tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

なまこ壁

2010-04-08 23:50:23 | プチ放浪 海沿い編

 
 

伊豆急下田駅を降りて、駅前ロータリーを右に。海の方面へ50mも歩けば、東伊豆道路(国道135号線)にぶつかる。
中島橋の交差点の横断歩道を海側へ。
2つ目の角を左に折れて、さらに2つ目の角を左折すれば前方左側に、店の前のなまこ壁が特徴の邪宗門がある。
昔の建物をそのまま利用した喫茶店。奇術、写真、無線、書、陶芸等、たくさんの趣味を持つヒゲもじゃのマスターが出迎えてくれる。
カズさんに聞けば、どうやらマスターは頑固一徹のオヤジのようで、気に入らない客は、お金を受け取らずに帰すこともあるという。
そんな噂にびびりながら、何度かコーヒーを飲んでいるのだが、いつもマスターは柔和な笑顔で出迎えてくれる。
いつかは、写真のことなどで話をしたいと思っているのだが、実現できていない。

なまこ壁は、江戸時代から伝わる工法だ。安政元(1854)年の大津波で壊滅的な打撃を受けた伊豆各地だが、家並みが混んでいて、しかも道路が細いため、その防火対策として、石造りよりも比較的、安価で構築できるなまこ壁を採用して復興に励んだ。その結果、下田や松崎、戸田の各地の多くの建物でなまこ壁が使われている。
福島県喜多方市や岡山県倉敷市など土蔵の多い町でもよく見かける壁のつくりだ。
建物の耐火・耐水性向上のため、瓦を張りその間を漆喰で止めるその工法。 
このため、漆喰の断面が盛り上がるのだが、それが海鼠のように見えるので、この名で呼ばれるようになったらしい。

邪宗門を出て、連尺町からさらに海側へ歩を進めると、すぐに「なまこ壁通り」に出る。
なまこ壁の民家として有名なのは、昔、雑忠(さいちゅう)という屋号で廻船問屋を営んでいたという鈴木家。
中国地方などでもよく見られるなまこ壁は、それらの多くが装飾的な色彩が強いのに対し、伊豆では防火に強いというその機能性を重視し、家全体が白と黒の碁盤目が斜めに交差するなまこ壁に包まれている。


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