明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1268)海兵隊は防衛部隊ではなく殴り込み部隊だ!(米軍基地の沖縄からの完全撤去をー2) 

2016年05月31日 22時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160531 22:00)

米軍基地の沖縄からの完全撤去を求める考察の2回目です。
前回の分析で導き出したのは在日米軍の約4割ぐらいを海兵隊が占めており、その海兵隊の9割近くが沖縄におかれているということでした。
しんぶん赤旗掲載のデータから言えば、2013年末時点では、在沖米軍の63.9%が海兵隊だったということになります。
今回島袋さんを殺害した元米兵が海兵隊員であったことからも、沖縄に駐屯する米軍の約3分の2が海兵隊であることからも、この部隊の性格をここできちんと押さえておきたいと思います。

まずアメリカ軍とはどのように構成されているのか、その中で海兵隊はどのように位置づけられているのかを見ていきましょう。
ここではウキペディアでの論述を参考にしていきたいと思います。アメリカ軍の概要は以下のように論じられています。

 「アメリカ軍とはアメリカ合衆国が保有する軍隊の総称である。陸海空軍の常備軍の他、国境警備を主任務とするアメリカ沿岸警備隊、対外戦争を主とするアメリカ海兵隊が存在する。
 普段から連邦政府の指揮下にある連邦軍と、州の指揮下にあり戦時に編入される州軍、やはり戦時に編入される沿岸警備隊他、各省管轄の準軍事組織に大別できる。」
 「陸海空軍及び海兵隊は6個の地域別、3個の機能別、計9個の統合軍 (Unified Combatant Commands, UCC, 旧略称COCOM)に編制されている。」(ウキペディア―アメリカ軍)

アメリカ軍は5つの軍によって構成されています。戦闘力の中心は空軍(US Air Force)、海軍(Navy)、陸軍(Army)、海兵隊(Marine Corps)の4軍。これに沿岸警備隊(Coast Guard)が加わります。
この4軍が6個の地域別、3個の機能別統合軍に組織されています。地域では北方軍(北米担当)、中央軍(中東担当)、アフリカ軍(アフリカ担当)、欧州軍(欧州担当)、太平洋軍(アジア、太平洋担当)、南方軍(中南米担当)。
機能では特殊作戦軍(特殊作戦担当)、戦略軍(核兵器と宇宙軍とサイバー軍を統括)、輸送軍(戦略輸送を担当)となっています。在日米軍は太平洋軍に属します。
ここまで見てすぐに分かることは、常備軍である空海陸の部隊が、本土防衛も外征も担当する部隊であることに対して、海兵隊は「対外戦争を主とする」ものと位置づけられていることです。

続いて海兵隊そのものをより詳しく調べてみたいと思います。概要は以下のように論じられています。

 「アメリカ合衆国の法律に基づき、海外での武力行使を前提とし、アメリカ合衆国の国益を維持・確保するための緊急展開部隊として行動する。
 また、必要に応じて水陸両用作戦(上陸戦)を始めとする軍事作戦を遂行することを目的とする。本土の防衛が任務に含まれない外征専門部隊であることから「殴り込み部隊」とも渾名(あだな)される。」(ウキペディア―アメリカ海兵隊)

歴史を紐解いてみると実は海兵隊は日本との戦闘の中でこそ大きな組織に膨れ上がったことが見えてきます。
というのは第二次世界大戦時、陸軍は戦略上、ヨーロッパ戦線に主眼をおいていて太平洋方面の戦いに消極的で、この方面の戦闘は海軍が主力となりました。その際、島嶼の制圧のための上陸陸戦部隊が必要であり、海兵隊が増強されたのでした。
以下、ウキペディアの記述です。

 「第二次世界大戦時の海兵隊は太平洋を主な戦場として戦い、水陸両用軍団として参加したガダルカナル島、タラワ環礁、サイパン島、ペリリューの戦いを始めとするマリアナ諸島、硫黄島、沖縄などにおける日本軍との激戦の経験は、現在のアメリカ海兵隊の基礎となり、敵前強行上陸などでの活躍は海兵隊の存続に貢献した。」(ウキペディア―アメリカ海兵隊)

なんのことはない。沖縄戦にいたる日本軍との戦いで膨れ上がり、そのまま沖縄占領を続けているのが海兵隊だと言うわけです。
「殴り込み部隊」と言われる敵前上陸部隊ですから、もっとも多く肉弾戦で人と殺し殺される戦闘を行う部隊だということになります。
ただし最も人を大量に殺すのは空襲を行う空軍ですが、海兵隊は最も多く直接に人を殺すのです。銃だけではなく、ナイフや素手などでもです。そのため全軍の中でも最も一人一人の隊員が人殺しのすべを叩きこまれている部隊だと言えます。

実際、ウキぺディアの記述を読んでみても、この点の徹底ぶりが「兵卒」という項目に書きこまれています。人殺しになるための練兵についてです。ご紹介します。

 「4軍の中でも最も訓練期間が長く、苛烈な練兵を行う。練兵では入営者の個性を徹底的に否定し、団体の一員として活動させ、命令に対する即座の服従を叩き込まれる。
 ついて来られない者は容赦なく民間社会に投げ戻される。練兵訓練を修了した者のみが「海兵」と名乗ることを許される。
 海兵隊除隊後に他の軍に入隊しても再度練兵訓練を受ける必要は無いが、他軍を除隊して海兵隊に入隊した者は、それまでの功績を問わず海兵隊の練兵訓練を受けなければならない。」(ウキペディア―アメリカ海兵隊)

新兵訓練が苛烈だということですが、その苛烈さの中心におかれているのが「個性を徹底的に否定」することです。
これがどんなものかを映像で教えてくれる映画があります。スタンリー・キューブリック監督による『フルメタルジャケット』です。ぜひ観ていただきたい映画です。ただし覚悟が必要です。
ちなみに「フルメタルジャケット」とは「完全被甲弾」のこと。弾芯が金属(メタル)の覆い(ジャケット)で覆われている貫通性の高い弾丸で、軍のライフルで使われているもののことです。

映画は二部構成になっています。前半は海兵隊員の訓練風景、後半はベトナムでの実際の戦闘風景です。この前半部分で徹底して個性を否定する教練が行われます。
その一部がネットにアップされていたのでご紹介します。
教官であるハートマン軍曹が訓練兵たちに演説をしているところです。

 ハートマン軍曹
 https://www.youtube.com/watch?v=dxLUtipeke4

字幕がついているものをご紹介したくて探したのですが、意訳のものしかでてきませんでした。
実はここには曰くがあります。この数分間の軍曹の演説がものすごいのです。何が凄いのかと言うと差別用語の連発で徹底して訓練兵たちをいたぶるのです。いたぶり続けながら「イエス・サー」と連呼させるのです。
この部分をはじめ戸田奈津子さんが訳されたそうですが、あまりに差別的なので意訳をしたのだそうです。しかし監督のキューブリックがそれをもう一度英語に直させ、ダメ出しをしたそうです。

かくして映画版やDVDなどではもとのセリフがそのまま反映しているのですが、とにかく人間の尊厳を冒す言葉ばかりです。
しかも特徴的なことは性的差別、性的罵倒、性的スラングがふんだんに出てくることです。性が人間の尊厳に深く関わっているからです。それを踏みにじるようにして「個性を徹底的に否定する」のです。
実は先週土曜日の「安保関連法に反対するママの会@京都」でこの部分を含む5分ぐらいを観ていただいたのですが、参加者一同、凍りついてしまいました。
そして多くの参加者が「どうして軍人になると人を殺せるようになるのか分からなかったけれど、今日、初めてそれが分かった」などと言ってくださいました。そのためにあえて観ていただきました。
(ちなみに会場に子どももいましたが血が出るような残虐なシーンはありません。字幕に踊るひどい言葉を読める大人だけが凍ります。ただし軍曹の剣幕がすごいので見ていてもちょっと怖いですが)

海兵隊の訓練の象徴としてミリタリーケイダンスというものがあります。走りながら全体で復唱する歌です。
これも字幕のない画像がありましたのでご覧下さい。
同じくハートマン軍曹が歌い、兵たちが復唱します。

 Military Cadences USMC 1 2 3 4 I Love The Marine Corps.wmv
 https://www.youtube.com/watch?v=oRKhGRfM8R4

これは実際に海兵隊で歌われていたもの。
歌詞を解説したサイトがありました。

■アメリカ最新流行歌(海兵隊の訓練歌)
http://www25.big.or.jp/~seiten/conviction/library/fmj/fmj_conversation2.html

冒頭はこうです。

 Mama and Papa were laying in bed.
 ママとパパはベッドでゴロゴロ

 Mama rolled over and this is what she said;
 ママが転がり、こう言った

 oh,give me some...
 お願い、欲しいの・・・
 
 ...P.T.!
 しごいて!

P.T.とはフィジカル・トレーニングの略で、文字通り軍隊でしごくという意味とかけあわされています。
より調べてみたらこれでもまだ穏健な方で、こんなミリタリーケイデンスも歌われていました。

 ナパームをガキどもに

 村を爆撃 皆殺し
 広場にナパームを落とせ
 日曜の朝、敵が祈りに出かける途中に殺せ
 学校のチャイムを鳴らせ
 ガキどもが集まるのを見ろよ
 M240機関銃は撃つ用意
 クソガキどもをなぎ払え

訓練兵たちは毎日、毎日、こうした性的スラングもふんだんに盛り込まれた人格の罵倒を浴び、そのために「イエス・サー」と叫ばされる。
あるいはこんなざれ歌の復唱を繰り返させられ、それらを通じて、個性を、尊厳を、押しつぶされていくのです。そしてどんなひどい命令にも「イエス・サー」と応じることが強制される。

こうして平均的にはとても人殺しなんかできないアメリカの青年たちが、残忍な人殺しに変えられていくのですが、その際、性的な罵倒や差別的な言辞が使われるのはそこを傷つけることが最も人の尊厳を傷つけることになるからです。
そしてこうしたことが性犯罪に親和的な軍という組織を生むことにもつながっているのですが、それをしなければ人はとても残虐な殺人者などになれないのだという点に私たちは注目する必要があります。

こんな残虐な訓練を経て、実際にもっとも苛烈な戦場に投入され、直接的な人殺しを繰り返してきているのが海兵隊です。
そんなものが生活圏のそばにうようよしていることが沖縄のかかえる抜本的危険性なのです。

続く

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守田敏也 MORITA Toshiya
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[著書]『原発からの命の守り方』(海象社)
http://www.kaizosha.co.jp/HTML/DEKaizo58.html
[共著]『内部被曝』(岩波ブックレット)
https://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN978-4-00-270832-4

 

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明日に向けて(1267)民衆運動の活性化こそが国の方向性を変える!(各地でお話します)

2016年05月31日 08時00分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20160530 23:30)

