴えようと思います。
ヨウ素剤自身、一人の1回分は日本円でたかが10円ですから大変安いとともに、大事なのはヨウ素を配る時に、学習を重ねることができることです。このことで人々の放射能に対する知識、防護に対する知恵を増していくのです。
もちろん、安定ヨウ素剤は放射性ヨウ素にしか対応できないことも強調しておく必要があります。いざとなったら安定ヨウ素剤を服用してとっとと逃げだすことが正しい答えなのです。安全確認は逃げた後にすればいい。

これらは最新刊の『原発からの命の守り方』で書いたことですが、これを台湾にも伝えてきたいと思います。
企画そのものでは10分しか発言できないのですが、僕は映画の中で結構、話しています。また企画の主催者たちに可能な限り内容を伝えてこようと思います。
通訳もつけてくださるとのことなので、本も何冊か持って行って、通訳の方の他、日本語の分かる方にプレセントしてきます。

ちなみにこの映画監督、日本軍性奴隷問題被害者のおばあさん達を描いた傑作の映画『蘆葦之歌』を撮った監督のお弟子さんなのだそうです。
期せずして台湾の映画監督の師弟の映画に出演することになってしまいました。ありがたいことです。

なおこうした海外展開にはどうしてもさまざまな面でお金がかかります。
持続的にこうした活動を可能とするために、今回の台湾の反核企画への参加へのカンパを求めたいと思います。
よろしければ以下にお願いします。

振込先 ゆうちょ銀行 なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関の口座からのお振り込みの場合は以下に。
店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615

最後に企画内容として台湾側から送られてきた案内文を貼り付けておきます。

*****

*司会者:色公民行動聯盟秘書長 崔愫欣(チエ スーシン)

*講演者:
《演習》プロデューサー 鄭文堂様
《演習》監督 蔡宇軒様
北海岸反核行動聯盟執行長 郭慶霖様
日本兵庫縣筱山市核災對策檢討委員會委員 守田敏也様

‧講演者紹介
監督と守田様以外の講演者についてご紹介させて頂きます。

鄭文堂様,台湾の有名な映画/ドキュメンタリー監督です。鄭様は長い間様々な民衆運動に参加し、この映画の発想者です。2000-2012年の間に台湾宜蘭縣の文化局局長を務めて、地方政府が災害に遭った時に行われた緊急対応会議に出席しました。
ずっと原発を反対している鄭様は、もし原発で災害があったとき政府はどう対応して、民衆を助けるかを考え始めました。これも本映画の原点です。
311後,鄭様は宜蘭縣政府と一緒に福島の管制エリアへ訪問し、たくさんの日本政府の方と会話できて貴重な映像記録を残しました。今回の講座は本映画のプロデューサー、そして宜蘭縣政府元文化局局長として参加になります。

郭慶霖様,長年台灣北海岸文化と歴史に力を入れています。北海岸反核行動聯盟の執行総長です。今台湾で運行している3つの原発所の中に2つは北海岸にあります。北海岸出身の郭様は長い間故郷での原発反対活動に参加しています。
《演習》撮影期間の時も色々手伝ってくださいました。台湾は2,3年前に第4つ目の発電所が建てられることで、原発の安全性が重視されていましたが、発電所の工事が停止になったら、一般民衆がまた原発の安全性問題を忘れていきました。
ですが、1号機、2号機はとても古くて、まだ続いて使うかどうかの問題や廃棄物の処理問題はまだ解決されてないです。これも郭様がずっと力を入れていることです。

*当日の流れ
19:00オープニング挨拶、講演者紹介
19:15《演習》放映

20:20講座開始
講演者は一人10分間ございます。最後20分間の質問コーナーがございます。

順番:
プロデューサー 鄭文堂様
監督 蔡宇軒様
北海岸反核行動聯盟執行総長 郭慶霖様
日本兵庫縣筱山市核災對策檢討委員會委員 守田敏也様

21:20講座終了

 

 

 

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明日に向けて(1175)11月3日午後1時「アベ政治を許さない」を掲げよう!

