たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

朱の世界

2019-10-04 09:02:47 | 縄文への旅

<是川縄文館>

 

縄文時代を代表する遺物のひとつ「土偶」には、

「漆」で彩られたものが多々混じっており、

特にベンガラや水銀朱を混ぜて作る

「赤漆」が塗られた土偶は、

祭祀に用いられた「特注品」なのだそうです。

 

ただし、八戸の是川遺跡で発掘された

漆塗りの土器や土製品に関しては、

実用品として普段使いされていた可能性が高く、

逆に「白木」のものを儀式に使用していた

形跡が見られるのだとか……。

 

つまり、是川遺跡で暮らしていた縄文人たちは、

漆塗りの製品を「日常生活の中で」目にしていたわけで、

身の回りの空間が「朱(赤)」という

色彩で埋め尽くされていたと

想像しても間違いではないのでしょう。

 

ちなみに、縄文人は「赤」「黒」「緑」などの色を好み、

装飾品や日用品などにそれらの色を多用していたと聞きます。

もしかすると縄文時代というのは、想像以上にたくさんの

「色」に囲まれたカラフルな世界だったのかもしれません。