森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

オオハクチョウ

2021-01-13 | 日記


 もう湖面は、ガッチリと分厚い氷で覆われてしまいました。
 今年は寒波の連続で、全面氷結がいつもの年よりも、かなり早かったです。
 
 こんな年でも、広い湖の中で一か所だけ凍らない場所があります。
 セバットと呼ばれる大沼と小沼の連結する部分で、狭いので水流が速いため
 に、厳冬期でも凍り難いのです。
 私は勝手にセバト(狭門)と呼んでいますが、元はアイヌ言葉かもしれません。
 それはともかく、湖に分散して生活していた水鳥たちの多くが、ここへ集まって
 くるから、それは賑やかなものです。



 期待して行ってみると、純白のオオハクチョウが20羽、ゆったりと泳いでい
 ました。今年も三千キロもの遠くから来てくれたのです。
 毎日、コロナの感染数ばかりが気になっている、陰鬱な気持が一瞬で吹き飛び
 ました。
 オオハクチョウさんありがとう。



 じっと見ているうちに
 「この子たちが ここ大沼に来る楽しみは何なのだろう?」
 「毎年同じ家族が来ているのだろうか?」
 「あゝ また4月の上旬にはシベリアへ戻る長旅をしなくちゃいけないんだ 
  大変だな~」
 「シベリアって そんなにいいところなのかい?」
 「おじさんも お菓子のシベリアは好きだけど」

 さまざまなことが頭をめぐりました。
 しかし、この子たちだって鳥インフルエンザに負けずに、力強く生きている
 のだから、人もコロナにめげず明るく生きるのだ。
 などと思ったのです。