2015年11月02日 17時00分00秒 | 明日に向けて(1101~1200)

守田です。(20151102 17:00)

澤地久枝さんから11月3日午後1時きっかりに全国で「アベ政治を許さない」を掲げようとの提案がなされています。

ご存知のように澤地さんはこの6月に「アベ政治を許さない」を7月18日に掲げようと提案されました。
金子兜太さんが「アベ政治を許さない」揮毫すると、この文言は瞬く間に全国の人々に広がり、プリントアウトされ、7月18日に、いやそれ以降も各地で掲げられ続けています。
その行動を再び11月3日から毎月3日に行おうとの提案ですが、澤地さん自身はこの日、長野県阿智村の満蒙開拓平和記念館前で掲げられるそうです。

なぜ満蒙開拓平和記念館前なのか。澤地さん自身が、終戦時に満州にいて1年間の難民生活を経たのちに帰国された体験を持っているからです。
その時、彼女は14歳。軍国少女だったそうです。帰国後に戦争反対に生涯を投じる女性へと変身されました。
この夏、満州からの帰還の体験を綴った『14歳<フォーティーン>満州開拓村からの帰還』を出版されました。8月15日に東京新聞が報じている記事をご紹介します。

 流されぬ人間になれ 14歳での敗戦記憶を本に 澤地 久枝さん(作家)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/culture/doyou/CK2015081502000220.html

僕もこの日京都から阿智村まで行って、ここで「アベ政治を許さない」を掲げることにしました。
シリアで大変な数の難民が発生しているときに満蒙開拓平和記念館の前に立つことに意義を感じたこともありますが、それよりも京都からある方が駆けつけようとしていることを知って、どうしても行かなくてはと思ったからでした。

その方は村上敏明さん。81歳。京都駅前で毎週金曜日に行われている関西電力京都支店前行動に、初回より連続175回、途切れることなく参加中の方です。
京都の行動は盆暮れでも一度も休まずに続けてきているので全国でももっとも回数が多いそうなのですが、そのすべてに村上さんは参加されてきました。
もちろんそれだけでなく、京都で行われる戦争法反対のデモ、沖縄連帯のデモ、原発反対のデモのどこでもいつでも村上さんは歩いて来られました。

その村上さんに聞くと、この日の午前中に新幹線で名古屋まで行き、高速バスで阿智へ。滞在1時間ぐらいで再びバスと新幹線で夕方までに京都に戻るつもりだといいます。
これでは満蒙開拓平和記念館もほとんど見学することができません。
「村上さん、それなら僕が車を借り出します。ぜひ一緒に行きましょう。平和記念館も見学してください」ということになったのでした。

村上さんも戦時中に満州に在住していて11歳のときに苦難の末に引揚てこられてきた方です。
この10月31日に左京区で村上さんが講演されたのでお話を聞いてきましたが、それこそ涙無くして聞けないお話でした。
この日のタイトルは『81才、反対といえる幸せ』。サブタイトルに「誰の子や孫にも人殺しをさせない 戦争は民間人も巻き込んでしまう」とありました。

村上さんご一家が満州に移られたのは1939年のこと。お父さんは京都市職員から、満州の国際運輸の社員へと転身なされました。
1941年に小学校に入学し、42年四平という町に転じられ、終戦後までそこで過ごされました。
1945年、小学校5年生の時に芙美子さんという妹さんが生まれましたが、戦況悪化の中でお父さんは徴兵されてしまいました。

この頃の思い出として、村上さんが語られたのは一つに1940年に日本がでっち上げた国家であった満州国の首都、新京(現在の長春あたり)で突然の隔離を経験したことでした。
理由はペストの蔓延から子どもたちを守るためでしたが、この病の伝染は人為的なものでした。
日本陸軍の研究機関であった731部隊(正式名称は関東軍防疫給水部本部)がペストをはじめとした細菌兵器を開発し、実際に農村部で使用したのですが、そのペスト菌が「新京」にも感染してしまったのでした。

村上さんは淡々と語られました。父親がいつも非常に荒れていて、血みどろになってドアのガラスをたたき割ったこと。
自分自身も、近所の中国人の頭を石でたたいたり、学校で中国人の生徒に集団暴行を働いたりしたこと。「断れなくて仕方なく行ったのか、自発的だったのか覚えていないのですが」という言葉が添えられました。
その頃は学校の中でも教師の体罰が横行するとともに、子どもたちも始終殴り合い。しかもボスに命令されて他の子たちを殴ることなどが日常的に行われていたそうです。

