「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

【10月14日】講義2コマ+柏崎の高校の先生との意見交換+地域防災指導者養成講座+飲み

2009-10-14 23:08:21 | 地域防災
いつものような日常。

1限に「災害と人間社会」、1年向き「問題意識の掘り起こし」科目。
今日のテーマは「震度と建物被害のイメージをつかめ!」

震度とマグニチュードの違いがわからないようでは、
さすがに「日本唯一の防災学部」の「1年坊主」としても論外だが、
震度と建物被害の関係をどこまでイメージ出来ているかを問うならば、
実はこれ、これはかなり難しい。

「震度5強以下」
地震であっても、災害になることはまず間違いなくない。
生命・身体・財産に致命的な影響があることは、(今の日本なら)例外中の例外!

「震度6弱」
「実質的に無被害」であってしかるべき揺れ。
東海地震でこの揺れで済んだならば、身の回りには致命傷はまずないから、
周りの市町村へ救援に行け!という話。

「震度6強」 ここからが本番!
「しっかり理解し、しっかり備えていれば、致命傷になる訳がないレベルの揺れ」だが、
現実的には、このレベルの揺れであっても、お亡くなりになる方がおられる。
「二階が一階になる被害」から「少なくとも外見は無被害」まで、
建物の種類や築年次によって、極めて大きな差が生じる。

「震度7」 少なくとも「旅の坊主」としては、そこに住みたいとは思わない!
確かに、大手ハウスメーカーの軽量・重量鉄骨造であれば、「グシャ」はない。
木造であっても、昭和56年6月1日以降のものであれば、「グシャ」はない。でも……。

どこでどのくらいの揺れが起こるかは、概ねイメージできる!
だから、そういう場所には住まない(もし住んでいたら本気で引っ越しを考える)、
というのが、常識になってくれればと思うのだが……。

さて、「1年坊主」諸君は、どこまで理解してくれたかな???

3限は2年教養ゼミ。
「『正社員としてぜひ採用したい』と、採用担当者に思わせるような者になるには、
読み・書き・PC・プレゼンに、どのくらいのレベルが求められるのか」を
議論(というか確認)してもらう。

言うまでもなく、求められる水準と、今の自分とを比べてもらうのが目的。
いろいろと考えてくれたようである……。

午後、新潟県立柏崎工業高校に新設される「防災エンジニアコース」の関係者3人が
本校来訪。15時から2時時間ほど意見交換。
海外出張中のO先生を除き、本学防災のオールスターキャストで対応。
なかなか面白い時間でした。

この日は19時から、御殿場市で「地域防災指導者養成講座」
柏崎工業のお三方は富士泊なので、「話のタネに」入試広報Yさんの運転で御殿場へ。

「『旅の坊主』流 地震防災の基礎」と、新型インフル対策を1時間半。
時間はどうしようもなく足らない。
でも、仕事帰りにこの種のセミナーに参加して下さろうという方に、
2時間も3時間も話す訳にもいかない。まぁ、こんなものか、と。

終了後は富士に戻り、キープボトルのある小料理屋で、5人で飲み、かつ、語る。
柏崎工業のお三方には、とりあえずはご満足いただけたようなので、
CS(=顧客満足度)的には「○」の1日だったかな、と。

(10月16日アップ)