明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(745)9月から10月の講演スケジュールをお知らせします!汚染水問題に焦点を当てます!

2013年09月26日 17時30分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20130926 17:30)

9月から10月の講演スケジュールをお知らせします。手始めに明日から3日間、連続講演です。

9月27日東京都新宿区 JICA地球ひろば601号室で午後6時から。
9月28日兵庫県加古川市別府町 中島会館で午後2時から。
9月29日京都市左京区岩倉 論学社で午後2時から。

東京では、せっかくですから汚染水問題と東京オリンピック問題、および東京の放射能汚染についてじっくりとお話ししたいと思います。
他のところでも汚染水問題を軸に原発の今をお話しし、オリンピック問題にも触れるつもりです。お近くの方、ぜひご参加ください!

その後の案内です。

10月4日京都市北区 ライトハウスで午後6時半から。
10月5日京都市東山区 ナラ枯れ自然観察会。午前9時45分地下鉄蹴上駅集合で、東山(主に高台寺山・清水山あたり)に出発。
10月11日京都市左京区 NONベクレル食堂で午後4時から。
10月17日長岡京市 産業文化会館で午後1時半から。
10月20日京都市上京区 同志社大学松蔭寮で午前11時頃から。
10月26日京都市中京区 京都アスニーで午後2時から。

以下、案内を貼り付けます。

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9月27日 東京都新宿区

昨今、子どもたちをはじめ、福島の原発の影響を直接に受けておられる方々の生命や健康が危惧されるような報道が多く見受けられます。
政府関係者や原発関連企業の対応を見ていても、心配は募るばかり・・・。
国外の報道では、太平洋の海水汚染の観点から、日本人は被害者であるのみならず加害者でもあるのだというようなものもあります。
これまで直接的な影響を受けていない方々も、口にする魚を厳選しなければならなくなるでしょう。
様々な情報や意見が飛び交う中で、誰もが原発の影響を受ける可能性があります。ご自身とご自身の大切な人の身を、ご自身の力で守らなくてはなりません。

今回は、震災後福島に度々足を運び、原発、放射能など情報を収集し、精査し、多くの人が納得できる視点を提供されているフリージャーナリストの守田敏也さんをお招きし、バランスの良い視点を提案していただきます。
そして、最も懸念される「内部被曝」のメカニズムと影響、避け方などを学びたいと存じます。
どうぞ、 皆さまお誘い合わせの上お越しください。

※席数に限りがございます。ご予約は mail@npo2050.org またはNPO2050事務所に直接ご連絡ください。

テーマ: 『どうすれば内部被曝を避けれるか?』
講師: 守田敏也氏 フリージャーナリスト

と  き:  平成25年9月27日 (金曜日) 午後6時 ~ 8時
ところ: JICA地球ひろば 601号室 (東京都新宿区市谷本村町10-5  各線「市ヶ谷駅」より徒歩10分)
かいひ: 会 員   500円  非会員  1,000円

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9月28日 兵庫県加古川市別府町

放射能漏れの中でどう生きる

社会を変えるのは私たち!
汚染水毎日3百トン流して、魚食べられへんし、売れへんし

目を離せない 福島原発事故 いまどうなってるの

守田敏也講演会
とき9月28日(土)午後2時開会
ところ中島会館(別府町)
【資料代500円】

主催 別府9条の会
連絡先 加古川市別府町別府672-14 菅野方TEL : 079-437-4480

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9月29日 京都市左京区岩倉

3・11によって、多くのひとが人生を変えた。節目だった。きっと幕末維新、敗戦のように、時代の節目だったのだ。
守田敏也さんも、その1人だ。
事故の可能性をしっかり予言していた高木仁三郎さん(1938~2000)を3・11の直後に再読し、声をあげて、泣いたという(安藤栄里子さんの1周忌の手記2012年4月14日より)。
その涙から、ブログ「明日に向けて」が生まれたのである。

新聞やTVにはない情報や分析があり、多くの友人たちが頼りにしていることを知っている(残念ながら、私はPCがないので、知らない)。
安倍首相は汚染水について、「状況はコントロールされている」「健康問題は今までも、現在も、将来もまったく問題ない」と言った(オリンピック招致演説)。こんな国際公約してよいものか。
双葉や富岡の海の中へ実際入って、魚をとって、食べなきゃ。現場を知らずに、よく言ったもんだ。
汚染水の実相はどうなんだろうか。

9月29日(日)、そこから、始めよう。福島の現場のことを聞こう。

守田さんは『内部被曝』(矢ヶ崎克馬さんとの共著、岩波ブックレット)のひと。放射能について、イロハのイ、基本のキから聞いてみよう。
話を聞こう。
 対話しよう。

by虫賀宗博(論学社)

2013年論学社9月例会

9月29日(日)午後2時~4時半
論学社(左京区岩倉中在地町148 TEL0757110334

守田敏也(フリーライター)
「原発ゼロの日へ―50年かかるのか!?」
参加費1000円 要申し込み 交流会午後5時~7時(カンパ制)

詳しくは下記に
http://blog.rongakusha.com/?eid=878526

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10月4日 京都市北区

原発事故の現実と向かい合う 連続勉強会第1回

汚染水は大丈夫?
あれから2年7か月 福島原発事故は、いま

話題提供 守田敏也
会場 京都ライトハウス地下1F研修室
参加費 500円

10月4日(金)18:10(受付)18:30(開会)20:50(終了)

主催 原発ゼロ・北区連絡会
連絡先 杉山幸子 09050529894

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10月5日 京都市東山区

ナラ枯れ自然観察会in東山 守田敏也さんと行く京都の山のいまを見つめるツアー

「ナラ枯れ」という言葉を聞いたことがありますか?
ナラ枯れとは、主にカシノナガキクイムシを原因としたコナラ、ミズナラなどの集団枯死のことです。
近年、京都でも送り火の場である大文字山、清水寺や高台寺の社寺林を含む東山、延暦寺の比叡山などにも被害が広がっています!
なぜ京都の山と森でナラ枯れが急速に進行しているのでしょうか・・・
東山を実際に登り、京都の山と森にしのびよるナラ枯れの現状を見つめ、豊かな自然を残していくためにできることを一緒に考えてみませんか?

【日時】2013年10月5日(土)10時~15時(9時45分集合)*小雨決行
【場所】東山(東山山頂公園を経て高台寺山、清水山付近)
    集合場所 地下鉄蹴上駅2番出口
【持ち物】お弁当、水筒、雨具、歩きやすい靴、帽子
【参加費】1000円
【対象】高校生、大学生、20?30代の社会人、どなたでもナラ枯れについて知りたい人
【定員】20名
【申し込み】Facebookで参加をクリック
https://www.facebook.com/events/517558064985768/

主催:ナラ枯れ自然観察会実行委員会

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10月11日 京都市左京区岩倉

NONベクレル食堂1周年記念講演

「福島原発汚染水問題とNONベクレル食堂」
講師 守田敏也さん

10月11日午後4時よりNONベクレル食堂にて
http://non-bq-shokudou.com/

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10月17日 長岡京市

京都府教職員互助組合退職互助部乙訓支部
秋の講演会

「たべものの安全と内部被ばく」
講師 守田敏也氏

10月17日 午後1時半~午後4時
長岡京市立 産業文化会館 3階 第1・2会議室
入場無料

連絡先 今堀光弘 0759553066

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10月20日 京都市上京区

同志社大学松蔭寮 避難訓練で講演
(ご近所の方に限り参加可能。詳しくは松蔭寮へ)

10月20日午前11時ごろより
「原発災害についての心得」
講師 守田敏也さん

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10月26日 京都市中京区

原発ゼロへの道
もっと知りたい考えたい
福島で何が起こっているのか?

10月26日 午後1時30分開場 午後2時開会
会場 京都アスニー
参加費500円

「内部被曝の現状は?」
講師 守田敏也さん

主催 右京原発ゼロネットワーク
連絡先 田中啓一 0758732925 山依子 09022809450

 

 


 

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明日に向けて(744)安倍首相の五輪招致発言に福島県浪江町が真っ向から抗議!浪江町議会を応援しよう!

2013年09月22日 16時30分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20130922 16:30)

安倍首相による五輪招致発言での「状況はコントロールされている」「(汚染水は)完全にブロックされている」「健康への問題は全くない」という大嘘発言に対して、原発直近の浪江町議会から、きわめてまっとうな抗議が出されました。
毎日新聞に短く記事が載ったので、全文をご紹介します。

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福島第1原発:汚染水問題 浪江町議会、首相に抗議 制御発言に意見書
毎日新聞 2013年09月21日 東京夕刊
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130921dde018040035000c.html

福島第1原発の汚染水問題を巡り、安倍晋三首相が国際オリンピック委員会総会で「状況はコントロールされている」などと発言したことについて、原発事故で全域が避難区域に指定されている福島県浪江町の町議会は20日、「事実に反する重大な問題がある」とする抗議の意見書を全会一致で可決した。
意見書によると、原発から1日推計300トンの汚染水が流出している「深刻な事態」であり、「『コントロール』『(港湾内で)完全にブロック』などされていない」と指摘。
「健康への問題は全くない」と発言したことには浪江町だけで震災関連死が290人を超えるとし、「福島を軽視する政府、東電に憤りを禁じ得ない」と訴えている。【三村泰揮】

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発議は共産党の町議さんがされたそうですが、とても共感しました。とくに僕が大事だと思ったのは、汚染水問題もさながら、「健康への問題は全くない」と安倍首相が発言したことに対して、浪江町で震災関連死が290人を超えることを突きつけている点です。
「震災関連死」とは、震災での直接的な死は免れながらも、その後の避難の過程などで亡くなられたことを指します。とくに福島県の場合は、津波や地震の影響ではなく、原発事故によって避難を余儀なくされた方たちが多数おり、その場合の震災関連死は「原発事故関連死」であると言えます。
これは東京新聞が独自に集計して明らかにしたもので、本年9月11日現在、浪江町では291人が原発事故関連死で亡くなっています。福島県全体では確定しているのが910人。ただし震災関連死が431人と最も多い南相馬市がこのような区分をしておらず、同じくいわき市などもこうした統計がなくこれらの数が入っていません。
南相馬市も、大半が原発事故関連死であると南相馬市の担当者が述べており、東京新聞はこれらを入れると約1300人にのぼると述べています。なお福島県の震災関連死数は8月末で1539人。直接死1599人に迫っており、「上回るのは確実」と言われています。

この1300人の死は、原発事故がなければ起こらなかった死であり、まさに事故そのものによって強制された死です。1300人もの方が原発事故で殺されてしまったのです!このことが明らかになっているのに、誰一人も裁かれていない。なんということでしょうか。
その上、「健康への問題は全くない」と首相が世界に公言したのです。これは亡くなった方の魂や、遺族の方の心を踏みにじるに等しい行為です。浪江町議会の怒りの声は、このあまりに理不尽な政府の姿勢に対するやむにやまれぬ叫びです。安倍首相はこの声を受け止め、謝罪して発言を撤回すべきです。
なお、1300人の方が亡くなったのは主に「避難のストレス」のせいだと言われていますが、僕は避難のストレスに被曝のストレスが加わったと考えています。被曝があったのは間違いないことだからです。震災関連死の直接死に対する割合が、福島県だけ突出して高いことも、このことを示しています。
ただし避難のストレスに被曝のストレスが加わったのは、福島県だけのことではありません。宮城県や茨城県などでも同様のことは起こりました。それらの死因のすべてが放射線と関連付けられず、避難のストレスだけにカウントされてしまっていますが、この点をどうにかしてひっくり返していく必要があります。

そのことをも考慮しつつ、今はこのまっとうな怒りの声を発してくれた浪江町議会を、全国から応援していきたいと思います。さしあたり、意見などを投稿できる浪江町のフォームをご紹介しておきますので、共感された方はぜひメッセージをお寄せ下さい。僕もすぐに共感と応援の約束を送信しました。

浪江町 お問い合わせ
https://www.town.namie.fukushima.jp/form/detail.php?sec_sec1=2&inq=04&check


さて浪江町議会の抗議に見られるような全国・全世界で高まる怒りや懸念の声を前に、首相は福島第一原発に乗り込み、再び、「完全ブロック」発言を繰り返しました。厚顔無恥とはこのことですが、引っ込みがつかなくなっているとも取れます。
これについて朝日新聞が報じた短い記事を紹介しておきます。

