東京都からの転出が転入を上回る「転出超過」が起こっているらしい。コロナ禍でテレワークが進んだ今、通勤のわずらわしさが無くなって東京に居住する理由がなくなったということなのだろう。
その反対で、神奈川、埼玉、千葉など10の都府県で「転入超過」となっている。
いわゆる東京への集中緩和の動きだ。通勤ラッシュが緩和され、東京近郊の都市が活気づくなど利点が強調される。
これは日本に限ったことではなく、アメリカでもコロナ禍を嫌って地方への移住が進んでるらしい。ネット環境さえあれば、どこでも仕事ができるし、また、出勤をまったく要請しない会社もあるらしい。
とはいえ、地方都市に住むのは自然との戦いが必要だ。夏はやぶ蚊や蛇など嫌われ者の生物が跋扈する。持つのが念願だった庭も雑草がすぐにはびこる。田舎暮らしに慣れていないと、そんなはずではなかったの後悔が沸き起こることになる。
また、地方行政は行き当たりばったりだ。やみくもに土地開発を行うから、東京近郊の都市は何の特徴もない灰色のコンクリートジャングルに変わっていく。自然破壊が加速してヒートアイランドが出現することになる。東京の転出超過は、良い面ばかりが強調されるが、デメリットもあることに注意が必要だ。