やがて戦争末期にソ連が参戦。官僚の家族などが真っ先に日本に逃げていきましたが、多くの人々は逃げられませんでした。
8月15日の敗戦の知らせで、四平駅に人々が押し寄せたものの、結局、その場に足止め。日本軍が塹壕を掘って抗戦を主張するうちにソ連軍が進駐してきて、町には砲火が鳴り響きました。
8月26日には東京の大本営が「満鮮に土着する者は日本国籍を離るるも支障なきものとす」と発表。要するに「ここからは日本国籍を離れて勝手に生きろ」と棄民を宣言したのでした。 

四平ではどんどん戦乱が強くなっていきました。第二次世界大戦終結とともに再度起こった中国の国民党軍と共産党軍との内戦が激しくなったからでした。
1946年3月にソ連軍が撤収。代わって中国共産党軍(八路軍)が入ってきましたが、これに国民党軍が攻撃。5月に国民党の支配が確立しました。
この間、村上さんは戦火の中で日々を過ごしました。砲弾の破片が頭をかすめ、そばにいたおばさんに当たって失明してしまったことも。戦火に巻き込まれて亡くなった級友もいました。

やがて四平の人たちの「内地」への引揚が決定しますが、病弱だったやっと1歳になった妹さんが「足手まとい」だと言われてしまいます。
その妹さんに村上さんは大人たちに手渡された水薬を与えました。妹さんは村上さんを黒い瞳で見つめたまま絶命されたとのこと。村上さんはこの前後の記憶を無くされています。
村上さんのスライドにはこう書かれてありました。
「7月上旬 妹1歳の死(殺める)家の近くに土葬」

7月7日に無蓋貨物車で四平を発ちました。お母さんは車内で「フミコが、フミコが」とつぶやいていたそうです。
途中、葫蘆島付近で収容所生活を送りましたが、お母さんが衰弱して病院へ。
8月上旬、またしても村上さんは医師たちに渡された薬をお母さんに与えました。同じく村上さんのスライドの記述です。
「母の死(安楽死?・いつもと薬が違うと思った。飲ましたら泡を吹いて死亡)・弟二人と三人の通夜・泣かなかった。そして土葬 スグ、船で日本へ 8月下旬・佐世保へ」

村上さんは京都までなんとか引き揚げてきましたが、そこでお祖母さんと再会。なんと彼女の夢に村上さんのお母さんが現れ、「後を頼む」と村上さん兄弟のことを託されたのだとか。
やがてお父さんも引き揚げてきて、一緒に逃げのびてきた弟さんたちとお父さんとの生活が再開されました。

村上さんのスライドは次のように締めくくられていました。

 今、僕に呼びかけている母とフミコ
 
 八紘一宇・‥アジアの人々への圧政だったのね。
 これからは、アジアの人々と仲良くね
 あんな加害行為もやめようね
 私たちの命の分も生きて!! 
 あなたの子や孫、私の孫や曾孫。
 いつまでも豊かに、平和に暮らせるよう!! あなたは努力して!

11歳で過酷な体験をくぐり抜けられた村上さんは、結びの言葉に、満州国をはじめ各地で日本が行ったことがアジアの人々への圧政だったことを一番に書いています。
そうして「これからは、アジアの人々と仲良くね。あんな加害行為もやめようね。私たちの命の分の生きて!!」とつづられています。
僕にはその言葉は、あの時、中国大陸で亡くなった本当にたくさんの日本の方たちが発している言葉のように思えました。お母様と芙美子さんの向こうに無数の人々の顔が見える思いが今もしています。

この講演の途中で村上さんは、「岸信介・・満洲の中枢として僕らの暮らしを支配」というタイトルで満州国に深く関わっていたのが岸信介であることを指摘されました。
どこまでも温厚な村上さんが珍しく「この方は憎いです」と強い語気で語られました。
周知のごとく安倍首相は満州国に君臨していた岸信介の孫です。もちろん孫であることに罪があるわけではありません。中国と日本の巨万の民衆に塗炭の苦しみを味合わせたこの人物を理想化し、あがめ、近づこうとしていることが悪すぎるのです。
戦乱の中で苦しみ、もがき、命を落としていったすべての人々に対する冒とくであり、私たちと未来の命への許すことのできない攻撃です。

11月3日、澤地久枝さんの呼びかけに応え、村上敏明さんと共に、満蒙開拓平和記念館の前で「アベ政治を許さない」を掲げます。
みなさんもどうか各地で掲げて下さい。平和への歩みをさらに強めましょう!