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安倍首相「完全にブロック」強調 汚染水漏れ現場を視察
朝日新聞 2013年9月20日0時48分
http://www.asahi.com/politics/update/0919/TKY201309190430.html

安倍晋三首相は19日、東京電力福島第一原発を訪れ、放射能汚染水漏れの現場を視察した。首相は視察後、汚染水の影響が一定範囲内で「完全にブロックされている」との認識を改めて示した。
ただ、汚染水の海洋流出は続いており、「ブロック」の実態について論議を呼びそうだ。一方、首相は東電に対し、福島第一原発の5、6号機を廃炉にするよう求めた。
首相は免震重要棟で作業員を激励後、汚染水が漏れたとみられる貯蔵タンクや放射性物質除去装置、汚染水の拡散を防ぐため港湾内に設置された幕(シルトフェンス)などを視察した。
首相は視察後、記者団に対し、7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会での東京五輪招致演説と同じ表現で「汚染水の影響は湾内の0・3平方キロメートル以内の範囲で完全にブロックされている」と改めて強調。
「福島への風評被害を払拭(ふっしょく)していきたい。汚染水処理についてはしっかりと国が前面に出て、私が責任者として対応したい」とも語った。

*****

再び嘘を重ねている。というよりそのことが言いたくて、わざわざ福島第一原発に乗り込んだのだと思いますが、こうした姿勢は、今後の事故対応を非常に悪くすることをここで指摘しておきたいと思います。
なぜなら首相は「汚染水処理についてはしっかりと国が前面に出て、私が責任者として対応したい」と語ったわけですが、当たり前の話、事故処理において一番大事なのは現状認識です。
しかし首相は初めからそれを大きく捻じ曲げているわけです。それでどうして「責任ある対応」などできるでしょうか。むしろこの先、ますます自分の大嘘を正当化するために、現状を曲げ続ける可能性が大きくあります。
これに対して、東電は首相の嘘によって政府に有利な立場になったので、「今のうちに」と次々と、現場がコントロールなどされておらず、汚染水があちこちから漏れ出していたことを公言していますが、政府はそれの否定にやっきになってしまっています。

確実に言えることは、この点をきちんとけじめない限り、ずさんな事故処理、またアンコントロールな実態の隠ぺいが続くということです。そことが現場の士気をも著しく下げる。日本に住まう人々、いや世界の人々のために現場で危機と向かい合っていることもが隠されてしまうからです。
そればかりではありません。こうした事態は、必ずと言っていいほど、責任のなすりあいを生み出し、その余波が被害者の側に回されてくることにもなります。そうした事態はすでに起こり始めています。
数日前に開催されていた国際原子力機関(IAEA)総会の関連行事として16日夕、ウィーンで開催された日本政府主催の福島第1原発汚染水漏れ問題に関する説明会の席上で、次のようなことがありました。
当然にも各国から汚染水漏れの深刻化を問う発言が相次いだのですが、これに応えた日本政府の担当官が、なんと、汚染水処理は漁民が反対しているのでうまくいかないなどと述べたというのです。これを報じた毎日新聞の記事から当該部分を引用します。(記事の全文は末尾に)

***

これ(日本政府への厳しい批判)に対し、廃炉機構の担当者は、汚染水の漏えい部分の発見と修理に手間取っている▽原子炉建屋に流れ込む前に地下水をくみ上げて海に放出する計画が漁業関係者らの反対で困難になっている−−と説明。
経産省の担当者が「法的な責任は東京電力にあり、我々はサポーターの立場。東電には資金もアイデアもなく、2年間も良くない状況が続いてしまった」と釈明すると、会場から「責任転嫁ではないか」との失笑が漏れた。

***

「漁業関係者らの反対で困難になった」・・・汚染水を海に流すのをやめてくれと必死に叫んでいる被害者に責任を転嫁!これはあまりにひどい。記事には東電のせいにしたことに対して苦笑が漏れたとありますが、東電には確かに責任もあることに対して、漁民の方たちには何の責任もないのです。
これらのことはこれだけの原発事故がありながら、全政党の中で唯一原発政策の継続を掲げ、再稼働に邁進しようとしてきた安倍政権の考え方そのものから出てきたものに他なりません。その根幹にあるのは、嘘とでたらめで人々を騙して自分たちの都合のいい道を切り開こうとする、本当にひどい価値観です。

しかし嘘では現実は変わらないこと、放射能が減らせるわけではないことに、安倍首相や自民党政権は目をつぶり続けてもいます。信じがたいことですが、自分たちに都合の悪いことを想定する能力そのものが欠如しているのです。そこにこそ私たちの巨大な危機の実態があります。
首相に大嘘の撤回を迫りましょう。繰り返し、アンコントロールな実態を私たちの側から明らかにし、また大嘘を批判するまっとうな声を広めあいましょう!浪江町議会の怒りをみんなでシェアして進みましょう!

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福島汚染水:各国から厳しい指摘 IAEA説明会
毎日新聞 2013年09月17日 11時06分(最終更新 09月17日 12時01分)
http://mainichi.jp/select/news/20130917k0000e010137000c.html

国際原子力機関(IAEA)総会の関連行事として16日夕、ウィーンで開催された日本政府主催の福島第1原発汚染水漏れ問題に関する説明会で、各国の専門家から抜本対策の遅れや規制当局のあり方などを問う厳しい指摘が相次いだ。
第一義的な責任は東京電力にあると繰り返す日本側の説明からは「政府が責任をもって取り組む」(山本一太科学技術担当相)との意気込みが伝わらず、責任の所在のあいまいさを印象付けた。【ウィーン樋口直樹】

説明会には、原子力政策を推進する経済産業省と、同省から独立した原子力規制委員会、廃炉に関する研究開発を行う国際廃炉研究開発機構などの担当者が出席。汚染水漏れの現状と、凍土壁の設置や浄化装置の増設などによる政府主導の解決策について、会場を埋めた100人以上の専門家らに説明した。
だが、会場からの質問は今後の対策よりもむしろ、汚染水漏れの深刻化を招いた責任を問うものだった。スロベニアの規制当局者は「汚染水問題は原発事故直後から予想できた。なぜ2年以上もたった今まで持続的な解決策を見いだせなかったのか」と、厳しい口調で切り出した。
これに対し、廃炉機構の担当者は、汚染水の漏えい部分の発見と修理に手間取っている▽原子炉建屋に流れ込む前に地下水をくみ上げて海に放出する計画が漁業関係者らの反対で困難になっている−−と説明。
経産省の担当者が「法的な責任は東京電力にあり、我々はサポーターの立場。東電には資金もアイデアもなく、2年間も良くない状況が続いてしまった」と釈明すると、会場から「責任転嫁ではないか」との失笑が漏れた。
一方、原子力規制委員会のあり方にも疑問の声が上がった。2007年に調査団を率いて訪日した仏原発安全当局者は「規制委員会の技術顧問が、問題解決を図るため東京電力にアドバイスするのは、原子力安全の責任分担をあいまいにするものだ」として強い懸念を表明。
規制委員会側は「規制当局は電力事業者と一線を画すべきだが、福島第1原発事故に限り、問題の拡大を防ぐために行っている」と説明した。


 

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明日に向けて(743)福井原発銀座の近くに米軍基地(Xバンドレーダー)?とんでもない・・・(2)

2013年09月20日 06時30分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20130920 06:30)

昨日の続きを書きます。

安保条約があったから日本が平和を享受できたというのは間違いだ!

「安保条約があったから日本が平和を享受できた」という論に応えて欲しいとのことですが、その場合の平和とは何でしょうね。僕は人殺しが少ない!という意味での平和は享受できていると思いますが、それはアメリカの核の傘のせいではないです。
なぜかと言えば、傘を持っているご本人が、ものすごい殺人社会の中にいるのですから。その意味でこの平和を守ってきたのは、核の傘の下に置かれようとも、軍隊の戦闘を認めてこなかった憲法9条とそれを守ってきた人々の営々たる努力だと僕は思います。

一方で、「核の傘のもとでの平和」という場合は、産業の発達のことを指す場合が多いと思うのですが、この点では血塗られていて恥ずかしい面も多いです。なぜって日本が戦後復興に向かったのは朝鮮戦争の特需があったからでした。かつて日本が植民地化して踏みしだき、戦後不幸にも分断支配を受けた朝鮮半島で戦争が起こったからこそ、日本は景気が回復し、特需で伸び上っていったのです。
さらに高度経済成長は、ベトナム戦争特需が大きな支えになりました。アメリカが戦争物資を主に日本で調達したがゆえに、私たちの国は大儲けしたわけです。団塊の世代の方たちによる学生反乱は、このことへの抗議を中心にしていましたが、それでも沖縄から連日、ベトナムに爆撃機が飛び立って、信じられないほどの爆撃が行われました。ベトナムは今もその後遺症で苦しみ続けています。
非常に悲しいのは、この朝鮮戦争の空襲も、ベトナム北爆も、同じ司令官が指揮していたことです。名前はカーチス・ルメイというのですが、実はこの人物は東京大空襲の作戦立案者であり、その後の都市空襲から原爆投下の総責任者でした。ルメイは、日本空襲で味をしめたことを朝鮮半島で、ベトナムで繰り返したのです。しかも今度は日本を出撃拠点にしてです。
そのルメイに日本は最高の勲章を送っています。航空自衛隊の創設に貢献したからだそうです。僕はこうときにこそ使う言葉が「国辱」なのだと思っています。

こうしたアメリカへの協力のために、第二次世界大戦におけるアメリカの戦争犯罪は一つも訴求されず、むしろ日本政府は被害隠しに奔走しました。その最たるものが原爆被害のものすごい過小評価でした。そのために原爆の熱線と放射線を浴びたヒバクシャが悶絶の苦しみを経なければなりませんでした。
しかもアメリカは、ビキニ環礁核実験以来の世界の核兵器反対の声を抑え込む秘策として日本に原子力発電所を持ち込みました。そのとき、広島・長崎での被害隠しに使われた非常に緩い放射線評価が持ち込まれ、それが今、東北・関東の人々を苦しめる元凶になっています。
こう考えるならば、確かに私たちは、人殺しがうようよいるような状態から解放されてきましたが、アメリカの属国として戦争に協力させられ、手を汚してきた暗い過去を持っています。

さらにアメリカへの戦争協力の下で、かつての戦争のときの人権侵害がなんら正されずに社会に構造的に残ってしまい、そのことがかつては「社畜」と言われるまでに働かされた日本の人々の姿を作りだし、今は正規雇用が激減してまともに働けない若者が激増するような社会構造が生み出される根拠になっています。
日本社会に特有の構造的暴力を象徴する数字があります。さきほど日本はOECDの中で、人に殺される可能性が一番低い国だといいましたが、実は自殺率は韓国についで2位と非常に高いのです。背景にあるのは人権が弱く、構造的暴力にさらされている人々を守る力が社会的に弱いことです。
その意味で、アメリカの暴力にくみしだかれてきた私たちの国は、本当の意味での「平和」にはまだまだ遠いところにいると思います。沖縄に基地の矛盾が押し付けられ続けていることを考えても、とても平和とは言えません。真の平和を創造する努力が問われています。

朝鮮半島は今、戦争の中の休戦状態であるころが知られていない。

昨日のやり取りで気になったのは、北朝鮮ないし、朝鮮半島情勢をいかに捉えるかです。
というのは、少なくとも建前的、つまり原則的には、北朝鮮はアメリカと交戦状態にあります。交戦状態の中の休戦状態なのです。正確にはアメリカを中心とする国連軍と北朝鮮が交戦中なのですが、その北朝鮮が国連に参加しているというネジレ状態です。
その中で北朝鮮が望んでいるのは和平条約を結び、戦争状態を終結させることです。ところがアメリカは、戦争状態がなくなると在韓、在日米軍の駐留根拠が失われるので、現状維持を望んでいます。対して北朝鮮は、核カードなどを使い、アメリカを交渉に引っ張り出そうとし続けているのです。

この大前提がほとんどの人に理解されていません。まずはここに大きな問題があります。もちろん報道が悪いからでもあります。その最たるものは「六か国協議」という言葉の使い方についてです。
というのは、これは戦争当事者を含み、互いに国家として承認しあってないものたちを含む会談です。だから英語では、必ずsix partyによる会談とかかれるのです。六つの国家による対話などとは書かれないのです。
いや英語だけでなく、試しに外務省のサイトをご覧になってください。そこにも「六か国協議」などとは書かれていません。「六者会合」と書かれています。外務省のサイトは海外の日本語のできる人が読むことが多いのため、「六か国協議」などとは書けないのです。

