駿河&南海トラフの巨大地震が発生すれば、甚大な被害発生が必至な愛南町。
何年前だっただろうか、地域安全学会の学術集会があり、
訪問したことはあるが、じっくりと地域を見て回ることは出来なかった。
今回、国交省四国地方整備局のプロジェクトで、
この愛南町を舞台に、南海トラフ巨大地震を想定した「災害に強いまち」のあり方、
また、それに向けた改善計画をDIGの手法を用いて描き出してみよう、
ということになり、それに向けての調整と現地調査。
この種の議論をする時、いつも疑問に思うのが、
みな、なぜ、避難計画の立案+実働訓練のレベルで納得してしまうのか、ということ。
「避難成功、しかし、人生崩壊、ふるさと消滅」
東日本大震災で私たちが目の当たりにしたのは、こういう話ではなかったか。
であればこそ「避難しないで済むまちを作ろう」という大目標を立て、
それに向かって知恵を絞ろうではないか、というのが、自然の流れだと思うのだが。
幸いにも、プレート境界型(海溝型の巨大地震と呼んでもよい)には、
ある程度の周期性が確認されている。駿河&南海トラフの場合は概ね90年から150年。
1944年12月の昭和東南海地震と46年12月の昭和南海地震、
間を取った1945年から数えて今年2014年は69年目。
安全係数を10年とすれば準備に使える時間はあと10年。5年とすればあと15年。
この時間をどう使うか。毎度のことながら、ここが勝負のポイント、と思う。
今回のプロジェクトでは、今までになかった2つのことを問うてみたい。
一つ目は、「海はどこまでが海か」ということ。
100年に一度の、あるいは1000年に一度の出来事であれ、
その時に海水が来たところまでを海と心得、それに合わせた住まい方をするならば、
大きな間違いはあるまい。
問われるべきは、そのことを意識したまちの作りになっているかどうか。
なっていなければ、そのことを意識したまちの作りへとどう変えていくか。
気仙沼の小泉で活躍されているA先生とそのお仲間の発言に想を得てのこと。
しっかり受け止めなければ、であるな、と。
二つ目は、人口ピラミッドをしっかりと意識しておく、ということ。
愛南町の高齢化がどのように進展しているか、それはこれから調べることだが、
人口ピラミッドを作ることは可能だろう。
現時点で65歳前後の「団塊の世代」が、10年後は75歳前後となり、
15年後は80歳前後となる。
支援者と被支援者の割合がこれから四半世紀程度はどうしようもなく崩れる訳で、
では、そのことを意識した対策には何が必要なのか。
新ネタ2つを含み、「なりわい」をしっかり意識した、そんなDIG、
そんな防災まちづくりワークショップにしたいと思っている。
さて、どうなりますことやら。ともあれ楽しみではある。
何年前だっただろうか、地域安全学会の学術集会があり、
訪問したことはあるが、じっくりと地域を見て回ることは出来なかった。
今回、国交省四国地方整備局のプロジェクトで、
この愛南町を舞台に、南海トラフ巨大地震を想定した「災害に強いまち」のあり方、
また、それに向けた改善計画をDIGの手法を用いて描き出してみよう、
ということになり、それに向けての調整と現地調査。
この種の議論をする時、いつも疑問に思うのが、
みな、なぜ、避難計画の立案+実働訓練のレベルで納得してしまうのか、ということ。
「避難成功、しかし、人生崩壊、ふるさと消滅」
東日本大震災で私たちが目の当たりにしたのは、こういう話ではなかったか。
であればこそ「避難しないで済むまちを作ろう」という大目標を立て、
それに向かって知恵を絞ろうではないか、というのが、自然の流れだと思うのだが。
幸いにも、プレート境界型(海溝型の巨大地震と呼んでもよい)には、
ある程度の周期性が確認されている。駿河&南海トラフの場合は概ね90年から150年。
1944年12月の昭和東南海地震と46年12月の昭和南海地震、
間を取った1945年から数えて今年2014年は69年目。
安全係数を10年とすれば準備に使える時間はあと10年。5年とすればあと15年。
この時間をどう使うか。毎度のことながら、ここが勝負のポイント、と思う。
今回のプロジェクトでは、今までになかった2つのことを問うてみたい。
一つ目は、「海はどこまでが海か」ということ。
100年に一度の、あるいは1000年に一度の出来事であれ、
その時に海水が来たところまでを海と心得、それに合わせた住まい方をするならば、
大きな間違いはあるまい。
問われるべきは、そのことを意識したまちの作りになっているかどうか。
なっていなければ、そのことを意識したまちの作りへとどう変えていくか。
気仙沼の小泉で活躍されているA先生とそのお仲間の発言に想を得てのこと。
しっかり受け止めなければ、であるな、と。
二つ目は、人口ピラミッドをしっかりと意識しておく、ということ。
愛南町の高齢化がどのように進展しているか、それはこれから調べることだが、
人口ピラミッドを作ることは可能だろう。
現時点で65歳前後の「団塊の世代」が、10年後は75歳前後となり、
15年後は80歳前後となる。
支援者と被支援者の割合がこれから四半世紀程度はどうしようもなく崩れる訳で、
では、そのことを意識した対策には何が必要なのか。
新ネタ2つを含み、「なりわい」をしっかり意識した、そんなDIG、
そんな防災まちづくりワークショップにしたいと思っている。
さて、どうなりますことやら。ともあれ楽しみではある。