連・断・続の部屋  

捨てる過去など何もなく、日々の社会との繫がり、自己の活性化、整理のためにつぶやく。

猫だましい 河合隼雄著 2000年刊

2012-09-18 13:57:43 | 本と雑誌

『新潮』に12回にわたって掲載された文をまとめた、12年前に出版された本です。

河合隼雄ですから、たましい の話です。

たましい の顕現 として 猫を選ばれた。

何故 猫なのか?

猫は、だます。   

それで 猫だましい という題に。

仙台の田園地帯に住むようになってから

猫と一緒に住んでいます。

積極的に飼おうと思ったことはないのですが

飼い主、環境からはじきだされて

行き着いた先が、我が家だったり 仙台血液疾患センターだったりで

しかも、具合悪そうと思って獣医に連れて行き、

自宅で療養後、居着くというパターンです。

最初の猫は、特別です。

”わたわたああげろじゃがかい” というように、泣き続けて、我が家の子になりました。

数年前に先立って行きましたが、

輝く金色の目を思わす 10日夜月(とおかんやのつき)、20日夜月(更待月)に月を見つめていると、今でも庭に降りてきます。

鼻筋の通った、足の長い、顔、手足は白い、茶虎 の容貌を持っていました。

朝起きて目を覚ましたとき、外周tから戻って目を合わせたときの

うれしそうな様子を思い出すとせつなくなります。

牡猫でしたが、子煩悩で、

目も開かない子猫を舐めた糞尿の世話

トイレの躾は、自らが手本を示していました(他の猫のやりっぱなしも、ふとたちどまり、確認しながら砂かけをするきれい好き)。

そんなわけで、猫は、やはり 猫だましいです。

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長らく回避していた読書狂に突入

2012-09-17 20:33:59 | 日記・エッセイ・コラム

いろいろと整理片付けなければならないことになったSBDC。

院長私物の本をどうしようと眺め、

題名に曳かれた本を引き出しては、ぱらぱらとページをくくって眺めています。

例のごとく、連休なので日当直で病院に幽閉されていますが、

楽しい本に出会い、心穏やかです。

”猫だましい” 河合隼雄著 2000年の初版

沢山の河合隼雄著の中に埋もれていました。

養老孟司、中村雄二郎、鶴見俊輔、白州正子、著は沢山ありますが、

手元に置いてと言うのとは違いそうです。

”猫だましい”は、同じ動物でも、猫を犬に取り替えては、物語は成立しない。

猫は猫でなければならない。

既に持っていて何度も読み返した本もあるし、こんな本があったのというのもあって、

E.T.A . ホフマン、ポール ギャリコ著の猫関連本を、

ネット検索http://www.kosho.or.jp/servlet/top、Amazonに注文。

chain bookworm!危険水域状態に入り込んでしまいました。

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NHKスペシャル;高倉健

2012-09-11 10:59:40 | テレビ番組

NHKによる9月8日、9月10日の高倉健への密着取材を見、聴いた。

引きずり込まれました。

降旗康男監督の”あなたへ”の一場面で http://www.anatae.jp/

大滝 秀治 が、漁師を演じて発した ”久しぶりにいい海ば見た”という一言に、

涙するまなざしの深さに感動した。

10日には、大滝秀治の演技に涙した場面を、後で取材に応えていた。

”イキャップしていないのに輝いていた”

”まだまだ演技で感動させることがあると実感したね”

”負けたくないね”

次の映画出演も期待できる発言であった。

80歳という年齢を自覚して、一本の映画のクランクアップ後のブラッシュアップ期間は短くなるかもしれない発言でしたし、

好きな俳優は、ジャン ギャバン。でも人生は幸せではなかったので、

イブ モンタン のよう幸せな人生を過ごしたいというのもとっても新鮮だった。(最初の妻はシモーヌ モニュレ、再婚した妻との間の子供も誕生)

発言はすくないが、こだわりの一言。一言に込められた幾重にも織りなされる意味のある明快な複雑さ。

かって共演したことのある俳優達の高倉健にたいする思い、したい尊敬していることからも、人柄を偲ばせた。

俳優担ったのは食うため。

プロフェッショナルとは”なりわい”

そのために体調管理に気を遣い

心を感じやすい繊細な状態に保つために

心は頼りないものだから

感動した本、美しい物を身の回りに置いておくという。

含蓄あるすごい取材をしたNHK

http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0908/index.html, http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0910/index.html

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シロフクロウの生き残りをかけた食行動

2012-09-07 09:17:58 | 日記・エッセイ・コラム

NHK日曜夜7時半からのダーウィンが来た いきもの新伝説 9月2日は、ハリーポッターの手紙を運ぶ”ヘドウィッグ”の仲間、シロフクロウであった。

北極圏のツンドラ地帯で短い夏に繁殖活動を行っている過酷さが描かれていた。

食料を求めて、お父さんフクロウの大遠征、過酷なえさ捕りで嫌気がさして?育児放棄も有りというお父さんに負担をかけないための、母子フクロウの大移動。

雛の中には、発育が悪い子もいて、母鳥は食べさせようと元気な雛から奪って与えても、また奪われてしまい、さらに弱った雛を寒さから守るために自らの羽の中で保温しても生きながらえられなかった雛を、次には食料にしていた。

この映像を見ていて、武田泰淳作の戯曲”ひかりごけ”を思い出した。

敗戦直前の北海道の羅臼町で発覚した、先に死んだ仲間の船員の遺体を食べて生き延びたという、日本陸軍の徴用船の難破事件である。

何とか生き延びさせようとした親鳥が死んだ雛を生きている雛に与えることは、神から許されている野だなと言う気がしたので、極限状態であれば、死んだ人身は栄養補給源としての価値を与えられて、人食も許されるのかもしれない。

極限状態とはという、大命題があるわけです。

人食しないまでも、殺人で生き延びようとする人は枚挙にいとまがない現実があります。

ちなみに私は、生き残ったときの精神状況を鑑み、人食してまでも生き延びることはしない、

緊急事態で、人を見捨て我一人生きる道は選ばないと種々の場面を想定して、出来る方策の準備をしていますが、極限状態にない”今”の覚悟ですからどうなりますか。

劇団四季の”ヒカリゴケ”、第2幕の 金森 馨による舞台演出は、壁が訴える。日下武史の独白と相まって、思考することを要求された。http://www.shiki.gr.jp/applause/hikarigoke/introduction.html

ヘドウィッグの最期に発せられた、ハリーの叫び声も胸に詰まった。

記憶と思考の錯綜を呼び出したダーウィンが来た のシロフクロウでした。

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