桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

礼文の旅2008・その7

2008-08-05 21:09:17 | 旅行記

礼文に十数年も通っていると、行っていないところはほとんどなくなってくる。しかし、近頃話題のピーク268にはまだ行ったことがなかった。

礼文島の香深の集落の後ろに聳えているのは三角山という。昔はこの三角山に登る道があったそうだが、現在では廃絶している。実は数年前、何とかしてこの三角山に登ろうと考えて、近くまで行ってみたのだが、笹藪がひどく断念したことがある。

ところが、このピーク268には以前から香深方面から登山道が付いていたのだった。星観荘からも数年前からハイジの谷などとセットで登る人が増えてきたので、今回出かけてみたのだった。

植林用に付けられた道をのんびり歩く。今日は1日大変良い天気、しかも稜線に出ると心地よい風が吹いている。東海岸を見下ろす稜線に出ると、東側の斜面は一面の原生林。礼文では珍しい。そこをひと登りするとピーク268に着く。驚いたのは家族連れがいたこと。話の内容からして地元の人のようである。ピーク268の山頂へはロープが張ってあって行けないようにしてあるが、植物を踏まないようにちょっと行かせてもらう。

山頂からの眺めは素晴らしい。しかも初めて見る光景なので感慨も深かった。特に南に聳える利尻山は見事という他ない。香深の港に豪華客船が停泊しているのは目障りだったが、青い海と青い空、そしてすっくと聳える利尻山の美しさ、凛々しさは表現する言葉を知らないほどである。

登山道はそのまま香深の集落へと付いている。この下りの道も短いながら、あるところでは北海道の高山の針葉樹林帯、またあるところでは低山の広葉樹林帯を通っていて、意外なほど植生が豊かであることがわかる。

登山道は香深のスキー場のゲレンデに出、そのまま集落へと続いていた。長いアスファルト道を歩いて、フェリーターミナルに戻った。足はやや痛くなっていたものの、登山靴を履いてこなくて良かったと思った。

コメント
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