たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

自然のサイン

2015-08-31 12:13:39 | 自然災害・参拝マナー

<桜島 さくらじま>

 

神社というのは、大自然を治める神様が鎮まる場所です。

神社で自然に対する感謝の気持ちを奉納することは、

私たちにできる一番効率のよい防災対策でもあります。

「神様に感謝したくらいで、災害を抑えられるのか?」と思うのなら、

試しに今から毎日感謝し続けてみれば、

必ず納得のいく答えが見つかるでしょう。

 

現在、私たちを取り巻く自然環境は、

想像以上に切迫した状況に追い込まれています。

「大自然に感謝」という言葉を、

理屈抜きに的確に理解できるのは、

日本的な情緒を理解する人間と、

日本人の遺伝子を受け継いだ人間だけです。

私たちは、より広くより大らかな視点で、

自然の発するサインを読み取る必要に迫られているのかもしれません。


生き物の地球

2015-08-30 12:10:05 | 自然災害・参拝マナー

<桜島 さくらじま>

 

「神社にお参りをして何の役に立つのか?」

「自然に感謝すれば災害が収まるのか?」

と疑問を持つ方はたくさんいらっしゃいます。

ただ、「地球は生き物だ」という事実に

反論できる人は少ないはずです。

もし、地球が「無機質なただの物体」であれば、

自然災害など人間の力でいかようにもコントロール可能でしょう。

 

人間の力ではどうにもならないということは、

つまり「大地や太陽にも意思がある」という証拠です。

私たちが普段、他人に対して何気なく行っている思いやりの行動を、

大地や太陽や森林や水源などの大自然にも同じように施せば、

その気持ちは確実に大自然の動きにも影響を与えるのですね。


何が国を救うのか

2015-08-29 12:06:34 | 歴史・神話・旅・風景

<首里城 しゅりじょう>

 

日本列島を龍体(九州が頭)として考えると、

沖縄は「口髭」あるいは「角」に当たるといわれています。

沖縄やその近辺の島々というのは、

日本列島のアンテナ部分に相当し、

沖縄付近で起きた出来事は、

これからの日本を暗示する象徴的な出来事です。

ひとたび沖縄に何か異変が起これば、

確実に日本全土に影響が出るでしょう。

 

沖縄を守ることはつまり、 日本全土を守ることにつながり、

沖縄付近の不穏な空気が緩和されなければ、

日本という国の平和継続はありえません。

古代より、日本人のルーツとも呼べる人々が、

沖縄を経由して本土に渡り、

今の日本の基礎を築いてまいりました。

今一度「何が国を救うのか」を、

真剣に考えてみる時期なのだと思います。


神風が吹く前に

2015-08-28 11:58:58 | 自然災害・参拝マナー

<風宮 かぜのみや>

 

「生きた神様が住まう国」で暮らす日本人は、

大地震や火山噴火や台風等の災害と、

共に生きる宿命を背負っています。

それゆえ古来より私たちの先祖は、

「何も事が起こらない平時から」自然への感謝を欠かさず、

人と人との争いや人災によるトラブルを

極力減らすよう努力してまいりました。

 

「自然」や「神様」の存在が希薄になった現代では、

いつの間にか人間同士の争いばかりが積み重なり、

自然の怒りを買っているのは周知の通りです。

人間の力ではどうにもならないと神様が判断すれば、

「日本の国を守るために」

そして「日本人の精神を鍛え直すために」

甚大な自然災害を発生させる可能性も十分にあるのですね。

 

日本の歴史書の中には、

「神風が吹いた」という既述が頻繁に出てまいりますが、

これは決して「何の犠牲もなく」「ひとりの死者も出さず」

勝手に奇跡が起きて日本が救われたという意味ではありません。

手荒い自然災害が起こる前に、

他力ではなく自力で災害を抑える努力をすべきなのでしょう。


神官の役目

2015-08-27 11:06:11 | 自然災害・参拝マナー

<率川神社 いさがわじんじゃ>

 

今私たち住んでいる場所というのは、

「何らかの縁」があって行き着いた場所だといえます。

津波被害が予想される地域も、噴火被害が予想される地域も、

豪雨被害が予想される地域も、土砂崩れが予想される地域も、

「そこですべき何か」があったからこそ、

縁によって導かれたのでしょう。

 

神社を守り、自然への敬いを忘れない人が多い土地ほど、

悲惨な災害や事件が少ないのは事実です。

その場所に住む住人には、地域の神社を維持し、

その土地や土地の人たちを守る役目があります。

神様の国である日本に住むすべての人々が、

「世界中の人々を守る神官」なのかもしれません。


大事な拠り所

2015-08-26 11:53:14 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<大宮氷川神社 おおみやひかわじんじゃ>

