<那須烏山市 なすからすやまし>
私が生まれ育った地域には、
お祭り文化というものが薄く、
他地区の華やかなお祭りの様子を見るたびに、
本当にうらやましい気持ちになったものです。
ただ幸い、氏神や近隣の神社では、
地味ながらも毎年お祭りが行われていましたし、
近隣の各家庭においては、
神棚や仏壇に手を合わせる習慣が、
当たり前のように残っていました。
最近、神棚や仏壇のお世話をしていて思うのは、
有名なお祭りに接する機会が少なくても、
毎日神仏に手を合わせるという行為自体が、
「お祭り(お祀り)」そのものだということ。
日本という国は、多くの一般家庭で、
毎日「小さなお祭り」をしているという、
摩訶不思議な国なのですね。
天候異変や社会情勢への不安など、
社会の異常事態が続く今だからこそ、
昔ながらの風習や文化に注目することは大切です。
混乱の世の中で日本が生き残るためのカギは、
日本人の「当たり前」の中に潜んでいます。
スサノウの威力が全国に行き渡っているこの時期、
地域のお祭りを覗いてみるのもよいかもしれません。