Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

第二のアダムは、王国を回復するために十字架の木を使う。私たちの王の玉座は十字架にある。聖伝のミサは決して廃止されることも壊されることもありえない。十字架は悪魔の力に打ち負かされることがない。

2023年02月07日 | お説教・霊的講話

2022年10月30日主日、名古屋にて、説教

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

今日は2022年10月30日、王たるキリストの祝日を祝っています。
今日、教皇ピオ十一世の命によって、イエズスの聖心に全人類を奉献する祈りを唱えます。

今日は、王たるキリストの祝日です。そこで一緒に、イエズス様が王であるということはどのようなことであるか、私たちにはどのような意味があるのか、私たちは何をしなければならないのか、ということを一緒に黙想いたしましょう。

イエズス様の王であるというのは、一体どういうことでしょうか。今日の聖パウロのコロサイ人への手紙にすべてが凝縮されています。この全宇宙を創造されようとするその時、計画がありました。永遠の昔からの天主の計画でした。それはすべてを御子において一つにまとめるということでした。

【第一のアダムは王として創られたが、王国を失った】

天主は、全くの自由の愛を持って人間を無から創造しました。造りあげました。人間には普通の動植物にはない特別な力を与えました。それは知性を持って、真理を見抜き、自由意志を持って善を選ぶことができるようにする理性です。

人間が、いろいろな手段の中から最もよい方法を選んで善を選んで、天主の成聖の恩寵という天主の生命(いのち)に生きることができるようにしました。つまり、天主の友として、天主の家族の一員として、この地上での生活を終えたのちには、永遠の生命(いのち)を天主の三位一体と分かち合うことができる特別の地位を下さいました。これは普通の動物にはないことです、植物にもありえないことです。人間だけが、天主と同じ天主の本性に参与することができる、という特別の高い地位を受けました。そして、アダムが全宇宙の全被造物の王となりました。

どういうことかというと、アダムが天主・三位一体に従っている限り――非常に簡単な掟があっただけでした――それに従っている限り、全被造物はアダムに服従していました。アダムは動物に命令をすれば、動物はその言うことを聞きました。これは本当のことです。またアダムは自分の身体を全て支配していました。智慧に満ちていました。

ところが残念なことに、私たちの生物学的な元祖であるアダムは罪を犯しました。天主に逆らいました。反抗したのです。そのために天主との友情関係をすべて捨ててしまって、超自然の生命(いのち)も失ってしまいました。そのためにその子孫である私たちは、それを失ったままこの地上に生れて来ました。私たちは最初から超自然の生命(いのち)に造られていたので、人間は超自然の生命(いのち)が無ければ欠陥商品なのです。不完全です。うまく機能しません。

どれほど機能しないかというと、ちょうど飛行機が空を飛ぶためにある、ここにものすごい飛行機があります。アルミニウムで軽くて丈夫で、超高性能のコンピューターもついている。内装はどんなに偉い立派な方が来ても大丈夫なようにカーペットがあって、機内には高級なシャンペンがあって、シャワーもついていて、ものすごい飛行機ですが、翼がありません。最も大切なものが欠けています。

ここにものすごい船があります、ダイヤモンド・プリンセス。全てが高級なもので飾られていて、どんなに大きな波があってもびくともしないほど、頑丈な船です。しかしスクリューがなくて、底に穴が開いるので、水の中にいれば沈没してしまいます。動くこともできません。

超自然のいのちがないと、私たちは成聖の恩寵がないと、天国に行くという私たちの究極の目的を果たすことができません。ですから、私たちの状態はプロペラの無い飛行機、羽根の無い飛行機よりも悪い状態なのです。何故かというと生まれたまま、ついには地獄に行くしかないからです。

【第二のアダム、イエズス・キリストは贖いの王として、人間ために王国を回復させた】

そのような私たちを誰が助けるでしょうか。誰が悪魔の支配から、この世のプリンス・悪魔たちの闇の支配から私たち助け出してくれるでしょうか。第二のアダム、イエズス・キリストです。

旧約聖書を読むと、そのすべてが、来るべき第二のアダム、イエズス・キリストの贖い、その御受難について語っています。その一つ一つについて具体的に話せば話すほど、私たちは本当に驚くほどです。なぜ天主はすでにこのことを計画されていたのか、なぜ旧約聖書にこのようなことが起こったのか、なぜこうなのか、というようなことは、イエズス・キリストのことがわかれば、イエズスがすべて鍵となって、その旧約の意味が解ります、その謎が解けます。