このところ各地でいろいろな取り組みが活性化していて、僕への講演依頼もどんどん増えています。ありがたいことです。
どうしても準備などに追われて「明日に向けて」の投稿が少なくなってしまっていて申し訳なく思っています。なんとかパワーアップを図ります。
また今宵も遅い投稿になってしまいますが、夕食後に寝てしまったためです!睡眠をしっかりとらないと必ず身体のどこかに不具合が出てくるので肝に銘じて寝るようにしていますのでどうかご心配なく。

さて6月はずいぶんあちこちに呼んでいただいています。
とくに滋賀県からずいぶんお声掛けいただいているのですが、実は昨日29日日曜日にも栗東市で行われた大きな企画に参加してきました。
「びっくりちゃっかり140万人しが県民集会」というタイトルですが、とてもバラエティに富んでいました。
Facebookに報告をアップしたのでご紹介しておきます。写真と共にご覧下さい。
https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/posts/10207765694078649?pnref=story

この企画に向けてFacebookに載せた紹介記事をここにも貼り付けておきます。

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しがでは数年前から「くらしとせいじカフェ」という催しが各地で行われています。
だいたいが各地のかあちゃんたちが中心となって主催、そこに各党の政治家さんがひっぱりこまれていたりします。

いや僕もひっぱりこまれている1人です。僕の場合は「くらしとせいじカフェ@ながはまorひこねorまいばら」にもう2年は通っています。
この場に他に参加しているのは民進党の国会議員の田島一成さん。毎回、一緒に発題させていただいているので、ずいぶん仲良くなっちゃいました。
やっぱり人と人の関係は会って、膝を交えて話すのが基本だよなあと改めて思わせてくれる場です。

これ以外にも「くらしとせいじカフェ@おうみはちまん」や「@おおつ」にも何度か参加しています。
どこも討論のあり方が面白いです。

その上に「あすのわ」というつながりもあり、それと連動しつつ、各地で福島・東日本の子どもたちを迎えた保養キャンプが休みの度に各地で行われている。
そんなこんなの力が政治にもしっかりと影響を与え、高浜原発再稼働が強行されたときには、関西の知事で唯一、三日月滋賀県知事だけが鮮明に反対を表明してくれました。
そういえば三日月さんをまるっと囲む会にも参加させてもらったなあ。あれは「くらしとせいじカフェ」のどこになるんだろう(笑)

僕がいいなあと思うことは、このしがの運動、センターや、リーダー、ボスがいないかよく分からないことです!
各地で人がにょきにょき立っていて、連携していて、わちゃわちゃ交流していて、何かがあるとさーっとまとまって流れていく。
僕も知らない間に?さーっと一緒に流されていく。そんな感じがあります。
これって新しい「連帯」の形なのではないかなあとか思うのです。

さて今回はそんなしがのパワーが集まる集会です。
前知事の嘉田由紀子さんもしっかりラインナップに入っています。
池田浩史さんは、滋賀在住のドイツ・ファシズム研究の第一人者だあ。京都精華大学でご一緒していろいろと教わったなあ。

すべての企画のおおとりは、きむきがんさんがひっぱる市民参加型野外劇『米喰う花』!これも必見です!
うーん、興奮の一日になりそうです。

みなさま。とくにしが県外のみなさま。
ぜひしがで起こっているこの面白い動きに触れに来てください!!

*****

実際、5月29日の企画もここに書いたとおりの楽しさに溢れていました。『米喰う花』、やはり凄かったです!
けしてしがだけのことではなくて、福島原発事故から5年、僕はこの国の中にはこうした自主的で創造的な動きがとても増えたと思っています。そしてその延長上にこの国の変革が見えるように思います。
大切なのは政治を誰かに任さないこと、政治家や官僚に委ねてしまわずに自分たちが担うことです。

政治はけして議員になって行うだけのものではない。もっと多様な、創造的で、面白い関わり方ができるのです。
そのことに多くの人々がどんどん覚醒しているのだと思う。29日のしがの試みにもそのことが強く表れていました。

さてその滋賀での「くらしとせいじカフェ」が6月4日に2か所で行われます。
午前11時からは@ながはま、午後6時からは@近江八幡です。

しがの試みには各党の政治家さんや僕が引っ張り込まれていると書きましたが、4日のながはまでは民進党の田島一成さんと僕が発題してみなさんとお話します。
参院選の滋賀野党統一候補に絞り込まれた民進党の林久美子さんも来られるのだそうです。
もう一人、京都から石田紀郎先生も参加されます。石田先生は元京大教授で京都市民環境研究所を主催されている方で、京都でも滋賀でも環境運動のあらゆる場に顔を出されてきた方です。
フットワークも大変軽く、僕が「くらしとせいじカフェ」の魅力を話したら「ほうか、ほんなら見に行くわ」と即座にポンとひとこと。この身の軽さがすごいんだなあ。

この日は午後6時から近江八幡でもカフェ。
こちらは民進党の元衆議院議員の徳永ひさしさん、近江八幡市会議員の竹尾こうじさんが参加。
僕が「湯沸かし器にいのちをとられてたまるか」のタイトルで1時間ほどお話し、お二人とのトークを行います。
とくに竹尾こうじさんが「ただうんうん言っているだけではつまらないので、原発推進の立場になってつっこんでいいですか?」とのこと。
ウエルカム!!待ってました!!こういうのもやりたかったのです。
・・・といつもながらしがの方たちにのせられている僕です。

さて一方で京都市でも呼んでいただいています。
一つ目は6月2日、佐古助産院にて。「のびの会」というここで子どもを産んだお母さんたちを中心にする会に招かれました。
オープンな企画ではないのですが、もう3度目になるでしょうか。
僕にとって「福島事故と産婦人科医療」という考察を深めるきっかけを与えてくれた場でもあります。
今回も命の問題と原発の関連からお話をします。

もう一つは6月5日。主催は「障害者自立支援法に異議あり!応益負担に反対する実行委員会」です。

現在の新自由主義は人々を、世界を、市場競争に追い込めば理想的な結果が得られると言うまったくもって誤まった理論によって成り立っています。
すべての人がこの弱肉強食の論理によって傷つけられているのですが、その中で、この方向性のあやまちを気付かせてくれるもっとも大切な存在がさまざまな「ハンディ」と呼ばれるものをお持ちの方たち。
この方たちに接していると効率優先主義がいかに歪んで誤まったものであるのか、人間の尊厳をはき違えたものでしかないのかが見えてきます。

そもそも私たちは生まれ落ちてから長い間、大人たちに守られなければ生きていけません。同時に人生を閉じていく最後の局面ではやはり誰かの大きなケアの中に包まれなければ幸せに旅立っていくことができません。
いやそうではないのです。子どものときと晩年は顕著なだけで、実は一生の間、私たちは誰かにケアをされ、反対にケアもし、生きているのです。
「この方たちに接していると」と僕は書きましたが、現に僕も今、体調の不具合をかかえています。またより大きな「ハンディ」を抱えた状態に度々陥り、たくさんの方に助けられました。同時に僕もまたいろいろな方を支えてきてもいます。

そうなのです。そもそも私たちに自分でできることはわずかであって、いつも誰かに支えらえているのです。看護も介護もされて生きているのです。
しかしそうしながら反対に誰かを支えているのがリアルな私たちです。子どもだって守られているばかりではない。子どもたちの笑顔の力こそが私たちの眼を未来に向けさせてくれるのですから。その生命力が万人に元気を与えてくれるのですから。
その意味では特殊な「この方たち」なんて本当はいないのです。私たちは支え合っているのであって、誰もがその中での素敵な輝きを持っているのです。

新自由主義はそのことを忘れ去っている。そうしてパワーだけを追い求め、人々を競争に追い詰めてきました。原子力発電はある意味ではそうした社会の象徴でもあると思います。暴力の頂点に君臨してもいるのだからです。
5日はこうした誤りについても論じてみたいと思っています。

さらに6月8日から3回連続の講座に呼んでいただけました。
コープ自然派奈良さんからの依頼です。「原発災害への対処法」を3回にわたって話して欲しいとのことでとてもありがたいです。
実はこの打ち合わせを4月16日に小出裕章さんとジョイント講演したときに行わせていただいたのですが、そばにいらっしゃった小出さんが「3回ですか?うらやましいなあ」とおっしゃってました。

これ、とても良く分かるんです。今、話をしなくてはならない内容はどうしても1時間半ぐらいではまとめきれない。いつも泣く泣く幾つかのコンテンツを落として会場に足を運んでいます。それでも時間をオーバーしがちです。
その点、3回連続で設定していただけるとがっつり話せるので本当にありがたいのです。自然派コープ奈良さんに感謝です。
ちなみに自然派コープさんは、京都と大阪でも同様の3回講演を設定してくださるそうです。ありがたいです。

さて紹介の最後になりますが、11日には滋賀県甲賀市で「本当に日本は狙われているの??戦争の作られ方 メディアに騙されないで?」というタイトルでお話します。
なんとしても子どもを戦争にとられてなるものかと起ちあがっているお母さんたちが中心の会です。
僕が初めてこの会でお話させていただいたのは、全国でママの会が起ちあがる前のことでした。

その時、集まったお母さんたち、女性たちの眼がらんらんと輝いていたことが忘れられません。子どもを戦争になんか絶対にとられないぞ!という愛に満ちた決意がものすごいインパクトで迫ってきたのでした。
実はそれで途中で時間が分からなくなり、大幅に暴走してしまったのでした。1時間半のお約束だったのに2時間半も話してしまった。しかし話せば話すほど、会場のテンションと集中力があがりっぱなしでした。
そのためちょっとの休憩を入れてからの質疑応答も大変盛り上がり、そのまま1時間、いやそれ以上、お話したでしょうか。

「これはすごいことが起こっている。間違いなく子どもを抱えたお母さんたちのすごい立ち上がりが起こる」とその時僕は強く核心しました。
「守田さん、若いお母さんたちがすごいことになっているんですよ。私、ママの会をたちあげます」・・・と「安保関連法に反対するママの会」の設立に向かった西郷南海子さんが京都での「原発いらないコドモデモ」の後に僕に話してくれたのはその直後でした。

今回の学習会ではとくにアメリカ海兵隊というのがどういう組織なのか、中でも「人殺しをどうやって作っているのか」についてみなさんと学びたいと思います。
そこにこそ、子どもたちを、若者たちを、人殺しにさせない方法のヒントが介在しているからです。
沖縄で殺された島袋里奈さんの死を悼みつつ、平和の方向性を探りたいと思います。

以下、いつもなら企画内容を貼り付けるのですが、あまりに情報量が多すぎるので、ネットから詳細情報を得られるものはアドレスの紹介にとどめました。
ともあれみなさん、さらに民衆の力を高めるために、下からの変革と強めるために、一緒に学び、議論を重ねていきましょう!
お近くの会場へのご参加をお待ちしています!

