桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

’05夏の礼文・その7

2005-08-22 21:47:25 | 旅行記
8/1
M森さんの尽力により、今年2度目のトド島ツアーが出ることになった。メンバーは、リーダーのM森さん、N島さん、T中さん、O本さん、K島さん、H瀬さん、K井さん、S木さん、その日に島抜けしてしまった女性とカブで来ていた男性の11人である。

久しぶりの、通算6回目のトド島であったが、島は結構様子が変わっていた。まずは、今にも朽ち果てそうだった桟橋がきれいに造り替えられていた。また、かつては島の一部に限定されていたカモメなどの繁殖地が、島全体に広がっていた。以前と異なり、渡る人が少なくなったためであろう。そして何と言っても違ったのは、アザラシが沢山やってきていることである。以前は、6月頃でないとアザラシは見られず(それもなかなか見られなかったそうだ。ちなみにかつてはトド島の北にある種島を船がまわってくれたこともあり、そこではアザラシを見ることができたそうだ。)、実は私はトド島では一度もアザラシを見たことがなかったのである。

ここ3回は、トド島に行くと必ず西海岸に下り、海生生物の生態観察をしていたのであるが、今回は時間も短い上、準備もしてきていないので、それはやめ、東海岸でのんびりすることにした。彦さんから食料として持たされた蟹を皆で分け、むしゃぶりついた。無人島の砂浜に、10人もの大の大人が熱心に、そして無言で蟹を食べている様子は、沖にぷかぷか顔を出しているアザラシには、さぞかし滑稽に見えたことだろう。

蟹を食べた後は、私は読書、T中さんは昼寝(起きた後は大声で歌を歌い出した)、K島さんやカブ君はスケッチ、N島さん達は島内の探検と、思い思いに過ごした。カブ君のスケッチの仕方は面白く、見たものをそのまま描くのでなく、自分の気に入ったものの気に入った部分を抽出して描いていた。きっと、写し取ることよりも、気に入った造形を自分の表現の材料として取り入れる作業をしているのだろうと思われた。

読書の後、燈台の方へ行ってみた。草を分けて進んでいくのだが、それにしても暑い!燈台の裏から、お馴染みの西海岸を見下ろした。かつて皆で焚き火を囲んだ浜が水没している。潮の具合なのか、地球温暖化の影響なのか、ともかくしばらく来ない間に、海岸線まで変わってしまったのかと思った。

その後私は再び東海岸に下りたのだが、それに代わって何人かの人達は燈台の所へ集まり、燈台に登ったりして楽しんだようだ。

船の時間が近付き、桟橋に戻った。カブ君は相変わらずスケッチを続けている。迎えの船に乗り込み、港に戻った。港に戻ると、カブ君が出発するというので、皆で見送った。

星観荘に戻り、お昼にした。しもんさんが待っていて、N島さんに「燈台で何をやっていたの?」と聞く。聞けば、ブラックホールに置いてある望遠鏡で、島の方を覗いていたのだそうだ。燈台に登ったこともちゃんと見えていたそうだ。

お昼の後、皆でレンタカーを借り、私が運転手となり、桃知コースに行く人達を送り、香深港でS巻さんとカブ君を見送り(カブ君は荒俣宏の本を読んでいた。やはり、ただ者ではない。)、帰りに久種湖でもっちゃんを拾い、星観荘に戻って、今度はセイコーマートに行く人を香深まで乗せた(西上泊にも間違いなく行ったのだが、どの時点で行ったのか全く思い出せない。)。

途中、眠くて眠くてO本さんに運転を代わってもらった。星観荘への帰り道、「いやあ、島にはねずみ取りもないからガンガン飛ばせますよね。シートベルトしなくても全然大丈夫だし。」などと話して皆で笑ったが、O本さんはあまり楽しそうではなかった。無理もない。後でわかったのだが、O本さんは白バイに乗る警官だったのである。今でも思い出すと恥ずかしさがこみ上げてくる。

帰りに皆で中島商店でソフトクリームを食べた。毎回のことながら美味しいと思う。ここでM森さんを拾って、星観荘に戻った。帰ると、Hさんというワルノリさんの知人の方が来ていた。これが、昨日書いたHさんである。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ’05夏の礼文・その6 | トップ | ’05夏の礼文・その8 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

旅行記」カテゴリの最新記事