なぜ天主はエワをアダムと同じように土から造らなかったのか。天主は、アダムが起きていたとしても、もしも必要ならば、痛みもなく肋骨をとることができたではないか。なぜアダムは眠りにつかなければならなかったのか、…聖ボナヴェントゥラは言います…これはキリストの死を意味するためにわざと天主がそうしたのだ。なぜエワがこのあばら骨から取られたかというと、十字架の上で死の眠りについた、そして三日目に目をさます、第二のアダムのわき腹から水と血が出て、それが第二のエワ、キリストの花嫁だ、教会を意味するためにわざとそうしたのだ、教父たちは説明しています。

旧約聖書の全ての話は調べれば調べるほどすべてがイエズス・キリストのことを語っています、驚くほどです。イエズス・キリストが王であることを語っています。

しかしかつて楽園に住まっていた王、第一のアダムは、罪によってその王国を失ってしまいました。エデンの園から追放されてしまいました。地獄に落ちる身となってしまいました。

第二のアダムは、その王国を回復するために十字架の木を使います。イエズス・キリスト、私たちの王の玉座は、十字架にあります。十字架に、ナザレトのイエズス・ユダヤの王と宣言されます。ラテン語・ギリシャ語・ヘブライ語、全世界はイエズス・キリストが王であることを知らなければなりません。しかしその玉座は、十字架です。十字架の木によって王として私たちを支配します、統治します。王国へと導きます。

イエズス・キリストのその玉座につくためには、キリストは王冠を被らなければなりませんでした。イエズスさまが被った王冠は茨の冠でした。ローマ人たちが嘲りの王として――しかし本物の王でした――被らせていたのは茨の冠でした。屈辱の冠でした。この王冠の戴冠式のためには、イエズス様はゲッセマネの園にて、祈って祈って準備しなければなりませんでした。鞭うたれてその戴冠式を準備しなければなりませんでした。緋の王の衣を被せられなければなりませんでした。

【私たちは、イエズス・キリストの御旗のもとに招かれている】

では、このイエズス様が王であられることは私たちにはいったいどのような意味があるでしょうか。イエズス様は、超自然の王国を失った王国をわたしたちに回復させるために、王となったからです。そして、私たちも同じく天国で王として永遠に勝利を喜ぶようにと、招いています。イエズス・キリストとともに王国に留まるのであれば、イエズス・キリストとともに永遠に私たちも王の座に着く、アダムが失ったその王の地位をまた受けることができるようになる、ということです。

イエズス・キリストは、三位一体の第二のペルソナ、まことの天主、光よりの光り、天主よりの天主、まことの天主よりのまことの天主、すべては主によりて造られました。主は必ず王として全宇宙に君臨します。

しかしその前から、この地上にいる今から、私たちはその王国の僕として参与していなければ、参加していなければ、国民として名を連ねていなければなりません。この世のプリンスは、つまり悪魔は別の王冠を私たちに差し出すかもしれません。あま―い快楽の王冠を。しかしそれは、嘘のいっときだけの王冠にすぎません。イエズス・キリストの王国だけが永遠に続きます。それは聖ガブリエルがマリア様にそう言いました。その御国は終わることがない、と。

イエズス様は両手を広げて、その玉座のなかから私たちを招いておられます。御血を全て流して、そして私たちはその血で洗われて、天主の生命(いのち)に参与するものとなった私たちは、王国の御旗のもとに、十字架の御旗のもとに、立ち止まるように、来るように、集うようにと招かれています。

【遷善の決心】

私たちは、ではいったい遷善の決心に何をしたらよいでしょうか。

愛する兄弟の皆さん、私たちが贖われた真の代価、私たちのために準備されているその偉大な善、宝、その栄光、喜び、幸せ、幸福、至福を考えてみてください。キリストとともに永遠に王の席につながる、この為に、私たちはすべてをかけて、イエズス様とともにいるようにいたしましょう。イエズス・キリストは私たちの王ですから、私たちをもしも統治するその権利があると認めるのならば、私たちはそのイエズス様に従う義務があります。

