「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

【10月31日】学会、移動、家の掃除

2009-10-31 23:47:09 | 日常の一コマ
1時くらいか、うとうとから目が覚めたのはよいが、
そこから寝付けず。
また5時近くとなる。これはやはり睡眠障害か……。
母校同期のI先生の講演にあやうく遅刻しそうになる。

耳学問での救急医療も、
15年も続ければ多少はわかるようになる。
とはいえ、医療経済まではとても手がまわらず。
「こんなことも知らないまま、議論をしようとしていたのか……」と、
いささかならぬ情けなさを感じつつ、
でも、知ったからには次は何とかするぞ、と。

その後も災害医療のセッションに戻り、最後まで。
中には、これで?と思うものもあったが、そこはご愛敬。
これで?と思うなら、来年はしっかりと演題を出せ!
ということである。

土産は日本酒と海産物。
一昨日のO先生との飲み会で出会った酒、
「鷲の尾 蔵人の酒」の純米吟醸を一升ビンで。
さらに、店の人のお勧めで、
季節限定「鷲の尾 竹葉」の吟醸生酒を4合ビン。
 ※ 竹葉は「ささ」と読ませる、とのこと。
つまみは、生食用の牡蠣とホヤ。

残念ながら味わうのは富士に帰ってからだが。

PCの充電一杯まで原稿やらメールやら。
残りの時間はノイズ・キャンセリングのヘッドセットをつけて眠る。

20時半過ぎに新富士に着く。
近くのスーパーで買い物をしてからヤサへ。

翌朝、火災報知機の動作確認が入ることになっている。
で、ちらかっている室内を何とかしなくては、という話。
いささか世間様にはご迷惑をおかけしているなぁ、とは思いつつ、
明け方まで掃除やら模様がえやら。
世にいる「片づけられない人」のレベル、は、
何とか脱したか、というところまでで終わる。

【10月30日】小さな同窓会

2009-10-30 23:59:23 | 日常の一コマ
妙に目が冴えてしまい、明け方まで眠れず。
というよりも、生活時間帯がずれてしまったということなのだろうか。

O先生の発表に聞にあうようにと思って会場に行けば、
壇上には、マスクをしたO先生。あれっ?

聞けば午前3時過ぎに急な発熱とのこと。それで順番を変えてもらったのだな、と。
「危ないから近づかないで!」とのご本人の弁。
さすが救急医、ピシッと言うべき時の口調は高熱でもしっかりしていた。
MDでない身に何ができる訳ではないが、本当に「お大事に」ね。

原稿書き、というよりも、ネタ仕込みとしての学会参加。
演題数で1300余、参加者数で3500名規模の巨大学会ゆえ、
すべての報告を聞くことなど当然無理。
で、航空医療と災害医療に焦点を絞り、終日会場に。

ネタ仕込みがモノになるには多少の時間もかかろうが、
ともかく幾つかのネタを仕込み、多少の仕掛けも出来た。
何より、お世話になっている先生方との再会が、次の展開も生むであろう、というもの。
課題というか、やるべきことが出来ていないなぁ、ということを、
改めて痛感させられてしまった時間でもあったのだが……。

学会名物のレセプションは、それは素晴らしいものだった。
お酒といい料理といい、ビッグバンドジャズあり、わんこそばの食べ比べあり。

明日の教育講演にあたる一橋大学のI先生が到着。
母校の同期生でもある。四半世紀ぶりの再会。
ご活躍中の姿を見て我が事のように嬉しい。
鍛えられて、より魅力的な女性になった。さすが!
久し振りにお会いしたN先生のお知り合いでもあるとのこと。世間は狭い。
ついでに言えば、プログラムが重なっていて聞けなかったWHOのK先生は、
同じく母校の宗教学・倫理学の教授の息子さんでもあった。
小さな同窓会だったが、妙に嬉しかった。年をとったということ、か。

本当ならばどこぞの二次会に紛れ込むのだが、
寝不足のせいか、いま一つパワーが出ず。
早々に失礼してホテルの部屋でメールやら原稿書きやら。
21時過ぎにはうとうとモード。

【10月29日】 「旅の坊主」 北へ

2009-10-29 23:29:47 | 日常の一コマ
今日から31日までの予定で、岩手・盛岡で日本救急医学会。
本当は水曜の夜のうちから現地に入り、原稿書きを兼ねて(?!)、
フル参加するつもりだったのだが、訳あって予定より1日遅れで北へ。