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6月2日 京都市伏見区

佐古助産院さんで開催されている「のびの会」でお話します。
クローズドな会です。

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6月4日 滋賀県長浜市

くらしとせいじカフェ@はがはま
https://www.facebook.com/events/246770709010939/

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6月4日 滋賀県近江八幡市

湯沸かし器にいのちをとられてたまるか(くらしとせいじカフェ@おうみはちまん)(番外編)
https://www.facebook.com/events/295262297472357/

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6月5日京都市

殺すな 殺されるな
憲法9条と25条を活かす社会を!

憲法公布70年、“羅針盤”をもつ私たち。活かす道を考えあおう。
■日時:6月5日(日) 13:30~16:00
■場所:京都アスニー第8研修室
(丸太町七本松。参加自由・無料)

●講演①平和的生存権を問う
若尾典子さん(佛教大学教授、憲法学、『ジェンダーの憲法学』など)
●講演②原発からいのちを守る
守田敏也さん(フリーライター、『内部被曝』など)

主催 障害者自立支援法に異議あり!応益負担に反対する実行委員会
(事務局:京障連 ?/FAX 075-465-4310)
協賛 京都社会保障推進協議会、新・生存権裁判を支援する会

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6月8日、29日、7月11日 奈良県奈良市

「原発災害への対処法」連続講座
─いまそこにある危険とどう向きあう?─
https://www.facebook.com/events/1752044845018969/

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6月10日 兵庫県篠山市

丹波地区消防団研修会
クローズドです。

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6月11日 滋賀県甲賀市

本当に日本は狙われているの??戦争の作られ方 メディアに騙されないで?
https://www.facebook.com/events/997131813696651/ 

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明日に向けて(1266)米軍基地の沖縄からの完全撤去を!-1 沖縄への海兵隊の集中を検証する!

2016年05月28日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160528 23:30)

すでにみなさんがご存知のように、沖縄で再び米軍関係者による女性レイプ殺人事件が起こりました。
この場で論じることが遅くなってしまってとても申し訳ないのですが、あらためて書かせていただくと、性暴力のすえに殺害されたのは島袋里奈さんという方でした。20歳の、とても心優しい女性だったそうです。
心からのお悔やみを申し上げます。あまりに悲しいです。同時にアメリカ軍とアメリカ政府、またこうした事態を放置してきた日本政府に強い怒りを表明します。

深い悲しみとこみ上げる怒りを感じます。こんなこと、もう本当に終わらせなくてはいけない。
私たちはけして島袋さんのことを忘れてはなりません。
同時に沖縄に在日米軍の多くを押し付けているこの国の矛盾をしっかりと認識しなくてはいけません。
日本に住まう誰もが、沖縄で起こっていることに責任をもっている当事者なのです。

犯行を自供しているのは元海兵隊のシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者です。元海兵隊員です。
21日の朝日新聞の記事にはこう書かれています。
「捜査関係者によると、シンザト容疑者は調べに「女性をレイプした」と話したほか、「棒で頭を殴り、乗用車に連れ込んだ」「ナイフで刺して殺した」などと供述。遺体を運んで遺棄したことも認めたという。」

 元米兵「刺して殺害」 性的暴行認める 女性遺棄容疑
 朝日新聞 2016年5月21日03時01分
 http://www.asahi.com/articles/ASJ5N76RHJ5NTIPE039.html?iref=com_alist_8_02

沖縄ではこうした被害が何度も繰り返されてきました。
最大の理由はあの小さな島に、人殺し集団が大挙して居座り続けているからです。第二次世界大戦の終戦以降、71年間もの軍事占領です。
それで日本が守られてきたと言うのはまったくの幻想です。守られてきたどころか、沖縄はベトナム戦争やその後の戦争の出撃基地になってきたのです。

沖縄では「戦争と基地を許さない行動する女たちの会」など、女性たちを先頭に多くの方たちが怒りで立ちあがっています。
記者会見などで「米軍基地がある限り事件は起きる。すべての基地を撤去すべきだ」という声が高らかにあげられています。
その一つをご紹介しておきます。

 「被害者は私だったかもしれない」女性団体、震える声
 沖縄タイムス 2016年5月21日 11:00
 http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=169251

この声に本土からぜひ呼応していきたいと思いますが、その際、私たちは今、在日米軍の中の在沖米軍の占める位置性、とくに海兵隊がどのような組織であるのかをおさえておく必要があります。
今回の記事ではまずはこの点を明らかにしていきたいと思いますが、前提として米軍の人員数などを把握しようと少し調べてみると分かることは、在日米軍の正確な数は分かりにくいということです。それ自身、軍隊の本質だとも言えます。
とりあえずここでは米軍に好意的な「THE PAGE」というサイトから数をおさえておきたと思います。米国防総省の統計からの算出として2015年6月現在、総数48828人、うち海兵隊19282人とされています。約4割が海兵隊です。

 日本の平和を維持してきた『抑止力』一翼を担う在日米軍の全体像とは?
 THE PAGE 2015.09.24 09:00
 https://thepage.jp/detail/20150917-00000010-wordleaf

そのうちのどれぐらいが沖縄に駐留しているのかが知りたいことですが、実はこの数字をアメリカが隠していることも分かってきました。
というのは2011年6月末の統計では在沖米軍の兵力は在日米軍の70.4%、特に海兵隊は87.4%をも占めていましたが、その後、米軍がこうした情報をあまり出さなくなってしまったからです。
この点は以下の琉球新報に報じられています。

 検証 基地をめぐる「誤解」:専用施設が74%
 琉球新報 2015年7月7日 12:17
 http://ryukyushimpo.jp/news/prentry-245387.html

以下、主要な点を引用します。

「2011年6月末の統計では、陸軍、海軍、空軍、海兵隊を合わせた在日米軍兵力の総数は3万6712人で、うち在沖米軍の兵力は70.4%に相当する2万5843人。
 特に海兵隊は日本に駐留する1万7585人のうち沖縄駐留は1万5365人を占め、割合は87.4%に達する。
 米軍は11年6月末を最後に在沖米軍の人数を公表しておらず、沖縄への過重負担を前面に出したくない意図もありそうだ。」

このため2015年現在、日本にいる約4万8千人の米兵のうちのどれだけが沖縄にいるのかはっきりしないのですが、しんぶん赤旗に2013年12月31日現在の日本政府発表のデータが掲載されていることを見つけました。
笠井議員の追及で明らかになったもののようです。それによるとこの時点で在沖米軍の数は28265人、うち海兵隊は18070人だとされています。在日米軍全体では海兵隊は20776人。沖縄駐屯数は86.9%になります。
海兵隊は増えているけれども本土との比率にはそれほどの変化がないことが分かります。

 在日米軍海兵隊「実員2万人超」笠井議員質問で過小報告判明
 しんぶん赤旗 2014年4月17日
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-04-17/2014041701_04_1.html

これらから分かることは在日米軍の約4割ぐらいを海兵隊が占めていますが、その海兵隊の9割近くが沖縄におかれているということです。
しんぶん赤旗掲載のデータから言えば、2013年末時点では在沖米軍の63.9%が海兵隊だったということになります。
今回の犯人も所属していた、在沖米軍の6割半を占めるこの海兵隊という組織がどのようなものか、私たちはしっかりと知って行く必要があります。

続く

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明日に向けて(1265)【拡散希望】オバマ大統領の謝罪を求めます!(京都被爆2世3世の会世話人会声明)

2016年05月26日 12時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160526 12:00)

本日26日より伊勢志摩サミットが始まりました。各国首脳が来日しており、明日27日にオバマ大統領が広島を訪問することが伝えられています。
しかし被爆者への謝罪をしないという。理由はアメリカの世論に原爆投下を正当化する声が多いからとのことですが、何を言っているのだか。そもそもその世論を作り、原爆投下を肯定して核戦略を維持してきたものこそアメリカ政府なのです。
世論が先にあったのではありません。長年にわたって自国民・住民をも騙し、核実験を繰り返し、実はアメリカ国民・住民をも何度も深刻に被曝させてきているのがアメリカ政府です。

そのアメリカ政府が広島・長崎への原爆投下を謝罪してこそ、日本だけでなく、あるいは広島・長崎だけでなく、世界中に広がっているさまざまなヒバクシャを救済する道を切り開くことができます。
核実験による膨大な被害者、ウラン鉱採掘の被害者、核兵器製造工場事故の被害者、そして原発事故の被害者。確認すべきことは私たちの誰もがそのうちのいずれかだということです。
だからこそ、アメリカ政府に謝らせなくてはいけない。謝罪抜きの「悼みの演出」など許してはなりません。いわんや戦争も侵略も肯定している安倍首相がこのセレモニーを選挙に利用することもまったく許すことはできません。

だからこそ、あちこちから謝罪要求の声を上げる必要があるのです。みなさんもぜひその声を発信してください。みなさん自身が当事者なのです。
僕も所属し世話人を務めている京都「被爆2世3世の会」世話人会が、オバマ大統領の広島訪問に際しての原爆投下に対する被爆者への謝罪と、核政策の転換を求める声明を発表しました。
全文を掲載します。もちろん僕の意見、想い、心も入っています。拡散をお願いします!

なおトルコの友人から、オバマ大統領は広島に続いて福島に行き、そこでも謝罪をするべきだ、日本人はそのことを求めるべきだというアドバイスもいただきました。原発を日本に押し付けたのもアメリカ政府だからです。
今回は広島訪問時の謝罪を求めた声明を転載しますが、確かにこのことも論じなければいけないと思っています。この点はあらためて論じます。

*****

声明

オバマアメリカ大統領の広島訪問に際して大統領による被爆者への謝罪と「核政策」の転換を求めます

2016年5月23日       
京都「被爆2世・3世の会」世話人会


2016年5月27日(金)、オバマアメリカ大統領が広島を訪問することになりました。この広島訪問に際して、私たちは何よりもまず、大統領が被爆者、被爆者の遺族、被爆者に連なるすべての人々に対して謝罪の意思を明らかにすることを求めます。
人類史上初の核兵器実戦使用となった広島・長崎への原子爆弾投下は、一瞬にして多数の人々をこの世から消し去り、1945年の年だけで広島・長崎合わせて20万人の人々の命を奪いました。辛うじてその年を生きながらえても、原爆後障害の苦しみの中で息絶えていく人々は後を絶たず、それは今も続いています。被爆者はいのちと健康を奪われ、暮らしも生業も破壊され、人々とのきずなも断ち切られてきたのです。また、原爆放射能は世代を超えても影響し、被爆二世・三世の犠牲者も生み、多くの人々に不安と苦悩を与えてきました。
70万人とも言われる原子爆弾被害者の大半は、生まれたばかりの赤ん坊であったり、幼い子どもであったり、女性もお年寄りも含む、戦闘とは何の関わりもないごく普通の日常生活を営む市井の人々でした。その一割は当時の朝鮮半島から強制、及び半

