<つがる市・木造駅>
縄文時代に興味を持つ人も、
縄文時代など一切興味を持たない人も、
これまでの人生で一度くらいは「遮光器土偶」
の姿を目にしたことがあるかもしれません。
「宇宙人」とも「オーパーツ(謎の物体)」
とも評されるそのオリジナリティーあふれる造形は、
一度見たら決して忘れられなくなるほどの
強烈なインパクトを放ち、並みいる「平民土偶」
たちはもちろんのこと、土偶界のトップに君臨する
「国宝土偶」をも凌駕するような、
圧倒的な存在感を発しております。
その風貌をひと言で表すなら、
まさしく「土偶の中の土偶」といった雰囲気でして、
全身に描かれたきめ細やかな文様、
短いながらも安定感のある下半身、
そして顔全体を覆いつくすほどの大きな目……など、
「土偶界のスター」の称号にふさわしい
スペシャルな輝きでいっぱいでなのです。
そんな誰もが認める「土偶オブ土偶」
の遮光器土偶ではありますが、
実は、最も有名な青森県つがる市出土の
遮光器土偶(通称:しゃこちゃん)でさえ、
未だに重要文化財の扱いのままなのだとか……。
何でも、国宝認定をクリアするための「ある条件」が、
この遮光器土偶には存在しないからだと聞きました。