六者会合関連協議(外務省サイトより)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/n_korea/6kaigo/index.html

実際、北朝鮮の地図上の領土は朝鮮半島全体で、韓国も同じなのです。互いに相手はないもの、ないし北部、南部を不法占拠しているグループという立場なのです。
ところが「六か国」と言った途端に、この軍事的緊張関係が見えなくなってしまいます。事実、大多数の日本人はこの大前提を理解していません。日本が北朝鮮と正式な国交を結んでいないこともよく理解されていない。意図的に伏せられてもいる歴史的関係性が理解できていないのです。
しかしこの大前提をしっかりと見据えるならば、日本の平和のために一番必要なのはアメリカと北朝鮮との交戦状態の解消=平和条約の締結であることは明らかなのです。その場合、南北朝鮮が互いを国家としてクロス承認することが必要で、そこにも困難があるでしょうが、今の流れではけして不可能ではないでしょう。
日本は朝鮮半島に、植民地化や朝鮮戦争への介在で多大な迷惑をかけてきたので、半島和平の促進をこそ、積極的にお手伝いするべきです。もちろんそれが日本の平和を大きく支えることになります。

ちなみに過去に戦われた「朝鮮戦争」という言葉だって、一般化などしてないことを知って欲しいと思います。あの戦争、北にとっては祖国解放戦争、南にとっては韓国戦争、中国にとっては抗米援朝戦争です。アメリカやイギリスはKorean Warと呼称しました。
このように、何気なく思える言葉に、前提的な認識や価値観が埋め込まれているのであり、それを歴史的に振り返って捉えることが大切なのです。歴史を丁寧に振り返れば、今ある矛盾の根拠もたいていは見えてきます。
反対に言えば、だからこそ私たちの国では、現代史をきちんと教えないのです。そこにこそ日本的マインドコントロールの秘訣があると言ってもいいぐらいです。だからこそ今、歴史の捉え返しが重要です。

平和を積極的に創造しよう!

以上が、「8のわ」に投稿したものをまとめたものですが、最後に、平和の積極的な創造という点を提案したいと思います。
平和は守るべきものですが、しかしただ軍隊が戦争をしていなければ平和だとも言えないことを、これまで論じてきました。社会に構造的な暴力がはびこる限り、真の平和な社会とは言えないからです。
その点で私たちの国は歴史的な反省に立った作り変えがまだまだ必要です。そのことで何よりも私たちの人権を、もっともっと強くしていかなければなりません。

僕はそのことをこそ、福島原発事故との向き合いの中で、果たしていく必要があるし、果たしていくのが、これだけ深刻に世界を汚染してしまった私たちの国の民が、世界のためになしていくべきことだと思うのです。
なかんずく、人類を本当に苦しめてきている核の時代を終わらせる真の可能性を、福島原発事故が起こった私たちの国から作り出していく必要があります。そのためには、世界中で生まれたヒバクシャのことを思い、その歴史を問い直し、被曝に終止符を打つことを目指していく必要があります。
歴史が進んで、人類が今の時代を振り返った時、「フクシマ」こそが転換点だったと言いうるような何か、核の時代を終わらせる営為を時代に刻み込むことを目指しましょう。そこにこそ今の私たちの平和の積極的創造があると思います。その手始めの一つとして、米軍基地に全国どこでもノーを突きつけていきましょう!

終わり

***

再度、署名のお願いをば

京丹後(京都)米軍レーダー基地計画を考えなおしてほしい!
http://goo.gl/LL5JSg


 

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明日に向けて(742)福井原発銀座の近くに米軍基地(Xバンドレーダー)?とんでもない・・・(1)

2013年09月19日 18時00分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20130919 18:00)

福井原発群の直近、京丹後に米軍基地が作られようとしています。Xバンドレーダーという、アメリカ本国に向かう弾道ミサイルを追いかけるレーダー基地で、完成されれば米軍と軍属160人が配置されることになるといいます。
これに対して、地元、宇川の人たちや、丹後半島、若狭湾周辺の方たちが、活発な反対運動を展開しています。京都市内からも呼応する動きが出ていて、明日、20日に市内で反対集会が開かれます。
しかし京都府知事が、府民に一切の説明もなしに受け入れに向かっており、今日、明日中にも了解してしまうかもしれないということで、府役所前で今、抗議の座り込みも開始されているようです。

僕もこの問題に、若狭湾周辺の方たち、「サステナわかさ」などに集う人たちなどが作った「8のわ」というFAESBOOK上のコミュニケーショングループに加わり、意見交換をしてきました。
そこで行われている署名運動や、チラシ作りなどに、ほんの少しですがお手伝いをさせていただいています。
今回は、このFB上で行ってきた対話の中で、僕が書きこんできた内容を紹介し、みなさんに原発の集中する地域への米軍レーダー基地建設の反対をともに訴えてくださるようにお願いしたいと思います。

以下、「8のわ」に投稿した内容を多少、修正してここに掲載します。(長いので2回に分けます。なおサブタイトルは読みやすいようにあとからつけました)

***

原発がたくさん海にあるこの国を軍事で守ることなどできない。憲法9条の完全実現の道しか現実的な選択肢はない!

ようやくこの間のみなさんの発言を読みました。
まだ十分にこの問題を把握できてはいませんが、大まかに感じることとして僕は米軍駐留反対から出発して、自衛隊の存在をも批判していくことが大事なように思えます。
京都府北部・・・というより若狭湾の安全を考えたとき、なんと言ったって、あの膨大な原発群が襲われないことが重要です。福島原発事故で分かったように、あんなもの、簡単に壊れます。原子炉が破壊されなくたって、プールに穴があいてしまえばそれで終わりです。しかも一か所でもやられて放射能が飛び出してしまえば、全員撤退しなくてはならなくなる。
要するに、とてもではないけれど、軍事的に守りきれるものではないのです。それをあんなにたくさん作ってしまった。僕はある意味、日本政府は実は北朝鮮をものすごく信頼しているのだと思うのです。よもや原発の攻撃なんかしないだろうと。実際、北朝鮮もまったくそんなことは考えていないでしょうが。

その点から言っても、若狭湾の安全、いや西日本の安全、それどころではない。日本とアジア、いや世界の安全にとって、絶対にこの原発密集地域を軍事的緊張におかないことこそが大切です。そのためにはアメリカ軍がリンクしている自衛隊だっていない方が絶対に良い。米軍のレーダー網の中に組み込まれているイージス艦もどかした方が良いです。
ましてや安倍政権は集団的自衛権の行使に動いています。どこかで自衛隊がアメリカ軍の展開に手を貸したら、どこでも報復を受ける可能性が出てきてしまいます。その際、原発群は標的としては恰好です。とても守りきることなんてできるわけはないからです。
現実にそんな攻撃を考えている人々など今は皆無だと思いますが、日本が非道な戦争を続けているアメリカに手を貸したら、反撃の機運もうまれかねません。しかし若狭湾に限らずこれだけ海寄りの僻地にたくさん作ってしまった原発を守りきることなどできるでしょうか。絶対に不可能です。

これは軍事戦略論からも言えることです。というのはかつてこの道の大家であるイギリスのリデル・ハートという人が、『戦略論』という本を書き、「非対称的戦争の論理」という概念を打ち出しました。たとえば中国に侵略した旧日本軍と、迎え撃った中国共産党紅軍(八路軍)の関係などがその典型です。
侵略軍である日本軍は広大な占領地を守らなくてはならなくなってしまったので、1年間365日、防衛戦が強いられました。これに対して遊撃戦というゲリラ戦法をとった八路軍は、365日のうちの1日だけ攻撃に成功したら勝利になります。これを「非対称的戦争」とリデルハートは呼び、軍事戦闘においては、防御の側に立つものが圧倒的に不利であることを主張したのです。
ベトナムに侵略したアメリカ軍がベトナム側のゲリラ戦に疲れ果てて敗北していった過程も同じ事が言えるし、アフガニスタンに侵攻したソ連軍の敗北も同じ構造からもたらされました。侵略地を守る側は365日、絶え間なく警備して「勝ち」続けなくてはならない。警備対象がたくさんあれば、その分、守りにさく力も大きくしなければならなくなります。防御に立つと圧倒的に不利なのです。

その点から、攻撃に非常に脆弱な原発が海沿いにたくさん立っている日本は、とても戦争などできない国なのだということを認識することが大切です。いや、国土が狭くて人口が密集している日本には、他にも攻撃に弱いものがたくさんあります。海側には各種のタンクも並んでいるし、攻撃目標には事欠かない。戦前の旧日本軍ですら、狭い日本本土の国防は難しいと考え、植民地を増やし、「絶対防衛ライン」とかを築こうとしたわけです。
これらから言えば、私たちの平和は、日米安保条約を離脱し、世界で無法に暴れまわっているアメリカと手を切ることの中でこそ大きくなります。何せアメリカは、「大量破壊兵器の製造」を口実に、実際にそんなもの持ってなかったイラクに武力侵略したような国です。そんなアメリカとの軍事条約こそが危険です。安保条約をなくして、代わりに平和友好条約を結ぶことが大切です。
再度、強調しますが、日本は今、瀕死の福島原発を抱えており、それ以外にも海辺にずらりと原発を並べていて、とても防衛などしきれるような国ではありません。だからこそ、世界に対して「攻撃しないでください」と言い続けるしかないのです。それが本当の「国防」の道です。だからこそ今こそ憲法9条の精神が大事なのです。憲法9条でしか、原発が林立する私たちの国は守れません。

ちなみに、原子力規制庁が出した原発災害対策には、原発が攻撃されたらどうするかを書いています。攻撃に備えて、今ある制御室とは別に制御室を作っておくのだそうです。でも本当に攻撃されたら、そんなところに人がいれるのでしょうか。あるいはその制御室も一緒にやられたら、もう終わりなのではないでしょうか。まさに絵にかいた餅の典型です!
しかも若狭湾には、いつも事故を繰り返している危険極まりない「もんじゅ」まであります。台風で土砂崩れが起きただけで孤立してしまうような半島の先にうじゃうじゃ原子炉があって、原発災害に備えて避難計画を考えても、とてもまともに逃げる道など確保できなような地域なのです。そんな若狭湾周辺に、これ以上に緊張など持ってこないでくれ!と私たちは叫ぶ必要があります。
いや福島原発事故がまったく収束の目途が立たず、常に危機に直面しており、さらにこれからどれだけの人材や予算を投入しなければならないかもわからない私たちの国に、さらに各地の原発を軍事的に守る余裕などさらさらありません。このリアリティの上にたって、真の平和の道を歩もうとの声をあげていきましょう!みなさま。いかがでしょうか・・・。


米軍基地の周りではどこでも性犯罪が多発!軍隊は性暴力と構造的にリンクしている!

