<内宮 ないくう>
神宮祭主というお立場は、
「天津神」からはもちろんのこと、
「国津神」からも認められる人物でなければ、
決して全うできないような大役なのだと思います。
内宮、外宮ともに「雨の禊」を済ませた清子様は、
両神からの許可を受けた唯一無二のお方なのでしょう。
天照太御神だけでなく、外宮の神にも愛された
神宮創始の立役者である倭姫命(やまとひめのみこと)は、
豊鍬入姫命(とよすきいりひめのみこと)より
その任務を引き継ぎ、伊勢の地へと導かれました。
もともと「国津神」の地であった伊勢という場所に、
天津神である天照太御神をお祀りするためには、
外宮の神(国津神)の許可を得る必要があり、
倭姫はその関門をクリアしたのだと思います。
清子様も倭姫と同様に、池田祭主から託された
「天津神と国津神の和合」という命題を背負い、
これから大変なお役目を遂行されるはずです。
私たちが暮らす日本という国には、
そんな時代を超えた「奇跡の伝承」が、
今なお脈々と受け継がれているのですね。
まずはその第一歩として、
前代未聞の大雨の禊祓いが起こったのかもしれません。