ば強制されて日本に来ていた人々でもありました。このように無防備で無抵抗であった多数の市民のいのちを奪い去り、生涯にわたる苦しみを与え続けてきた原子爆弾の投下は、どのような口実をもってしても絶対に許されることのない非人道的残虐行為であると言わざるを得ません。
原子爆弾の投下は71年前アメリカ政府の意思によって行なわれたことです。アメリカ政府を継承する現政権、その代表である現職の大統領は当事者として、過去の過ちを率直に認め、関係するすべての人々に謝罪の意思を明らかにする必要があります。
被爆者の平均年齢は80歳を超えました。全国の被爆者数は19万人を下回るほどになっています。残された時間がそう多くはなくなってきた今、アメリカ大統領の謝罪の言葉を望まない被爆者は一人もいません。

オバマ大統領は2009年、チェコ・プラハの演説で「米国は、核兵器を使用したことがあるただ一つの核兵器保有国として、行動する道義的な責任を負っている」と述べました。そして、「だから今日、私は明白に、信念ととともに、米国が核兵器のない平和で安全な世界を追究すると約束します」と表明しました。世界の人々はこの演説に大きな期待を抱き、勇気づけられました。
しかし、その後のアメリカ政府のとってきた「政策」、行動は核兵器の廃絶を求める世界の人々の願いに背き、落胆させることの連続でした。オバマ政権の下でも新しいタイプと称する核実験が数回も実施され、さらに臨界前核実験も繰り返されてきました。アメリカ政府は核兵器禁止条約の交渉開始を求める国際的世論の高揚と動向に対しても背を向け、他の核保有国とそれに追随する一部の国々をリードする形で絶えず合意形成を阻み、先送りを図ってきました。
背景に核抑止力の維持と強化に固執する大きな力のあることは明らかです。さらにより根本的には、広島・長崎への原子爆弾投下の過ちを過ちと認めてこなかったこと、非人間的行為であることに真正面から向き合ってこなかったこと、この歴史的事実が「核政策」を後退させてきた最大の要因であることは明らかです。
オバマ大統領の広島訪問を機会に、人々はあらためて大統領の力強いリーダーシップの発揮を期待し、アメリカ政府が「核政策」の転換に向けて真剣な検討をしていくことを強く求めています。そのためにも、被爆の実相に真摯に向き合い、被爆者の直接の訴えに耳を傾け、被爆者への謝罪の意思を示すことが必要です。

私たちは、オバマ大統領が
〇被爆者と直接対面して話を聞き、被爆の実相に触れられていくことを希望します。
〇そして、被爆者、被爆者の遺族、被爆者に連なるすべての人々に対して謝罪の意思を明らかにすることを求めます。
〇その上で、速やかな核兵器禁止条約交渉開始をはじめとした核政策の転換に大きな一歩を踏み出していくよう求めます。

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守田敏也 MORITA Toshiya
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[著書]『原発からの命の守り方』(海象社)
http://www.kaizosha.co.jp/HTML/DEKaizo58.html
[共著]『内部被曝』(岩波ブックレット)
https://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN978-4-00-270832-4

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明日に向けて(1264)オバマ大統領は原爆投下を謝罪すべきだ!(20日午後8時迄にアピールへの賛同を)

2016年05月20日 12時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160520 12:30)

すでにご存知のようにアメリカのオバマ大統領が、在任中の大統領としてはじめて広島を訪れることが決定しました。
ところが当初からアメリカ政府は広島にいっても謝罪しないことを強調しています。これは原爆投下の正義性をあらためて主張することと同義でありとても認められません。
何かアクションをと考えていたら、歴史学者で広島平和研究所教授の田中利幸さんが、オバマ大統領に原爆投下に対する謝罪を求めるアピールを5月10日付で発表し、賛同者を求めていることを知り、大変共感しました。
すぐに賛同を決め、みなさんにも呼びかけたいと思い、全文を掲載することにしました。ただキャッチが遅れたので、賛同期限は本日20日午後8時までです!この情報をつかんで共感して下さる方は直ちに賛同を行って下さい。

読んでいただければお分かりのように、このアピールではオバマ大統領だけでなく、安倍首相に対してもアジア侵略戦争への謝罪を求めています。
その理由は日本政府が、アジア侵略の罪を逃れるために原爆投下を利用し、「戦争だったから仕方がない」などと言うことで、自らをも免罪しようとしてきたからです。
僕もこの点がとても重要だと思います。日米政府はともに戦争犯罪を隠しあってきたのです。オバマ大統領の謝罪抜き=原爆投下の正当性を主張したままでの広島訪問はその象徴です。
しかも安倍政権はこれを参院選で与党が有利になるように利用しようともしています。そのための戦争犯罪隠しのセレモニーです。そんなこととても許すことはできません。

日本政府が原爆被害を自分たちの戦争犯罪の免罪のために利用しようとしてきたことの証拠は数多く上げられますが、僕自身、ショックを受けたのは原爆投下直後から陸軍部隊が極秘に行った被害調査報告書の存在でした。
これを伝えたのは2010年8月6日に放送されたNHKドキュメント「封印された原爆報告書」でした。この番組の中で、調査を行った陸軍が、すぐにそれを英訳し、日本政府降伏後にいち早く米軍に献上したことが描かれいています。
作品中に登場するその「作戦」に関わった元将校は「戦争犯罪の追求から逃れるためにも、戦後のアメリカとの関係を築くためにも、原爆報告書を渡すことは当時の国益に叶うものだった」と語り、次のように述べています。
「731(部隊)のこともあるでしょうね。」「新しい兵器を持てば、その威力が誰でも知りたいものですよ。カードで言えば有効なカードがあまりないので、原爆のことはかなり有力なカードだったでしょうね。」

この番組は2011年8月4日深夜に再放送されたのですが、僕はそれを観て衝撃を受けるとともに、なんとかそれを伝えたいと思って、知人から録画を借り受けて文字起こし、以下の記事にそれを載せました。

 明日に向けて(285)封印された原爆報告
 2011年10月07日
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/ddac9fad8987f13e69ab7562da0a07f2

今、調べたところ、この番組がネットに上がっていて観ることができることが分かりました。アドレスを紹介しておきます。

 封印された原爆報告書
 http://www.dailymotion.com/video/xkca1f_%E5%B0%81%E5%8D%B0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%8E%9F%E7%88%86%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8_news

これらを踏まえるならば、今回のオバマ大統領の謝罪抜きでの広島への「招へい」が、安倍政権による戦争責任隠蔽、アジア侵略戦争の美化というこの間、延々と行われてきたことの一環としてもなされようとしていることは明白です。
その意味で再び三度、原爆を受けて即死した方、悶絶しながら死んでいった方、長い年月をかけて殺された方、そしてその周りにいたすべての人々の痛み、嘆き、苦しみを踏みにじり、戦争犯罪の隠蔽を行おうとするのがこのセレモニーです。
田中さんが打ち出されたアピールには、そうした観点がきちんと書かれているので、僕は深く共感しました。ぜひ賛同にご参加下さい。
以下にアピールの載せられたページのアドレスとアピール全文を掲載します。なお田中さんは明日21日に広島市で講演されるそうです。その情報も載っています。

*****

 吹禅 Yuki Tanaka 田中利幸
 「オバマ大統領への謝罪要求」に関する講演会とアピール文
 2016年5月10日火曜日
 http://yjtanaka.blogspot.jp/2016/05/blog-post.html?m=1

アピール文
私たちはオバマ大統領に米国政府の原爆無差別大量虐殺について謝罪を要求します
同時に日本政府のアジア太平洋侵略戦争について安倍首相の謝罪を要求します
日本国憲法第九条を擁護する立場から

1945年8月6日と9日の原爆による21万人(内4万人は韓国・朝鮮人)にのぼる広島・長崎市民の無差別大量殺戮、それに続く8月15日の日本の降伏を、日本軍国主義ファシズムに対する「自由と民主主義の勝利」と米国は誇り高く主張しました。実は、アメカ政府は、主として、ソ連に対して核兵器の破壊力を誇示するという政治的理由のために、戦略的には全く必要のない広島・長崎への原爆攻撃を決行しました。また、天皇裕仁と日本政府が「国体護持=天皇制の維持」に固執してポツダム宣言受諾を遅らせたことも、アメリカによる原爆攻撃を結果的には自ら招く要因となりました。

ところが、トルーマン大統領は、戦争終結を早め「多数の民間人の生命を救うため」に原爆を投下したと述べて、アメリカ政府が犯した重大な戦争犯罪の責任をごまかす神話を作り上げました。核兵器使用という残虐極まりない戦争犯罪に対する非難は、同年8月10日に日本政府がたった1回出した抗議声明以外、世界のどの国の政府からも出されませんでした(ちなみにこの抗議文には焼夷弾爆撃に対する批難も含まれていました)。かくして、「自由と民主主義の勝利」という名目上の「正義達成」目的のために使われた手段である核兵器もまた、正当化されてしまいました。そのため、核兵器そのものの犯罪性が、その後、厳しく追及されないままになってしまいました。         

それが追及されなかったため、「正義は力なり」という米国の本来の主張は、核兵器という大量破壊兵器を使ったことによって、実際には「力(=核兵器)は正義なり」とサカサマになっていたことを暴露する機会が失われてしまったのです。つまり、米国が主張する民主主義の本質「正義は力なり」という普遍原理は、核兵器使用という犯罪性を隠蔽するための口実として使われることで、すっかり空洞化されていたのです。その結果、核兵器使用は「人道に対する罪」であり、核抑止力は「人道に対する罪」を犯す準備・計画を行う犯罪行為=「平和に対する罪」であるという核兵器の本質が、いまだに明確に普遍的な認識となって世界の多くの人たちに共有されていないのです。

一方、日本は、1945年8月15日に発表した終戦の詔勅(天皇メッセージ)で、「非人道的な原爆のゆえに降伏せざるをえなかった」と述べ、「原爆投下」だけを降伏決定要因とし、15年という長期にわたってアジア太平洋各地で日本軍が犯した様々な戦争犯罪や、アジア各地で起きていた抗日闘争を徹底的に無視するどころか、戦争は「アジア解放」という「正義」のためであったとの自己正当化のために原爆被害を利用しました。こうして、アメリカ政府同様に、日本政府もまた原爆殺戮を政治的に利用して、自国の戦争責任を隠蔽しました。