8のわに投稿している女性たちから「米兵が来るとそれだけでストレスになる!」という書き込みがありましたが、まさにその通りです。これも大事な点なので少し掘り下げて論じておきます。

ここから述べることは、最初に沖縄の女性たちで作る「基地と軍隊を許さない女たちの会」の方たちが主張し始めたことなのですが、軍隊と性暴力には強い親和性があります。
というのは、アメリカ人とて平均的な若者は人を殺すことができないそうです。少なくとも大きな心理的な抵抗があります。軍隊はこの抵抗心をつぶして、人を殺人マシーンに変える組織です。
そのために兵士の中の心の中にある「お母さん」を殺すことが問われているそうです。なぜかというと、人は、とくに若者は、「こんなにひどいことをしたらお母さんはどう思うだろう」という思いが、暴力への心理的なストッパーになっているのだからだそうです。

そのために心の中の母を殺す。そのことが女性の尊厳に対する侵害につながり、ひいては性暴力に発展しやすいというのです。
ただし最近では米軍は兵士=男性ではありません。女性兵士もたくさんいます。アフガン戦争やイラク戦争の中で、米軍の中にはものすごい性暴力がはびこっているのですが、その中には女性上官が男性兵士に性暴力をふるうことも含まれています。
僕はこの場合も、彼女の中のお母さんが殺されてしまったのではないかと思います。「基地と軍隊を許さない女たちの会」は、このことに気がついて「基地」だけでなく、人間を殺人マシーンに変える「軍隊」という組織そのものを許さないという立場をとって活動してきています。

ちなみに、こうした米軍の姿をリアルに撮った映画に『フルメタル・ジャケット』というものがあります。必見です。前半で兵士たちの訓練シーンが出てくるのですが、教官をしているのは役者ではなく、もともとは演技指導に来ていた本物の教官です。
なぜ本人が出演することになったのかというと、訓練の中で、ものすごいスラングを使って兵士たちを罵倒し続け、それに「イエッサー」と言わせ続けるのです。もちろん母親への罵倒もすごい。そこに性的な表現が混じりこみます。
実はこれを聞いた役者さんが、「道義的に言って、とてもそんな言葉は自分は言えない」ということになり、本物の教官の登場になったとのことです。(だから必見といってもみるのが苦痛な方もおられると思います。字幕で見る分にはともかく、とくに英語の堪能な方には辛いかも。)

ともあれそれらから、普通の良き若者だった人物が、軍隊に入ることで人格を変えられ、歪んでいってしまいます。そんな人々がそばにいるだけで、ストレスだけでなく、身に危険があるのが当然です。
その証左にアメリカはOECD諸国の中で、外を歩いていて、銃で殺される確率が一番高い社会です。これに対して、もっとも低いのは、軍隊がまだ人を殺してない私たちの国、日本です。町を歩いている人々の中の、殺人経験者の率が圧倒的に少ないからこそです。
こうした軍隊と暴力の問題、性暴力の構造からも、軍隊を近づけない方がいい。この点も非常に重要です。

(対話の中で、映画『ONE SHOT ONE KILL 兵士になるということ』も必見だと教えてもらいました。戦争大国アメリカの現実を描いてきた藤本幸久監督が、アメリカ海兵隊の新兵訓練に迫るドキュメンタリーだそうです)

続く

***

なお、レーダー基地反対のための行動を紹介しておきます。1つは署名。もう1つは明日、20日に京都市で開かれる集会です。良ければご協力を!

京丹後(京都)米軍レーダー基地計画を考えなおしてほしい!
http://goo.gl/LL5JSg

【9月20日】
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京都に米軍基地はいらない!9・20緊急集会
~止めよう経ケ岬のXバンドレーダー・危険な戦争準備を許さない~
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■日時 9月20日(金)午後6時30分~9時
■会場 キャンパスプラザ京都 第四講義室
      (京都駅から西へ徒歩5分) 
■参加費 500円


■主内容 丹後のたたかいの報告と住民からの訴え 
           9月7日・8日のフィールドワークの報告 
       これからのたたかいの課題・方針の提起など
■主催   緊急京都府民の会南部連絡会 http://no-xband-radar.jimdo.com/

◆ 京都に建設されようとする新たな米軍基地
京都府北部の丹後地域は、豊かな自然に恵まれた地域で、多くの人々が自然と共生して生活してきました。
ところが日米両国政府は今年の2月、丹後半島の最北端にある京丹後市の経ケ岬に約160人の米軍・米軍属が常駐する新たな米軍基地を建設し、Xバンドレーダーを配備すると発表しました。
経ケ岬のXバンドレーダーは、グアムの米軍基地を攻撃する弾道ミサイルの迎撃を目的としたもので、日本の防衛とは何の関係もありません。京都府北部には、イージス艦が配備された海上自衛隊の舞鶴軍港が存在しています。
このXバンドレーダー基地が建設されるならば、京都府北部の軍事化、戦争態勢が一挙に強化され、東アジアの軍事的緊張をさらに高めるものとなることは明らかです。

◆地元の住民の不安と怒り
京丹後市をはじめ丹後の人々は、この新たな米軍基地建設に大きな不安を抱いています。豊かな丹後の自然や漁場が破壊され、強烈な電磁波によって危険にさらされるのではないか。
米軍や米軍属による事故、犯罪が起こっても、日米安保にもとづく日米地位協定によって米軍や米軍属が特権的に保護され、住民の生活と命が脅かされるのではないか。
戦争が起これば、この米軍基地が攻撃の対象となり、丹後の多くの人々が犠牲になるのではないかと。まさにあたりまえの不安です。
8月7日に地元で開催された京丹後市による説明会では、住民の不安と怒りの声が噴出し、Xバンドレーダー基地建設に反対する意見が次々と表明されました。

◆ 私たちの声と行動で新たな米軍基地建設を止めよう
私たちは、このような丹後の人々としっかりと結びつき、Xバンドレーダー基地建設を中止させるために力を合わせていきたいと思います。
防衛省は関連自治体や地元住民にXバンドレーダー基地の受け入れを迫り、京都府知事や京丹後市長もまた、条件付きで受け入れるという意向を示しています。
事態は緊迫しています。この新たな米軍基地建設をとめることができるのは、私たち一人ひとりの声と行動だけです。
ぜひ、この9月20日の集会にご参加ください。平日夜の京都での集会ですが、京都のみならず大阪・兵庫・滋賀・奈良など関西各地からのご参加をお願いします。

緊急京都府民の会南部連絡会 
共同代表:大湾宗則・白井美喜子・上岡修・仲尾宏

 

 


 

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明日に向けて(741)福島原発汚染水大量漏れの考察(3) 東電が「実はもっと漏れていた」と次々に告白!

2013年09月18日 23時00分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20130918 23:00)

台風18号がもたらした「記録的な大雨」の中で、もんじゅと福島原発がまたしてもトラブルを起こしました。
このうちもんじゅのトラブルについては、すでに報じましたが、もんじゅの現状をモニタリングするデータ回線の切断そのものが、やはり台風によって起こった土砂崩れによるものでした。
このためケーブルが張り替えられ、17日午後8時50分頃にデータ送信が再開されました。42時間の送信停止でした。

これでもんじゅについては、ひとまず危機は去ったかと思いましたが、本日18日午前11時10分ごろ、今度は冷却材のナトリウムの漏えいを監視する検出器が停止してしまいました。使用済み核燃料などの貯蔵容器からナトリウムが漏れてないかを検出するものです。
中央制御室で異常に気づいて確認したところ、空気やガスなどを検出するために通常は開いている弁が閉じていたとのことです。約1時間後に復旧しましたが、なぜ弁が閉じてしまったのかは明らかにされていません。
また半島の先にあり、一本道しかないためのいざとうときの構造的な脆弱性はもちろん未解決なまま。今すぐ、重大な危機に向かっているということはないですが、それでももんじゅについては一刻も早く廃炉を決め、危険な液体ナトリウムが回っている状態をストップし、燃料棒を安全な場所に移すなど、解体に向かうことが大切です。


さて今回は同時に起こった福島原発の汚染水問題を分析したいと思いますが、こちらの方がより深刻であり、同時により裏がありそうです。というのは単に台風の風雨で汚染水が海に流れてしまったということにとどまらないからです。
おそらくはこのタイミングを東電が狙ったのだと思いますが、実はタンクからの沁みだしは1年8か月前から起こっており、その間、ずっと風雨によって放射能が流され、海に入っていたと思われることを東電が告白したからです。それだけではなく、これまで漏れてなかったはずの他のタンクからも、漏れていたとまで言い出しました。
いつものように東電は悪い情報を出すときは、これでもかというようにいっぺんに出してきます。そうすると実態も、もっとも悪いものが何かも、見えにくくなるからです。この「汚染水問題の連続展開」とでもいうべき事態を解析する必要があります。

情報を整理しましょう。まず台風で何が起こったのか。タンクの周りにあるコンクリートの堰(地上30センチ)が風雨によって溢れそうになってしまいました。そのため東電は、この堰のドレンバルブを開けて周辺に汚染水を流しました。
溢れそうになったから流した・・・といっても、実態は溢れたことと何ら変わらないのですが、その際、東電によれば汚染水は、ベータ線を出す核種が1リットルあたり24ベクレルで、ストロンチウムの排出基準である30ベクレルを下回っていたから問題ないと判断したと言います。
そのためガンマー線核種であるセシウムについては測りもしませんでした。汚染水をストロンチウムによるものと仮定し、セシウムについては無視して排出したのです。流した総量は1130トンとされています。

ここでまず問題を指摘すると、福島原発に限らず、海への放出規制が、1リットルあたりの値で測られていて、総量が問題となってないことです。いわば薄めればいくらでも捨てられる。実際、今回も1130トンという膨大な量が排出されています。
その多くは排水溝に流れ込んで海に出てしまったでしょう。しかもこの排水溝の出口は、福島原発の前の港湾とは別のところにあります。安倍首相が「完全にブロックされている」などと語った場所よりももっと遠いところからじゃんじゃん排出しているのです。
たとえ1リットルあたり1万ベクレルあったとしても、1リットルしか放出されないなら海に漏れる量も1万ベクレルになります。しかし今回は30ベクレル以下といっても1130トンです。ではどれぐらいが出たのか。ベータ線核種で約885万ベクレルと推定されています。これ自身が大問題です。

しかしこの1リットル30ベクレルという「基準」を上回る汚染水の排出もされてしまったという。15日午後1時過ぎ、「Bエリア」のタンク群から1リットル当たり37ベクレルの汚染水が漏れ出したというのです。ただし5分間のことで、総量は少ない。というか全体の話しの中ではこれは「ささい」なことで、むしろ他の話との混同を誘っているようにしか見えない。
より問題があると思われるのは、8月19日に高濃度の汚染水300トンが漏れた「H4」タンク群近くの用水路で、タンク群からの排水をせき止める土のうが流れてしまい、2時間にわたって水をせきとめることができなかったことです。
ただこの点も非常にわかりにくい発表になっている。H4のタンクの堰から漏れたとは書いていない。その近くの排水路が(B排水路)が、海に流れ出ている次の排水路(C排水路)に合流する前を土のうで防いでいたけれど、それがはずれたというのです。

H4タンクから8月19日に300トンも漏れ出したのは、ベータ線で8千万ベクレルというとんでもない値のものでした。それが周辺の地面などにも浸透している。そこを流れる雨が流れ込むのがB排水路で、だから猛烈に汚染された地面の上を流れた雨が海に入らないように、C排水路との合流を止めていたと思われます。
しかしそれならこの付近に降った雨自身はどうなるのか。まさか雨をすべてタンクに入れるわけにはいかない。しかし排水路をせき止めれば行き場を失うはずです。
それで当該の土のうの様子がどうなってみるかを調べると、ただ流れてくる排水路に並べられていただけのものであることが分かります。これが押し流されたというのですが、水量が増えれば、水は土のうを越流するだけではないか。これで何が止められていたのかもよく分かりません。以下、東電の配布資料をご覧ください。

福島第一原子力発電所 台風によるB排水路土のうの流出に関して
東京電力 平成25年9月17日
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130917_02-j.pdf

ここから考えられることは、タンクから漏れ出して地表を汚染していた放射能は、雨によってどんどん海に出ていたのではということですが、なんと17日になって東電が「その通りだ」という発表しました。ここが一番、重要な内容なので、読売新聞の記事をそのまま貼り付けておきます。

***

汚染水、1年8か月間流出の可能性…東電発表
読売新聞 9月18日(水)7時57分配信
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130917-OYT1T01024.htm

福島第一原子力発電所の貯蔵タンクから漏れた汚染水中の放射性物質が、雨水とともに約1年8か月間にわたって、周辺の地中や港湾外の海に流出し続けていた可能性があると、東京電力が明らかにした。
東電の説明では、2012年1月と2月に、2区画のタンクからの汚染水漏れを見つけ、漏水部分をふさぐ補修工事を行ったが、タンクを囲む汚染水の外部流出を防ぐせきの排水弁は当時から開きっぱなしにしていた。先月に300トンの汚染水漏れなどが見つかったタンクがある2区画とは別だった。
東電は15日、台風18号の接近に備えてせき内にたまった雨水を採取し、検査を実施。その結果、この計4区画のせき内の雨水には、ストロンチウムなどの放射性物質が1リットル当たり17万~2400ベクレル含まれ、国の放出基準値(同30ベクレル)を大幅に上回っていた。
東電は17日、「せき内に残っていた放射性物質が雨水と混ざり、排水弁を通じてせきの外に流出した可能性がある。外洋への流出も否定できない」と話した。

***

なんと、1年8か月にわたって、タンクから漏れ出した汚染水が、雨水とともに海に流出し続けていたというのです。台風による大雨のために、タンクのまわりの堰から排出したものが1130トンになったという話をしている最中に、「そんなことは1年8か月前からやっていました」と言い出したのです。
世の中が全体として、台風の被害に意識を奪われているときに、東電も福島原発が台風の影響を受け、汚染水を流してしまったという話から始めながら、いきなり今回の台風とは関係のない、これまでの1年8か月の汚染水の雨水による海への漏れを語りだしたのです。
さらに同じく17日、東電はこれまで漏れが確認されていたのとは別の、新たな7つのタンク区域でも、過去に汚染水漏れが起こっていたということも発表しています。タンクの位置などの図がある東京新聞の記事をご参照ください。