 

全国各地に点在するそれぞれの神社には、

「その土地に見合ったエネルギー」が宿っています。

東日本大震災から4年以上が経過し、

被災地の人々が今何を求めているのかと言えば、

それはやはり「精神的な安定」でして、

神社や氏神という存在は、心に傷を負った地域の人々を、

支え癒す重要な役割を担っているのですね。

 

戦後の日本の奇跡的な復活の裏には、

日本人の精神性(つまり神道)が大きく関わっていました。

これから氏神信仰を持たない多くの国は、

諸々の混乱を乗り切るために、

想像以上の苦難を強いられるでしょう。

人間が生きるために最も必要な「拠り所」に、

まずは日本人自体が気づくべきなのかもしれません。


命宿る生物

2015-08-25 11:48:27 | 自然災害・参拝マナー

<氏神 うじがみ>

 

日本の自然の中には「神様」が宿っており、

木々の一本一本、花の一輪一輪、

そして水の粒子一粒に至るまで、

人を育み成長させてくれる因子を保有しています。

ゆえに、素直な気持ちで自然と向き合えば、

健やかな心身を維持できますし、

逆に邪な気持ちで自然を痛めつければ、

心身につらい反射が訪れるのは必然でしょう。

 

日本を訪れた海外の芸術家や文学人や研究者の多くが、

「日本人の自然観は特殊である」 という感想を抱くそうです。

日本人の遺伝子の中に組み込まれている自然を敬う気持ちには、

森や山や川や海を「生命が宿るモノ」に変える力があります。

自然という対象は単に、「無料で食べ物を生産する工場」ではなく、

「人間を守り生かそう」とする強い意志を持った生き物なのですね。

 

「自然=命が宿る生物」という認識が薄れれば、

必ず大きな災害が起こり食料は枯渇します。

未来ある子どもの命を守るためにも、

まずは私たちひとりひとりが、

自然への敬意を取り戻さなければいけません。


日本の特殊性

2015-08-24 10:15:11 | 自然災害・参拝マナー

<富士山 ふじさん>

 

人間の心は、「与えられた環境により作られる」ものでもあります。

特殊な国土の上に住む日本人は、他の民族にはない、

特殊な感性や特殊なアイデアを持っている民族です。

「天災」というひとつの出来事を通しても、

その中に人知を超えた力を見出し、

素直に神様への畏怖の気持ちを抱けるのは日本人の特性。

私たちは、自然を人間と同じ「生き物」として受け入れることができる、

稀有な感受性を持っているのですね。

 

自然災害と背中合わせの国というのは、

それだけ「自然が生きている国だ」とも言いかえられます。

古代より先祖たちも、繰り返し天災に見舞われる中で、

人知を超える力(神様)への確証を得てきました。

日常の瑣末な出来事に捕らわれそうになったら、

まずは自分の足元に広がる日本列島を想像し、

日本という神の国土の上で暮らしている幸運を思い出してください。


スーパー遺伝子

2015-08-23 10:12:31 | 自然災害・参拝マナー

<上賀茂神社 かみがもじんじゃ>

 

今私たちがこうして生きていられるのは、

その時々の厳しい環境に対応してきた先祖のおかげです。

太古の昔から幾度となく繰り返された、

気候の大変動や地球規模の災害を乗り越え、

強くたくましい遺伝子を子孫に残してきたからこそ、

私たちがこの世に誕生することができました。

 

今生きているすべての人間には、

気が遠くなるほどの選別を潜り抜けてきた、

スーパー遺伝子が組み込まれています。

数万年・数億年前から現在に至るまで、

脈々と命をつなぐことを許された遺伝子を持つ私たちなら、

これからの過酷な環境も必ず乗り越えて行けるはずです。


強力な祈祷

2015-08-22 10:10:07 | 自然災害・参拝マナー

<石屋神社 いしやじんじゃ>

 

各地の神社を回っておりますと、

お祭りの際などに行われた、

「占い」の結果を目にすることがあります。

その中身を見てみますと、

「今年の米の量」「今年の魚の量」…等々、

食料に関する内容がほとんど。

やはり人間が生きる上で忘れていはいけないのは、

食べ物への感謝の思いなのでしょう。

 

