たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

歴史の目撃者

2022-07-18 18:17:18 | 一年の展望

 

10日ほど前、奈良県を舞台に大変な出来事が起こりました。

私自身も未だに諸々のダメージを引きずったままで、

日本の行く末をただぼんやりと思案する毎日が続いております。

実は若かりし頃、現場となった場所の近くで暮らしていたのですが、

繰り返し流れるテレビの映像とともに、

記憶の底に眠っていたはずの当時の記憶が、

現場の景色にオーバーラップするという

何ともカオスな状態を体験した次第。

それは、これまでにない不思議な感覚を伴うもので、

封印していた過去と現在とが一緒くたになり、

別の未来を上書きして行ったような印象でした。

 

あと数か月もすれば、事件の衝撃も徐々に薄れ、

世の中は日常を取り戻したかのように見えるかもしれません。

ただ、国民一人一人の心の様相は明らかに変化をしましたし、

日本の未来はこの出来事をきっかけに大転換をしたはずです。

事件の細かい背景はわからないものの、

現在メディア等で明らかにされている「事実」などは、

ごくごく近年の動きで表面上の理由づけにすぎません。

 

言えるのは、私たちは「目撃者」だという事実です。

奇しくも歴史の転換点となる稀有な一場面に

立ち会ってしまったということでしょう。

恐らくそれが日本と言う国の役目であり、

奈良と言う土地の因縁であり、

今に生きる日本人に与えられた

「見届ける」という使命なのだと思います。

どのような思いでこれからの国を再構築するのか、

「たったひとり」で重い責務を背負って旅立たれた故人に恥じぬよう、

まずはこの時代に生かされている重みを再認識したいものです。

ご冥福を心よりお祈り申し上げます。