福島第一汚染水 別の7タンク群漏出か
東京新聞 2013年9月17日 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013091702000227.html

話しをまとめましょう。初めに東電は、今回の台風でタンクの周りの堰が溢れそうなので、排水をした。1130トンだった。ベータ線核種で最大でも1リットル20ベクレルで、ストロンチウムの法令基準30ベクレルを下回っていると発表しました。
ところが続いて、一か所では37ベクレルあったと言い出し、さらに8月に300トンも漏れた高濃度の汚染地帯のそばの排水路が、他の排水路と合流する地点の土のうが流されてしまった。2時間かけて直したと発表。ああ、やはり法令を上回る汚染水が漏れたのかと思える内容を語ったことになります。
その後、17日になって、このような汚染されたところを雨水が流れ、汚染水が海に入ったことは1年8か月前からあった。実は他のタンク区域からも漏れていた・・・と言いだしたわけです。この一連の事態の中で一番、重要なのは1年8か月、他のタンクからも漏れていて、それが海に入っていたとという事実です。

端的に言って、この1年8か月、この重大な事実に気が付かなかったのか。そんなことは絶対にない!確実に分かっていたはずです。その発表の機会をうかがっていて、今回の台風被害のどさくさに紛れて打ち出したとしか思えません。
さらに東電がなぜ今、この時期、隠していた汚染水のことを一気に語りだしているのかというと、明らかに、安倍オリンピック招致発言の大嘘の影響があると思えます。なぜか。これで東電は政府に対して一気に有利になったからです。
なにせ東電が「漏れている」と言っても、政府が「そんなことはない」とかばってくれるわけです。絶対に今はこの件で政府から責められることはない。なぜか。今、東電を責めたら、安倍首相の大嘘発言が鮮明化するばかりだからです。政府は愚かにも、何があっても汚染水が「完全にブロックされている」ことにしなくてはならなくなってしまった。

私たちの危機は実はここにこそ大きくあることを認識すべきです。どういうことか。東電の汚染水管理は完全に破たんしているのです。しかもかなり前からです。汚染水は原子炉がメルトダウンして以来、一貫して海に漏れ出ていたのでした。
その上、タンクに一部を移してもそこからも漏れ出し、雨が降るたびにそれもまた海に流れ込んでいたのでした。地下水の流入による海への直接な流れも、くみ上げたタンクが次々に漏れを起こしてしまうこともまったく止められずに来たのです。汚染水の海への流入は一貫して続いていた。
しかし安倍首相が大嘘の国際公約をしてしまったために、政府はなんとしてもその事実を認めるわけにはいかなくなった。東電がどんなに失敗をしていようが、政府が自らのためにそれを隠し続けなければならないはめに陥ってしまったのです。だから東電はここぞとばかりに「実は漏れていた」情報を出しているに違いない。

東電の狙っているものは何か。ただただ自らの訴追を逃れることだけです。東電の発表に汚染水問題を解決する何らかの意図があるわけではない。そうではなくて、今のうち出せるだけの不利な情報は出しておいて、政府に責任をとらせ、金も出させ、自分たちは完全につぶされることのない道を切り開こうとしているのに違いない。
そして政府はその罠にまんまとはまってしまったと言えるのではないか。その意味で安倍首相は、自らのパフォーマンスで、東電にイニシアチブを握られてしまったと言えます。東電に強気に出れなくなってしまった。東電を悪者にせずに、しりぬぐいをさせられる形に自らはまり込んでしまったのです。
しかしそうなると今後は、東電と政府がなれ合いつつ、事態の深刻化を覆い隠して進むことになります。そこにこそ私たちにとっての最も大きな危険性があるのです。

明らかにしなければならないことは、台風の問題以前に、汚染水漏れが激しく起こっていたという事実です。一番、重要なのは、地下水が流れ込んできて、1日に400トンもさまざまな箇所の汚染水がまじって、海に流れ込んでいたことです。
同時にタンクへの貯蔵も失敗し、繰り返し敷地内に漏れ出していて、それもまた風雨によって海に入っていしまっていた。その意味で、汚染水問題一つとっても、福島原発はまったくのアンコントロールな状態にあるのです。
この状態をはっきりと認め、事故収束宣言の撤回を世界に向けて明らかにし、国を挙げて、事故収束に向けた最大限の努力を傾注することをこそ公約しなければなりません。これにはいくらお金がかかるかわからないのですから、こんな状態でオリンピック開催なんてもってのほか。とてもそんな余裕などありません。

私たちはこのことをこそ内外で大きな声をあげて訴えていこうではありませんか。もう一度いいますが必要なのは、事故収束宣言の撤回と、危機の宣言です。またまったく対処能力を失い、倫理観ももともと欠如している東電をここで断固として処理、処断すべきです。倒産させて完全な国有化をはたすべきなのです。
汚染水問題が私たちに突きつけているのはこのことです。


 

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明日に向けて(740)もんじゅでトラブル、道路も寸断・・・自然災害と原発災害双方からの避難準備の強化を!

2013年09月16日 23時00分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20130916 23:00)

台風18号が日本中を席券しました。とくに京都府の福知山市、京都市などで川が氾濫し、大きな被害が出ています。すでに「明日に向けて」の(734)で、「特別警報が出たら「ただちに命を守る行動」を!」というタイトルで水害対策を呼び掛けましたが、その「特別警報」が今回、初めて京都府と滋賀県に発令されました。
この間、明らかに雨の降り方、気象の変わり方が従来と変わってきています。原因として温暖化などが考えられていますが、ともあれ事実としておさえるべきことは、災害に対するこれまでの想定が次々と突破されてしまっていることです。災害対策の見直しが必須です。
また、その上に重要なのは、今回の台風災害でも原発サイトでのトラブルが重なった点です。自然災害と原発災害を同時に起こるものとして備えねばならない必然がより大きくなりました。この点を分析するために、今回は、現にトラブルが継続中のもんじゅの問題について分析しておきたいと思います。

もんじゅに起こったのは、もんじゅの原子炉の状態などをモニタリングし、原子力規制庁下の原子力安全基盤機構(JNES)に自動送信するシステムにトラブルが生じ、データ伝送ができなくなったことです。16日午前2時56分に発生しました。
同時に台風18号による2か所の土砂崩れが重なりました。1か所はもんじゅから約2.5キロ離れた県道上ですが、もんじゅにつながる一本道であるため、もんじゅへのアクセスが遮断されました。さらにもう1か所、もんじゅ敷地内の正門付近でも土砂崩れが起きました。
このためシステムトラブルを修理するエンジニアが現場に入れない事態が生じてしまいました。これを書いている16日23時現在、なんとかエンジニアが入れたようですが、すぐさま修理を行うことができなかったこともあって、システム回復の目途が立っていません。このためもんじゅは今、監視体制が手薄な状態にあります。

問題のシステムは「緊急時対策支援システム(ERSS)」と名付けられたものです。これは原発事故などの緊急時に、当該の原発から送られてくる情報を解析し、問題のプラントの状態や事故の進展を予測するシステムです。
「情報収集システム」「判断・予測支援システム」「解析予想システム」から成り立ち、このうち「情報収集システム」が各原発サイトからの情報の自動送信システムと、受信システムで構成され、後者は、経産省の安全保安院・緊急時対応センター内に設置されています。
あとの2つは、入力された情報と、これまでデータベースに蓄積された情報を比較・解析し、事故状態の判断と、その後の進展予想を計算するものです。前述の原子力安全基盤機構(JNES)におかれています。

このシステムが立ち上げられたのはJCO事故による原子力災害法の制定と、防災基本計画改定を契機としています。重大事態が発生した場合の現状把握と、瞬時の予測が目指されました。さらに新潟県中越沖地震を踏まえ、大規模自然災害発生時にも、プラントから情報が伝送されるようになりました。
また中国電力管内のダムでデータ改ざんがされたことを契機に、原子力事業者の「隠す行為」へのけん制効果をも狙ったものとして、情報の常時自動転送システムが作り出されたのです。
ところが福島第一原発事故に際しては、全電源が喪失されたため、このせっかくのシステムがダウン。もっとも重要なデータが得られませんでした。このため、原子力規制庁は、同庁発足後に最重要課題としてこのシステムの運用改善に取り組み、昨年9月に同システムの「運用マニュアル」を策定しました。以下にURLを示しておきます。

緊急時対策支援システム(ERSS)における運用マニュアル(内規)
平成24年9月原子力規制委員会 原子力規制庁
http://www.nsr.go.jp/activity/bousai/data/120919_erss00.pdf

ところが、今回、このシステムのうちのもんじゅからの送信が途絶えてしまったのです。システム側からみれば、もんじゅの様子がまるで分らなくなってしまったことになります。
これに対して、原子力規制庁は、もんじゅを管轄する原子力開発機構に対し、電話やFAX、メールなどでデータを送るように指示したとのことですが、システム全体のことを少し調べてみると、それではまったく意味がないことが見えてきます。
というのは、さきほどのマニュアルのP25~27、「表1―3 研究開発段階発電用原子炉施設 常時伝送データ一覧(もんじゅ)」をみれば明らかなように、常時伝送情報は約140項目にも上るからです。

もんじゅで何らかのトラブルが起こった時、これらの数値に異変が記録され始めます。それがリアルタイムで収集されて、データベースとの照合のもとでの計算に回され、ただちに現状把握や、予想がはじきだされるわけです。
しかし140もの項目について、電話・FAX・メールなどを使っていては、膨大な時間がかかってしまいます。あるいは情報の誤記、ご伝達なども生じやすい。それが重大な間違いであれば、たちまち計算ミスになり、現状把握も予測も間違ってしまうことになる。
そのため、常識的に考えて、非常時には、電話・FAX・メールなどで代替できるシステムではないのであり、それを行っている現状は、事実上、システムが死んでいる状態なのです。

もちろん、もんじゅそのものにトラブルがない状態であれば、システムもとくに威力を発揮せず、計算が行われなくても問題はありません。だから電話などでのんびり情報を送っていても問題にならないのかもしれません。
このシステムは、非常時にこそ期待された本来の力を発揮するように設計されたものだからです。ということは現状のもんじゅは、非常な事態になった場合にそれを把握するシステムそのものがダウンしている状態にあることになります。
その意味で、現在、炉心などに何らかの危険が迫っているという兆候があるわけではありませんが、非常事態時のモニタリングシステムがダウンしているという形で、危険な状態におかれていることをみておく必要があります。過去に1万点以上の点検漏れのあったずさんな管理のもんじゅがです。

さらにこうしたシステムのダウンを、すぐに直しにいけないというのは、もんじゅの決定的な脆弱性のうちの一つです。それはもんじゅをはじめ、日本の多くの原発が、過疎地に建てられてきたことに孕む構造的脆弱性でもあります。
これでは原子炉にもっと深刻な何かが起こった時、たとえば福島原発事故のように、自然災害の中で、電源喪失などが起こった時、すぐに現場に急行して対応することができない可能性が大であることを物語っています。
今回はたまたま土砂崩れが2か所ですみましたが、もっと多発する可能性があります。いや、今回の降雨で地盤が緩んでいるために、可能性は確実に高まっていると言えます。

これらから言えることは何か。一つにこのシステムが復活するまで、もんじゅに対しては最大級の警戒をしなければならないということです。今、事故があったら、国の側のシステム的な防備はまったく手薄です。
そのため危機の兆候があったら、ただちにできるだけ遠くに逃げた方がいい。事故の状態や進展の方向性を計算するシステムがダウンしているのですから、どんな兆候でも対応した方が無難です。
もんじゅのお近くの方は万が一の観点に立って、避難準備を行ってください。またもんじゅで何かあった場合は、通常の原発よりも危険ですから、僕のいる100キロ圏内に入る京都市などでも万が一の観点に立った備えをした方が良いです。

さらにもう少し長いスパンで見るならば、今後、自然災害と原子力災害の複合事態を想定した対策の強化を図る必要があります。対策の大きな柱が避難計画ですが、自然災害の中での原発災害からの避難を考えなくてはいけない。というよりも、今後、私たちは自然災害に見舞われたときに、常に原発災害を意識する必要があります。
台風や豪雨、竜巻などが、原発を襲うことを嵐が来る前から想定しておく必要があるということです。そのためには水害で避難するときには、さらに原発災害で避難することが重なることも想定して行動した方が良い。実際に、福島第一原発事故のときはそうだったのですから。忘れ去られがちですが、これほど恐ろしい実例はありません。
もちろんそれは非常に困難なことですが、平時に可能な限りの対策を練っておけば、その分だけ非常時に命を守れる可能性を広げることができます。まずは自然災害と原発災害の双方について、基礎的なことを知っておくこと。学習を深めておくことが大事。さらに双方を想定した避難計画を各自でたてておくことがとても重要です。

気象庁は、特別警報が出たとき、私たちに「直ちに命を守る行動をとる」ことを求めていますが、そのときは同時に、お近くの「原発の今」に十分な警戒を払い、直面する水害に、原発災害が重なりうることをも意識して行動しましょう。
そのための準備、訓練を重ねていきましょう。かっこたる信念とリアリティを持ち、自然災害対策+原発災害対策を進めていきましょう。

 

 

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明日に向けて(739)東京都新宿区、兵庫県加古川市、京都市左京区・北区でお話しします。東山自然観察会も!

