連・断・続の部屋  

捨てる過去など何もなく、日々の社会との繫がり、自己の活性化、整理のためにつぶやく。

104歳 の死

2007-02-28 20:52:11 | 日記・エッセイ・コラム

両親の兄弟姉妹で唯一生存していた104歳の伯父の告別式が執り行われました。

今年の1月までは、1人暮らしで家事全般を自分のペースで行っていました。昨今の宅急便の発達で、口に入れると骨まで溶けるほどこっくり煮込んだ氷下魚(こまい)の甘辛煮とか野菜の煮しめを仕事で忙しいだろうからとおくって来てくれていました。

今年の正月は、伯父の餅つき機製のもちで祝ったのでした。毎年家族総出でついたもちは父の死をもってやめてしまった後を100歳過ぎた伯父が気遣ってくれたのも、もう思い出の中でしか出会えなくなりました。

92歳まで、現役バリバリで日本中を駆け巡り、死の2ヶ月前までは自分の身の回りの一切をこなす体力を保持していた生活態度は、口が過ぎることも多々ありましたが、互いに助け合いながらも基本的には人様の世話にはならないという精神の裏づけがあったと思います。

6人の男子を設けた伯父ですが、104歳の長寿の子供は年齢相応に病を得たものもあって、頼りたい人は頼れずで、近くにいる子供の檄をとばしながらも、甥である私の兄の月1,2度の訪問を心待ちして、食事をつくってもてなしてくれました。

膝関節の変形は有っても昨年までは自転車に乗り、前立腺がんは治療で共存していましたが、昨年の秋の訪問時には食欲は普通で、つっ変える様子もありませんでしたが、風邪よう症状で病院受診し年齢も年齢ですので、公立病院ではあまり丁寧な検査は受けられず、一向に様子が良くならないので、個人病院を受診して診断が確定したのですが、すでに肺への直接浸潤で手の施しようがなく栄養輸液のみで疼痛を訴えもせず、死の直前まで口達者で旅立ってゆきました。九州からも来たし、大変な病気のようだななどといいつつ、年下でありながら永久の世に先に行っている私の父(三といっていました)が枕もとに来て護ってくれると言っていたから安心だ、あとはまかせたからよいように取り計らってくれと、心残りは無いという体で息をひきとりました。

長寿を全うしてくれてありがとう。

善三郎伯父さん

長寿の生き方そのものが贈り物でした。

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理解できない感覚、感性

2007-02-19 00:11:18 | 日記・エッセイ・コラム

悪性リンパ腫、悪性腫瘍の化学療法のトップランナーとして自他共に認めている小椋美知則氏による「bortezomibによる多発性骨髄腫の治療戦略」ー我が国における治療成績と」今後の展望ーという講演が仙台で行われた。

bortezomib;ボルテゾミブ=ベルケイドのことです。

4施設で行われたそうである。優秀な治験デザインで、1症例が、投薬後、2度にわたる間質性肺炎を罹患し、2度目は84日後に死亡された由。家族は納得されて、剖検も施行されているが、1度目の発生後に因果関係ありとしながら、再度投薬しその後同様で、さらに重篤となり死亡の転帰となった。

自主輸入でも間質性肺炎の症例があって、対した治療もされず死亡されているのことが問題となったと非難していた。

間質性肺炎といえば、内科医としての私の感覚からすれば、一度の発生でも震え上がるほどの重大な疾患であるが、2度の発生を許す治験デザインに関して質問したかった。が、去る2006年10月7日の日血、臨血合同総会での国立がんセンター飛内氏に引き続いてこの小椋氏も質疑された記憶と、その後の応酬でも一枚岩となった体制の前の自身の無力さを思い知らされ、躊躇してしまった。アカデミアによるトラウマですかね。自分自身の意気地さなsに忸怩たる思いがしましたが、また同じ目に地元で味わわされたくなかったしです。

治験デザインの優秀さを誇る人による、同一症例で繰り返して投与して2度目の発生で死亡したということの責任は、かような事例があるという発表で喜捨されて居るのだろうか?理解できない感覚、感性という感じで講演を聴いた。

bortezomib=ベルケイドという名前で発売された薬剤は、再発、難反応性多発性骨髄腫を対象としたようだが、PS1,2が対象で、PS3,4は避けるべきといっていた。再発で、3,4を除いた多発性骨髄腫を対象とするって、多発性骨髄腫の初回治療法って一体どんな戦力で臨んでいたのだろう? 東北大学第3内科、仙台血液疾患センタープロトコールMCMP(1990年癌と化学療法17:1481-1487、1991年化学療法の領域7:108-118)は、引用の少ない日本の雑誌にしかまだ発表していないので、無視されているが、私たちの成績と比較すると、いい薬だと思うので、もっといい成績が出てもいいと思うのだが。日本人が日本の本を蔑んでいるのも‥‥‥自転車操業、貧乏暇無し、人手不足だからななかなか。母国語でない文章作成は遅々として進まず。臨床成績を出すとき、もっと医師の個性、手技も評価できる統計方法って無いのだろうか?ベテランも、新人も同じように出来るということが今の基本なんだろうけれど。