イエズス様に従う義務があるというのは、イエズス様の聖心に適うことをする務めがあるということです。イエズス様の聖心に適わないことがあれば、私たちの心から取っていただくようにお願い致しましょう。

イエズス様の御国のその旗は十字架です。この十字架はこの世界です。どこにあるかというと、ミサ聖祭に置いてあります。なぜかというと、ミサ聖祭の祭壇はカルワリオの生け贄(いけにえ)の再現であるからです。

ですからミサ聖祭を、カトリックのミサ聖祭を、聖伝のミサを愛するようにしてください。これに集うようにしてください。この聖伝のミサはどのような敵があっても決して廃止されることも壊されることもありえません。この世の終わりまで続きます。なぜかというと、十字架は決してどのような悪魔の力にも打ち負かされることがないからです。勝利の御旗であるからです。

このミサを廃止させようと地獄の勢力はすべてを尽しました。しかし何もすることができませんでした。今でも続いています。これからも世の終わりまで続きます。

ロザリオを唱えてください。ロザリオの特にロザリオのまん中の玄義は、荊の冠、イエズス・キリストが王であるというその戴冠式を祝っています。また主から送られた十字架を、私たちもイエズス様のために受け取るようにしましょう。地獄と天国の違いは何かというと、それはイエズス様を愛するか愛さないかにあります。もしも私たちが十字架を送られた時に、イエズス様をお愛ししないならば、その苦しみは苦しみのまま留まって何の価値もありません。

しかし苦しみが与えられた時に、イエズス様をお愛ししてそれを受け取るならば――もちろんそれは苦しみは苦しみのまま残りますけれど――しかし喜びに変わります。愛に変わります。イエズス様を愛するがためにこれを苦しむことができるから、イエズス様を愛するがためにこの苦しみを捧げることになって多くの霊魂を天国に導くことができるようになるから、イエズス様をお喜びにならせることができるから、苦しみながらにも関わらず喜びに変わります。これが十字架の神秘です。これが諸聖人たちがやって来たことです。これがミサ聖祭です。これがキリストの王国の市民のやっている生活です。

マリア様に最後にお祈りいたしましょう。マリア様はいつも十字架のもとに佇んで、イエズス様の流れる愛を御血の恵みを全て受け取った方でした。そして私たちの母となった方です。元后つまり女王となった方です。イエズス・キリストが王であれば、マリア様は元后・女王です。母であり女王であるマリアさまに、私たちがいつもイエズス様の御国のよき臣下よき市民でありますように、そのお恵みを請い求めましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


聖ピオ十世会 カトリック聖伝のミサの報告 Traditional Latin Mass in Japan SSPX Japan

2023年02月07日 | 聖ピオ十世会関連のニュースなど

アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

2023年2月5日、東京のミサに来られた方は、子供達も入れて合計122人でした。大阪では29人でした。天主に感謝いたします。

愛する兄弟姉妹の皆様のしもべは、今、ソウルにおり、きたる堅振の秘跡の準備をしているところです。ソウルでは27人が堅振の秘跡を受けることを希望しております。お祈りください。聖霊来たり給え!

二週間後の2月22日は、灰の水曜日です。大小斎の日です。修道院では午前7時から(ミサの前に)灰の式があります。東京では入谷ホールで午後6時30分から灰の儀式とミサが行われます。札幌でも聖伝のミサが午後6時から「北海道青少年会館 Compass 会議室1」であります。愛する兄弟姉妹の皆様のお越しを歓迎します。

【報告】
Dear Fathers:

Shown below are the number of attendees at the masses in Tokyo today and the amounts of donations received and payments made.

The total number of attendees at the masses in Tokyo today was 122 including children.

09:00 confirmation and mass
M: 36 (incl. 9 children)
F: 31 (incl. 7 children)
Total: 67 (incl. 16 children)

11:30 mass
M: 27 (incl. 3 children)
F: 30 (incl. 3 children)
Total: 57 (incl. 6 children)

Total of 2 masses (excl. 2 persons who participated in multiple masses)
M: 62 (incl. 12 children)
F: 60 (incl. 10 children)
Total: 122 (incl. 22 children)

 


--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
愛する兄弟姉妹の皆様をお待ちしております
【最新情報はこちら、年間予定一覧はこちらをご覧ください。】