2013年09月14日 21時00分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20130914 21:00)

月末から来月初めの講演スケジュールなどお知らせします。
9月27日東京都新宿区 JICA地球ひろば601号室で18時から。
9月28日兵庫県加古川市別府町中島会館で午後2時から。
9月29日京都市左京区岩倉論学社で午後2時から。
10月4日京都市北区ライトハウスで午後6時半からお話しします。

東京では、せっかくですから汚染水問題と東京オリンピック問題、および東京の放射能汚染についてじっくりとお話ししたいと思います。
他のところでも汚染水問題を軸に原発の今をお話しし、オリンピック問題にも触れるつもりです。お近くの方、ぜひご参加ください!

10月5日は午前9時45分地下鉄蹴上駅集合で、東山(主に高台寺山・清水山あたり)に自然観察会に行きます。
ここは、僕の自然フィールドの師匠、主原憲司さんが、必死になってナラ枯れ被害を食い止めた地域。全国でも本当に珍しい防除成功フィールドです。
被害地を案内すると、枯死してしまった樹をお見せしたり、伐採されてぽっかりとそらに空いた空間をお見せしたりで、胸が痛むのですが、この地域は違う。
防除跡を残しつつ、しっかりと生き延びてくれた木々をお見せすることができます。
ただ歩いているだけでも、京都の町のすぐそばに、こんなにきれいな林があるのかと声をあげたくなるようなフィールドです。
山の好きな方、緑や木々の好きな方、ぜひご参加ください!

以下、それぞれの企画案内を貼り付けます!

*****

9月27日 東京都新宿区

昨今、子どもたちをはじめ、福島の原発の影響を直接に受けておられる方々の生命や健康が危惧されるような報道が多く見受けられます。
政府関係者や原発関連企業の対応を見ていても、心配は募るばかり・・・。
国外の報道では、太平洋の海水汚染の観点から、日本人は被害者であるのみならず加害者でもあるのだというようなものもあります。
これまで直接的な影響を受けていない方々も、口にする魚を厳選しなければならなくなるでしょう。
様々な情報や意見が飛び交う中で、誰もが原発の影響を受ける可能性があります。ご自身とご自身の大切な人の身を、ご自身の力で守らなくてはなりません。

今回は、震災後福島に度々足を運び、原発、放射能など情報を収集し、精査し、多くの人が納得できる視点を提供されているフリージャーナリストの守田敏也さんをお招きし、バランスの良い視点を提案していただきます。
そして、最も懸念される「内部被曝」のメカニズムと影響、避け方などを学びたいと存じます。
どうぞ、 皆さまお誘い合わせの上お越しください。

※席数に限りがございます。ご予約は mail@npo2050.org またはNPO2050事務所に直接ご連絡ください。

テーマ: 『どうすれば内部被曝を避けれるか?』
講師: 守田敏也氏 フリージャーナリスト

と  き:  平成25年9月27日 (金曜日) 午後6時 ~ 8時
ところ: JICA地球ひろば 601号室 (東京都新宿区市谷本村町10-5  各線「市ヶ谷駅」より徒歩10分)
かいひ: 会 員   500円  非会員  1,000円

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9月28日 兵庫県加古川市別府町

放射能漏れの中でどう生きる

社会を変えるのは私たち!
汚染水毎日3百トン流して、魚食べられへんし、売れへんし

目を離せない 福島原発事故 いまどうなってるの

守田敏也講演会
とき9月28日(土)午後2時開会
ところ中島会館(別府町)
【資料代500円】

主催 別府9条の会
連絡先 加古川市別府町別府672-14 菅野方TEL : 079-437-4480

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9月29日 京都市左京区岩倉

3・11で人生が変わった人は多い。
守田敏也さんもその1人。事故の可能性を予言していた高木仁三郎さんを再読していて、泣いたという。
その涙からブログ「明日に向けて」が始まった。新聞TVにはない情報分析があり、多くの人が頼りにしているのである。

汚染水について、安倍政権は「状況はコントロールされている」「健康問題は今までも、現在も、将来もまったく問題ない」と言っている。(五輪招致演説)。
実相はどうなんだろうか?9月29日はそこから対話を始めよう。

守田さんとは2001年のピースウォークから出会っている。マルクス主義への評価とか私と違う点がある。でも、それは小事。
3・11で時代が変わった。幕末維新、敗戦のように。守田さんも、私も・・・変わった。
9月29日、対話しよう。話を聞こう。

by虫賀宗博(論学社)

2013年論学社9月例会

9月29日(日)午後2時~4時半
論学社(左京区岩倉中在地町148 TEL0757110334

守田敏也さん(フリーライター)
「原発ゼロの日へ―50年かかるのか!?」
参加費1000円 要申し込み 交流会午後5時~7時(カンパ制)

詳しくは下記に
http://blog.rongakusha.com/

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10月4日 京都市北区

10月4日(金)午後6時半より
京都ライトハウスにて

詳細未定

*****

10月5日 京都市東山

ナラ枯れ自然観察会in東山 〜守田敏也さんと行く京都の山のいまを見つめるツアー〜

「ナラ枯れ」という言葉を聞いたことがありますか?
ナラ枯れとは、主にカシノナガキクイムシを原因としたコナラ、ミズナラなどの集団枯死のことです。
近年、京都でも送り火の場である大文字山、清水寺や高台寺の社寺林を含む東山、延暦寺の比叡山などにも被害が広がっています!
なぜ京都の山と森でナラ枯れが急速に進行しているのでしょうか・・・
東山を実際に登り、京都の山と森にしのびよるナラ枯れの現状を見つめ、豊かな自然を残していくためにできることを一緒に考えてみませんか?

 *守田敏也(もりたとしや)さんプロフィール
同志社大学社会的共通資本客員フェローなどを経て、現在フリーライターとして取材活動を続けながら、社会的共通資本に関する研究を進めている。
ナラ枯れ問題に深く関わり京都大文字山での害虫防除なども実施。原子力政策に関しても独自の研究と批判活動を続け、東日本大震災以降は被災地も度々訪問。
ボランティアや放射能除染回復プロジェクトなどに携わってきた。

【日時】2013年10月5日(土)10時〜15時(9時45分集合)*小雨決行
【場所】東山(東山山頂公園を経て高台寺山、清水山付近)
    集合場所 地下鉄蹴上駅2番出口
【持ち物】お弁当、水筒、雨具、歩きやすい靴、帽子
【参加費】1000円
【対象】高校生、大学生、20〜30代の社会人、どなたでもナラ枯れについて知りたい人
【定員】20名
【申し込み】Facebookで参加をクリック
https://www.facebook.com/events/517558064985768/

主催:ナラ枯れ自然観察会実行委員会

 


 

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明日に向けて(738)安倍首相の大嘘を世界に告発しよう!(NHKWORLDの活用を!)

2013年09月13日 22時00分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20130913 22:00)

みなさま。東京五輪招致のために安倍首相が大嘘をついたことことに対して、さまざまな人士が否定や批判の声を上げ始めています。
その一つに、なんと東京電力の姿があります。 同社の山下和彦フェローが、民主党議員に「安倍総理大臣は、IOC=国際オリンピック委員会の総会で、『状況はコントロールされており、まったく問題はない』と述べたが、発言のとおり、状況はコントロールできていると思うか」と問われ、「今の状態はコントロールできていないと考えている」と答えたのです。
これをNHKが報じているのですが、日本語放送とまったく同じ内容が海外向け英語放送でも流されています。記事内容には、菅官房長官の見苦しい首相擁護なども含まれていますが、よい機会ですので、ぜひこの英文を活用して、海外の知人・友人や、英語圏の人々にこの内容を伝えてください。
英語を読まれない方も、日本語版を読めば内容をつかめるので、ぜひ使って欲しいと思います。英語が堪能で、英語圏の友人がいる方から拡散してもらうのもいいと思います。僕はこれは、日本でこの事態を見届けているものの義務だと思います。世界に事実を伝える必要があります。

また東京オリンピック開催の問題を論じる非常に優れた論考をFACEBOOKの友人が教えてくれましたので紹介します。

あえて熱狂・東京オリンピックの死角を問う
http://diamond.jp/articles/-/41573

この記事では以下の点が書かれています。

1、政治家の嘘は世界では国内以上に厳しく咎められる。いずれ責任を問われる可能性がある。
2、東京五輪の真の狙いは、東京の湾岸開発だ。
3、この結果もたらされるのは、東京が輝き地方の影が増すことだ。
4、しかし汚染水対策など難問山積。「重病人を抱えた家庭が、隣近所を呼び集めて宴会を催す」のが東京五輪だ。
5、「東京カジノ」構想までもが便乗しようとしている。
6、成長期待の一本道ではなく、新しい時代への想像力が問われている。

読み応えがあります。ぜひご参照ください。

以上、さまざまな手段を使って、安倍首相の嘘を世界に告発していきましょう。今宵はNHKWORLDをご活用ください!
以下、日英両語のニュースを貼り付けます。英語版の前には、僕が書いた簡単な英語の紹介文もつけておきます。

*****

東電幹部「汚染水の制御できていない」
9月13日 17時1分 NHKNEWSWEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130913/k10014516761000.html

東電幹部「汚染水の制御できていない」

東京電力の幹部は、民主党が開いた会合で、福島第一原子力発電所の汚染水問題について、「今の状態はコントロールできていないと考えている」と述べました。
これについて、菅官房長官は、貯水タンクから汚染水が漏えいしている個別の事象について述べたもので安倍総理大臣のIOC=国際オリンピック委員会の総会での発言とは矛盾しないと反論しました。

民主党は、福島第一原発の汚染水問題への対応を検討するため、政府の担当者や東京電力の幹部らを呼んで福島県郡山市で会合を開きました。
この中で、東京電力の山下和彦フェローは、「東京電力として対策を取っているが、想定を超えたことが起きており、申し訳なく思っている」と述べました。
そのうえで、民主党の議員が、「安倍総理大臣は、IOC=国際オリンピック委員会の総会で、『状況はコントロールされており、まったく問題はない』と述べたが、発言のとおり、状況はコントロールできていると思うか」と質問したのに対し、山下氏は、「今の状態はコントロールできていないと考えている」と述べました。
これに対して、菅官房長官は、午後の記者会見で、「何回か厳しく問い詰められて発言したと承知している。東京電力に確認したが、発言の趣旨は、『貯水タンクから汚染水が漏えいしているという個々の事象が発生しているという意味だ』と聞いている。
こうした個々の事象が発生したとしても、対策を予防的、重層的に講ずることで、汚染水の影響が海洋に及ばないようにしていく」と述べました。
また菅官房長官は、記者団が、「安倍総理大臣のIOC総会での発言と異ならないのか」と質問したのに対し、「異ならないだろう。個々の事象として現実的にタンクから汚染水が漏えいしたことは事実だ。今までの1日1回のパトロールを4回にして応急的な対策を取るよう全力で取り組んでいる」と述べました。

民主・海江田代表「速やかに閉会中審査を」

民主党の海江田代表は記者団に対し、「東京電力が『コントロールできていない』と認めたことは重大な問題であり、安倍総理大臣がオリンピック招致の際に述べた事実と違う。
国会の閉会中審査は今月末になるという話もあるが可及的速やかに開くべきであり、臨時国会の召集も前倒しするよう野党一致して求めていきたい」と述べました。

*****

Dear my friends.
Our Prime Minister "Shinzo Abe" told a heavy lie.
TEPCO's Fukushima Nuclear Power Plant is not under control!!