間質性肺炎は小柴胡湯、ゲフィニチブ=イレッサでも話題になっています。肺胞上皮細胞と炎症性サイトカインと間質性肺炎の起序が待たれます。

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画一化

2007-02-15 20:16:24 | 健康・病気

医療の底上げ

標準治療

プロトコールの遵守

別に反対しませんが、

個性的で、手作りで、上質でということばは、芸術がらみの絵とか、染色とか、陶芸とか、ことだけにしか許されないんでしょうかね?

力任せで、ばったばったと切り倒して進むぞ、権力者!並が最高、

頭抜けているのも許さん!出来損ないも許さん!と 

判定している人の判断は正しいのでしょうか?

許容範囲の狭い、偏狭な世界の広がりは、窮屈で、閉塞的で、変化を許さず、四角四面、遵守が最上級、最高位に尊ばれると言い換えても良いでしょうか。

人間の病気の普遍性と個性の兼ね合いに対して、あらゆる知識を総動員し考慮、配慮した治療が最高のQOLを確保できる方法だと考えますがいかがでしょうか?

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テーマ学習 米

2007-02-15 09:27:20 | 日記・エッセイ・コラム

宮城学院 食品栄養学科で日本になじみの深い食材の利用、加工について学ぶという趣旨で、昨年度は大豆で、今年は米でした。

縁ある”新澤酒造”の蔵見学をしてきました。

食中酒をめざした製法で蔵出しをするのは、 

かって土井晩翠が愛飲した”愛宕の松”

若杜氏が世に送り出し、評判を呼び手に入りがたい酒となった”伯楽星” が

2大銘柄です。

若き血潮にあふれた若杜氏、新澤巌夫氏による1時間半にわたる、学生を意識した流通生産、コスト、酒造りの過程についての適切な説明は、日本に現在を象徴していました。

”こめ”の世界でも標準化が浸透している。標準以下のコメは減少したが、上質特殊米は極減してきている。並が推奨され、跋扈している。

評判のよい上質米の奪い合いは、資金力で押し切られる。

小規模の蔵は、大手に押し切られないために、生産者と直結してリスクを回避する努力を怠れない。

自然の天候に左右されるので、自然変動に伴う生産物のリスクも負って、原料確保に当たらなければならない。

酒蔵の一石は一升瓶1000本などなど興味が尽きません。

伯楽星の試飲で、精製後の期間による味の変化を加味した、消費者にわたるころあいを見計らって出荷時期を決めているというのも、旬で飲んでほしいという思いが伝わってきました。

標準化の跋扈は、医療界でもまったく同じ。

上質の酒を提供する小規模の蔵の苦労と、患者に合わせた標準以上の成績を挙げる治療に対する病院に対するパッシングと同じであるのに思わず苦笑。

ごく上質と認定されればもてはやされるが、同じでも評判をとるかそうでなければ生き延びるのが大変な世界が拡大しているけれど、心意気に通じる人がいる限りは、日本も見捨てたものではないと思うが、大変には変わりない。

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集団営農 補助金交付

2007-02-13 15:57:08 | 日記・エッセイ・コラム

朝のニュース枠で、大規模農家が、集団営農の推進事業で圧迫を受けているというのを見聞きした。

農業政策、水田政策は、国の政策変更に翻弄されているというか、

食=生命の源 という重要な位置づけから、食の確保のために政府が介入するのでしょうか?

敗戦後 地主廃止というか小作制度廃止⇒小規模農家の排出

現在の大規模農家は、借地によってしか成立しないという歴史的背景を国が作り上げていたということでしょうか?

少し前は、大規模農業で農家の生き残りを推進するような政策報道が多かったような記憶があります。

集団営農は、農業の大規模化を推進している様でもありますが、

水田の売買は法律で大きく規制されていたので、取得がかなわず、借地で大規模化していた農家にとっては、変換をせまられ、経営政策の変更を余儀なくされているということのようでした。

過去を踏襲しない政策の変更は、利益を受ける側、被害といってよいほどの甚大ねマイナスの影響を受ける側と相乱れるということで、当事者にとっては大変なことですね。

医療現場も、次から次へと新たな政令が公布されて、

現実の現場と乖離している場合も多いです。

場当たり行政!ころころ変更!