しかも、連合国側に降伏するやいなや、日本政府首脳たちは「一億総懺悔」を国民に強要することで自分たちの戦争責任をうやむやにしてしまいました。同時に、天皇裕仁は本当は戦争に反対した「平和主義者」であったが、一部の軍指導者たちに政治的に利用された「戦争犠牲者」であるという神話を創り上げました。そのため、日本国民は天皇をまさに自分たちの戦争被害体験の象徴と見なすようになり、「一億総懺悔」は「一億総被害者意識」へと急速に転化していきました。日本人だけが被害者という「一億総被害者意識」からは、それゆえ他のアジア人=日本軍の残虐行為の被害者は完全に排除されてしまい、朝鮮人被爆者ですら長年の間「被爆者」とは見なされませんでした。その後、原爆無差別殺戮は日本の戦争被害のシンボルとしておおいに政治的に利用されるようになる一方で、日本人は、その加害の張本人であるアメリカ政府の責任を追及することもせず、日本人がアジア太平洋各地で繰り広げた残虐行為の加害責任を問うこともしないという、「加害者不在の被害者意識」にとらわれるようになりました。

つまり、これまで、私たち自身が被害者となった米国の原爆殺戮犯罪の加害責任を厳しく問うことをしてこなかったゆえに、私たち日本人がアジア太平洋各地の人たちに対して犯した様々な残虐な戦争犯罪の加害責任も厳しく追及しないという二重に無責任な姿勢を産み出し続けてきました。わたしたちの戦後「民主主義」には、厳明な「責任認識」の上に立った「正義履行」という点で、このような重大な欠陥があったのです。そのため、米国の軍事支配(日米安保体制)には奴隷的に従属する一方で、アジア諸国からは信頼されないため、いつまでたっても平和で友好的な国際関係を築けない国となっています。このように、日米両国が犯した由々しい戦争犯罪行為の責任のどちらもがこれまで真剣に問われなかった事実は、今わたしたちが暮らしている日本社会の閉塞した現状と実際には深く且つ密接に関連しているのです。特定秘密保護法導入、安全保障関連法=戦争法の導入、「河野談話」や「村山談話」の実質的否定、原発再稼働、辺野古米軍新基地建設など、安倍政権が矢継ぎ早に出している反民主主義的で人権無視の政策は、この70年にわたって蓄積されてきたこのような日米両国の戦争責任問題と密接に絡んだいろいろな矛盾が、今まざまざと露呈しているのだと言えます。

したがって、私たちには、もう一度「原爆・焼夷弾無差別大量殺戮」と「日本軍残虐行為」という二つの「人道に対する罪」の原点に立ち戻り、その視点からアメリカをはじめとする核保有国や核の傘に依存する日本などの核抑止力神話を打ち破るとともに、確固とした戦争反対の国際連帯を構築することが求められています。戦後間もなく、当時の首相・幣原喜重郎が発案し、占領軍最高司令官マッカーサーの支持をえて国会で十分議論が重ねられた上で作成された日本の憲法第九条は、そのような視点に立って市民運動を展開するための、私たちが拠って立つべき思想的基底であることを、再度ここで確認しておく必要があります。

日本の植民地主義、軍国主義、米国の核戦争を経て、憲法第九条は、国家の非武装、軍事力によらない平和という絶対平和主義の思想、すなわち「いかなる理由によっても人間には人間を殺す権利はないし、誰も殺されてはならない」という信念が具現化されたものです。「原爆・焼夷弾無差別大量殺戮」も「日本軍残虐行為」も、まさしくこの絶対平和主義という普遍原理にあからさまに乖背する非人道的で破壊的な暴力行為です。これらに対する「責任」も認めず「謝罪」もしないまま、核兵器を保有し続け軍事力を増大させながら、「核のない世界」や「安全平和なアジア」の構築だけを表面的、形式的にだけ唱えることは、単に欺瞞行為であるだけではなく、憲法第九条の精神=人類の普遍原理を空洞化する、「人道に対する反逆行為」です。

よって、私たちは、オバマ大統領が広島を訪問される際には、米国大統領として、原爆・焼夷弾無差別大量殺戮が人類に対する由々しい犯罪行為であったことをはっきりと認め、米国政府の責任の所在を明らかにした上で、原爆・焼夷弾被害者に謝罪し、残り少なくなった米国大統領の任期期間中、「核廃絶」に向けて全力で努力する覚悟を公にされることを要求します。と同時に、日本政府、安倍政権にも、中国・北朝鮮・韓国をはじめアジア太平洋諸国に対して自国の「戦争責任」を真摯に認め、謝罪し、「被害者」、「被害国」が受け入れられるような適切な戦後補償政策を実践していくことを強く求めます。

2016年5月10日

呼びかけ人:
久野成章 田中利幸 横原由紀夫

賛同者を募っています。このアピールの趣旨に賛同される方は、suizentanaka@gmail.com にお名前をお知らせください。来週末5月22日には、アピール文を安倍晋三首相に、その英語版をオバマ大統領宛(アメリカ大使館気付け)に郵送します。

賛同者名(順不同 敬称・肩書き省略)2016年5月20日6:30現在
現在までに北海道から沖縄まで全国各地と韓国、カナダ、ドイツ、フランスなどから合わせて285名の方々と6つの団体から賛同をいただきました。本当にありがとうございます。本当はお一人お一人にお礼のメールを差し上げなければならないところですが、なにとぞおゆるしください。本日5月20日(金曜)20時をもって賛同受付を終了させていただきます。いただいたコメントを考慮して、原爆だけではなく焼夷弾爆撃も「人道に対する罪」であることを明記するため、アピール文を少々修正加筆しました。この英語版を

このブログで紹介していますので拡散していただければ光栄です。
http://yjtanaka.blogspot.jp/2016/05/an-appeal-from-hiroshima-to-us.html
同時にこのアピール文をオバマ大統領と安倍首相宛に送ります。

注 「明日に向けて」では賛同者名は割愛させていただきます。

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守田敏也 MORITA Toshiya
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明日に向けて(1263)「一体世の中、どうなっていくの?」・・神戸市、舞鶴市、綾部市でお話します!

2016年05月19日 11時30分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20160519 11:30)

今週末から月曜日に神戸市、舞鶴市、綾部市でお話しします。
21日神戸市では兵庫県医療ソーシャルワーカー協会のお招きで総会で記念講演をさせていただきます。
「生活と命をどう守るか~原発避難計画の実態から~」という演題です。

22日午後は舞鶴母親大会のお招きで、第57回大会でお話させていただきます。
「原発からの命の守り方」という演題です。

22日夜は舞鶴の今井葉波さんのお宅で「バーベ9&ピーストークライブ」に参加します。
この日の演題は「一体 世の中どうなってくの? 」
ドリームはなみの名前でエフエムまいづるでも活躍している葉波さんの突込みインタビューにお応えしてお話します。

23日昼は綾部の極うまうどん店、「竹松うどん」さんのお招きです。
この日の演題も「一体世の中 どうなってくの? 守田さんに聞いてみよう!」
やはりここでも、ドリームはなみさんの突込みインタビューに僕が応えます。

そしてこの日の夜は、ドリームはなみさんの生番組、「プレミアムきょうと」に出演。
この日の演題は「防災と災害心理学について」です。

連続4回の講演とラジオ出演です。
お近くの会場で、あるいはラジオで、お話を聴いていただけると嬉しいです。
以下、案内を貼り付けておきます。

*****

5月21日神戸市

兵庫県医療ソーシャルワーカー協会 第34回 総会・記念講演のご案内

1、日 時:平成28年5月21日(土)14:00~16:45 受付開始 13:30                    
2、場 所: 新長田勤労市民センター別館ピフレホール 会議室A (別紙地図参照)
       〒653-0038 神戸市長田区若松町4丁目2-15 ピフレ新長田3階 (電話:078-621-1120)       
3、内 容:14:00 第34回総会 14:45 記念講演
      『生活と命をどう守るか ~原発避難計画の実態から~』
4、講 師: フリーライター  守田 敏也 氏

災害支援に関する準備は、保健医療分野において「命と生活を守る」ソーシャルワーカーとしての必須課題です。
自然災害への備えと共に、発災と同時にその周辺で生活していた人々の暮らしを根底から覆すような重大事故の一つである原発事故への備えについて実態を学ぶ必要があると考えます。
そもそも原発事故とはどういうものなのか、避難計画の内容や対策はどのように立てられているのかなど、原発に関する日本の実態を学び、今後の災害支援と防災も含めた社会活動の在り方を考える機会としたいと思います。
皆様の多数のご参加をお待ちしています。

5、参加費:無 料     
6、申込み:兵庫県医療ソーシャルワーカー協会ホームページよりお申込み下さい。
http://hyogo-msw.jp/
(締め切りが過ぎていますが申込可能です)

*****

5月22日昼 舞鶴市

2016年第57回 舞鶴母親大会!

とき  5月22日(日)午後1時30分~
ところ 舞鶴市政記念館(市役所横)

オープニング ひょうたん山共同保育園 子どもたちのリズム
基調報告
大会アピール 他
講演  「原発からの命の守り方」(2時15分~)
講師  守田敏也さん(フリーライター・篠山市原子力災害対策検討委員)

保育あります
参加協力券300円

主催 第57回舞鶴母親大会実行委員会
連絡 090‐1228‐4511(浅野)

*****

5月22日夜 舞鶴市

ひっさびさ、みらいまいる亭 企画でございます( ̄▽ ̄)
ジャーナリスト 守田敏也さんを囲んでの、バーベ9&ピーストークライブ 開催!!
https://www.facebook.com/events/261606330856028/

午後3時スタート 出入り自由
午後5時過ぎからはボチボチお庭でバーベキューを始めます。
午後7時過ぎから、守田敏也さんをゲストトーカーにお招きし、ピーストークライブを開きます。(突撃インタビュアー ? ドリームはなみ)
タイトル「一体 世の中どうなってくの? 」
午後8時以降は、フリートークタイム。気になること、情報交換したいこと、火を囲んで語り合いましょう。

場所 みらいまいる亭(今井宅)
参加費
材料費割り勘 & 守田さんへの謝礼はカンパでお願いします。

マイ皿、マイカップ、マイ箸 飲みたい物 ご持参ください。
参加人数 把握したいので、出欠のお返事お願いします。

※ 三時からは、京都市内のノンベくれる食堂 ホテヴィラ二周年記念のかなり興味深い 四者対談がツイキャスで放映されることに合わせ、鑑賞会を開く予定です。(午後5時まで)
ろくろうさん、座間宮ガレイさん、フライングダッチマンのりーさん、ベジタリアン料理家 ericoさんの四人による、スペシャル対談です。

*****

5月23日 綾部市

子どもたちに未来をつなぐ
ピーストークカフェ@竹松うどん...

