たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

祭りの舞台

2019-10-31 09:40:27 | 縄文への旅

<大湯ストーンサークル>

 

ここ大湯のストーンサークルには、

円形に張り巡らされた石の中心に、

「日時計状組石」と呼ばれる立石が置かれ、

時間や季節ごとに変化する太陽の動き応じて、

石の影の長さが変わることがわかっています。

隣接するストーンサークル館内で、

太陽と環状列石との関係をシミュレーションした

模型を見たのですが、個人的に頭に浮かんだのは、

特別な日の太陽を「祭りの舞台」の演出効果

として取り入れるために、ストーンサークルを

建設したのではないかというイメージでした。

 

仮に、ストーンサークルが墓地として利用され、

その中で葬儀が執り行われていたとしても、

決して人々は悲壮感ばかりに包まれていたわけでなく、

神と死者と生きる人間とが混然一体となって、

その場全体を不思議なエネルギーで

満たしていたような気がするのです。

実際に遺跡に立ってストーンサークルを眺めてみますと、

あたり一帯が常に「空気の循環」を繰り返しながら、

清冽な風が入れ代わり立ち代わり

大地を掃き清めているような光景が思い浮かびました。