「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

新潟~湯河原

2005-09-08 23:55:41 | Weblog
 9月8日(木)

 旧知のK君がたまたま長岡まで来ており、昼から参加してくれるとの連絡
あり。これが午前3時の携帯への電話。まぁ、そんなものか。

 ほぼ徹夜状態で朝を迎える。いつものように(?)ホテルの朝食を取れずに
会場へ入る。(Mさん、差し入れのサンドイッチ、ありがとう。)

 もともとの予定はこんな感じ。ワークショップは生き物ゆえ、予定した通り
には進まなかったが。

 09:00~09:50 DIGとは何か
 10:00~10:50 DIGの実践事例紹介:福岡ドームサリンテロDIG
        東京ドームサリンテロ等
 11:00~11:50 本日のテーマ(被害想定)の説明&DIG準備
 13:00~14:50 JR新潟駅爆発物テロを想定したDIG
 15:00~15:50 プレゼンテーション(各グループからの検討結果の発表)
        覚知、初動対応、二次テロ対応、医療機関への搬送、等々
 16:00~16:50 総括&フリーディスカッション

 DIGのテーマは、JR新潟駅が爆発物によるテロ攻撃にさらされたときの
関係機関の初動対応について。参加者は消防学校の特殊災害課程の
研修員(階級は士長~司令まで)の他、JR新潟駅、県警本部・機動隊、
新潟県・新潟市の危機管理部局、陸上自衛隊、県医師会理事、災害拠点
病院である新潟市民病院、バス運行会社、駅周辺のホテル関係者と、
すべてこれ担当Sさんの努力の賜物。加えて、行政職から消防長に就任
した新任消防長4名も。

 消防学校の課程教育ではあったが、事の性格上、関係機関の方を交え
なければ意味ある議論にはならない。学校長以下幹部諸氏もその主旨を
理解して下さり、今回のような場が出来た次第。担当Sさんのご苦労を
思うと頭が下がるのみ。

 議論の勢いで、4名の消防長に、テロつまりは二次攻撃が想定される
状況で、部下に突っ込めと命令しますか?と聞いてしまった。部下を死なせ
ないこと、突っ込みたがる部下にブレーキをかけることこそが長の仕事だ、
とのコメント、なるほどなるほど。

 議論を体系だったものへと導いていくためには、さらに工夫が必要とは
思いつつも、十分な手応えを持って終えることが出来た。

 とあるメーリングリストを介して、ハーバード大学公衆衛生大学院に留学
中のN先生が作成された爆傷患者初期診療マニュアルの存在を知り、
ご本人の許可を得て配布されていただく。また、新潟市民病院救命救急
センターのH先生は、そのMLを通じてご縁のある方であった。奇遇に感謝。

 Yさん、Mさんと新潟駅にてささやかな打ち上げ。帰路はひたすら爆睡。

1 コメント

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テロ想定 (あやこ)
2018-01-24 14:14:40
先生、DIGにはこのような想定もあるのですね。
驚きとともに、非常に必要なものであると深い関心を持ちました。
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