たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

心を鎮めて

2018-01-02 11:31:00 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<外宮 げぐう>

 

日本がこれまで何とか

「国」を守ってこられたのも、

「天皇陛下という稀有な存在」

「水面下で役割を担う人たち」

そして「それを静かに見守る国民」

がいたからこそだと思います。

たとえどんなに理不尽な目に遭おうとも、

たとえどんなに他国から蔑まれようとも、

多くの心ある日本人が、

自らの役目を放棄しなかったからこそ、

降りかかる災難や国難を

最小限に防ぐことができたのでしょう。

 

個人の生活に関しても同様に、

心が波立つときは早めに気持ちを入れ替え、

静かに感情を納めたほうが得策です。

お祭りやご神事の奥義が、

夜の静寂の闇に潜んでいるように、

表向きの賑々しさにばかり気を取られると、

大事なことを見逃してしまいます。

2018年という年は、各々が

シンと鎮まった心境を維持し、

自分の役目にまい進する姿勢が、

求められる年になるのかもしれません。


新たな「気」

2017-12-31 09:18:12 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<外宮 げぐう>

 

ある神社の宮司さんが、

「穢れというのは気が枯れることだ」

といった内容の話をしておられました。

神道における最も有効な祓え祝詞である、

大祓詞(おおはらえのことば)の文言も、

つまりは「罪穢れをいかに祓えばよいか」

という内容の「神様の教え」なのです。

 

神社参拝で最も大切なのは、

「禊ぎと祓い」だと言われるように、

神社で行う祝詞奏上や御祈祷の類は、

「禊祓」の畏まった形式なのでしょう。

神域に入る前に、まず手や口を洗うのも、

神様への敬意という側面だけでなく、

訪れた参拝者に「禊祓」の心構えを

意識させるためのものなのかもしれません。

 

この世の中で生きている限り、

心身の穢れや曇りは避けられませんが、

ありがたいことに私たちは、

「神社」「神道」という素晴らしい

精神的文化の中で生活をしています。

一年の穢れを祓う大晦日の今日。

心の穢れを落とす気持ちを意識することで、

新たな「気」で心身が満たされるはずです。


自発的な感謝

2017-12-30 09:15:54 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<瀧祭神 たきまつりのかみ>

 

神様はもちろんのこと、

先祖や他人に感謝し続けることは、

想像以上に難しいものでして、

何か不都合なことが起きるたびに、

すぐに感謝の気持ちが薄れてしまうのが通常です。

ただし、たとえ理不尽な目に遭ったとしても、

「ありがたくないから感謝しない」ではなく、

「感謝するからこそありがたい恩恵がある」

と思い直すことで、不運の連鎖は確実に防げます。

 

「カミマツリ」に関しても同様、

「感謝するからこそありがたい恩恵を得られる」わけで、

私たちが日々、神様を敬いお祭りすることでしか、

目に見えない力は引き出せないのでしょう。

各々の蒔いた因果が発芽した結果が、

様々な出来事となってこの世に示現します。

「自発的に感謝する」という行為の中にこそ、

人生を豊かにするヒントが潜んでいるのかもしれません。


心の強化

2017-12-29 10:10:59 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<瀧原宮 たきはらのみや>

 

神様への願掛けや、神社での開運行動が、

「一時的な運気上昇」を呼び込むケースは間々あります。

ただし、それに味をしめて不敬な行為を続ければ、

やがて上がった分の揺り戻しが起こり、

願掛け以前よりも運気が下がるのが世の常です。

本当に運が強い人というのは、

神社や神様などに頼らなくても、

自らの気持ちの在り方ひとつで、

最適な選択肢を選び取れる人なのでしょう。

 

不運や悪いことをすべて避けようとするのではなく、

「何があっても無難にやり過ごせる自分」を作ったほうが、

結果的には負の反動を抑えられるのは確かです。

言うなれば、「心の状態・心の健康」を維持することで、

「運気の状態・身体の健康」をも支配できるのですね。

神様やご先祖を敬い、毎日の暮らしに感謝をする習慣は、

心を強化するためのトレーニングであり、

心の平安を保つ秘策なのかもしれません。


生きる根っこ

2017-12-28 11:06:05 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<内宮 ないくう>

 

ここ数年の伊勢神宮の様子を見ておりますと、

特に若い人の姿が目立ってきたように感じます。

大部分は行楽目的だとは思いますが、

数ある観光スポット、数ある神社の中から、

あえて伊勢神宮を選ぶ人が増えているという流れは、

昨今の世情などを鑑みても非常に興味深い現象です。

 

