tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

忘れ雪(涙のわけは)

2007-03-30 20:20:42 | プチ放浪 山道編
3月16日の金曜日。いよいよ、発表会の前日がやってきた。インターネットで調べると、3日前に冬型の気圧配置ながら気圧傾度が緩んで、上空に寒気が入ったため日本海側では結構雪が降った。3月に入ってようやく本格的な寒気の張り出しで大雪になった。長野の石打丸山は一晩で100cmも積もり、数日前まで土が見え50cmしかなかった積雪が一気に150cmになったらしい。天候に左右される商売に携わる人たちには何とも皮肉で恨めしい雪なのだろう。これが「3月の忘れ雪」ってヤツだ。 大抵、毎年3月の忘れた頃に雪が降る。名残の雪、雪の名残、雪涅槃、涅槃雪、雪の終わり、終雪、忘れ雪。春に降る雪、降り終いの雪の呼び方はいろいろある。都内でも明け方から所々でぱらついていた雨が朝7時にミゾレに変わり、その後は一瞬だけ風花のような雪に変わった。都内の朝7時の気温は5度と高かったが、湿度が低く融けずに地上まで到達したのだった。平年より73日、昨年より95日遅い初雪だ。明治9年の観測開始以来、最も遅い記録らしい。今年は初雪で終雪となるだろう。この時期の天気は気圧配置の周期的な変化から、4日周期で天気が移り変わっていく。移動性高気圧が通過すると気温が昇り、次の日には低気圧が通り雨となり、3日目は天気があがり、強い西風が吹き気温が下がり、4日目には移動性高気圧が近づき風が弱くなりしだいに気温が上がる。関東は春がそこまで来ている。今年は桜の開花も早いだろう。
会社で仕事を終えて大急ぎで電車に乗って自宅に戻ったぼくは、前の晩にパッキングしておいたダッフルバッグ、ストックを自宅の駐車場に止めたステップワゴンのカーゴルームに詰め込み、FALKENのマイティネットチェーンを取り出しやすい場所に移動した。最後にスキー板を車に積み込むと、運転席に乗り込みシートベルトを着用した。忘れずに、発表会用に準備したアウトドア用のテーブルとイス、CDラジカセが積まれていることを確認する。エンジンを始動、ヘッドランプを点灯。おもむろにMP3プレーヤーを取り出し、カーステレオにトランスミットする。さあ、出発だ。
流れ出すVo Vo Tauのイントロと同時に、アクセルを踏み込んだ。スキーに出かける時は、この瞬間のわくわくする感じがたまらない。MP3プレーヤーには2006年に解散してしまったVo Vo Tauのbestアルバム、むちゃくちゃ古いがふと聞きたくなってしまったレベッカのリミックスアルバム Complete Edition、そしてユーミンのひこうき雲などが入っている。最初に流れたVo Vo Tauは、1998年9月にRyo-thing(G)、Pei(B)、Sugar(Dr)がLAの音楽学校で出会い、黒人ラッパーと共に結成されたHIPHOP系のR&Bバンドだ。LAのクラブで活動していた彼らは帰国して2003年10月に「Vo Vo Tau 01hz」でアルバムデビューする。1stシングル「裸~Nude~」の大ヒットにより脚光を浴び、日本では稀なR&Bバンドとして音楽シーンに新たなジャンルを示した。生バンドでの温かみのある楽器の音色と打ち込みを融合させたループ系のトラックに、紅一点のRingがソウルフルに歌い上げるメロディーがスキー場に向かう静かな興奮をさらに盛り上げてくれる。
明日の草津に集まるメンバーは、ワタナベくんを除いて先月のOFF会に集まったメンバー6名に、親戚の理津子と2ch掲示板で何度かレスをくれたマリコさんの計8名だ。ワタナベくんは、義理があって同日に苗場で開催される全日本スキー技術選手権に行くとのことだった。また、今回初めて参加するマリコさんは、ヒロコさんの車にJR長野原草津口駅でピックアップしてもらって参加する。親戚の理津子は、ぼくのステップワゴンに便乗して前の晩からスキー場に入る。ぼくらは、草津国際スキー場そばの音楽の森ヘリポートで朝10時に待ち合わせをした。草津スキー場までは、都内から上信越道碓氷軽井沢インターを経由して関越道が渋滞していなければ3時間足らず道のりだ。だが、ぼくにとっても、理津子にとってもへりスキーは初めての体験であり、また、草津までの道路の込み具合や路面状況がわからなかったので、前の晩からでかけることにした。スキー場の駐車場で仮眠して、翌朝、みんなとヘリポートで合流することになる。

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