仮に、異常気象や火山噴火の影響が長引けば、

すぐに食料の供給は不安定になります。

東日本大震災の折に、各地で買占め騒動が起きたように、

いつ何時「食料」が私たちの食卓から消えるかはわかりません。

日ごろから、感謝をして食事をするということは、

どんなご神事にも負けない強力な祈祷でもあるのですね。


古臭い習慣

2015-08-21 16:02:01 | 自然災害・参拝マナー

<二見興玉神社 ふたみおきたまじんじゃ>

 

以前、大雨の中をずぶ濡れになりながら伊勢神宮に参拝した折、

神官の方が「神宮では雨の中での参拝は、

”穢れを祓う”という意味でよいことなのですよ」

と教えてくださいました。

神宮の禊所でもある二見興玉神社が、

常に波しぶきで洗われているように、

水(特に海水)の祓いというのは、

私たちが思っている以上に強力かつ強制的です。

 

自然を敬い自然を味方につけることは、

巡り巡って自然災害を減らす結果につながります。

古代より天災と共に生きてきた日本人が、

世界に「自然に対する正しい姿勢」を示すことが、

最終的に多くの人々を救うのですね。

現代人が軽視してきた、神祭りや先祖供養などの古臭い習慣は、

見えない助けとなって私たちの命を守ってくれているのでしょう。


飲み込む力

2015-08-20 12:53:47 | 歴史・神話・旅・風景

<賢島 かしこじま>

 

森林の割合が国土の7割を占める、

「山大国」日本列島ではありますが、

その一方で周囲を海に囲まれた

「大海原に浮かぶ島」でもあります。

日本が長い間、独立国家を維持してこられたのは、

この「山」と「海」という恵まれた自然環境があってこそ。

古代より日本と日本人に与えられた恩恵は、

紛れもなく自然からもたらされたものです。

 

大祓の詞にもあるように、

海には人間のツミケガレを祓い、

「飲み込んで」消し去ってくれる力があります。

記紀の中で、スサノオが「海」の支配を任されたのも、

それだけ「海」という存在が、

日本を守る上での重要な要だったからなのでしょう。

海の神様を大事にすることは、

日本という国の平和を維持することにもつながるのですね。


山大国

2015-08-19 22:53:15 | 自然災害・参拝マナー

<東吉野村 ひがしよしのむら>

 

国土の約70%を山や森林が占める日本という国は、

「ちょっと歩けば山に入る」のが当たり前の環境です。

高層マンションや高層ビルが立ち並ぶ大都市でさえ、

ほんの一時間も電車に乗れば、

そこはすでに「山の神様の領域」。

言うなれば私たちは毎日、

「どこかの山の端を歩いている」のですね。

 

都市災害というのは、

土地の液状化や住宅火災などに限った問題ではなく、

「周辺の山の異変」が引き起こす

多種多様な現象も含まれています。

山が神域であることを忘れた人々の無遠慮さ、

利便性を優先する現代人の山への無関心さが、

今多くの災難を呼んでいるのかもしれません。


役割の違い

2015-08-18 11:25:53 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<鎌倉光則寺 かまくらこうそくじ>

 

神社とお寺の大きな違いは、

「対象となるモニュメントがあるかないか」

の差ともいえるでしょう。

よく「モノに思いが宿る」などというように、

仏像や宝物などに祈願をすると、

その対象物に参拝者の思いが付着し、

雪だるま式に増えて行きます。 

仏像というモニュメントのあるお寺は、

祈願の思いが集中しやすい場所でもあるのです。

 

今では神社もお寺も、

祈願所として一緒くたに認識されておりますが、

お寺には人々の心を集める役割があり、

神社には人々の心を広げる役目があると感じます。

仏像を拝むときは、仏に助けを求めるのではなく、

仏様に感謝する気持ちを、

また神前に立ったときは、神に力をもらうのではなく、

神様を敬う気持ちを捧げることが大切なのでしょう。


霊の海の中で

2015-08-17 11:22:33 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<鎌倉極楽寺 かまくらごくらくじ>

 

人間の目には見えないだけで、

私たちは今この瞬間も、

たくさんの先祖、縁ある故人、土地の精霊等々、

様々な霊的存在に囲まれながら、

毎日の生活を送っています。

どこで暮らそうとも、どこに行こうとも、

霊という存在から逃れることはできないのです。

 

生きたくても生きられないたくさんの魂の中で、

幸運にも今のこの時代に肉体を持てたのが、

「霊である」私たちです。

ゆえに、きちんと先祖を供養し、

誠実な態度を維持していれば、

無闇に霊を恐れなくなります。

縁ある霊の代表として、すべての縁ある霊と共に、

この世に起こる出来事を味わい尽くしたいですね。