連・断・続の部屋  

捨てる過去など何もなく、日々の社会との繫がり、自己の活性化、整理のためにつぶやく。

東北関東大震災ー東日本大震災7日目の夜に

2011-03-17 21:45:54 | 東日本大震災

不便は便利、不利は有利 を実感した 仙台血液疾患センター。

45床の、周辺は畑に囲まれた小病院。

交通は、地下鉄冨澤駅から徒歩だと50分ほど。車だと便利かな?

今回の地震では、停電で暖がとれない状況を、

職員宅の石油ストーブ2台で、夜間も20度ほどに保てた。

都市ガスは通っていないのでプロパンガスだったので、

1週間の間暖かい食事が提供された。

11日 夜は、足止めを食った職員分も含め、おにぎり、味噌汁の炊き出し。

    電話は不通。公衆電話は無料で通話可能となる。

    遠方からの電話は通じた(名古屋、東京)。仙台からは発信できず。

    懐中電灯、電池の用意。

    情報過疎。ラジオで被害情報を断片的に知るのみ。

    仙台市で死体200~300発見される。驚きと疑問。

12日 情報過疎。ラジオで被害状況を聴くたびに、

     家族、知人の安否で不安になるが、携帯、固定電話も使えない。

     沖縄、金沢からは電話が通じたが、こちらからは駄目。

     安否、連絡は、遠方を経由して再び被災地に知らせてもらった。

     公衆電話があるだけまし。

    血小板輸血予定の外来患者が受診。入手時間が不明だが供給してくれることが判明。翌日の来院とする。午後6時過ぎ供給される。電気が使えないので、手動で血小板製剤を振とう撹拌させ続ける。

     朝 パンと温かいスープ

     昼 おにぎり2個 味噌汁

     夜 カレーライス フルーツヨーグルト

   帰宅できない家族、職員にも。

   職員の大半は、帰宅できない状況のなかで、保育室を開放

13日 停電中。情報はラジオからのみ。死体発見情報が増える。

    診療は、出来るだけ通常に近付けたいと希望するが

    余震も多く、物資の補給など先行きが見えない不安に、

    職員はパニックとなっている。

   昨日供給された血小板製剤輸血のために患者来院。

     午後からは、医療スタッフの変則システム。

    通常診療体制に近づく。夜間は、疲労を考え、医師と通常職員体制。

    食事 朝 おにぎり2個 味噌汁

        昼 おにぎり1個となる 味噌汁 フルーツヨーグルト   

        夜 カレーライス(肉は少ない) 味噌汁

     水と少しのオレンジ配給

停電なので、貯水槽の水位が下がり蛇口からは出てこない!

夜間に街燈に灯がともる。停電解除の期待が高まる。

落胆!

病院は200Vで、1級の資格ををもった電気士?による点検連絡後でと。

今夜も、石油ストーブで暖、

情報はラジオ、電話も不自由

14日 朝は6時検温

午前中に停電解除

 テレビが見れた。震災のすさまじさを初めて眼にする。

予定受診日に来院してこなかったらと案じていた患者が来院。血小板輸血で外来受診日で、付き添った娘さんが一緒だった幸運で、着の身、着のまま逃げたので薬も何もなくてと、避難所からの受診。快活そうに話していたが、院長の顔を見て思わす涙を。乏しい食事であったが、暖かいのが取り柄と配給された食事を分かち合った。当初は遠慮していたが、3日ぶりと親子いたわりあいながら食べていた。

 機器類の点検 ほぼ故障なし。

    看護士、一晩の睡眠で英気を養い、非常事態体制を敷く。

    帰宅できない独身職員が主体となったシステムを組む。

    先行き物資補給が無い医薬品、検査試薬に対する、節約体制を敷く。

津波から辛うじて逃げ切った患者が薬も流されたと来院

転院騒動あり

朝食 食パン1枚(通常の半分中身は少し。) コーンスープ

昼食 アサリと牛肉佃煮入り(唯一の蛋白源)おにぎり1個 味噌汁 オレンジ

夕食 おにぎり(白米だけ)1個 差し入れの鶏肉たっぷりのホワイトシチュー

15日 採血開始 

検査試薬の不足を予測し本日は、治療方針を変更せざるを得ないと予測される患者のみ7人。

   予定の血小板が供給されて一安心。

朝食 食パン1枚のサンドイッチ と 配給があったのでブドウロール1個も

    コーンスープ

昼食 おにぎり(ミガキ鰊のほぐし入り)1個 味噌汁 オカラ

夕食 おにぎりトリ肉入り 1個 味噌汁 晒よし飴1個

16日 雪の朝 今年の春の雪はことさら非情と感じる。

貧血で具合が悪いと連絡があり。日赤からの濃赤の供給は夕方なので翌日来院してもらうことに。

自家成分採血血小板施行。ドナーの安全確保の目的から、終始傍らで

読書;声の力 河合隼雄、坂口寛文、池田直樹、谷川俊太郎対談  待機。

朝食 食パン1枚サンドイッチ(ハム) スープ

昼食 おにぎり1個 味噌汁

 患者から、空腹で身が覚めるとの声あり。

近隣からコメが届いたことと、職員宅の牛肉の差し入れもあったので

夕食は おにぎり2個 牛肉入りすき焼き風という豪華版 

さらに配給で沢山のでこぽんがきたので、1個づつ

物資供給が本格化してきたかと期待が高まる。

しかも、自家栽培の野菜も持ってきてもらったし。

悩みは、ガソリンが不足で、脚が奪われていることです。

17日  1日中 雪がちらつき、午後からは降り積もってきた。

昨日連絡があった患者が濃赤輸血のために来院。

     電気のあるありがたさと避難所の苦痛に心を寄せる。

朝食 サンドイッチ食パン1枚ハムエッグ 味噌汁

昼食 そば おにぎり バナナ

夕食 差し入れのひれかつ、海老フライ弁当 味噌汁 りんご

その後、ヨークベニマルからという配給があった。

納豆、豆腐、牛乳、ヨーグルト ロールケーキ

当院はシダックスに委託している。食糧庫が壊滅的打撃を受け、材料の補給が無い状態でやってきたので、タンパク質源が混じっていることに栄養士は感激して涙声になったので、他から比べればなんと良い食事といいつつも、おなかがすくとか、蛋白源が無いとか言っている声に深く心を痛めていた事実を改めて知ることとなった。明日の食事に期待が高まっています。

プロパンガスの供給は本日確立されたので、ライフラインは長期的に確保!

医薬品の安定供給と

ガソリンの補給 を切に切に願っています。

    今日は、山河との日々;竹西寛子著 読破

          いつものような読後感が拡がってこない。

          疲労困憊のせいかな?

          目を閉じて、笛を吹くほうが落ち着くかな?

コメント (2)
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