なまじっかな技や芸の数などより、
その役者がかもしだす花が大事なのだ、と。
花があれば、芸は長持ちするし、
いかな若さの花がぶつかってこようと、
容易にまけるものではない、と。
こう言い切る観阿弥には圧倒的な花があったし、
また自分でも、
誰にも負けぬ花があることを確信してもいた。
「秘すれば花」 渡辺 淳一著
真の花とは?真の芸とは?
いったい何を意味するのか…?
と考えてしまう。
磨けば輝くものなのか、
演じ手の本質的な天性なのか、
いずれにしても観阿弥の自信と現実の力には驚かされる。
若きスターとして台頭して来ている世阿弥に対して
絶対的な自信を表わしている。
そして、世阿弥は観阿弥の芸に対する結論を
この「風姿花伝」の中で伝えている…。
このことは、世阿弥が父を乗り越えたからこそ、
この父の知恵を誰にも負けない花として
伝え残したかったのかもしれない。
なんと壮絶な親子なのだろう。
早起き鳥
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