「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

【10月15日】 Y君、しっかり勉強するんだよ

2009-10-15 23:42:30 | 日常の一コマ
1限に「災害対応論」、第3回講義。
災害対応に従事する組織について、基礎的な知識を確認する。

まず、ありふれた方法ではあるが、災害対応に携わる組織を、
営利組織と非営利組織、公的組織と公的ではない組織、2つの対立軸で整理する。
営利組織と非営利組織の軸は、比較的わかりやすいが、
日本の場合、公と官、私と民の関係がかなり入り組んでいて、ここが面白い。

次いで、実動3省庁(あるいは4省庁)と呼ばれる、
災害救援を任務とする行政機関について、その基本的な性格を確認する。

さらに、捜索救助と災害医療を事例に、それらの組織の活動の基本を確認する。

と書けば、それなりの講義をしたように思えるだろうが、さて中身はどうだったか。

昼前に、大阪から来客あり。
近くの そば切り「こばやし」にて、パワーランチ。
11月半ばに本学を訪問するインドネシアの災害救急医療研修団の件で調整。

打ち合わせが中心になって、せっかくの蕎麦を美味しくいただけなかったのは
店主に申し訳ないところであったが、おかでげ、かなり具体的なイメージが持てた。
あとはこの方向で走るだけ。

4限に、ゼミ生K君への三度目のお願いで、
他のゼミの3年生に対して、K君の就職活動体験を聞いてもらう。

その前にちょっとした確認をして愕然とする。
いわゆる「就活サイト」に登録していない学生が半数以上。何だこれは???
就職活動の現実がどれほど厳しいか、
3年生の10月になっても理解していないとは、嘆かわしい限り。
あるいは、そういう大学生が当たり前にいることが、
全入時代の大学の現実なのかもしれない……。

5限に、1年生Y君が来室。
欠席した水曜1限の講義内容を聞きに来る。
その意気は大いに買いたい。が、意気だけで渡っていけるほど世の中は甘くない。

「防災の基本は人間」とY君が言う。
それはその通り。誰も否定はしない。
しかし、そのあと、文字通り一言の説明も続かないようでは、話にならない。
いくら1年生であっても、ね。

誰かの決め台詞を借りるのも良い。
でも、そのセリフが意味しているものを自分のものにしていなかったら、
単なるアホ、とまでは言わないが、まぁ、評価はされないな。
そのことを、今のうちにしっかりと肝に銘じておいてもらいたいなぁ、と。

ともかく、1冊の基礎本を手渡す。
週明けまでにしっかりと読んで理解してくれるとよいのだが。

19時の当日発送分締切ギリギリに、宅急便の集配場に飛び込む。
週末、島根大学医学部で行われるメディカル・ラリー用に
資機材一式と、関係する拙論文をコピーしたものを送る。

宅急便の集配場といつもの「丸天」は目と鼻の先。
というので、これはいつもよりかなり早い夕食。

(10月18日アップ)