どんなに一時しのぎの快楽を求めても、

決して心が満たされないという現実に、

多くの日本人が気づき始めたのでしょう。

「神様を敬う」「祖先を敬う」

「神話を敬う」という気持ちが、

これからの日本を救う有効な術になることを、

すでに若者たちはわかっているのかもしれません。

 

私たちのDNAに組み込まれた

神様や祖先、神話への憧憬は、

そう簡単に打ち消せるものではなく、

「生まれてきた元を知ること」こそ、

本当の意味での「安心」につながります。

長い間「生きる根っこ」を断たれた私たちは、

自らの力で新たな根を伸ばすしかないのですね。


神様のために

2017-10-05 09:56:26 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<滝祭神 たきまつりのかみ>

 

式年遷宮という制度を見てもわかるように、

日本人は長い年月をかけ「繰り返すこと」で、

目には見えない様々な存在を守ってきました。

神様に対してお食事や調度品を整えたり、

何もない空間に対して感謝の言葉を述べたりと、

一見「無駄」としか思えないようなことを、

数千年もの間、粛々と繰り返してきたのです。

きっと、神様を敬う気持ちや先祖代々続く風習が、

最終的に大きな恩恵をもたらすという真実を、

多くの日本人が気づいていたのでしょう。

 

もし仮に、他の国の人々や他の民族の人々が、

このような日本式の信仰を真似たとしても、

そこにはやはり「自分自身のために」

という邪心が生じるはずです。

「ただ神に感謝をする」という、

不可解な行為をすんなりと実践できるのは、

日本人だけが持つ稀有な特性なのですね。

今多くの日本人が、神様を

「幸運を得るための道具」にしています。

「神や自然には感謝のみ」という

基本に立ち返る必要があるのでしょう。


お盆の意義

2016-08-17 14:09:01 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<鎌倉市内 かまくらしない>

 

毎年お盆の時期というのは、

どことなく気分が落ち着かないものなのですが、

今年のお盆は、普段はあまり感じないような

「充足感」に包まれることが頻繁にありました。

これはきっと、縁者の思いや捧げられたお線香に対する

先祖のお礼の気持ちを受け取っているからなのでしょう。

 

お盆という独特の行事があることで、

私たちは忙しい時間をやりくりし、

故郷に帰りお墓参りをいたします。

そういった故人への思いやりが、

日本人の霊性を保つことにつながり、

国体を維持する力となるのかもしれません。


先祖と共に

2016-08-16 10:38:59 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<補陀洛山寺 ふだらくさんじ>

 

今生きている人間は、

無数の縁ある魂の代表として、

この世に生まれてきており、

いつもご先祖や見えない縁者と共に

人生を歩んでいるのだそうです。

 

ある人はその姿を見たり声を聞いたりしながら、

またそれ以外の人も

知らず知らずのうちに影響を受けながら、

日常生活を送っているのでしょう。

 

自分の身に起こる出来事が、

自分自身でしか解決できないように、

自分に関わる霊の供養も自分自身でしかできません。

先祖を敬い、霊を慰める気持ちが持てる人はきっと、

ご先祖や霊からも慕われる人なのだと思います。


慰霊の行事

2016-08-15 10:34:33 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<花火資料>

 

花火大会といいますと、

今では代表的な夏のレジャーのひとつですが、

もともと花火は「慰霊」のためにはじめられました。

飢饉や伝染病の蔓延を抑えるために、

また戦争や天災などで犠牲になった多くの霊を慰めるために、

水神への祈りを捧げたのがその起源だともいわれております。

 

ちなみに盆踊りも、もとは仏教に由来する行事で、

お盆に里帰りした故人を供養するために行われるのだそうです。

安心した世界で見守る先祖が多いほど、

その家系・土地・国は繁栄し、

諸々の災難を避けることができます。

お祭りの雰囲気を楽しみつつ、

多くの先祖を思う気持ちも忘れてはいけないのでしょう。


濃密な空気

2016-08-14 10:30:36 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<熊野灘 くまのなだ>

 

いつもより濃密な空気をまとうお盆の期間は、

昨今の猛暑とも合体し、まるで陸上にいながら、

深い海の底に潜っているような感覚を抱きます。

この独特な環境こそ、日本を「様々な魔」から守る

バリアの役割を果たしており、

お盆に出現する深海の世界は、

日本国土にしか出現しない稀有な特徴です。

 