「一体世の中 どうなってくの? 守田さんに聞いてみよう!」
ジャーナリストの守田 敏也さんをお迎えして、気になるけれどよく分からない 政治や世界の動向について、守田さんに根掘り葉掘り聞いてみませんかー?
https://www.facebook.com/%E7%AB%B9%E6%9D%BE%E3%81%86%E3%81%A9%E3%82%93%E5%BA%97-324142814291997/

とき:5/23(月)
11:00-13:30
ばしょ:竹松うどん
参加費:カンパ&うどん(1オーダーお願いします)
お申し込みはFacebookメッセージ又は0773211665まで(お電話の場合は定休日明けの20日より受付します)

守田敏也さんは軍隊「慰安婦」問題での被害女性サポート、アフガン・イラク戦争、放射線防護や防災の研究を続け、全国各地で講演活動を行っています。
揺るぎない非戦の覚悟を持ち、子どもたち、人々への深い慈愛を傾け続け、信頼の厚い方です。
消費税、福祉、憲法、TPP…大切なことが、どんどん決められてゆこうとしています。

まずは知ることが大切。

未来が見える そんな日にしましょう( ´ ▽ ` )ノ
お気軽にご参加くださーい!

京都府綾部市志賀郷町儀市前13
0773-21-1665
営業時間11~15時まで
定休日は7.8.9のつく日

*****

5月23日 舞鶴市

伝えたいことがある。
知ってほしいことがある。…残したいものがある。

エフエムまいづる 生番組 「プレミアムきょうと」午後4時〜
ドリームはなみ担当(月・水曜日)5月のゲスト陣です。

5月16日(月)北近畿くまもと地震支援チーム 代表 森本隆さん
熊本被災地 支援ボランティア 角出充弘さん

5月18日(水) 女流落語家 桂三扇さん
(FMいかる パーソナリティ)
 〜コミュニティラジオの役割 生落語の魅力など〜

5月23日(月)ジャーナリスト 守田敏也さん
〜「防災と災害心理学」について〜

どうぞ お楽しみに。

毎週月曜〜金曜日の16:00-17:00
京都府北部の情報を発信する生放送ラジオ番組
 「プレミアムきょうと」

FMラジオで聴く場合は周波数77.5MHz
スマートフォンやパソコンで聴く場合はhttp://775maizuru.jp/でどうぞ。

メッセージの送り先は
Eメール fm@775maizuru.jp
FAX 0773-77-0124
番組名、パーソナリティ名とラジオネームをお書き添えください。

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明日に向けて(1262)熊本・九州地震発生から一月、災害対策の抜本的な見直しが必要だ!

2016年05月15日 12時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160515 12:00)

熊本・九州地震から一月が経ちました。
昨日14日、地震発生の午後9時46分に、熊本県益城町では黙とうが行われたそうです。
今回の地震で亡くなられた方はこれまでに49人。あらためて深い哀悼の意を捧げたいと思います。

同時に今宵は今回の地震を振り返り、あらたに分かった知見をおさえ、災害対策の大きな見直しが必要とされていることを訴えたいと思います。
もちろん、あらためて川内原発を即時運転停止を訴えなくてはいけません。

まず14日ののちに「前震」と呼ばれた14日午後9時半過ぎに起こった地震を振り返ります。
ネットにアップされたNHKのリアルタイムのニュース映像をご紹介します。ニュース9放映中に地震報道が入ってきた時のものです。

 緊急地震速報 熊本県熊本地方 最大震度7 発生の瞬間
 https://www.youtube.com/watch?v=1vWdQOiLL44

この6:00ぐらいの画面をみてください。
この地震で九州島全体が揺れたこと、鹿児島県でも震度4を観測していたこと、震度3以上でなら山口県や四国も揺れていたことが分かります。
震源が熊本なので、この地震に「熊本」の名がつくのは間違いではありませんが、しかしこの図からもこの地震は九州全体を揺らしたもので、「熊本・九州地震」とでも呼ぶべきものであることがはっきりとしています。

さて今回の地震に特徴的なことは、過去に観測されたさまざまなデータを大きくうわまわる「想定外」の事態が相次いだことです。
このため原発の問題に限らず、この国の地震対策を、抜本的に見直さなければならないことが私たちに突きつけられることとなったと言えます。
極めて大きな危険性があらわとなったのです。だからこそまた原発はもう全廃すべきだと言えます。

まず地震総数から観ていきましょう。
4月14日から5月14日午後7時までに起こった震度1以上の地震の回数は1440回。
大変な数です。どう大変なのかというと昨年1年間に日本全体で起こった震度1以上に地震総数が1842回だったからです。なんとその約78.2%もの回数がこの一月に熊本・九州で起こったのです。
もちろんこれは観測史上初めてのことです。

さらに14日に震度7の地震が起こり、16日に震度7の地震が起こったこと、震度7の地震が連続したことも観測史上、初のことでした。
マグニチュードでは6.5と7.3と後者の方がはるかに大きかったため、14日の地震が「前震」、16日の地震が「本震」と呼ばれることとなりましたが、このようなことはこれまでなかったのです。

このため熊本では耐震強度の強い住宅も倒れました。現在の耐震設計基準は、震度7に耐えることを求めているものの、2回連続することなど想定してこなかったからです。
同じことがより人口が多いところで起これば、被害はもっと甚大になります。

さらに地震の周期の問題でも重要なことが分かったことが、昨日14日にNHKによって報道されました。

 非常に強い長周期地震動 熊本地震で観測
 NHK NWESWEB 5月14日 19時01分
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160514/k10010521261000.html

ポイントがどこにあるのかというと、地震は「震度」と呼ばれる強さだけでなく、揺れ方によっても違う被害をもたらします。
この点で重要なのは地震の揺れの周期です。これが1~2秒だと木造家屋にダメージを与えるのですが、3~4秒に延びると、高層建築物に大きなダメージが生じるのです。
こうした揺れのあり方が長周期地震動と呼ばれているわけですが、これほど強い長周期の揺れが観測されたのはこれまた初めてだそうです。
今後、大都市圏などの活断層周辺では対策の検討が必要だと専門家が指摘しているとニュースは告げています。

しかも長周期地震動が140メートルもある29階建ての建築物に深刻なダメージをもたらすこと、高層ビルの倒壊につながる恐れすらあることが明らかにされています。
コンピューターシミュレーションが出てくるのでご覧になった欲しいですが、日本中の高層ビルが点検のし直しと耐震補強を必要としているのです。大変なことです。

また今回の地震は、現代科学では活断層の把握もまたまだまだ不正確にしかできていないこと、地震の発生予測もいたって不十分であることをあらためて私たちに突きつけました。
この点を4月21日の朝日新聞が報じています。

 活断層の長さ、想定以上 熊本地震、地表に「ずれ」
 朝日新聞 香取啓介、木村俊介、小宮山亮磨 瀬川茂子 2016年4月21日10時50分
 http://www.asahi.com/articles/ASJ4M6DZPJ4MULBJ022.html

少し記事を引用してみます。
「布田川区間について政府の地震調査委員会が予測していたのはM7・0の地震だった。調査委が想定していた断層の長さは19キロだったが、実際は30キロ近くが動き、M7・3になった。
 活断層は長いほど地震の規模は大きくなる。断層の東側は活断層の存在が不明だった阿蘇のカルデラ内に延び、西側は隣の区間とされた部分も動いていた。」
「区間を分ける位置は研究者間で議論になっていた。当初の予測はM7・2だったが、地下構造調査などを踏まえて2013年に区間を見直し、M7・0に引き下げられた。
一方、今後30年以内の地震発生確率は、ほぼ0%から0・9%に引き上げられていた。高野―白旗区間については、確率は「不明」とされていた。」

ようするに活断層の把握があまりに過小で、地震の規模もまた著しく過小に評価していたことが分かったのです。
一方で今回の地震で動いた断層帯の30年以内の地震発生確率は「ほぼ0%から0.9%」でした。
実はこれは「やや高い」に分類されるそうなのですが、しかしそれではこのような形での数字的予測に何の意味があるのかといわざるを得ません。数値の設定をも含めて「地震の予知」のあり方自体が問われていると言わざるを得ません。

これらを踏まえて東洋経済オンラインは「地震の予知などできないことを直視せよ」という論文を載せました。

 「地震は予知できない」という事実を直視せよ 国の地震予測地図はまったくアテにならない
 ロバート・ゲラー :東京大学 大学院理学系研究科 教授
 東洋経済オンライン2016年04月28日
 http://toyokeizai.net/articles/-/115836?page=3

ここではあえて3ページ目のアドレスを示しましたが、ここには国の機関である地震調査研究推進本部が、2014年に出した「全国地震動予想図」の上に実際に起こった地震の地点が記入されています。
端的にいって予想頻度が少ないところでばかり起こっていることが分かります。(1990年以降に死者10人以上をもたらした地震)

これらから言えることは、現代の科学水準では地震についてまだまだあまりに少ないことしか分かっていないと言うことです。
しかもこれまで蓄積してきたデータを超えることがこの間、次々と起こってしまっています。
一つに震度7の地震が続けて2度起こったこと。このためあらゆる建物の耐震設計の見直しが必要です。
その上、長周期地震動でもこれまでの観測を上回る揺れが観測されました。このことで高層ビルの耐震設計もまた見直さなければならないことがクローズアップされることとなっています。

この国の地震対策を根本から見直さなければなりません。
同時に地震が起こった時への備えももっと手厚くしなければなりません。
今回もエコノミー症候群で亡くなった方が続いていますが、これは「想定外」の地震被害が続いていながら、それへの備えを強化してこなかった政府の無策によるものでもあることを私たちは見ておく必要があります。

こんな状態なのですから、非常に危険な川内原発を停めるのは当たり前のことです。
いや停めるだけでも足りない。それぞれの原発の燃料プールから使用済み核燃料を降ろすことも急がなくてはなりません。

しかもそれだけでも足りないのです。原発以外にも危険なプラントはたくさんあるからです。
災害対策の抜本的な再編!
それこそがこの国にとって最も重視されなければならないことです。
熊本・九州から私たちが学びとらなければならないことはここにこそあります!

