「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

保護者懇談会雑感

2007-09-08 23:49:09 | Weblog
 9月8日

 富士常葉大学ではこの日、年1回の保護者懇談会。

 四半世紀前、「旅の坊主」が学生だったころは、保護者懇談会なんて
あったっけ?という感じだった。でも、ゼミ生の保護者の方々に、ゼミ
担任がどのような人間であるのか、知ってもらうことは悪くないと思って
いる。そして何より、学生の親御さんが、今、何を悩んでいるのかを知る
ことは、これから先の学生指導においても役立つと思っている。

 保護者の方々にもいろいろと都合があると見えて、この日お相手させて
いただいたのは、2年生4人と3年生1人の計5人の学生の保護者。人数が
少なかったので、それぞれの保護者の方々と、少しは話をすることが出来た。
3年生の一人は、両親と1時間ほど話し、さらに本人も呼びつけて、結局
2時間近く議論をすることになった。まぁ、これだけ話せば、小村の「人と
なり」についてもそれなりに理解してもらえると思う。

 恥ずかしながら、人を見る目があるとは言い難い「旅の坊主」。保護者の
方々と話していくうちに、学生の意外な側面を教えられることもあった。また、
親の見る目と大学教員の見る目は違うのだなぁ、と思うこともあった。とも
あれ、大切なお子さんをお預かりしている身ゆえ、可能な限りのケアはしたい、
とは思う。ただ、大学生は幼稚園生とは違う訳だから、「あんよは上手」を
するつもりはさらさらなく、そのことだけは保護者の方にきちんと念押しして
おいた。「手を上げた人間は伸ばす」でも「手を上げなかった人間の一人
ひとりまで、一々御用聞きをするつもりはない」。こんなことを言うと、お前は
一体何様か、と言われるのだろうなぁ、とは思いつつ……。

 (9月10日 札幌にて記す)

第三次被害想定を知る人は80名中ゼロ、か……

2007-09-07 23:44:25 | Weblog
 9月7日

 朝、新神戸を発って三島へ。ありがたいことに、静岡県地方では生命・
身体に関わるような被害は出なかったようで何よりと思う。昨年度に引き
続き、静岡県立東部看護専門学校で災害看護の非常勤講師。この日が2
コマ目。それにしても……。

 「東海地震の被害様相は、みんなが思っているよりもよほど良くわかって
いる。しかし、そのことを正面から受け止めようとする人は、本当に少ない。」
そのことを如実に感じさせられる時間であった。2クラス約80名中、東海
地震に関する第三次被害想定、中でも、市町村・町丁目単位での揺れや
想定れる被害が書かれたページを見たことがある看護学生はゼロ。一体
これは何ということか。これでも、防災先進県静岡と言ってよいのだろうか、
甚だ疑問。まぁ、確かに、静岡県地震防災センターのHPを隅から隅まで
真剣に見る人がそうはいないだろうということは、想像できる話ではあるが……。

 大学に戻り、翌日の保護者懇談会に備えて研究室の整理整頓を、とは
思ったものの、どうにも気が乗らず……。少し早めに失礼する。

 (9月10日 札幌にて記す)

和歌山県職員&県内市町村職員向けDIGセミナー/台風9号

2007-09-06 23:40:06 | Weblog
 9月6日

 和歌山の県職員&県内市町村職員向けのDIGセミナー。

 朝方、準備をしている時、旧知のSさんがわざわざご挨拶に来て下さる。
Sさんとのお付き合いも7年目となった。ああいった「地侍」がいるから
こそ、地域って守られているのだなぁ、と、改めて思う。

 今回のDIGセミナーの目的は、何パターンかのDIGを見せ、それらの
デモから何かを学んでもらえれば嬉しいな、というもの。2m×4mの関東
から九州までが入る20万図を使ったもの、紀伊半島全域の5万図を使った
もの、県内を1枚におさめた10万図を使ったもの、市町村の住宅地図を
使ったもの、等々。それぞれに意義があり、面白みがあり、発見がある。
総じて地図の判読力が弱まっていると言われている昨今、さて、地図との
対話を通じて何かを考えてくれるような人は、どれくらいいるのだろうか……。

 和歌山県、そして類似の条件下にある三重、徳島、高知は、南海地震
対策を考えるならば、その基本線は同じになるはず。つまり、いつかは
わからないが、多分21世紀の前半までには、最悪の場合、東海・東南海・
南海地震が発生する。その時の被害様相を頭に描きつつ、そのような事態
でもきちんとやり過ごせるようなコミュニティをどうやって作るか。それ
こそが求められている大筋ではないかと思うが、読者諸兄はどう思われるか?

 台風9号がこの日の夜半、静岡直撃とのことで、新幹線他交通機関は
ズタズタ。大阪、京都、名古屋と、楽天トラベルでどこにも宿がないなんて
初めての経験。どうしようもなく、何とか神戸で宿を取る。ここすらあと
何分かで埋まっていたかもしれないが……。

 (9月10日 札幌にて記す)

原稿2万字

2007-09-05 23:33:58 | Weblog
 9月5日

 午前中、他大学で言う全学教授会、本学の合同学部会議。今回はおとなしく、
おとなしく。

 この日の午後、東大・京大・横国・新潟大等の大学から学生・院生を呼び、本学の
学部生・院生と共に「学生防災サミット」が開催されていたのだが、2ヶ月以上
前に締め切りが来ている原稿を何とか今日中に入稿せねばならず、必死になら
ざるを得なかった。というので、お世話になっている先生方にも不義理して、
PCに向かう。いかにテープ起こし原稿はあるものの、それらを全部組み替え
文章化するとなると、結構辛かった。それでも半日余で2万字弱書けたという
ことは、まぁまぁの出来、か……。

 翌日、和歌山市で開催される県内市町村職員向けDIGセミナーがあり、その
講師を引き受けている。朝から動いたのでは間に合わず、ということで、新幹線・
スーパーくろしおと乗り継いで和歌山へ。少し遅れて到着したMさんと小一時間
飲む。

 (9月10日 札幌にて記す)