初めて北海道を旅行した時の、洞爺湖から眺めた、残雪を頂いた羊蹄山の姿が忘れられない。
北海道を旅するようになっても、札幌以西にはなかなか足が向かないでいた。常宿がなかったためでもあるが、ニセコや積丹などに関心が向かなかったからである。しかし、羊蹄山だけは、いつか必ず登りたいと考えていた。
96年の夏の北海道の旅は、三週間以上にわたるものであった。道北、道東、道央と、見て回りたいところは一通り回った後は、行くところがなくなってしまった。しかし、その年は帰りのフェリーのチケットが取れないまま出発し、チケットは最後に泊まる予定の宿に届くことになっていた。そして届いた頃に宿に聞いてみると、予定よりも3日も遅いチケットであった。だから、はっきり言って日程をもてあましていたのである。今から思えば信じられないことであるが。
そこで、かねてなかなか足が伸びなかった道南方面に足をのばしてみようと考えたのである。しかし、あくまで主目的は羊蹄山登頂である。ひとまずはニセコ高原YH(ここでは前の年に北海道からの帰りの八甲田号で、私の隣の席に座ったチャリダーの人や、ナンパ目的だけでYHを泊まり歩いている人、「YH泊まるの大好き!」と断言するYHオタクの人など、ユニークな人に多く出会った)に予約を入れ、天気待ちをしても好天の日に登ろうと決め、ゆわんと村を後にした。
ところが、到着した日、及び翌日は雨模様で、すぐに登ることはできなかった。しかし、その翌日は快晴の予報で、この日に登ろうと決めた。ちょうど都合良いことに、YHに羊蹄山に登ろうという人が他に4人いたので、一緒に登ることに決めた。
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