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守田敏也 MORITA Toshiya
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[著書]『原発からの命の守り方』(海象社)
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[共著]『内部被曝』(岩波ブックレット)
https://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN978-4-00-270832-4

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コメント (1)

明日に向けて(1261)原発と戦争から命を守ろう!(講演等のお知らせです)

2016年05月12日 23時30分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20160512 23:30)

熊本・九州地震がまだ続いています。にもかかわらず、川内原発が運転を強行し続けています。
こうした中で各地から「原発からの命の守り方」を聴きたいという声が寄せられています。これに全力でお応えしていくつもりです。

さきほどつかんだニュースによると、なんと伊勢志摩サミットの期間、福島第一原発の現場での主要な作業が中断されるそうです。
理由は「リスクを避けるため」だそうです。

 サミット中、福島第一原発の作業休止 東電「リスク減らす」
 東京新聞 2016年5月11日 朝刊
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016051102000147.html

なんたること!
それならなぜ先に川内原発を止めないのか。
なぜ「リスクを減らす」必要のある福島に強引に人を帰らそうとするのか。
それどころかなぜ福島の人々に避難の権利を与えないのか。

もう本当にこの国は滅茶苦茶です。
こんな国に命を預けていてはいけない!自分たちで命を守る術を知り、能動的に行動していく必要があります。
ぜひ各地の講演会にご参加ください。

ポイントだけ書きます。

5月14日、僕が参加している「ウチら困ってんねん@京都」の会合を京都市内で開きます。
京都で起こっているさまざまな矛盾・問題について参加者が次々と発言する企画ですが、僕も最後に熊本地震と川内原発のことを話ます。
福井原発群が目の前にある私たちに京都市民にとってこれもまたまさしく京都の課題だからです。

続いて15日にも京都市内で「原発からの命の守り方」についてお話します。
生活クラブ京都エルコープさん(僕も会員です)のお招きです。

22日に舞鶴で二つの企画に参加します。
午後には第57回母親大会。ここでも「原発からの命の守り方」についてお話します。
そもそも母親大会はアメリカのビキニ環礁での水爆実験などへの憂いと怒りから「原子戦争の危機から子どもの生命を守る母親の大会を」という呼びかけのもと1955年6月に始まったものです。
その第57回の舞鶴の大会でお話できるのはとても光栄です。

この日の夜は場所を変えて、「戦争のつくり方 と 止め方」のタイトルでもお話します。
安保関連法の抜本的な誤り、あるいはこの国が続けてきた、戦争に向けた大嘘のカラクリを暴きます!

28日には再び京都市で「安保関連法に反対するママの会@京都」のお招きで「守田さんに聞いてみよう 安保のこと原発のこと」のタイトルでお話します。
これまた舞鶴でのお話を引き継ぎつつ、ここ数十年の安保の流れ、戦争への流れについてお話します。やはりここでも大嘘のカラクリについて説明します。

29日には滋賀で大きな集会があるので、その中にブースを出します。
「原発、放射能、なんでも相談カフェ」というタイトルでいこうと思っています。

ぜひお近くの企画にご参加ください!

*****

5月14日京都市

京都の今とこれからを考えるⅥ
https://www.facebook.com/events/1162297363801969/

とき:5月14日(土)10:30?12:30
ところ:京都佛立ミュージアム1F奥
上京区御前通一条下る(北野天満宮より南へ徒歩2分)
http://www.hbsmuseum.jp/index.html

入場無料(カンパ歓迎!)
連絡先:090-3704-3640
うちら困ってんねん@京都 

★発言
・熊本地震災害と川内・伊方原発の危険性・・守田敏也さん
・保育園は今・・・井手幸喜さん
・京都・青いとり保育園で起こっていること・・北垣光代さん(代読)
・京都市保育課と話して見えてきたこと・・小阪了子さん
・「京都市認可保育所プール事故」のこれまで・・あもう君の会(お父さん)
・下鴨神社糺の森を守るために・・糺の森未来の会
・二条城観光バス駐車場建設問題・・荘司浩さん
・京都市に車いす裁判を提訴して・・自己貪食空胞性ミオパチー患者 ジョナさん
・その他盛りだくさん・・会場からも

*****

5月15日(日)京都市北区

私たちの防災~原発からの命の守り方~

福井の原発から京都市役所まで約60キロ。
もし事故が起きたら・・・・?
私たちがまだ実感できない「いまそこにある危険」との向き合い方を講師の守田敏也さんから学びましょう!

日時 5月15日(日)
開場 13:15 開演 13:30 終了 15:30
場所 北文化会館第4会議室
参加費 100円
問合せ 浦田 sairen24@jp.bigplanet.com
(生活クラブ京都エルコープ 洛北支部・左京支部)

*****

5月22日 舞鶴市

2016年第57回 舞鶴母親大会!

とき  5月22日(日)午後1時30分~
ところ 舞鶴市政記念館(市役所横)

オープニング ひょうたん山共同保育園 子どもたちのリズム
基調報告
大会アピール 他
講演  「原発からの命の守り方」(2時15分~)
講師  守田敏也さん(フリーライター・篠山市原子力災害対策検討委員)

保育あります
参加協力券300円

主催 第57回舞鶴母親大会実行委員会
連絡 090‐1228‐4511(浅野)

*****

5月22日 舞鶴市

地域の安全と平和学習会 パート2

「戦争のつくり方 と 止め方」
講師 ジャーナリスト 守田 敏也さん
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1750079325203988&set=a.1680065682205353.1073741840.100006058110421&type=3&theater

午後6時〜  岡田中基幹センター

守田さんのご講演の前に、「みんなで選挙 報告&ミーティング 〜市民が変える 政治を変える〜」も開きます。
未来が見える そんな日にしましょう( ´ ▽ ` )ノ ずぇ〜ひ、ご参加を!!

参加費 カンパ制
午後9時に一旦お開きにいたしますが、居残ってじっくり話の続きがしたい!という方は、お飲み物、おつまみ持参でご自由にご参加ください。

*****

5月28日京都市

守田さんに聞いてみよう 安保のこと原発のこと
https://www.facebook.com/events/277837709215750/

「日本は戦後、戦争責任者がたくさん生き残り、歴史のとらえ返しを全力で妨害しました。だから私たちは一番肝心な『歴史』を教えてもらってないのです。」
そう語る守田さんに基本のキから教えてもらいましょう!
学んだあとは みんなでワイワイお昼を食べながら交流しましょう(お昼ご飯は各自でご用意下さい)

●講師 守田敏也さん(原発情報を発信、各地で放射能防護の講演を行う。兵庫県篠山市の原子力災害対策検討委員会委員)
●プログラム
10:15 開場
10:30 講演開始
12:00 お昼を食べながら質疑応答&交流
13:45  終了
●参加費 500円(資料代)

●主催 安保関連法に反対するママの会@京都
お問い合わせ 075ー723ー5450(伊藤)
●お子様もご一緒にどうぞ! 会場内に子どもスペースを設けます。

*****

5月29日 しがの大きな集会で「原発なんでも相談カフェ」を開きます!

びっくりちゃっかり140万人しが県民集会
https://www.facebook.com/events/1686368111625751/

日時:2016年5月29日(日)10:00~17:00
場所:栗東芸術文化会館さきらシンボル広場


◆野外寺子屋ブース_10:00?15:00◆

テント①    
1時間目 アーサー・ビナード 
2時間目 市居みか@へいへい近江絵本部屋 
3時間目 池田浩士(ドイツ文学者)

テント②
1時間目 瀧健太郎&嘉田由紀子
2時間目 藤原辰史(自由と平和のための京大有志の会)
  
その他のテント
経済学者の経済学カフェ
お産婆さん(朝比奈順子さん)のお産カフェ
石けんカフェ
人権カフェ
西澤彩木さんの森のようちえん子育てカフェ
くぬぎの森_山の暮らし学校の出張授業
持ち寄り文庫&折り紙ワークショップ
福井せんせいの教育学カフェ
守田敏也さんの原発カフェ
清水陽介さんの仕事作りカフェ
竹テントワークショップ
ロケットストーブワークショップ

◆満月7日後マルシェ 11:00~15:00◆
出店多数 追々公表します。

◆市民参加型野外劇『米喰う花』15:00~17:00◆
Get up, stand up for your rights?
作・演出
劇団『石』(トル)主宰 きむきがん

コメント

明日に向けて(1260)原発の危険性の核心―書評『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』下

2016年05月08日 08時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160508 08:30)

小倉志郎さんの著書の書評の最終回です。早速内容に入ります。

[原発の危険性の核心]

小倉さんは前回までの話に続けて「事故被害の甚大さ・深刻さ」という章で、原発と原発事故の特殊性にも言及されています。
というのはそもそも技術は一般的に事故や故障に学んで前進していくものですが、原子力では事故はあってはならないし、しかも一度起きれば福島原発がそうであるように放射線値が高すぎで学ぶこともできない「まったく新しい知見」です。
また事故の規模もいたって深刻で、戦争ではまだしも「国破れて山河あり」とは言えても、原発事故では「山河無し」になってしまいかねません。その意味で「戦争の被害よりも深刻かもしれない」と小倉さんは語られています。

それらも踏まえた上で、「原発の危険性の核心―結論」と題したPart1のまとめの章で、まず新規制基準のあやまりが一言で鋭く解明されています。
「同基準は体裁だけのもので、中身は審査の判定基準とは言えないしろものであり、その最大の欠陥は、今後、各原発を襲う可能性のある地震の最大の大きさ(地震動)が示されていないことである。」(本書p61)
現在の熊本・九州地震と川内・伊方原発との張りつめた緊張関係にも的確にあてはまる大切な指摘です。

さらに『原発をやめる100の理由―エコ電力で起業したドイツ・シェーナウ村と私たち』に触れつつ、ここから原発の何が問題なのか、5つがピックアップされています。

1、フクシマやチェルノブイリのような環境に大量の放射能を放出する重大事故の可能性がある。
2、事故は起こさなくても、運転中に低レベルの放射能を環境に放出する。
3、運転を継続するには保守・点検・補修などの維持作業に携わる人々が被ばくする。
4、運転をすれば使用済み核燃料(高レベル放射性物質)を必ず生み出す。
5、運転を永久に止めても、過去に原発によってつくられた放射性物質(高レベル・低レベルとも)を安全に保管・処分する方法が見つかっていない。(本書p63~64)

小倉さんは、地震や津波でも壊れない原発を仮に作れたとしても2~5はクリアできないし、原発をすべてとめてすら2の作業員の被曝は続き、5の膨大な放射能の保管・処分の問題も続くことを指摘しています。
原発の矛盾と危険性を見事なまでにコンパクトに要約した「核心」だと思います。ちなみに僕自身はとくに2,3の内容をもっと語っていかなくてはいけないと思いました。

最後に小倉さんは、こんな矛盾の塊の原発を「安全」と思わせてきた推進派の情報に惑わされないヒントを「一つだけ、原発技術者として過ごした35年の体験を基に紹介したい」として「確率論的安全解析」のあやまりを解説されています。
システムを構成する部品などが故障したり壊れたりする確率を掛け合わせるなどして、原発の安全性を求めるというもので、「原子炉の炉心が損傷する確率は100万分の1になっているから安全だ」などと主張されてきたものです。
しかし実は原発の部品は特殊なものが多く、確率を算定できるほどのデータがない上に、過酷事故が起こった時に被る人々の負債や損失も、本来、数値化できないものに溢れています。
だからこそ「確率論的安全解析」を行う「専門家」と言われる人々などに任せず、市民が判断を下していった方が良いと小倉さんは言います。「普通の感覚をもった市民の方がより正しい結論を出せるだろうと私は信じている」というのです。


以上、詳しく見てきましたが、小倉さんの主張は、現場を本当によく知っている技術者の目を通したものであり、そこにリアリティに満ちた迫力があります。
机上の理論からではなく、実際の場から起ちあがっているからこそ、説得力があり、深い共感を呼び覚まされます。
オムニバス形式で書かれているPart2とともに、ぜひみなさんに『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』(彩流社)を手に取って熟読することをお勧めします。

最後になりますが、そんな素晴らしい技術者である小倉さんに、僕の『原発からの命の守り方』を極めて高く評価していただけました。以下、ご紹介します。Facebookへのご投稿です。

 「みなさんに必読と思う本を紹介します。守田敏也著『原発からの命の守り方-いまそこにある危険とどう向き合うか』(海象社、2015-10-27初版)です。
 3・11東電福島原発事故の後、環境の放射能汚染から自分や子どもたちの命を守るために、どの情報を信じ、どうすればよいのか、迷い悩んできた人々が待ち望んでいた本がついに出現したという印象を私は持ちました。
 日本中の人にぜひ読んでいただきたいと思います。」

なんとも光栄のいたりです!同時に「ああもっと頑張ろう」と身が引き締まる思いがしました。
小倉志郎さんや、何度も「明日に向けて」でご紹介してきた後藤政志さんに学んでいると、日本にまだまだすごい技術者がいらっしゃることが分かり、未来に展望を感じることができます。
肝心なのはその力をもっと大きく市民に開放し広げていくこと。市民が科学を自らものとしていくこと。そのことで真っ当な技術者がもっと活躍できるようにもすること。そのための「媒介」を僕はこれからも続けていきたいと思うのです。

書評終わり


なお本日は京都府長岡京市でお話します。
いつも僕の話は、小倉さんや後藤さんから学んだものに支えられています。
お近くの方、ぜひお越しください!

