<大湯ストーンサークル>
話は青森県のお隣・秋田県へと移りますが、
各々の縄文遺跡の状況などから見ても、
北部秋田や北部岩手の一帯が、
青森と同じ文化圏に属していたのは明らかです。
ちなみに秋田県は、全国で最もたくさんの
ストーンサークルが見つかった場所でして、
その数はなんと70か所以上。
中でも、青森県にほど近い鹿角市の
「大湯ストーンサークル」と呼ばれる環状列石群は、
日本を代表するストーンサークルとして知られています。
実は、今回の旅の中で、最後まで予定に入れるか
どうか悩んだのが、この大湯のストーンサークルでした。
といいますのも、青森全体に散らばる縄文スポットを
巡るとなると、思った以上に移動距離を取られるため、
十和田湖の南に位置するこのストーンサークルが、
どうしてもルートから外れてしまうのです。
しかしながら、北東北の縄文時代を俯瞰する上で、
この魅力的な遺跡を無視するのは忍びなく……、
ツアー最終日にまでさんざん迷いつつも、
他の予定を後回しにし、立ち寄ることを決心いたしました。