「空気の密度=精霊の数」といわれているように、

森や山や海や川など、豊かな自然環境が整ってはじめて、

この独特の濃い空気が作られます。

お盆という日本独自の供養の型は、

たくさんの縁あるご先祖(人型の精霊)を呼び、

さらに濃密な空間を生み出すのかもしれません。


精霊の国

2016-08-13 10:28:17 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<祭り資料>

 

ご先祖に手を合わせ、お線香を手向けると、

その家にはたくさんの精霊が集まります。

そして、精霊が集まる家が多い地域は、

より多くの神様の恩恵を引き寄せることができ、

そこに暮らす人々が、安心して過ごせる環境になるのです。

 

ご先祖に手を合わせる行為は、

最終的に日本の国全体の精霊を増やすことにつながり、

神様の心強い手助けとなります。

精霊たちにとって居心地のよい空間が保てるよう、

今はより強い気持ちで、

自然の神々とご先祖たちに

手を合わせることが大切なのでしょう。


心を持った生き物

2016-08-12 10:22:57 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<内宮 ないくう>

 

私たち現代人は、目の前の欲求を優先するあまり、

「欲求を持てる環境」を作り出してくれた、

自然や先祖への感謝の心を忘れています。

「自然を大切に出来ない人」というのはつまり、

自分を産んでくれた両親や、

生きる場を与えてくれた先祖を大切にできない人です。

 

いくら親や先祖が自然が、

たくさんのものを与え続けたとしても、

それを私たちが当然のことのように受け流せば、

いつかは与えるものもなくなり、

また与えようという気持ち自体を失うでしょう。

 

太陽も自然も大地も、

すべて人間と同じ 「心を持った生き物」です。

私たちには与えられているそれらの恩恵に気づき、

感謝の気持ちを伝える義務があります。


サミットのカギ

2016-05-25 15:00:23 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<賢島 かしこじま>

 

いよいよ伊勢志摩サミットが始まりますね。

昨年、サミットの開催地がこの地に決まってから、

あっという間の一年でしたが、世界の要人の方々は、

明日の午前中に伊勢神宮へ参拝される予定だそうです。

ぜひともその荘厳かつ清らかな空気の中で、

全信仰の大元である「神道の息吹」に、

直に触れていただけることを期待しております。

 

今回日本でサミットを開くにあたり、

かなり早い段階で、 開催候補地が

伊勢志摩に絞られていたといわれています。

さらには、各国首脳を伊勢神宮へとご案内することも、

公式発表の段階ですでに公表されていました。

今回のサミットの裏のカギを握っているのが、

「神宮」「神道」「信仰」であることを、

安倍首相ははっきりと感じていたのでしょう。


意味あるイベント

2016-05-14 10:20:55 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<祭り資料>

 

古くから息づく地域の風習の中には、

「その土地で生きるための心得」が多分に含まれています。

各々の土地でしっかりと「地元のお祭り」を継続することで、

日本全土が活性化し、

巡り巡って日本に住む人たちが恩恵を受けるのは確かです。

日本という国が、なぜかわからない幸運を維持できているのも、

日本人が自らの努力で「お祭り」を続けてきたからだと思います。

 

ここぞというときに神威を呼ぶ力となるのは、

私たちが日常生活の中で抱く

「神様を敬う気持ち」の蓄積だけです。

お祭りは、決してみんなで呑んで騒ぐだけの

享楽的なイベントではありません。

今年もたくさんのお米が取れるように、

清浄な水が枯れないように、

そして天候が安定し災害が起こらないように、

土地の神様に感謝したいですね。


お祭りの意義

2016-05-13 11:17:23 | 神道・祖霊崇拝・祭り

<祭り資料>

 

旅行中や外出中に、「お祭り」に遭遇することがあります。

伊勢の遷宮のような大規模なお祭りから、

地元の人たちしか参加できない秘祭まで、

ありとあらゆる種類のお祭りが、

日々どこかで行われているのが日本という国です。

現在は形骸化・イベント化してしまったものも多いとはいえ、

お神輿やお祭りの行列に出くわすたび、

「だから日本は神様に守られているのだな」と実感いたします。

 

震災で被害を受けた東北の人々が、

何よりも先に地域の神社の再建と、お祭りの復興を願ったのも、

「神様を敬う心がなければ、人は生かされない」という真実を、

肌で知っていたからなのでしょう。

「細かいことはわからないけど、今年もお祭りができた」と、

素直に感謝できる人が多いほど、 災害の芽は未然に摘まれ、

そこに住む人々の暮らしも守られるのかもしれません。