*****

澤地久枝のよびかけ
https://sites.google.com/site/hisaesawachi/

アベ政治を許さない!!
同じポスターを全国一斉にかかげよう
11月3日(火・祝)午後1時きっかり

◆◆全国一斉行動 再開のお知らせ◆◆
7月18日午後1時の「掲げる会」にご協力ありがとうございました。
8月、9月と体調をくずしていましたが、政治のあまりのひどさに、また「アベ政治を許さない」を掲げようと思い、よびかけます。

再開第一回目の11月3日(火・文化の日・憲法公布記念日)私はこの日長野県阿智村の「満蒙開拓平和記念館」前に立ちます。(国会前には、有志が立ちます。)
そして、毎月3日午後1時にくりかえします。
それぞれの場で、おなじ抗議ポスターを、おなじ時間に掲げます。
 現在の政治のありかたに対する、私たちのギリギリの意思表明です。
ファックスやネットでも広げてゆきましょう。

2015年10月 澤地久枝

 

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明日に向けて(1174)レバノン民衆も懸命に難民を受け入れている!・・・今こそ平和の声を-2

2015年11月01日 22時30分00秒 | 明日に向けて(1101~1200)

守田です。(20151101 22:30)

今回も前回の続きですが、先に誤りを訂正したいと思います。僕はトルコ政府と軍事的衝突関係に入っているクルディスタン労働者党をKKPと書いてしまいましたが、正しくはPKKでした。
クルド語の表記で、正確には”Partiya Karkeren Kurdistan”です。訂正しお詫びします。なおブログとHPではすでに訂正してあります。

さて昨日より、この間世界で、とにくシリアやイラクで起こっていることのフォローを始めましたが、これに対して、友人で、アラブ文学研究者であり、パレスチナ問題をはじめ中東の苦しみに心を寄せ続けている岡真理さんがコメントをくれました。
ポイントは、難民に対して国境を閉ざしたハンガリーなどに対しトルコの人々が200万人もの難民の流入を受け止め、必死にケアしていることに前回触れたわけですが、より必死で難民を受け入れているのがレバノンの人々であるという点です。
レバノンが受け入れている難民の数は9月末でおよそ100万7千人。トルコの半分の数ですが、トルコは面積が日本の2倍、総人口7千万。一方レバノンはなんと岐阜県程度で人口500万人。それで100万人を受け入れているというのです。

僕はこのことを知らなかったことをなんだか恥ずかしく思えました。シリアやイラクを観るとどうしても戦乱の方にばかり目が行ってしまいますが、しかしトルコで、さらにはレバノンで、多くの人々がシリアの人々の苦しみを受け止めているのです。
日本に住まう私たちは余りに狭い情報にしか触れていない。世界でこんなにも多くの人々が困窮していることをなかなかつかめないし、レバノンでこれだけ寛容なケアがなされていることもマスコミにもほとんど載っていません。
こうしたことをもっと正確につかみ、世界の人々が実践してる平和への試みと連携していく必要を強く感じます。世界各地にかっこたる平和力がある!