Please read this report by NHK.
And tell your friend.

*****

TEPCO official: Leakage 'not under control'
Sep. 13, 2013 - Updated 09:39 UTC
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/news/20130913_36.html

A senior official from the Tokyo Electric Power Company has acknowledged that the radioactive water leakage at the crippled Fukushima Daiichi plant is not under control.

The government's top spokesman later said the assessment does not contradict Prime Minister Shinzo Abe's statement, delivered internationally, that the situation in Fukushima is under control.

TEPCO official Kazuhiko Yamashita was speaking at a hearing on Friday in Koriyama City, Fukushima Prefecture. The session was organized by the opposition Democratic Party, with officials from the government and TEPCO taking part.

Yamashita apologized for the radioactive water leaks, saying that what's happening now goes beyond TEPCO's assumptions.
A lawmaker asked if Yamashita agrees with Abe's statement made last Saturday at a general meeting of the International Olympic Committee in Buenos Aires.

Yamashita replied that he believes the current situation is not under control.

Chief Cabinet Secretary Yoshihide Suga later told a news conference that he heard Yamashita made the comment after being pressed several times for an answer.

Suga said government officials have confirmed with TEPCO that Yamashita was speaking in reference to independent incidents, including a leak of radioactive wastewater from a storage tank at the plant.

Suga said that even if such independent incidents take place, multi-layered steps will be taken to prevent the radioactive water from contaminating the ocean.

Suga said it is true that tainted water has leaked from a tank. But he said workers' patrols of storage tanks have been increased from once to 4 times per day, as part of all-out efforts to urgently deal with the problem.


 

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明日に向けて(737)福島原発汚染水大量漏れの考察(2) 汚染水垂れ流しの実態を構造的につかもう!

2013年09月11日 22時30分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20130911 22:30)

7月21日の参院選投票直後から汚染水問題が全面化しだしました。それまで汚染水の海への漏れ出しを否定していた東電が一転して事実の公表を行ったからです。これ以降、タンクからの高濃度の汚染水漏れなども起こってきました。
この汚染水漏れにさすがに世界のマスコミも反応し、東電や日本政府への批判が飛び交うようになりましたが、こうした中で安倍首相は、東京オリンピックの招致プレゼンに出向き大嘘をつきました。
いわく「状況は完全にコントロールされている」とか「汚染水は0.3キロ平米にブロックされている」・・・。

同時に、東京での五輪開催決定のどさくさともいえるようなタイミングで、検察が東電幹部をはじめ、福島事故の責任者を不起訴にすることを決定しました。
参院選、東電による海洋汚染認め、汚染水問題への政府の全面的関与の表明、東京五輪大嘘プレゼン、検察による福島原発事故責任者の不起訴は一連の流れとしてあります。
私たちに今必要なのは、この次から次へと続いている事象の中の、本質的な流れをつかむことです。そのために必要なのは、現在にいたる時間的、歴史的流れをもう一度捉え返していくことです。

汚染水問題として捉え返されるべきことは何でしょうか。

まずはおさえるべきは、福島第一原発がどのような状態になっているかです。ご存知のように福島1号機から3号機は、大地震によってメルトダウンしてしまいました。炉心にあった燃料体が原子炉圧力容器を突き破り、原子炉格納容器の底に落ちてしまったのです。
東電は格納容器の下部にたまっていると言い続けていますが、多くの人士が、格納容器をも突き破り、地中に埋まってしまっているのではないかとも推測しています。
いずれにせよ、周辺は今もものすごい高線量地帯であり、人はおろかロボットも近づけなくて、実態を把握することが到底、不可能な状態にあります。

問題はこの燃料体が今も高熱を発し続けていることです。京都大学の小出裕章さんによれば、ウランは核分裂をすると放射能量がもともとの量の1億倍にもなってしまいます。
そこから放射線が出続け、エネルギーを発し続けます。これを核分裂の熱と分けて「崩壊熱」と呼びます。「崩壊」とはある放射性物質が放射線を出して、違う物質に変わる物理現象です。
このため核分裂を終えた核燃料は、冷却し続けなければなりません。熱を取りつづけなければならないのです。それができなくなってメルトダウンしてしまった今も、熱を取らなければどんどん高温化し、たちまち再度の大きな危機が現出してしまいます。

そのために事故以来、必死になって炉心に注水が行われてきたわけですが、原子炉が圧力容器も格納容器も、把握できない壊れ方をしているため、各所から中に入れた水が漏れてしまう状態にあります。
当初(2011年5月ごろ)には、原子炉を水によって満たして事故収束をめざす「水棺」の創出が目指されましたが、破たんしてしまいました。
このため今もなお、注水を行い続けているわけですが、これが核燃料と接して、熱を奪いながら高濃度に汚染され、原子炉建屋の中に貯まってしまうわけです。現在も建屋の中には高濃度汚染水が推定7万5千トンも貯まっています。(東京新聞7月26日)

これだけでも大きな問題なのですが、さらに事態を深刻化させているのは、福島原発サイトが、阿武隈山系からの大きな地下水脈の上に立地しているため、山側から1日1000トンもの地下水が流れてくることです。
そんなところになぜ原発を建てたのかと思いますが、それを横におくとしてもこのうち400トンが建屋の中に流入してしまっています。そのため炉心の冷却を循環型にしても連日400トンの汚染水が増えてしまうわけです。
それではすぐに建屋地下がいっぱいになり、汚染水が地表に流れてしまうのが明らかなので、東電はこれをくみ上げ、ゼオライトなどでセシウムを回収したのちに、タンクを建てて、そこに回収して、とりあえずの貯蔵をしてきたのです。8月現在でタンクの数が350基。汚染水の総量は34万トンです。

今年になってからの汚染水問題は、まずはこの原子炉建屋からくみ上げて、セシウムの除去を行う前の貯蔵先であった地下貯水槽でおこりました。
貯水槽といっても底にビニールシートを数枚重ねただけの非常に安易なもので、それから汚染水がしみだしてしまったのです。それが今年の4月に起こったことでした。東電はこの貯水槽の汚染水も、タンクに移送しました。
ところが5月ごろから、原子炉の海側にある地下水汚染観測用の井戸から、たびたび高濃度の汚染が発見されるようになりました。東電は繰り返し、事故後に発生した汚染水が周辺の土壌に沁みこみ、地下水に接して汚染している。海には到達していないと言い続けました。

しかし東電は、参議院選挙の終わった翌日7月22日に記者会見を開き、原子炉周辺で観測されていた汚染水が、海に漏れ出してることを認めました。
これはどういうことだったのか。東電によれば、原子炉から海に向けてトレンチと言われる地下トンネルが掘られています。そこには冷却用の取水と排水を行うパイプが敷設されており、同時に電源などの無数の配管も配置されていました。
そのトレンチから地上に向けて立て坑(ピット)と言われる直径7メートルの穴があけられていますが、このトレンチと立て坑(ピット)に、事故直後に発生した高濃度の汚染水が貯まっており、それが地下水と混じって、海に出てしまったというのです。

この点をもう少し詳しく解説します。そもそも汚染水問題は今年になって始まったのではなく、2011年4月にこのトレンチを伝わった高濃度汚染水が大量に海に流入されているのが発見されたのでした。
このとき東電は液体ガラス材などを投入し、この漏洩を止めたと発表しました。このときの漏れは520トンと見積もられました。
しかしトレンチはそれぞれの炉から海に向けて縦横無尽に走っており、とても地上から点検できるものではありません。原子炉を破壊した地震と津波によってどのような損害がでているのかまったく把握しようのない状態です。地下にあるので目視ができず、監視のための機器などもない。このうち漏洩を止めたのは目視できる部分でしかありませんでした。

ではここにどれぐらいの汚染水が貯まっているのかというと東電の推計で約1万1千トンです!(東京新聞7月30日)しかも濃度がものすごく高い。場所によって大きな違いがあるのですが、1号機2号機の間にあるトレンチからは1リットルあたりのセシウム値がなんと23億5千万ベクレル。法令限度の1500万倍のものが見つかりました。
このようにトレンチ内にかなりの濃度の汚染水が貯まっていることを東電が初めに発表したのは7月27日でした。
その後、どこの立て坑でどれぐらいの汚染が見つかったとか、情報が乱れ飛ぶように出されていきます。ストロンチウムもセシウムと同じように1リットルあたり何億ベクレルもあることが発表されました。

こうした発表をしている最中に、続いて東電は、8月2日に、実は地下水が毎日400トン、海に流れていたとの重大な発表をしました。しかも推定で2011年5月からです。当然にも地下水はトレンチなどのの汚染水と混じり、海に流れ続けていたのです。
このため膨大な汚染が起こったはずですが、東電はあえてこれを法令の一番甘い放射性トリチウムで計算。推定汚染を20から40兆ベクレルとしました。ちなみに放射性トリチウムの法令限度は1リットル6万ベクレル。福島原発は年間22兆ベクレルが許容されています。
東電は「それの2倍ぐらいだ。問題がないわけではないが」とうそぶきましたが、これはかなりの重大問題です。海洋汚染が2011年4月に止めたといいながら止められていなかったことを告白したのだからです。

端的に言って、そんなこと、2年以上も気が付かなかったのでしょうか。僕は分かっていたに違いないと思います。あるいは本当に気が付かなかったのだとしたら、東電は今、現場で起こっている基礎的なことが何も把握できていないことになります。

しかしこうした考察にマスコミが向かう前に、次の重大事態が発生しました。それが貯蔵タンクからの汚染水漏れです。発覚したのは8月20日ですが、どうも怪しい。僕にはタイミングを見計らっての発表に見えてしまいます。
ともあれ起こった事態は、急ごしらえで溶接が行えず、ボルト締めで作ったタンクの下部、おそらくはボルト締めのパッキング付近と思われる個所から300トンの汚染水がタンクの外に漏れてしまったということでした。
どれぐらいの濃度かというと、セシウムは除去されているのですが、ストロンチウムが1リットルあたり8千万ベクレル。法令の放出濃度限度の数百万倍です。それが300トン漏れたので、合計で数千テラベクレルと推定されています。(東京新聞8月21日)

原子力規制委員会は、当初これを事故の国際尺度のレベル1としましたが、すぐにレベル3に「格上げ」しました。しかし反対に言えば、その直前に公表された2011年5月から続いていたと告白された汚染水の混じった地下水400トンの海への流出は事故評価すらされなかったことになります。
こうした事態がありながら、安倍首相は、「状況はコントロールされている」「汚染水は0.3平米の中にブロックされている」と公言したわけですが、後者の数値は原子炉の直前のハノ字型の防波堤のある港湾の面積のこと。
しかし漏れ出した300トンの汚染水は、この港湾の外の外洋につながる排水溝を伝わって、海に流れてしまったことが8月23日に東電によって発表されています。東電が首相の言葉にうなづけなかった直接の原因でしょう。

さて、以上でこの間の汚染水問題の構造を把握することができたかと思いますが、ここまでまとめるまでに大変な時間と労力がかかりました。膨大な記事を読みましたが、さまざまな事象や数値が乱れ飛んでいて事態が把握しにくいのです。
また地下水の総量がどうなっており、そのうちどれだけが建屋に入り、どれだけが海に流れたのか、調べても調べても数値的にまだ僕が分かっていない点もあることもお伝えしておきます。東電資料を全部読み込めば分かるのでしょうがそこまでの時間がありませんでした。
このような困難な分析をしていると、こういう発表の仕方そのものが、人々の目を欺く手法なのだと思えてきます。いや実際にそうではないか。だからこそこの点に食らいつく必要を感じて分析を行いました。

ともあれ言えることは、次から次へと出されるめちゃくちゃな事態にマヒしてしまわずに、しっかりと批判精神を保ち、この事態に対決していこうということです。
今、起こっているのは大変な事故であり、汚染物質の漏えいです。にもかかわらず誰の責任も問われていない。というか責任者が逃げ出そうとしている。そしてそんなあり方にこそ、私たちの巨大な危機があるのです。
この危機を少しでも遠ざけるためには、民衆の側のウォッチ力を常に高め、原発の今の監視を続けて、危機を訴え続けることが必要です。大嘘で「勝ち取った」オリンピックの成功の大合唱にけして負けず、ともに批判精神を育て、行動していきましょう!