午前中は家で洗たくなどさせてもらい、昼過ぎに大学へ。
1330から、AO入試特別枠での面接試験。
過日のAO入試をインフルエンザで欠席せざるを得なかった高校生クン。
本人マスク着用で現れる。

この冬の受験シーズンでは、この種の事態は全国で山ほど発生するだろう。
入試広報課Yさんから「対応マニュアルの作成、よろしく!」と頼まれる。
「そりゃそうだよなぁ」であり、しっかりとしたものを作らねば、である。

早々に大学を失礼し、荷物をまとめ、新富士発1535発のこだまで盛岡へ。
ありがたいことに、前日に多少は寝ていたので、
今日は車中では原稿書き&メール書きまくりとなる。

新富士駅のキオスクに気になる文庫本があり、さっそく購入する。
渡辺大助『特攻 絶望の海に出撃せよ』(新人物文庫、2009年)

昭和19年10月25日、フィリピン・クラークフィールドのマバラカット基地。
神風(「しんぷう」と読むのが正しい)特別攻撃隊「敷島隊」。
指揮官 関行男 海軍大尉(「だいい」と読むのが正しい) 以下5名。

こんなことを言っても、ウチの学生は、誰一人反応してくれないだろうなぁ、とは思う。
とは思うが……。

かつて防衛庁(現防衛省)防衛研究所に勤め、その戦史資料室に足繁く通い、
何より、関大尉が突っ込んだ日から19年後のその日に生を受けた者として、
特攻は、生涯のサブテーマだと思っている。
「旅の坊主」を育ててくれた、今は亡き恩人は、
「俺は大西瀧治郎海軍中将の生まれ変わりだ」といつも言っていた。
とすれば、「旅の坊主」は関大尉の生まれ変わりか、などと、時たま、考えたりする。
来世とか輪廻転生とか、信じているクチではないのだが……。

まぁ、難しい話はそれくらいにして。

学会参加の楽しみは、旧知の仲間と飲むこと。
同じ飲むなら美人の女医さんと、という訳で、今宵は坂出のO先生にお相手願う。
直前にネットで探した店であったが、大正解であった。
はまったら本気でヤバいという、大変飲み口のすっきりした純米吟醸にも遭遇。
大満足の夜であった。

飲み足りない気もないではないが、O先生は翌朝に報告ゆえ、深酒はまずかろう。
で、名残は惜しいが、一次会のみとする。

部屋に戻り、一風呂浴びて酒っ気を飛ばし、メールやら原稿書きやら。
さらに近くのマッサージの店で1時間、凝り固まった体をほぐしてもらう。
さらに、睡魔が訪れるまで、メールやら何やら。


【10月28日】「災害と食」について考えてもらおう

2009-10-28 23:24:55 | 日常の一コマ
研究室を出たのが3時、
何だかんだで床に就いたのが5時過ぎ、か……。

8時過ぎ、何とか目が覚める。
シャワーを浴びることもできないまま、大学へ。

1限の「災害と人間社会」、今日のテーマは「災害と食」。
かの阪神・淡路大震災の時、西宮市と神戸市にはさまれた
芦屋市という小さな市でくりひろげられた、
食をめぐる多くの方々の努力をまとめた本がある。
その一部を読ませ、災害と食について考えてもらおう、というもの。

元々は食育のついてのキーワードだと聞くが、ここ数年、
「ま・ご・は(わ)・や・さ・し・い・こ」を、
災害と食を考えるキーワードとしても、問いかけている。
災害時となれば非常食、非常食となれば何日分かの備蓄、という
言っちゃぁ悪いが、金太郎飴的な発想(連想)がある。

でも、非常時だから非常食って、ちょっと単純過ぎない?
そりゃ、行動食さえあればよい、という状況は理解できるが、
そんな「あればよい」的な食事をしていて、気力が育まれるとは思えない。
少なくとも、「一緒に、こういうことをして行きましょうよ」と
導いていくべき者がとるべきスタンスではないな、と。

40ページほどの資料を読ませるのに、やはりそれなりの時間がかかってしまい、
その分、説明する時間があまり取れなかった。
そのため、レポート課題はちょっと難しいかなぁ、と思わないでもないが、

「災害時でも、否、災害時であればこそ、普段と同じ食事を」

というコンセプトを理解してもらえるなら、
あとは「ま・ご・は(わ)・や・さ・し・い・こ」の特徴さえおさえれば、
何ということなくレポートは書けるはず。楽しみにしておきたい。

