たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

陰陽五行の聖地

2019-10-29 09:31:15 | 縄文への旅

<大湯ストーンサークル>

 

ストーンサークルと聞きますと、

大きな円形状の石の集合体にばかり目が行きますが、

ここ大湯ストーンサークルでは、日時計状の組石や、

周囲に散らばる小さな円形の列石、

弓状に作られた石の集合体(配石遺構群)……等々、

メインである二つの環状列石

(万座環状列石、野中堂環状列石)以外にも、

様々な形状の石の遺構が見つかっております。

 

また、能登の真脇遺跡を思わせるウッドサークルや、

等間隔で並んだ直線の柱列など、木柱をベースにした遺構も、

遺跡全体を取り囲むようにして配置されているのです。

つまり、この場所は「木の文化」と「石の文化」とが、

共存する場所だったとも言い換えられるのですね。

 

さらには、ウッドサークル内で火を焚いた痕跡があることや、

周辺から多量の土製品が出土したことなどを重ね合わせると、

大湯ストーンサークルという場所は、

陰陽五行の「木」「火」「土」「金(石)」

が揃った「聖地」だったといえるのでしょう。

そうなると最後に残った「水」の要素が気になりますが、

実は「水」は意外なところに存在していたのでした。