歴史逸話を「日めくり」紹介 京都・長岡京、HPで開始

2018-02-05 10:38:05 | 歴 history
 京都府長岡京市に関わる歴史的エピソードを、発生の日付に合わせて週替わりで紹介する試みを、市教育委員会が1月から、市のホームページ上で始めた。史料の記述に即して題材を選定する一方、軽妙なコラムを添え、硬軟交えて歴史の面白みを伝えようと頭をひねる。

 「長岡京市『歴史日めくり』」と銘打った。乙訓地域にあったとされる「弟国宮(おとくにのみや)」が遷都されて来て今年で1500年の節目となることから、幅広い人に地元の歴史を再発見してもらおうと企画した。

 初回は8日付。室町幕府将軍足利義昭の援軍として本国寺合戦で三好三人衆を破った細川藤孝が、勝龍寺城(現在の同市勝竜寺)に進軍したことを紹介した。公家の山科言継(ときつぐ)の日記「言継卿記」に残る、1569年1月9日(旧暦)の「知人との雑談で『昨夜、細川藤孝が勝龍寺城に入った』と聞いた」との趣旨に依拠した。

 21日の記事は「日本紀略」が出展。長岡京から平安京への遷都のため桓武天皇が仮住まいの「東院」へ転居した、1225年前の旧暦で同日の出来事を取り上げた。

 東院での滞在がわずか2年間だったことから「光陰矢のごとし」に引っかけ「トーイン矢の如し」との題にするなど、各回とも担当する生涯学習課の職員が協議の上、駄じゃれやパロディーを交えてタイトルを決める。

 今後、鎌倉時代の元寇(げんこう)を報告しに市内の天皇陵へ使者が訪れた日(1268年6月22日)や、江戸時代の水争いで市内の集落が和解に至った日(1728年6月28日)など、現代までを射程に週1回のペースで掲載を重ねる予定。

 毎回のコラムを執筆する同課の井内紳碁さん(24)は「歴史に親しむ入り口を一つでもつくり出せたら」と意気込む。

【 2018年02月04日 14時30分 】


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