<是川縄文館>
一説に、縄文時代というのは、他の時代に比べると
「海外との交流が極端に少ない時代」だったそうで、
縄文後期から晩期のあたりに渡来人が上陸するまでは、
いうなれば「ガラパゴス」に近い環境だったと聞きます。
縄文文化という地球上で唯一無二の文化が花開いたのも、
この「孤立状態」があったからこその収穫で、
縄文時代の人々は目に見えない
(しかし縄文人には見えていた)神や精霊、
そして「宇宙的な存在」とダイレクトに関わりながら、
その創造性を磨いて行ったのかもしれません。
逆にいえば、そういった存在と直接コンタクトが
取れていたがゆえに、「他国」「他国人」の
干渉を必要としない部分もあったのでしょう。
いずれにせよ、縄文人の間で行われていた呪術合戦とは、
他の外国のように、明らかなる「敵」が対象でない
ケースも多かったと個人的には考えております。
だとすれば、自らの土偶を媒介役にしたり、
相手方の土偶を奪い去ったりしながら、
「黒い」駆け引きをしていた相手とは、
いったい誰だったのでしょうか……。