モルジブで夜光虫を見ようとナイトダイブをしたとき、クラブメッドのそれはボートダイビングだった。
ボートの向かい側に座っているリピーター組みが、次々にジャイアントストライドで夜の海へエントリーしていく。モルジブは基本的にドリフトダイブなのだが、ナイトダイブは、潮の流れのないインリーフで、水深もせいぜい10mぐらいで行う。だから、エントリーしてから水面集合。
ぼくは、このナイトダイブで、昼のダイビングの時、耳抜きに苦労したという女の子とバディを組まされていた。
さあ、ぼくの番だ。もう一度、マスクをつけなおす。ガイドに促され、レギュをしっかり咥え、思いっきり片足を海に突き出し、真正面をみつめ、エントリー。
水中で、体勢を整えていたら、バディの女の子が上から降ってきた。頭上に入水の衝撃を感じて、とっさにマスクをかばう。
ぼくを激しくかすめて、彼女は入水した。彼女は無事だったのだが、気が付くと、ぼくのレギュはすっぽ抜けてマウスピースの部分だけが口に残っていた。
「どうした?」
あとからエントリーしてきたガイドが、水面でぼくにたずねる。
「レギュが抜けました」
「・・・」
普通なら、そこでダイビングは終了だ。だが、ぼくはオクトパスでダイビングすることを選んだ。
ガイドも承知。
BCの空気を抜いて潜降開始。バディとアイコンタクトしながら、静かに潜っていく。
水深5mぐらいで、バディが耳を指し手をヒラヒラさせて、停止。耳が抜けないようだ。
彼女と手を取り合って、少しだけ浮上。耳抜きをさせようとしたとき、うしろから何者かに肩を叩かれた。目の前の彼女の目が恐怖で大きく見開かれていた。
何事?振り返るとガイドがエア切れのサイン。とりあえずだ。ぼくは自分が咥えていたオクトパスを渡す。
とガイドの彼が、なにやら自分の背中のタンクを指さしている。彼の後ろに回って、バルブを確かめると、それは全閉になっていた。
バルブを急いで開いてあげたら、ガイドはOKのサイン。
・・・エントリーしてから、かれこれ3分。水深5m。彼はその間、呼吸ができないでいたのだ。。
後から聞くと、水面でバルブが閉まっていることに気が付いたが、みんなが先に潜ってしまったので、はぐれたらと大変と、潜降に手間取っていたぼくらのライトをめがけてとそのまま潜ってきたらしい。
・・・真っ暗な闇の海中から、苦しそうなガイドが顔を見せたショックで、苦労していた彼女の耳はうまく抜けたようだ。でも、今度は、彼女の腰が抜けていた。
潜っててポンポンって軽く叩かれて、振り向くと誰もいないってことがよくあるけど、でもこの時は、振り向いた先に人がいたから安心した。。
・・・っつて、長いだけじゃん。じぇんじぇん恐くねえなあ。。
期待されるとダメっす。
でも
>あまりの発音の悪さに、しっぽをまいて怨敵退散となったのか。
思わず笑っちゃいますた!
>投稿: miki⇒tetuhin様
>モルも、けっこうありますよね。
>わたしもあります。最初は姿が見えず、ぴたっと
ついてくる感じ。そのうち、白いウェットを来た
姿を現しました。でも、、いいやね。
>息しなくていいから、エア切れないんだから。
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