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11.2.1. シテ・カトリックを新しく応援する(ルフェーブル大司教の伝記)

2008年01月05日 | ルフェーブル大司教の伝記
第11章 チュール時代の小さなエピソード

II. シテ・カトリックと司教

シテ・カトリック(La Cité catholique)を新しく応援する

 チュールと最初のコンタクトを取ることが出来たそれよりも前に、「被選司教」はシテ・カトリック(La Cité catholique)に属する自分の友らに反対してなされた最近のマスメディアの攻撃に注意を払った。



ダカールにいる時から彼はフランスの司教たち、と言うよりはむしろ彼らの指導中核である枢機卿及び大司教の会 (Assemblée des Cardinaux et Archevêques, A.C.A.) が、1960年3月にこのシテ・カトリック運動に対して批判的な文書を作ったと嗅ぎつけた。

 シテ・カトリックの主催者であるジャン・ウセー(Jean Ousset)にこの批判文章の抜粋が送られ、彼が裁治権者の司教の外で行動している、また「反革命」を推進している、という理由で非難を浴びせていた。ウセーは二番目の要求を受け入れて、後には告発された語彙の使用を慎んだ。



 ところが1961年11月には、メスメディアにこの「司教のみに留保されたメモ」中の他の抜粋が流れ始めた。そこにはさらに重大な批判が書かれていた。すなわち、シテ・カトリックでは「考え方の体系化により、真の考察を殺している」、また「ヴェルブ誌の主題が浸透することにより、カトリック・アクションは実を結ばなくなった」と。

 まもなくイエズス会司祭ド・ソラ (de Soras) 神父による批判小冊子は「保留メモ」に関する疑問を提起し、1962年3月2日号のラ・クロワ紙 (La Croix) でイエズス会司祭ヴィラン (Villain) 神父はこの小冊子に賛同をよせた。

 ラ・クロワ紙は「それはシテ・カトリックに警戒するように勧告している」と述べた。他方でアルジェリアの日刊紙はその反対に「それは承認を意味している」と論説した。アルジェ (Alger) の大司教であるレオン・エティエン・ドュバル大司教 (Leon-Etienne Duval) はこう答えた。「いや、これは本気に警告だ」と。

そして A.C.A. は自ら発言してそれを説明するように催促され、厳重な正式警告が出されるのは不可避だった。

 これを阻むためにルフェーブル大司教は直ちに介入した。ルフェーブル大司教は3月4日ウセーとその協力者たちに次のように手紙を送った。「私が沈黙を守ったら、真理に対して忠実ではないことになる」と。

 ルフェーブル大司教の次の書簡は、3月15日ル・モンド紙に既に一部が掲載されて後、3月18日にはロム・ヌーボー紙 (L'Homme Nouveau) に発表され、イエズス会ド・ソラの正反対の立場を取った。

「司教の全承認を受けていなかったとあなたたちは非難されていますね? しかし、固有な意味でカトリック・アクションと言われるものではない活動については、司教許可は必要ではありません。必要なのはただ教会の精神とその規律に完全に一致している活動であるということだけであり、それぞれの司教が自分の司教区でそれを判断するのです。
 教皇文書を解釈するあなたの仕方のためにあなたたちは非難されていますね? 願わくは、すべてのカトリック者らがこれら教皇文書をあなたたちと同じ程に正確に知っていますように! いずれにせよ、このイエズス会司祭が提案した規則に従って教皇文書を解釈することは絶対にしてはなりません。この司祭よりも、教皇文書から精神的権威を全て取り除いてしまうことは誰にも出来なかったでしょう。
 教会が世俗の事柄と一般社会に対して持っている権能についてあなたたちが抱く概念が間違っていると非難されていますね? しかしあなたたちの雑誌で説明している直接的権能と間接的権能との区別は、ローマの諸大学及び聖座の公文書のなかで言われることそのままです。」


 この明快で首尾一貫している弁護おいて、「よかれ悪しかれフランスのカトリック教会の代弁者と考えられている新聞」であり「このおぞましいキャンペーンのために」そのコラムを使うラ・クロワ紙に対して短剣を刺すことも忘れなかっし、最後の長剣もきちんと刺した。あなたは「あなたたちの子供達が物質主義、世俗主義、無神論の雰囲気の中で成長するのを見る」ことを受け入れないために非難されているのです、と。

「この環境が超自然的精神、祈りの精神、自己放棄の精神を破壊し、それによって司祭召命が至る所での誕生を妨げている一方で、あなたたちが社会を再びキリスト教化することができないように彼らによって妨げられている。あなたたちの活動はどうしても必要であり、またそれはカトリック・アクションを強化ことに繋がる」と。

(つづく)

【訳者註】ジャン・ウセーの主催するシテ・カトリック誌は、王たるイエズス・キリストの社会統治のために論説をはっていた。他方でリベラルな司教たちはフランスの非カトリック化・世俗化を推進し、シテ・カトリック誌を妨げようとしていた。

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