同時に人口2400万人のシリアという国から、国内外も人口の半分近くの1000万人を越す難民が発生しているという前代未聞の事態がありながら、それがあまりに正確に伝わっていないこの国の状態を反省的に捉え返していく必要があります。
こうした中で「積極的平和主義」を掲げる安倍政権が、この数百万人のうち日本への難民として認めたのはたったの3人です。岐阜県ぐらいの大きさの国が人口の2割にも相当する100万人を受け入れているにも関わらずです。
国連の常任理事国入りを切望するような国が、数百万人の難民のうち3人しか引き受けないなんてあり得ないほどに恥ずかしく愚かな話です。

今回は難民を懸命に支えている各国の人々のことに学ぶために、岡さんのコメントをそのままみなさんに紹介したいと思います。
ご本人の承諾を得ましたが、僕の配信に対して、必要な点を即座に、大づかみで教えてくれたものであることにご留意ください。

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おかです。
守田さん、重要な視点ですね、論考、どうもありがとうございます。

シリア難民問題は、2011年からまる4年、ずっと存在していました。
報道もなかったわけではありませんが、それは、あくまでも、中東の難民問題であり、世界に数多ある問題のひとつ、だった。
それが、ここにきて、ヨーロッパ、とくにドイツに、難民が大量に流入するようになり、シリアの難民問題が、「ヨーロッパの難民問題」になったとたん、日本でもぐっと報道量が増え(夏は連日、報道していました)、そして、報道のスタンスも、にわかに、他人事から我が事に変わったように思います。
報道の量が増えるのも、報道のスタンスが、我が事としてとらえるのに変わるのも、歓迎すべきことではありますが、中東で、シリア人(その大半はムスリム)が難民になったり、地中海で溺れ死んだり、殺されているあいだは、他人ごとで、ヨーロッパの問題となったとたんに我が事になる、そのところに孕まれている問題についても、自覚的でありたいと思います。

ほかにもいろいろ書きたいことがありますが、いまは、さしあたって、以下のことだけ。
守田さんの今回の論考のなかに、

>さて難民は国境を接しているトルコに入り込み、ヨーロッパ各地を目指していますが、見ておくべきことは難民に対してもっとも寛容な態度を示しているのはトルコの人々だということです。
>すでに200万を越える人々が流入しています。これに対して他国にありがちな移民排斥などは起こっていません。トルコの人々は戦乱に苦しんでいるシリアの人々に手を差し延べているのです。それでなければとても200万人なんて受け入れられない。

というくだりがあります。
それに対して、異論反論というのではなく、以下のことを補足したいと思います。

シリアのお隣のレバノンもまた、この4年間、シリア難民を受入れ続けています。
今年9月末の段階で、その数は、100万7千。
トルコのちょうど半分です。

トルコは国土面積が日本の2倍、総人口は7千万。
それに対し、レバノンは、岐阜県程度の大きさ、人口は500万です。
(縦に細長い国ですが、北の国境から南の国境まで、車で2時間ちょいです。)

人口500万の岐阜県程度の大きさの国が、100万の難民を受け入れているのです。
日本の人口比に換算すると、2500万人の難民を受け入れている勘定になります。
トルコは、日本の人口比に換算すると、400万弱です。
また、レバノンのGDPは443億ドル(2013年)、トルコは8221億ドル、約20倍の開きがあります。
(ちなみに、レバノンは国内産業がほとんどないので、海外からの送金が大きな比重を占めています。)

しかも、レバノンの500万の人口の10分の1(50万)が、パレスチナ難民であり、そのうちの半分以上が、難民キャンプ生活です。
レバノンは、イスラーム(スンニ派、シーア派)、キリスト教(マロン派)、ドルーズ、その他、いろいろなセクトがモザイクのようにあって、そのため、1975年から1990年まで16年にわたり内戦をしていました。
いまでも、内戦が再発しないよう、危ういバランスの上で、どうにか、国家の体を保っているという状況です。
そこに、人口の5分の1にあたる難民たちが流入しています。
シリアの難民たちも、レバノン人(とくに下層の人たち)、そして、パレスチナ難民たち・・・みな、想像もつかない困難な状況に置かれています。

レバノンが、ISの侵入を許していないのは、これが来たら、再び内戦の悪夢がよみがえることをみな、分かっているからです。
とにかく、レバノンが国家として持ちこたえていることが、奇跡としか、いいようがありません。
トルコは、IS問題に政治的に絡んでくるので、メディアから注目されますが、レバノンの場合、そうではありません。
内戦当事国であるシリアはもちろんのこと、トルコだけでなく、レバノンも、いま、ものすごく大変な状況にあることを(下手をすると内戦になる)、そのなかで、必死に闘っている人たちがいることを、ぜひ、知っていただけたら、うれしいです。

続く

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