9月8日
富士常葉大学ではこの日、年1回の保護者懇談会。
四半世紀前、「旅の坊主」が学生だったころは、保護者懇談会なんて
あったっけ?という感じだった。でも、ゼミ生の保護者の方々に、ゼミ
担任がどのような人間であるのか、知ってもらうことは悪くないと思って
いる。そして何より、学生の親御さんが、今、何を悩んでいるのかを知る
ことは、これから先の学生指導においても役立つと思っている。
保護者の方々にもいろいろと都合があると見えて、この日お相手させて
いただいたのは、2年生4人と3年生1人の計5人の学生の保護者。人数が
少なかったので、それぞれの保護者の方々と、少しは話をすることが出来た。
3年生の一人は、両親と1時間ほど話し、さらに本人も呼びつけて、結局
2時間近く議論をすることになった。まぁ、これだけ話せば、小村の「人と
なり」についてもそれなりに理解してもらえると思う。
恥ずかしながら、人を見る目があるとは言い難い「旅の坊主」。保護者の
方々と話していくうちに、学生の意外な側面を教えられることもあった。また、
親の見る目と大学教員の見る目は違うのだなぁ、と思うこともあった。とも
あれ、大切なお子さんをお預かりしている身ゆえ、可能な限りのケアはしたい、
とは思う。ただ、大学生は幼稚園生とは違う訳だから、「あんよは上手」を
するつもりはさらさらなく、そのことだけは保護者の方にきちんと念押しして
おいた。「手を上げた人間は伸ばす」でも「手を上げなかった人間の一人
ひとりまで、一々御用聞きをするつもりはない」。こんなことを言うと、お前は
一体何様か、と言われるのだろうなぁ、とは思いつつ……。
(9月10日 札幌にて記す)