tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

間宮兄弟

2007-07-29 22:30:41 | cinema

おねがい:いい年こいて、しゃれのわからない人と13歳未満のお子様は読まないでください。意味の判らない人はほん訳コンニャクを食べること。ウンチクを披露したかったら自分のブログでやれよ。

僕は昔から女の子にはモテなかった。年齢を重ねた今では、存在すら認めてもらえなくなった。人ごみで若い女性とぶつかりそうになったら、無言で突き飛ばされて道をあけさせられる。まあ、ミニスカートの足でケリを入れられないだけましか。若い女性からは、異性としてどころか人間としても扱われない。
そんなぼくから見れば、江國香織の描く「間宮兄弟」は絶対ありえない話だし、だいたい男兄弟ってものをぜんぜん理解していないんじゃと思えるほど、ストーリーは現実離れしている。だいいち、若く美しい女たちは、オタクどもの話さえ聞く耳を持たないのが現実なのだ。だから、間宮兄弟の一途な愛を歯牙にもかけず、かの女たちが「断る」の一言で一蹴するという結果については、大よそのところは大喜びでナットクする。
そんな事を考えると、ここで登場する現実離れした間宮兄弟たちは、作者の江國香織が少なくとも許せる範囲のオトコどもを描いたのであろうし、これを大人のおとぎ話と位置づければ、心暖まる作品と言えるのかもしれない。なぜなら、紙飛行機や色水オタクの彼らの部屋には、生活の中心にあるべきパソコンが見当たらない。きっと、江國香織はパソコンオタクが嫌いなんだろうな。

さて、テレビをほとんど見ない僕からすれば、間宮兄弟の蔵書はうらやましい限りである。ちょっと空いた時間に、例えば、寝る前の10分ぐらいとか、日曜日の昼下がり、庭の手入れで疲れた時とか、中途半端な時間を読書で費やすのは至福の時間と言える。この時に、彼らのように、ダイニングの壁をいっぱいに埋めらた本棚があれば、しかも、そこに並んでいるのが東京堂出版あたりで作ってそうなマイナーな辞典類であればそれは最高である。例えばこんな本。「おいしさの表現辞典:川端晶子、 淵上匠子 (東京堂出版)」とか、「メンタル・マジック事典:松田道弘(東京堂出版)」とか、「罵詈雑言辞典:奥山益朗(東京堂出版)」とか、「全国温泉辞典 (1981年):大石真人(東京堂出版)」。わずかな時間に、普通なら絶対買わないようなこういうテイストの辞典のページをペラペラめくることで、心は日常から解放されるに違いない。
たとえば、「間宮」という姓が「田宮模型」と「マブチ・モーター」という、オタクたちが変わらぬ敬意を捧げるメーカーから来ていることに思いを馳せる---そんな至福の時が待っているのだ。
そして森田監督は、オタクと呼ばれるある種の異質的な行動をとる男たちに、クールで暖かいまなざしを向け、さらには、これまでの彼の映画で出てきた日常の音、たとえば、目玉焼きをチュウチュウすすったり、ジュースをストローで音を立てて飲むようなそんな生活音で映像を飾っている。

この映画ででてくるトリビアは、そのネタ晴らしがされることはない。それがなんともおしゃれだ。イキである。ネタ晴らしをしようなんてヤツはブスイだ。
東京下町の風を感じたい良い子達は、これらのトリビアをぐぐって見ることをお勧めする。きっと、自転車で下町をめぐるようなバーチャルな都内観光を楽しむことができるに違いない。

羽田空港が正式名称”東京国際空港”となったのはいつ
現在、羽田空港に定期国際線を乗り入れしている国は
大井競馬場が属している南関東4競馬場に属していない競馬場は
東京タワーの正式名称は
東京タワーの下にはなにがある
東京タワーの高さは
レインボーブリッジの長さは
レインボーブリッジの海面からの高さは
月島もんじゃ通りとして有名な通りの正式名称は
東京築地の(蘭学塾???)
銀座和光の建物はもともと何屋


最新の画像もっと見る

コメントを投稿