『読売新聞』「くらし 教育」面の「大学を歩く」という連載で、
本学の環境防災学部(来春からは社会環境学部)を取り上げてもらえるとのこと。
で、その取材を兼ねて、DIGのデモを行う。

リスクの大小を理解する目をどうやって養うか。そこがポイント。
新旧地形図の比較という、いつものパターンであるが、
何度やっても、どこかしらに発見がある。
わずかな時間であったが、記者さんはポイントをとらえてくれただろうか。

ゼミ生B君と早めの昼食。あとから2年生S君も合流。
昼休みに図書館運営・紀要の委員会、
その後、久し振りに全員揃ったゼミ生で卒業アルバム向けの集合写真

3限に2年生向け教養ゼミ。
いつものように、ともかく新聞を読ませ、考えさせ、話をさせる。
新聞を読むという部分については、一人一人が毎日、当たり前にやれると思うのだが、
それを教養ゼミの中でやらなくてはならないのが、地方私大の現実。
それでも、ゼミ生を、社会人としてまともに就職させるためには、
新聞くらいはしっかりと読めるようでなければ困る、というので、
こういうカリキュラムもあり、とは思っている。

1445から月1回の学部会議。
会議は短いほどよいが、今日は1時間半かかってしまった。
具体的な検討に時間を要したゆえ、これはやむを得ず。

研究室に戻り、メールやら何やら。
19時過ぎに同僚S先生来室。結局、いつもの魚河岸丸天で夕食を一緒にすることに。
ちなみに、今宵のメニューは、穴子の天ぷら定食+キリンのFREE。
S先生から、いろいろと面白い話を聞かせてもらったが、
いささか当たり障りのある話のため、ここに記せないのが何とも残念。

スーパーと本屋で買い物の後、研究室に戻る。
さすがに寝不足ゆえ効率が上がらず、結局23時切り上げ、ヤサへ。
1日20通というメールのノルマは、今日は果たせず……。

【10月27日】恰好のドライブ日和に

2009-10-27 23:02:14 | 地域防災
深夜、大阪の弟より、1日遅れの誕生日祝い電話あり。
週末は市民オケのコンサートで、ドヴォルザークの新世界を演奏したとか。
そう言えば、久しくクラシックのコンサートなど行っていない。
ブラームスの交響曲1番の第4楽章、迫力あるだろうなぁ、などと、
ちょっとくすぐられる電話でもあった。最後は健康話でオチとなる。

やはり、仕事にメドがついたのは3時近くであった。まぁ、そういうものか。

台風一過の青空に、この前よりずっと雪をかぶった富士山。
恰好のドライブ日和である。東名高速を大井松田まで。

神奈川県足柄上県政総合センターで行われている、
住民向け防災リーダー育成講座で、災害医療について1コマ90分話す。

大学では、前期に「災害医療システム」の科目名で、
災害時の医療を支える社会システムについて講義を行っている。
今回の話は、いわばそのダイジェスト版。

地震による死者・負傷者発生のメカニズム、
震度6強や震度7の揺れを受けた医療機関の被災状況、
医療機関における「ドンガラと餡子」、
(=建物自体の被害と、内装・配管・医療器材等の被害とを分けて考えること)
「災害時に医療機関を支える地域住民」という考え方とその先行事例、
地震災害時における「命の鎖」
クラッシュ・シンドロームの怖さと一般市民でもできる範囲の対処方法、
傷病者の重症度を理解するための幾つかの簡単な方法、
等々。

さて、どのくらい理解してもらえたであろうか。
昼食をはさみ、11月5日に行うDIGについて打ち合わせた後、大学に戻る。
少し雲が出てきたものの、復路も順調なドライブであった。

昔の教え子が、お土産を持って大学に遊びに来てくれた。
ういろう、ありがとうね。
リクルートの大学案内雑誌に載せる紹介文について電話インタビュー。
その後、図書館報に載せる原稿を、図書館事務室にパソコンを持ち込んで何とか脱稿。

夜はいつものように、
メールやら、学生レポートへの採点・コメント付けやら。
昨日の静岡ボラ協での打ち合わせ資料に、自分自身で少し赤を入れる。
及第点までは来たと思うので、しばらく「寝かせる」ことにする。

途中、近くの幸楽苑まで車を出して夕食。

経験上、日にメール20通送ることが出来れば、
翌日まで仕事を持ちこした、という感覚にならずに済む。
今日は何とかこなせたが、まだまだ仕事は終わらず、か。
気がつけば、今日も深夜1時をまわっていた。