原発からの命の守り方〜福島の教訓から学び、明日の暮らしにつなげる一歩へ
https://www.facebook.com/events/534057556775068/?active_tab=highlights

日時:2016年5月8日(日)14:00〜16:30
場所:長岡京産業文化会館1階大会議室
〒617-0826 京都府長岡京市開田3丁目10-16
阪急長岡天神駅より徒歩5分・JR長岡京駅より徒歩7分 ・駐車場有り)
定員 :150名
参加費: 300円
キッズスペース:あり(会場内にスペースを設けます)
お問合せ: 090-6067-1053(トリハラ)
主催 :災害から子どもを守るプロジェクトin長岡京

==================
プログラム(予定)
13:30 開場
14:00 齋藤夕香さんスピーチ
14:15 守田敏也さん講演会
15:45 質疑&意見交換
16:15 閉会予定
 閉会後、守田さんサイン会
==================

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守田敏也 MORITA Toshiya
[blog] http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011
[website] http://toshikyoto.com/
[twitter] https://twitter.com/toshikyoto
[facebook] https://www.facebook.com/toshiya.morita.90

[著書]『原発からの命の守り方』(海象社)
http://www.kaizosha.co.jp/HTML/DEKaizo58.html
[共著]『内部被曝』(岩波ブックレット)
https://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN978-4-00-270832-4

コメント (2)

明日に向けて(1259)原発の複雑さと被曝の恐ろしさ―書評『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』中

2016年05月07日 22時30分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160507 22:30)

前回に続いて元東芝の小倉志郎さんが書かれた『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』の書評の後半をお届けします。
この書の中の後半でも小倉さんは「原発の複雑さ」と「放射線被曝の恐ろしさ」を丹念に述べられています。

[原発の複雑さ]

「原発の複雑さ」で小倉さんが強調されているのは、火力発電と原子力発電の違いです。
というのは両者はともにお湯を沸かしてタービンを回して発電しているので、「火力ボイラー」を「原子力ボイラー」におきかえたようなものと説明されます。
小倉さんもまずはこれを踏襲し、ここだけを書けば似たような「ポンチ絵」が書けることを紹介しています。

しかし実はボイラーのところが全然違う。「火力と異なり、原子炉周りに、原子炉の性能を維持したり、緊急時に原子炉の安全をまもるための多くの補助システムが付属している」からです。小倉さんは次のように列挙しています。
1原子炉再循環系(PLR系)、2制御棒駆動水圧系(CRD系)、3原子炉残留熱除去系(RHR系)、4原子炉水浄化系(CUW系)、5高圧注水系(HPCI系)
6原子炉隔離時冷却系(RCIC系)、7炉心スプレー系(CS系)、8ホウ酸水注入系(SLC系)、9燃料プール冷却浄化系(FPC系)

重要なポイントは、これらのどれも火力発電にはないものばかりだということです。
1,2,4は原発運転時は常に働いしてるシステム、9も燃料プールに核燃料がある限り常時、動いてなくてはいけない。3,5,7は工学的安全装置でいざというときに作動して原子炉を冷却しなくてはらない。
6は原子炉運転中にタービン系から切り離された時に急速にスタートし、原子炉の水位を保つものだそうです。

さらに小倉さんは原子炉の中にどんなポンプが配備されており、これが先ほどの機器とどうつながっているかを示した図、「BWR概念フローシート」を紹介しています。(40、41ページ)
ちなみにBWRとは沸騰水型原子炉こと。この図がネット上にもアップされていたのでご紹介します。ぜひご覧下さい。

 BWR概念フローシート
 http://ow.ly/i/9sVU/original

これはもともと小倉さんが、沸騰水型原子炉のどこにどんなポンプがあるのかを示すため、『流体工学』誌(1973年10月号)に投稿した論文に掲載した挿絵だそうです。
小倉さんは「主にポンプと主要な機器類と配管の繋がりを示しているだけである」と「だけ」を強調しておられます。
実はこの図には載っていないものとして、10窒素ガス供給系、さらに後から加えられた、11可燃性ガス制御系(FCS系)などもあり、この図でも全貌を書き表せてはいないのだそうです。

しかもこうした多種類のシステムは、設計も部品の製造も、違う会社であったり、同じ会社でも違う部門で作られたりして、現場で組み立てられてやっと一つの原子炉になるのだという。小倉さんはこう言います。
「したがって、原発の全体を隅々まで一人で理解している技術者はこの世の中には一人もいない。」「予期していない現象や事故などの際には、どうしたらよいかわかる人間が一人もいないということも当然ありうる。」(ともに本書p42)
このため、よくテレビなどで使われているような単純化された「ポンチ絵」をみせて「分かったことにさせる」ことを小倉さんは罪深いと指摘されています。
ちなみに原発は、通常の発電系統でも緊急停止などの系統でも、自動制御装置がたくさん採用されており、しかもそれらにLSI(大規模半導体集積回路)が使用されているため、「運転者にとって完全にブラックボックス」なのだそうです。


[放射線被曝の恐ろしさ]

続いて小倉さんは「放射能と放射線の影響」を詳しく解き明かされていきますが、その入り口で紹介されているのが「原爆症認定訴訟」です。僕はここもビリビリと来ました。
「原爆症認定訴訟」・・・そもそもこの言葉が多くの方にとってなじみのないものだと思いますが、これは被爆者の中でガンをはじめさまざまな病気にかかった人が、それらが被曝由来の「原爆症」であることの認定を認めた裁判です。
ひるがえっていえばこの国は、原爆に被災した多くの被爆者が、がんをはじめとするさまざまな病になっても、被曝との関係を認めないで来たのです。鬼のような国です。

特に認められなかったのが内部被曝による健康被害でした。広島でも長崎でもたくさんの人々が家族を探して後から爆心地に入り、大量の放射能を吸いました。そればかりでなく原爆雲の広がった至るところに放射能は降り被曝が起こりました。
しかしアメリカは内部被曝の害をまったく認めてこなかったのです。日本政府もアメリカに追従するばかり。このことでたくさんの被爆者が塗炭の苦しみを受けてきました。被曝を知らずに亡くなった人々もたくさんいました。僕の父もその一人です。
原爆症認定訴訟はその中で「この病気がピカドンのせいだと認めさせなければ死んでも死にきれない」と起ちあがった被爆者のみなさんによって提訴され、2006年5月大阪地裁を皮切りに各地で勝訴を続けてきたものです。

これらの判決の画期的な位置性を小倉さんは以下のように紹介されています。
「1、原爆が爆発中の放射線による外部被ばくではなく、身体内に取り込んだ放射能による『内部被ばく』の健康への影響が公に認められた。
 2、原爆が爆発中の強烈な放射線ではなく、「低レベル放射線による継続的被ばく」の健康への影響が公に認められた。」(本書p46)

このとき裁判で証拠として採用されたのが、前回、ご紹介した小倉さんにとって「アッパーカットを食らった」ような衝撃を与えられた書でもある『死にいたる虚構』と『放射線の衝撃』なのでした。
ともに被爆医師、肥田舜太郎さんが、臨床医として働きながらコツコツと翻訳され、自費出版の形で日本に紹介した本でした。
小倉さんの本には書かれていませんが、もう一つ、法廷で内部被曝の害を証明し、勝訴に導いた重大な証言が琉球大学名誉教授の矢ヶ崎克馬さんの陳述でした。その矢ヶ崎さんからの聞き取りで僕が作成したのが『内部被曝』(岩波ブックレット、共著)です。

小倉さんはここから数ページにわたって放射線被曝、とくに内部被曝のメカニズムを解き明かしていますが、極めてコンパクトに分かりやすく、エッセンスだけをおさえる形で書かれていてとても見事です。
ここではその紹介を割愛しますが、ぜひ本書を手にとって読んでいただきたいです。

これらを紹介した上で国際放射線防護委員会(ICRP)が被曝許容度としている1年間あたり1ミリシーベルトの被曝が「1年間に自分の身体の約60兆個の細胞の核を平均的に1本ずつ放射線が通る程度の被ばく」となることを小倉さんは示しています。
その上で、ICRPすら1ミリシーベルトの被曝でも健康に影響があると述べているのに、今や政府が年間20ミリシーベルトの被曝を強制しようとしているのは本来大問題、しかしメディアがそのような報道をほとんどしていないと慨嘆されています。
小倉さんはこの章を次のように結ばれています。

「少なくとも福島第一原発から放出された放射能で汚染し、そこで暮らせば内部被ばくの可能性がある地域では出産はせず、子どもたちは一刻も早くより汚染の少ない地域に避難させねばいけない。これは政府が最優先でおこなわねばならないことだ。
子孫の命を守ることができないような日本社会なら、それはもう、野生動物の群れよりも愚かな集団だと言わざるをえない。」(本書p54)

まったく共感です。同時に元原発技術者の中で、ここまで明解に内部被曝の深刻な危険性を説き、子どもたちの避難を鮮明に提起していらっしゃる声に、僕は初めて接しました。
原発の危険性の解明にとどまらず、退職後に内部被曝の危険性を学ばれ、自らが仕事をされていたときの放射線管理区での仕事の経験を踏まえられてのこの発信には本当に強いパワーがあります。

続く

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守田敏也 MORITA Toshiya
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[著書]『原発からの命の守り方』(海象社)
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[共著]『内部被曝』(岩波ブックレット)
https://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN978-4-00-270832-4

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