 

 

 


 

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明日に向けて(736)世界の信義を裏切った安倍首相の嘘を許さず東京五輪の危険性を訴えよう!

2013年09月10日 11時30分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20130910 11:30)

東京五輪開催が決定しました。なんということでしょうか。すでにさまざまな健康被害の出てきている東京、福島原発事故が収束などしておらず、深刻な海洋汚染が進み、いつまた事態が悪化するかもしれないこの国に世界のトップアスリートを集めて「平和の祭典」を行おうというのです。あまりにひどいです。
なかでも最も許しがたいことは、安倍首相が世界の信義をまったく裏切り、東電でさえも言ってない大嘘を使って、福島原発による放射能汚染の危険性を完全に隠そうとしたことです。
いわく。「(原発の)状況はコントロールされている」。「東京に悪影響を及ぼすことはない。私が保証する」。
メインスピーチ後の質疑応答では次のようにも述べました。「汚染水の影響は福島原発の港湾内〇・三平方キロメートル内で、完全にブロックされている」「必ず責任を完全に果たす」。

開いた口が塞がりません。もともと安倍首相には人間的な信頼を持つことなどできませんでしたが、しかしこんな大嘘を、一国の首相が、世界に向けて公言するなどということがあってもいいのでしょうか。
繰り返しますが、あの嘘を繰り返してきた東電ですら言ってないことです。それどころか9日の記者会見で、東電自身が首相の公言を否定する見解を打ち出しています。
これを報道した毎日新聞の記事から一部を引用します。「9日に開かれた東京電力の記者会見で、報道陣から首相発言を裏付けるデータを求める質問が相次いだ。担当者は「一日も早く(状況を)安定させたい」と応じた上で、政府に真意を照会したことを明らかにするなど、認識の違いを見せた。」
東電ですら否定せざるをえない大嘘なのです。私たちは世界の人々への信義にかけて、このあまりにひどい虚言を訂正しなければなりません。積極的に福島原発の危機、東京にも汚染が及んでいることをアピールする責務があります。

まず何よりも批判しなければならないのは、「原発の状況がコントロールされている」という大嘘です。コントロールされているどころか、核燃料がどういう状態にあるのか、何が起こっているのかも把握できていないのが現実です。だから原子炉から湯気が立つだけでも東電が事態を把握できず、解釈がクルクルと変わっていきます。それゆえ、私たちはそのたびに危険を感じ、避難の準備を進めざるをえない状況なのです。
しかも膨大な汚染水が発生して対処不能に陥っている。もっとも深刻なのは周辺から流れ込む地下水が、炉内の冷却に使われた高濃度の汚染水と混ざってしまい、東電の控えめな推定でも300トンという膨大な量が、2011年3月の事故以降、海に流れ続けているという事態です。
これに加えて、必死になって貯めてきた高濃度汚染水がタンクから漏れ出すという事態も加わっています。これがまた地下水を汚染してしまっています。対策として汚染除去装置のアルプスの活用が目指されてきましたが、これもトラブル続きで実用の目途が立ちません。
さらに今年3月にクーリングシステムがねずみによるショートによって一斉にダウンしてしまうなどの事故も起こり、現場が場あたり的な対処の連続で、ぎりぎりの状態で命脈を保っていることも明らかになりました。要するにまったくもってアンコントロールな状態が続いているのです。

そもそも、政府がこの事態を今になってようやく認めたから、前面にでて公金を投入することにしたのではないのでしょうか。東電のこれまでの対処で「状況はコントロールされている」のであれば、なぜこのような対処が必要だと言いださねばならなかったのでしょうか。
安倍首相もそんなことは分かり切っているのです。にもかかわらず東京にオリンピックを招致したいとの一点ですぐにばれるような大嘘をついたのです。もちろん狙いはオリンピックの経済効果と、自分の首相としてのポイントの獲得でしょう。
しかしそのために、たちまち東電ですら否定せざるをえないような嘘をついてしまった安倍首相は、私たちの国に対する世界の信頼を大きく損なったと言わざるを得ません。海洋汚染問題を世界にお詫びし、本当の事故収束にむけて世界の英知の結集を訴えかけることこそが本来なすべきことであるのに、その道も大きく遠ざけてしまいました。
僕はこんなことは、絶対に、いつまでも通用しないと思います。いくら嘘を繰り返しても事実を変えることはできないからです。なかでもいくら嘘をついても放射能は消えません。その意味でこの大嘘は必ず安倍首相自身に何らかの報いをもたらすでしょう。

しかしそれに私たち市民・住民が巻き込まれるのはまっぴらです。私たちは安倍首相が大嘘をついた限り、反対に真実を声を大にして述べ続ける責務があります。真実の第一は、福島原発の現状があまりに深刻であることです。
そして二つ目に、東京にも深刻な汚染があること、「東京に悪影響を及ぼすことはない」などとはまったく言えないことを明らかにすることが大切です。この点は東京に住んでいるみなさんにもぜひ自覚を深めていただきたい点です。東京安全宣言に巻き込まれ、放射線防護を怠ってはなりません。
汚染を指摘する根拠はいくらでもあります。まず事故の初期に放射性ヨウ素が東京まで到達して、飲料水を汚染したという事実です。残念なことにこの放射性ヨウ素を東京在住の多くの方々が吸わされてしまったのです。
そのための健康被害が今後、どんどん出てくることが懸念されますが、自分が汚染されたか否かを心配するのはなく、ぜひとも汚染されたと腹をくくっての対処を進めていただきたいです。参考までに、ヨウ素による水道水の汚染を報じた当時の記事や、早川由紀夫さんがヨウ素汚染について論じた記事を紹介しておきます。

東京の水道水から検出 乳児基準超えるヨウ素
共同通信 2011/03/24
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032301000502.html

2011年3月に東京を襲ったヨウ素
早川由紀夫の火山ブログ 20130114
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-569.html

もちろん、福島からの風で運ばれてきたのはヨウ素だけではありません。セシウムもたくさん飛来して、東京の各地を手ひどく汚染してしまいました。これらについては、事故当初より、各地の土壌汚染を精力的に調査した「放射能防御プロジェクト」が繰り返し警鐘を鳴らしてきました。
ぜひ今一度、このプロジェクトが発表した調査結果に目を通して、東京や首都圏各地の汚染についての把握を進めて欲しいです。またこうしたことを自分の周りにいる海外から来られている方、あるいは海外に情報発信できる方にお伝えください。
東京の汚染は、こうした福島からの風によるものだけでもたらされたのではありません。汚染物質が大量に付着しているごみを集め、焼却してしまったために、とくに焼却場に近い地域がよりひどい汚染を被ってしまいました。
その上、東北の放射性物質の付着したがれきなどを積極的に引き受けて焼却してきたために汚染がさらに追加されてしまいました。このゴミには放射能だけでなく、ヒ素や六価クロムなど、津波によって工場などが破壊されることで発生したものも大量に混じっていました。これらをも勘案しつつ、以下のデータを参照して欲しいです。

首都圏150ヶ所放射能土壌汚染調査結果一覧(2011年8月8日発表)
http://tokyo-23.seesaa.net/article/219200602.html

東京で被曝対策をして生きるということ
http://hibakutokyo.com/3-%E3%81%A9%E3%81%AE%E7%A8%8B%E5%BA%A6%E3%81%AE%E6%B1%9A%E6%9F%93%E5%BA%A6%E3%81%AA%E3%82%89%E4%BD%8F%E3%82%81%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B/


さて、福島原発や東京の現実を世界に明らかにし続けるにあたって、私たちがおさえておくべきことは、当面、東京オリンピック成功に向けた大きなキャンペーンが開始され、反対の声を上げにくい状況が作られることです。
まず私たちはこのことに腹をくくり、孤立を恐れずに真実の声を上げ続けることに腹をくくろうではありませんか。
その際、私たちが踏まえるべきことは、東京オリンピック成功の大合唱は、必ず安倍首相の大嘘を肯定する方向に強まっていくということです。福島原発の危険性を覆い隠す方向にということです。

しかしこのこと自体が、現場の状況から人々の目をそらすことにつながり、現場で働いている方たちの孤立化をもたらし、危険性そのものを大きくします。
そのため、これに対して、政府が前面に立つこと、すでにして原発はコントロールされていることを、安倍政権が世界に公約したのですから、これまで以上に、原発の今へのウォッチを強め、安倍政権の福島原発事故処理を監視して、市民サイドから現状を明らかにし続けていく努力が必要です。
このことこそが危機の回避に大きな貢献を果たします。だからこそ私たちは孤立しようとなんであろうと、必至になってこの作業を続けていく必要がある。そのことで国民・市民を、私たちを、未来世代を守りましょう。

また東京オリンピック成功の大合唱は、津波被害に襲われた東北の回復、新たな街の創造を後景化させてしまう可能性が強くあります。「復興予算」にオリンピックの準備が先行してしまうということです。
おそらくは「オリンピックで儲かれば、東北へも波及する」などというロジックが使われるでしょうが、誰かが儲かれば、全体が儲かるなどと言うのは真っ赤な嘘であり幻想です。現実に私たちの国は巨額な富を貯めながら貧富の差の拡大ばかりを作り出しているのですから。
しかし被災地は、「東京オリンピック反対」とはいいにくいでしょう。だからこそ私たちが大きな声をあげ、オリンピックよりも東北の町の再建を優先せよという声を上げる必要があるのです。

さらにオリンピックに向けたムーブメントは、健康被害を覆い隠す方向にも流れていく可能性が高いです。これに対して立ち向かっていく必要があります。甲状腺検査をはじめ、健康被害に立ち向かう試みを強め、その結果を明らかにし、さらに広く健康被害との対決を呼びかけていく必要があります。
とくに僕は東京の人々のためにこのことが大切になってくると思います。なぜなら今後はオリンピック予定地の東京が、もっとも健康被害が起こっていることを隠される地域になりうるからです。そのことで東京では放射線被曝に由来すると思われる病を発症しても声をあげにくくなってしまう。
検査や治療が遅れ、病が深刻化してしまう可能性も大きくあります。病に対してはできるだけ早くその兆候をつかみ、免疫力を上げることを軸に、早期の対処をしていくことが肝心です。そうした意識が東京で大きく後退させられてしまうことに抗っていく必要があります。

どこの地域の人々だから大切だなどということはありませんが、東京は最も人口が多い街です。当然にも子どもたちももっともたくさんいます。その東京で、このような大嘘による安全宣言が世界になされたことこそが、都民にとっての最大の脅威です。
東京にお住いの方は、ぜひこのことに目覚めてください。放射線被曝の影響を今は感じない方も、そもそも東京の被曝の実態はほとんど都民に把握されていないこと、同時に放射線と人間の関係はまだまだ未知数であることにも着目して欲しいです。
だからこそ西洋科学の知見から言っても、健康被害が絶対にないなどとは言えないのです。チェルノブイリ原発事故でも病のピークは何年も経ってから出てきているのですから、今こそ、病に備えていく必要があります。そうした覚悟を抜きに東京に住み続けることは極めて危険です。愛する東京のために、東京の危険性をともに把握し、訴えていきましょう。

スポーツを愛するすべての方にも訴えます。スポーツを愛することは人間の命や体そのものを愛することに直結するものであると僕は確信しています。僕自身もスポーツを愛し、人間の命、身体の可能性の素晴らしさに何度も感動させてもらってきました。
そのスポーツの祭典が、放射能によって汚染された地域、しかも収束など程遠い、傷だらけの、アンコントロールな原発の近くで行われることなど許されることでしょうか。スポーツを愛するならば、なおさらこの暴挙に立ち向かわなければならないのではないでしょうか。
世界のアスリートたちは世界の宝です。その彼ら彼女らは、誰よりも自分の肉体の管理を重視している人々です。当然のこととして、多くのアスリートが東京オリンピックへの参加に躊躇し、悩みはじめているでしょう。汚染水問題は世界に報道されているのですから。こうした世界のアスリートたちのためにも、開催地の再考を主張していく必要があります。

幸いにも、この問題では私たちにはまだ時間があります。東京に注目が集まる中で、福島原発の今、東京の今、日本の今を、世界に発信していきましょう。そしてスポーツを愛し、だからこそ命を貴ぶ世界の人々と一緒に、放射能の問題を考え、ともに核の時代を終わらせていく可能性を切り拓いていきましょう。

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