人間は、大量生産できない

人間は、画一的でない

人間は、疲労する

知識の習得、習熟には時間を要する

一度出来るようになっても、いつも出来るとは限らない。

忘却、疲労がある

専門職に教育する、専門職として自立するには

漫然とではなく、誠心誠意努力するのみ

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マイノリティー

2007-02-10 19:04:09 | 日記・エッセイ・コラム

vs マジョリティ

オリジナル vs マスプロダクション

少数民族 vs 国家 (拮抗していたら?)

女性 vs 男性 (政治の社会、政府感覚、表現は特に、大学、教育環境も)

病気 vs 健康

稀 vs 普遍的、並

正規分布外 vs 正規分布内

稀な病気は、医療保険承認適応外が多くて、あっても使えない、使っても、査定という厳しい経済的罰則が待ち構えている。

差別

マジョリティは気がつかない、無神経さを有している。

無神経さで、マイノリティを押しつぶすマジョリティ。

根源的強さ、正義感を持って

自立、生き残るマイノリティ。

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スローフード

2007-02-09 05:40:31 | 日記・エッセイ・コラム

スローフード

産地限定、地方野菜

鮮度が命、地元水揚げ生鮮食品

手間ひまかけて、

少量生産、流通から除外

オリジナル VS マスプロダクション

2006年 血液の学会の合同総会で、

東北大学第3内科、仙台血液疾患センター、オリジナル(とはいえ、1960年発表されたSWOGのプロトコールCHOPを踏襲して、もっと患者を助けられないかと新薬開発治験に関わるごとに開発してきたオリジナルプロトコールACEHO(editorのアドバイスを受けてCHOEAのほうが了解しやすいかもしれない)に対する反応の感想です。

学会総会での日本語使用に対する感覚は

体制をコントロール側 VS 地方の小病院

患者をマスとしてみる視点 VS 患者は個性のある個人としての視点

情報は発信手段過多 VS 限られた時間をやりくりして情報発信

最近削除させていただいたコメントの末尾の感想が、十把一絡げ的見解で。

垂れ流しのように発信し続ける体制と違って、

制限時間の中で、情報を発信するために、重複せず見解、データを凝縮している、新参者、無名、小規模施設の見解の違いを精読、読解してほしい。

マスプロダクションは、マスプロダクションでしかない。

閉塞された現状打破は、問題点を認識している現場から

高踏的立場に立っている人、場所からではない

病気に苦しんでいる患者全部を治してあげたいと切に願って

現状打破するためにはどうしたらよいかと、古今の文献を座右に置き、検索し、反省と進歩を目指して、日本、世界を東奔西走する有名人でもなく、地元に根を張って、視力の低下を招きながらも患者の標本は必ず顕微鏡をのぞき続けている宇塚善郎。

知識は、その人固有のもの。標本も、顕微鏡観察所見も他人に任せたら、他人のレベル。

これが基本です。

でも、しかし、時間のかかる、骨髄像。特殊染色。

視力の低下する顕微鏡観察

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戦時中となんら変わっていない内閣

2007-02-04 22:59:08 | 日記・エッセイ・コラム

女性は生む機会  と発現した柳沢厚生労働大臣は、適材適所 少子化問題の切り札となると考えている、安部総裁、自民党議員の考え方は、私にとっては理解の範囲外。

傲慢、品性下劣、不適任。

しかも、愛知県知事選挙、北九州市長選挙の結果を見てから、柳沢厚生労働大臣の進退を考えるという思考論理は一体どうなっているのだ。

他力本願の間違い御赦免祈願。将来をになう子供の教育に、影響甚大と考え無いのだろうか!禊とか、生めよ増やせよと戦闘要員を生ませるとしてしか考えなかった戦前の思想再来、本質露呈の柳沢厚生労働大臣、安部総理大臣、擁護自民党議員連。

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お産ラッシュです!

2007-02-01 19:06:58 | インポート

少子化といわれていますが、当院では無縁です。

でも、病院なので看護基準を遵守するために、四苦八苦しています。

育児休業中、現在1名。

間もなく出産休暇に入る看護師2名。

夏前にもう2名。

45床しかない病院です。

育児休業明けに戻ってくると期待していると、配偶者の転勤だったり。

仕事を継続していても、子供を安心して生み続けられるという環境を仙台血液疾患センターは提供し続けています。

沢山看護師さんが応募してくれて、仕事をしながら子供を生み育ててほしい。

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