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2月2日、妻の実家のある京都市右京区京北町に行った。京都市内から1時間ほどの丹波山地にある京北町は、雪がぱらついていた。実家(高室家)には、妻の母が健在だ。妻の兄は、明治維新期の歴史研究家(特に、山国隊)でもある。郷土史に関する話をしながら飲む酒はうまい。一泊した翌朝、窓から薄化粧の積雪が見えた。
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2月3日の朝、京北町の「常照皇寺」に久しぶりに行った。この寺は、皇室ゆかりの寺だ。開祖は光厳上皇(※南北朝時代の北朝初代天皇)。彼が僧となってからの1362年に造営されている。(※現在は、臨済宗天龍寺派) 秋は紅葉が美しく、春には桜がきれいた゜。(桜は、上皇手植えの「九重桜」や「左近の桜」「御車返しの桜」などがある。) この寺は、とても静かで、皇室ゆかりの寺の風情を感じる。皇室の御料地だった京北町は、この寺の存在もあいまって、尊王の気風の残る地でもある。そして、明治維新期に山国隊が誕生した。(※時代祭の先頭を笛を吹きながら行進する一隊は、山国隊の模倣である。伝統を受け継いだ本物の山国隊は、10月10日頃に この京北町の祭の際に行進する。)
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3日の午後、京北町からの帰り道、立命館大学に行った。自分の「研修員手続き書類」や今年秋入学の「大学院入学試験の要項」をもらったりした。立命館大学大学院の受験を希望している優秀な中国人学生がいるからだ。図書館に行って数冊の本を借りた。
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日本の城❷
中国に戻る5日ほど前の2月16日、再び京北町に行った。今回は妻の姉の家(今泉家―妻の実家から車で10分ほど)に行き宿泊する。久しぶりに夫ともども飲みながら話す。翌朝起きると、うっすらと雪化粧。窓から、霧がたちこめる「周山城」のある山が見える。
午前中、京北町にある「周山城」に行った。二回目の訪城だ。周山は標高500mほど(比高200mほど)。この城は明智光秀によって1579年に築城されている山城だ。かなりの石垣で造営されている城で見応えがある。織田信長より丹波攻略を命じられた光秀は、多くの年月をかけて丹波を攻略することになるのだが、当時この京北町一帯を支配していた反織田勢力の宇津頼重の宇津城を1578年に亡ぼし、交通の要衝であるこの地に城を築いた。
登り始めると、急峻な山道。杉林(北山杉)が続き、登ること30分。さらに急峻な道が見えて来る。城域が近い。
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さらに登ること15分。石垣の散乱が見え始める。城郭はもうすぐだ。大手門らしい場所に着く。石組が見られ、三の丸に登る。二の丸にも石組みの散乱跡。本丸に登ると、相当広い。
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本丸跡と続く小姓丸跡に行くと、見事な石垣が今も残っている。沈丁花の花がひっそりと咲いていた。
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小姓丸と本丸の下あたりに、井戸の跡がある。下山を始め、山を下る途中に3人の学生たちに会った。この周山城は初めてらしい。
日本には3万あまりの城跡がある。最も多いのは滋賀県で、次いで兵庫県。この京都府にも800あまりの城跡があるが、特にこの丹波地方の城の調査は、とても興味をそそられる。京都市から北へ福井県の小浜市に至る途中の京北町、その北にある美山町の城跡は20ほどある(山城)が、そのほとんどを訪れた。山に登ってもなかなか城址を見つけるのが難しい場合が多い。残るは3城。
京北町からの帰り、立命館大学に寄って本を返却した。